芥川賞のすべて・のようなもの
第124回
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Last Update[H26]2014/6/20

青来有一
Seirai Yuichi
生没年月日【注】 昭和33年/1958年12月13日~
受賞年齢 42歳1ヵ月
経歴 本名=中村明俊。長崎県長崎市生まれ。長崎大学教育学部卒。長崎市役所に就職。そのかたわら創作を始める。
受賞歴・候補歴
  • 第80回文學界新人賞(平成7年/1995年)「ジェロニモの十字架」
  • |候補| 第113回芥川賞(平成7年/1995年上期)「ジェロニモの十字架」
  • |候補| 第115回芥川賞(平成8年/1996年上期)「ウネメの家」
  • |候補| 第116回芥川賞(平成8年/1996年下期)「泥海の兄弟」
  • |候補| 第121回芥川賞(平成11年/1999年上期)「信長の守護神」
  • 第124回芥川賞(平成12年/2000年下期)「聖水」
  • 第18回伊藤整文学賞[小説部門](平成19年/2007年)『爆心』
  • 第43回谷崎潤一郎賞(平成19年/2007年)『爆心』
備考
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芥川賞 第113回候補  一覧へ

じゅうじか
「ジェロニモの 十字架」(『文學界』平成7年/1995年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第49巻 第6号  別表記6月号
印刷/発行年月日 発行 平成7年/1995年6月1日
発行者等 編集人 寺田英 発行人 田所省治 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 296 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 32~65
(計34頁)
測定枚数 98
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>平成13年/2001年2月・文藝春秋刊『聖水』所収
>>平成16年/2004年6月・文藝春秋/文春文庫『聖水』所収
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候補者 青来有一 男36歳
選考委員 評価 行数 評言
日野啓三
男66歳
0  
河野多恵子
女69歳
0  
黒井千次
男63歳
6 「主人公が癌で声帯を失っているのに、その強いられた沈黙の苦しみが、説明はされていても描き出されてはいない点に大きな不満を覚えた。」
三浦哲郎
男64歳
5 「注目した。」「堅実な文章で書かれた力篇だが、主人公から声を奪った作者の意図が遂に理解できなかった。フィクションの使い方に誤りはなかったろうか。」
大江健三郎
男60歳
3 「(引用者注:「婆」と共に)まだ自分の個性の質と量について、よく見さだめられていない。」
丸谷才一
男69歳
0  
大庭みな子
女64歳
4 「(引用者注:「漂流物」「フルハウス」と共に)心にかかってはいた」「文学を志す者として大きな問題を抱えているのは「ジェロニモの十字架」だろう」
古井由吉
男57歳
12 「私は推した。虚構の立て方に間違いがあった。ルール違反に近いものを犯したとも言える。」「「僕が声を失ったこと」を冒頭から打ち出したほうが、むしろ虚構の筋は守られたのかもしれない。しかし、卑劣と尊厳がひとつの病いであるような、人格は描かれた。これも惨憺たる宗教的人格と言わなくてはならない。それだけの説得力は作品にある。貴重なことだ。」
田久保英夫
男67歳
3 「(引用者注:「フルハウス」と共に)注目した。しかし、いずれもつめが荒い。」
選評出典:『芥川賞全集 第十七巻』平成14年/2002年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成7年/1995年9月号)
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芥川賞 第115回候補  一覧へ

いえ
「ウネメの 家」(『文學界』平成8年/1996年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第50巻 第6号  別表記6月号
印刷/発行年月日 発行 平成8年/1996年6月1日
発行者等 編集人 庄野音比古 発行人 中井 勝 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 360 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 90~137
(計48頁)
測定枚数 142
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候補者 青来有一 男37歳
選考委員 評価 行数 評言
日野啓三
男67歳
0  
丸谷才一
男70歳
0  
三浦哲郎
男65歳
0  
宮本輝
男49歳
4 「地の文で苦労しなければならないところを会話で誤魔化しすぎている。」
田久保英夫
男68歳
0  
黒井千次
男64歳
0  
石原慎太郎
男63歳
3 「出だしは結構気をもたせるが、力量の限界で次第にプロットの展開がノーコントロールになってしまい作品のけじめがつかない。」
古井由吉
男58歳
0  
大庭みな子
女65歳
0  
池澤夏樹
男51歳
0  
河野多恵子
女70歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十七巻』平成14年/2002年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成8年/1996年9月号)
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芥川賞 第116回候補  一覧へ

