芥川賞のすべて・のようなもの
第138回
  • =受賞者=
  • 川上未映子
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Last Update[H28]2016/3/31

川上未映子
Kawakami Mieko
生没年月日【注】 昭和51年/1976年8月29日~
受賞年齢 31歳4ヵ月
経歴 大阪府大阪市生まれ。大阪市立工芸高校卒。平成14年/2002年に歌手デビュー。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第137回芥川賞(平成19年/2007年上期)「わたくし率 イン 歯ー、または世界」
  • 第1回早稲田大学坪内逍遙大賞[奨励賞](平成19年/2007年)『そら頭はでかいです、世界がすこんと入ります』「わたくし率 イン 歯ー、または世界」
  • |候補| 第29回野間文芸新人賞(平成19年/2007年)『わたくし率 イン 歯ー、または世界』
  • |候補| 第24回織田作之助賞[大賞](平成19年/2007年)『わたくし率 イン 歯ー、または世界』
  • 第138回芥川賞(平成19年/2007年下期)「乳と卵」
  • 第1回(池田晶子記念)わたくし、つまりNobody賞(平成20年/2008年)
  • |候補| 第39回高見順賞(平成21年/2009年)『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』《詩集》
  • 第14回中原中也賞(平成21年/2009年)『先端で、さすわ さされるわ そらええわ』《詩集》
  • 第60回芸術選奨文部科学大臣新人賞[文学部門](平成21年/2009年度)『ヘヴン』
  • |第6位| 第7回2010年本屋大賞(平成22年/2010年)『ヘヴン』
  • |候補| 第36回川端康成文学賞(平成22年/2010年)「すばらしい骨格の持ち主は」
  • 第20回紫式部文学賞(平成22年/2010年度)『ヘヴン』
  • |候補| 第28回織田作之助賞(平成23年/2011年)『すべて真夜中の恋人たち』
  • 第43回高見順賞(平成25年/2013年)『水瓶』《詩集》
  • 第49回谷崎潤一郎賞(平成25年/2013年)『愛の夢とか』
  • 第1回渡辺淳一文学賞(平成27年/2015年度)『あこがれ』
備考
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りつ せかい
「わたくし 率 イン 歯ー、または 世界」
(『早稲田文学0』平成19年/2007年5月)
媒体・作品情報
誌名 「早稲田文学」  別表記「wasebun」併記
巻号 (0)(丸付き数字)
印刷/発行年月日 印刷 平成19年/2007年5月20日(初版第1刷) 発行 平成19年/2007年5月30日(初版第1刷)
発行者等 発行者 田島照久 印刷所 凸版印刷株式会社(東京都)
発行所 早稲田文学会(東京都)
総ページ数 307 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
44字
×20行
×1段
本文ページ 4~57
(計54頁)
測定枚数 107
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書誌
>>平成19年/2007年7月・講談社刊『わたくし率イン歯ー、または世界』所収
>>平成22年/2010年7月・講談社/講談社文庫『わたくし率イン歯ー、または世界』所収
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候補者 川上未映子 女30歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女45歳
6 「自意識から離れた瞬間の、川上さんの描写力には衝撃を受けた。」
川上弘美
女49歳
12 「語り手の口から語られる言葉(すなわち作者の書いている言葉)に、作者自身がぜんぜんうっとりしていないことに、たいそう好感を持った。」「「それだけはしないくれ」と念じていた「妄想でした」という結末、残念残念残念。」
池澤夏樹
男62歳
13 「この饒舌、この沈黙恐怖のようなしゃべくりは朗読してみると実に快い。ナンセンスな内容はそれにふさわしい。だからだろうか、後半に至って現実の青木とその女が出てくるところで急に話が弛緩してしまう。相手が一人ならばともかく二人では現実感がありすぎる。」
石原慎太郎
男74歳
10 「自分が苦労?して書いた作品を表象する題名も付けられぬ者にどんな文章が書けるものかと思わざるをえない。」
高樹のぶ子
女61歳
0  
村上龍
男55歳
0  
黒井千次
男75歳
