芥川賞のすべて・のようなもの
第124回
受賞作家の群像 トップページ
直木賞・芥川賞受賞作一覧
受賞作・候補作一覧
候補作家の群像
選考委員の群像
選評の概要
マップ

受賞作家の一覧へ
前の回へ後の回へ
Last Update[H28]2016/11/9

堀江敏幸
Horie Toshiyuki
生没年月日【注】 昭和39年/1964年1月3日~
受賞年齢 37歳0ヵ月
経歴 岐阜県多治見市生まれ。早稲田大学第一文学部フランス文学専修卒、東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。大学院在学中に、パリ留学を経て大学講師となる。そのかたわら翻訳・小説創作をつづける。
受賞歴・候補歴
  • 第12回三島由紀夫賞(平成10年/1998年度)『おぱらばん』
  • 第124回芥川賞(平成12年/2000年下期)「熊の敷石」
  • 第29回川端康成文学賞(平成15年/2003年)「スタンス・ドット」
  • 第8回木山捷平文学賞(平成16年/2004年)『雪沼とその周辺』
  • 第40回谷崎潤一郎賞(平成16年/2004年)『雪沼とその周辺』
  • 第57回読売文学賞[小説賞](平成17年/2005年)『河岸忘日抄』
  • 第61回読売文学賞[随筆・紀行賞](平成21年/2009年)『正弦曲線』
  • 第23回伊藤整文学賞[小説部門](平成24年/2012年)『なずな』
  • 第11回毎日書評賞(平成25年/2013年)『振り子で言葉を探るように』
  • 第66回中日文化賞(平成25年/2013年)「優れた創作・翻訳による現代文化への貢献」
  • 第69回野間文芸賞(平成28年/2016年)『その姿の消し方』
芥川賞
選考委員歴
第147回~(通算4.5年・9回)
備考
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


芥川賞 第124受賞  一覧へ

くま しきいし
熊の 敷石」(『群像』平成12年/2000年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」  別表記表紙 「GUNZO」併記
巻号 第55巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 印刷 平成12年/2000年11月5日 発行 平成12年/2000年12月1日
発行者等 編集人 籠島雅雄 発行人 宮田昭宏 印刷人 藤田弘道 印刷所 凸版印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 356 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 56~94
(計39頁)
測定枚数 117
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>平成13年/2001年2月・講談社刊『熊の敷石』所収
>>『文藝春秋』平成13年/2001年3月号
>>平成14年/2002年12月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第19巻』所収
>>平成16年/2004年2月・講談社/講談社文庫『熊の敷石』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 堀江敏幸 男37歳
選考委員 評価 行数 評言
三浦哲郎
男69歳
10 「隙のない堅固な文章が印象的であった。」「けれども、欠点のない、どこからも文句のつけようのない立派な散文でも、それが必ずしもそのままよい小説の文章になるとは限らないのだから、厄介である。」「この作品はあまりにもエッセー風で小説としての魅力に乏しかった。」
宮本輝
男53歳
12 「私は積極的には推せなかった。」「作品の主題なのかどうなのか、熊の敷石なるものも、私には別段どうといったことのないただのエスプリにすぎないのではないかという感想しか持てなかった。」
日野啓三
男71歳
22 「「熊の敷石」のような派手でもどぎつくもない静かな短篇が、第一回投票から最高点を集めて逃げ切った」「よく見ると、(引用者中略)人間の心のゆがみや人間同士の関係のずれで偏光する精神の微妙な光も挿しこんでいて、緻密に感じとるとなかなか複雑で不気味でさえある非凡な作風なのであった。」
石原慎太郎
男68歳
0  
池澤夏樹
男55歳
16 「言ってみれば破綻だらけだ。エッセーから小説になりきっていない。細部がゆるい。タイトルに魅力がない。」「しかし、内奥にはなかなか凄いものがある。ヨーロッパ人の思考法の精髄をさりげなく取り出して並べる手つきがいい。軽い展開の中に重い原石が散りばめられている。」「こういうものをありがたがるのは日本人のヨーロッパ・コンプレックスだという意見があったがそれは逆。もうヨーロッパに学ぶものはないと言い張る心理がヨーロッパ・コンプレックスである。」
黒井千次
男68歳
15 「人と人との関りの内にある微妙な温もりを知的な言葉で刻み込もうとした大作品であるといえよう。民族の歴史の孕む必然と個々の偶然との織り成す人間の生の光景が、幾つものエピソードを通して浮上する。」
古井由吉
男63歳
4 「人がどこそこに在る、住まう、あるいは滞在する心において、二人(ルビ:ににん)の間でも交差のしようもないズレがある。いや、むしろ驚くべきはそれでも時折話の通るということだ、と感じさせる作品である。」
田久保英夫
男72歳
24 「(引用者注:物語づくりを)あえて底に沈めようとする作品」「安易な虚構のなかの人物の対立や波乱と違い、私たちの卑近な日常では、個人と個人の関係には、多くこういう言葉に置き換えがたい契機が働く。」「あまりに知的傾斜がすぎ、ときに廻りくどい文脈も見えて、欠点もあるが、私は小説への一つの活路を願って、これを推した。」
河野多恵子
女74歳
15 「とても推せなかった。」「彼等(引用者注:主人公とその友人)の会話、幾つものエピソード、食事や風景のこと、いずれもエスプリもどき、知性まがいの筆触しか感じられない。「私」のような閲歴であるらしい作者がそういう自分を直接に当てにして「私」を書いているからだろう。」
村上龍
男48歳
10 「候補作の中で(引用者注:「熱帯魚」に次いで)二番目に好きな作品だった。他者とのコミュニケーションというのは簡単ではない、ということを作者は描いているのだと判断した。」「コミュニケーション不全という普遍的なモチーフが、ペダンチックに単純に堕するのを、かろうじて防いでいる。ただ冒頭の夢のシーンは不要なのではないかと思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第十九巻』平成14年/2002年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成13年/2001年3月号)
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



ページの先頭へ

トップページ直木賞・芥川賞受賞作一覧受賞作・候補作一覧候補作家の群像選考委員の群像
選評の概要マップ || 受賞作家の一覧へ前の回へ次の回へ