どろうみ きょうだい
泥海の 兄弟」(『文學界』平成8年/1996年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第50巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 発行 平成8年/1996年12月1日
発行者等 編集人 庄野音比古 発行人 中井 勝 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 392 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 142~179
(計38頁)
測定枚数 113
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書誌
>>平成13年/2001年2月・文藝春秋刊『聖水』所収
>>平成16年/2004年6月・文藝春秋/文春文庫『聖水』所収
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候補者 青来有一 男38歳
選考委員 評価 行数 評言
河野多恵子
女70歳
2 「格段の成長には注目した。」
宮本輝
男49歳
3 「安手のアクション映画のような終わり方は、どうにも首をひねらざるを得ない。」
丸谷才一
男71歳
0  
日野啓三
男67歳
0  
石原慎太郎
男64歳
12 「面白く読んだ。有明海という特異な海域がよく描かれていて、それが、これもたいそう都合よく設定されている人間たちにも信憑性を与えている。」「文学としての安直さが、たとえば『泥海の兄弟』という題にも出ている。」「しかしなお、(引用者中略)船を出した父親がそのまま漂流して死んでいくといった挿話は、ヘミングウェイの優れた短編の世界にも繋がって強い印象を受けた。」
古井由吉
男59歳
0  
黒井千次
男64歳
0  
池澤夏樹
男51歳
0  
三浦哲郎
男65歳
0  
田久保英夫
男68歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十七巻』平成14年/2002年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成9年/1997年3月号)
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芥川賞 第121回候補  一覧へ

のぶなが しゅごしん
信長の 守護神」(『文學界』平成11年/1999年4月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第53巻 第4号  別表記4月号
印刷/発行年月日 発行 平成11年/1999年4月1日
発行者等 編集人 庄野音比古 発行人 阿部達児 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 328 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 34~87
(計54頁)
測定枚数 158
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書誌
>>平成13年/2001年2月・文藝春秋刊『聖水』所収
>>平成16年/2004年6月・文藝春秋/文春文庫『聖水』所収
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候補者 青来有一 男40歳
選考委員 評価 行数 評言
日野啓三
男70歳
0  
三浦哲郎
男68歳
2 「筆力は認めるが、今度の作品では風景はともかく人間の描き方に粗雑さが目立った。」
石原慎太郎
男66歳
15 「面白く読んだが、他の選者の支持は意外に少なかった。この作家は段々にその腕を上げて来ていると思う。」「これがもし長編にしたてられていたなら、アーサー・ヘイリーの成功作ほどのものにはなっていたろうに。ただ枚数の制限のせいでか、終りに近い部分でのドラッグの扱い方はいかにも安易という気はするが。」
黒井千次
男67歳
0  
池澤夏樹
男54歳
2 「目的の見えないうまさで、心許ない。」
田久保英夫
男71歳
0  
宮本輝
男52歳
9 「論議の対象として最後まで残った」「これまでの作者のものよりも落ち着きがある。」「だが、話を作ろうとしすぎて、夾雑物ばかりが枝を拡げてしまい、芯が弱くなった。」
古井由吉
男61歳
0  
河野多恵子
女73歳
5 「候補になるたびに進歩を示している。今回の作品では、四分の三ほどのところまでは、しっかりした手応えがあった。」
選評出典:『芥川賞全集 第十八巻』平成14年/2002年10月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成11年/1999年9月号)
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芥川賞 第124受賞  一覧へ