7 「言葉のエネルギーが小説に必要な他の要素を上まわった感がある。しかし次作への期待を抱かせる力量を備えている。」
宮本輝
男60歳
8 「川上氏の言語感覚は瞬間芸には向いていそうだが、ある長さを必要とする小説では、そこのところがかえって災いとなる。」
山田詠美
女48歳
6 「言葉の扱いとスピード感が、とってもチャーミングなので、こんな題名ではったりかますことはない。いじめに持って行くラストは疑問。」
選評出典:『文藝春秋』平成19年/2007年9月号
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ちち らん
乳と 卵」(『文學界』平成19年/2007年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第61巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 発行 平成19年/2007年12月1日
発行者等 編集人 舩山幹雄 発行人 白幡光明 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 392 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×25行
×2段
本文ページ 126~165
(計40頁)
測定枚数 128
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書誌
>>平成20年/2008年2月・文藝春秋刊『乳と卵』所収
>>『文藝春秋』平成20年/2008年3月号
>>平成22年/2010年9月・文藝春秋/文春文庫『乳と卵』所収
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候補者 川上未映子 女31歳
選考委員 評価 行数 評言
池澤夏樹
男62歳
21 「仕掛けとたくらみに満ちたよい小説だった。」「二泊三日の滞在という短い時間内にきっちりとドラマが構築されている。」「最適な量の大阪弁を交えた饒舌な口語調の文体が巧みで、読む者の頭の中によく響く。」「樋口一葉へのオマージュが隠してあるあたりもおもしろい。」
小川洋子
女45歳
25 「目の前にある、具体的な形を持つ何かを書き表わす時、その輪郭をなぞる指先が、独特の威力を持つ。勝手気ままに振る舞っているように見せかけながら、慎重に言葉を編み込んでゆく才能は見事だった。」「ただ、読み終えた時、もしこれが母娘の関係を描くのではなく、巻子さんの狂気にのみ焦点を絞った小説だったら……と想像してしまった。(引用者中略)しかしこれは、全くの余計なお世話である。」
村上龍
男55歳
17 「3作(引用者注:「ワンちゃん」「カツラ美容室別室」「乳と卵」)を推薦しようと思った。」「「乳と卵」だけが受賞したのだが、作者の力量と作品の完成度からすると妥当な結果だと言える。」「長い長い地の文は充分にコントロールされていて、ときおり関西弁が挿入されるが、読者のために緻密に「翻訳」されている。」
黒井千次
男75歳
18 「前回候補作『わたくし率 イン 歯ー、または世界』に見られた言葉のエネルギーが持続力を持つものであることを証明する作品であった。」「女ばかりの二泊三日を通して、女であることの心身の実像を「泣き笑い」の如く描き出す。息の長い文章は「わたし」の語る大阪弁に支えられてはじめて成立すると思われる。」
高樹のぶ子
女61歳
0  
宮本輝
男60歳
18 「作家としての引き出しの多さが『乳と卵』によってはっきりした。」「前作のいささかこざかしい言葉のフラグメントは『乳と卵』では整頓されて、そのぶん逆に灰汁が強くなった。」「諸手をあげてというわけにはいかなかったが、最終的に私も受賞に賛成票を投じた。」
川上弘美
女49歳
21 「少なくとも(引用者注:全候補作に登場する)三十人以上の人たちに会った。どの人にもう一度会いたいか、じっと考えた。」「緑子。ワンちゃん。その二人だと思った。」「あと十年たった緑子がどうなっているのか、たいそう興味をひかれる。病んでいるのに、不思議にすこやかな印象がある。」「緑子は、二度めに会った時、背反するものをさらに強く身の内に感じさせて玄妙だった。」
石原慎太郎
男75歳
13 「私はまったく認めなかった。」「乳房のメタファとしての意味が伝わってこない。」「一人勝手な調子に乗ってのお喋りは私には不快でただ聞き苦しい。この作品を評価しなかったということで私が将来慙愧することは恐らくあり得まい。」
山田詠美
女48歳
5 「容れ物としての女性の体の中に調合された感情を描いて、滑稽にして哀切。受賞作にと、即決した。」
選評出典:『文藝春秋』平成20年/2008年3月号
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