せいすい
聖水」(『文學界』平成12年/2000年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第54巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 発行 平成12年/2000年12月1日
発行者等 編集人 細井秀雄 発行人 和田 宏 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 328 表記上の枚数 目次 220枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 102~166
(計65頁)
測定枚数 190
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>平成13年/2001年2月・文藝春秋刊『聖水』所収
>>『文藝春秋』平成13年/2001年3月号
>>平成14年/2002年12月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第19巻』所収
>>平成16年/2004年6月・文藝春秋/文春文庫『聖水』所収
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候補者 青来有一 男42歳
選考委員 評価 行数 評言
三浦哲郎
男69歳
11 「私は結局、(引用者中略)推した」「これまでの作品に比べて文章も構成も格段に優れていると思った。ガンを病む父親を中心に背教キリシタンの末裔と伝えられる一族の入り組んだ人間模様と皮肉な運命を力まずに描いて破綻がない。」
宮本輝
男53歳
9 「従来の氏の欠点であった「創る手つきの浅さ」といったものが改善されている。少々神がかり的なところがあるにすぎない人間が、周りに信奉者を得て、それらがいつのまにか一種のカルト集団へと増殖していくさまを予知させる部分は、これまでの青来氏を越える何かがある。」
日野啓三
男71歳
4 「この作者としてはこれまでの候補作品と比べると出色ではあったが、あったこと、起こったことを正面から受け取る素朴リアリズム風の知覚様式と直線的な物語り構造は退屈であった。」
石原慎太郎
男68歳
24 「この作家が従来の作品が暗示していた可能性を裏書きして妥当な成長を遂げてきたことを証していると思う。」「この作者の特質は群像なりかなりの複数の人間たちを描ける力量にあって、それは前回の評にも記したが、良き素材を得れば悪くてもアーサー・ヘイリーほどの作品はものすることが出来るだろうが、今回の作品を読んでその上のレベルの作品をものせる可能性が十分あるものと思った。」
池澤夏樹
男55歳
17 「緻密で技術的な作品である。」「中心にあるテーマは「生きていくには信心はいらないが、死んでいくには信心がいる」という言葉である。ずいぶん安直な宗教観だと言うのは簡単だけれど、このあたりが死を前にした今の日本人の基本姿勢なのだろう。」「きちんと書けていて破綻もないし、受賞に価すると信じるが、それを突き抜けたものがない。」
黒井千次
男68歳
11 「様々の材料を集めて組み合わせ、積み上げ、小説の世界を生み出そうとした作品である。」「視点の広がりとストーリーを編み出す力は確かに認められるが、話の展開に比して人間の魂の凹凸の上を言葉が滑らかに進み過ぎる感が否めない。」
古井由吉
男63歳
28 「(引用者注:「水の舳先」と共に)生苦病苦からの快癒を願うばかりでなく、人を生から死へやすらかに渡す霊験のひそむものと、これを現に頼む人間の在るところの、「水」の話である。」「とにかく救いを求める切羽詰まった人の姿がそこにある。凄まじいほどにストイックなところまで行くが、かならずしもファナティックではない。絶望と楽天がひとつに融ける。それを見て取るだけの、広い目が両作品に備っていると思われる。」
田久保英夫
男72歳
21 「物語づくりに徹して、描きぬこうとする作品」「渾身で物語を展開しようとする力篇だ。しかし、主人公の青年の、死に瀕した父親が、互いの事業を合併して托そうという、教祖風の男の実体がよく伝わってこない。」「憤怒する父の臨終を「オラショ」で和めることも、若い息子と娘が結ばれるらしい暗示も、物語の終りに符節が合いすぎる。」
河野多恵子
女74歳
5 「後半に聊か無駄が混じっているが、これまでの候補作でかなりよかった「泥海の兄弟」「信長の守護神」に較べても成長している。」
村上龍
男48歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十九巻』平成14年/2002年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成13年/2001年3月号)
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