芥川賞のすべて・のようなもの
第151回
  • =受賞者=
  • 柴崎友香
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Last Update[H26]2014/12/23

柴崎友香
Shibasaki Tomoka
生没年月日【注】 昭和48年/1973年10月20日~
受賞年齢 40歳8ヵ月
経歴 大阪府大阪市出身。大阪府立大学総合科学部国際文化コース卒。機械メーカーに勤める。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第35回文藝賞(平成10年/1998年)「トーキング・アバウト・ミー」
  • 第24回咲くやこの花賞[文芸その他部門・小説](平成18年/2006年度)
  • 第23回織田作之助賞[大賞](平成18年/2006年)『その街の今は』
  • |候補| 第136回芥川賞(平成18年/2006年下期)「その街の今は」
  • 第57回芸術選奨文部科学大臣新人賞[文学部門](平成18年/2006年度)『その街の今は』
  • |候補| 第20回三島由紀夫賞(平成18年/2006年度)『また会う日まで』
  • |候補| 第137回芥川賞(平成19年/2007年上期)「主題歌」
  • |候補| 第31回野間文芸新人賞(平成21年/2009年)『ドリーマーズ』
  • |候補| 第143回芥川賞(平成22年/2010年上期)「ハルツームにわたしはいない」
  • 第32回野間文芸新人賞(平成22年/2010年)『寝ても覚めても』
  • |候補| 第24回三島由紀夫賞(平成22年/2010年度)『ビリジアン』
  • |候補| 第25回三島由紀夫賞(平成23年/2011年度)「わたしがいなかった街で」
  • 第151回芥川賞(平成26年/2014年上期)「春の庭」
備考
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芥川賞 第136回候補  一覧へ

まち いま
「その 街の 今は」(『新潮』平成18年/2006年7月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」  別表記表紙 「今年102年目の文芸誌」「THE SHINCHO MONTHLY」併記
巻号 第103巻 第7号  別表記7月号/1218号
印刷/発行年月日 発行 平成18年/2006年7月1日
発行者等 編集兼発行者 矢野 優 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 332 表記上の枚数 表紙・背・目次 190枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×26行
×2段
本文ページ 6~60
(計55頁)
測定枚数 184
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書誌
>>平成18年/2006年9月・新潮社刊『その街の今は』
>>平成21年/2009年5月・新潮社/新潮文庫『その街の今は』
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候補者 柴崎友香 女33歳
選考委員 評価 行数 評言
石原慎太郎
男74歳
0  
村上龍
男54歳
0  
池澤夏樹
男61歳
0  
高樹のぶ子
女60歳
0  
黒井千次
男74歳
5 「(引用者注:「図書準備室」と共に)可能性を孕んでいるが、それがまだ存分に展開しきれていない印象が残った。」
山田詠美
女47歳
8 「登場人物の会話を読めば読むほど、大阪という街を好ましく感じ、地の文を読めば読むほど、大阪という街への興味を失う。関西弁は七難隠すということか。」
宮本輝
男59歳
22 「今回、私は二作(引用者注:「ひとり日和」と「その街の今は」)を推した。」「柴崎氏は非凡な才を見せている。ただこの小説が他の委員からの支持を得られなかったのは、なぜ主人公が昔の「ミナミ」の写真に強く惹かれるのかに筆が到っていない点だけでなく、小説のどこかにいわば「さび」の部分がないという決定的な瑕瑾によると思う。」
河野多恵子
女80歳
0  
選評出典:『文藝春秋』平成19年/2007年3月号
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芥川賞 第137回候補  一覧へ

しゅだいか
主題歌」(『群像』平成19年/2007年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」  別表記表紙 「GUNZO」併記
巻号 第62巻 第6号
印刷/発行年月日 印刷 平成19年/2007年5月5日 発行 平成19年/2007年6月1日
発行者等 編集人 唐木 厚 発行人 内藤裕之 印刷人 足立直樹 印刷所 凸版印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 420 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 182~226
(計45頁)
測定枚数 133
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書誌
>>平成20年/2008年3月・講談社刊『主題歌』所収
>>平成23年/2011年3月・講談社/講談社文庫『主題歌』所収
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候補者 柴崎友香 女33歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女45歳
0  
川上弘美
女49歳
12 「(引用者注:「アサッテの人」と共に)切実さがあると私は思った。」「「普通」の「楽しい」生活の中にある、明るいような昏いような不思議な空虚さが、痛切に描かれていると思う。」「私は(引用者注:「アサッテの人」と「主題歌」の)両作品を推した。」
池澤夏樹
男62歳
0  
石原慎太郎
男74歳
0  
高樹のぶ子
女61歳
0  
村上龍
男55歳
17 「比較的面白く読んだ。」「少女趣味ではなく、わたしは男性性への絶望が底にあるように思った。」「物語の中盤あたりで、主人公がアジア料理の店に一人で入り食事するシーンがあり、そこでの人物と料理の描写にわたしは小説の核となりうるような「偏愛」を感じたのである。」
黒井千次
男75歳
5 「(引用者注:「グレート生活アドベンチャー」「アウラ アウラ」と共に)それぞれのモチーフは窺われても、結局は自閉の環から外へ身を乗り出さぬ物足りなさが残った。」
宮本輝
男60歳
5 「いつもの柴崎さんの小説であって、それはすでにパターン化しつつある。老婆心ながら、惜しいことだと思う。」
山田詠美
女48歳
7 「かわいい物語だが、ちっともかわいくないやさぐれた読み手(おれ)には、あまり伝わるものがなかった。」
選評出典:『文藝春秋』平成19年/2007年9月号
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芥川賞 第143回候補  一覧へ
「ハルツームにわたしはいない」(『新潮』平成22年/2010年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」  別表記表紙 「今年106年目の文芸誌」「The Shincho Monthly」併記
巻号 第107巻 第6号  別表記1265号
印刷/発行年月日 発行 平成22年/2010年6月7日 発売 平成22年/2010年5月7日
発行者等 編集兼発行者 矢野 優 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 420 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×25行
×2段
本文ページ 68~87
(計20頁)
測定枚数 64
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書誌
>>平成24年/2012年11月・角川書店刊『週末カミング』所収
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候補者 柴崎友香 女36歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女48歳
3 「柴崎さんの書き進む道は一貫している。その迷いのなさは貴重である。」
黒井千次
男78歳
8 「東京と大阪の違いや住む土地の感触の描き方は面白くても、中心を欠いて力が集中せぬ形に終ったのは残念だった。」
村上龍
男58歳
0  
池澤夏樹
男65歳
0  
川上弘美
女52歳
33 「「好感の持てない人たち」は、たんなる「いやな人」なのではありません。わたしたちがいつも知っているあの人、この人と、小説の中のこの人たちは、実のところとても似ているのではないかと、この小説はわたしに感じさせたのです。大仰な表現ではない、静かな静かな表現でもって。こわい小説です。ところどころに出てしまう荒っぽい書きようがなければ、推したかった小説です。」
石原慎太郎
男77歳
0  
山田詠美
女51歳
12 「自分の立ち位置が、きちんと定まっている作者だと感じた。」「そして、目が良いと思った。それらを有効なツールとして街を移動している。けれども、仲間内の会話が、そこに寄り添っていない気がする。結果、不揃いな印象が残る。」
高樹のぶ子
女64歳
0  
宮本輝
男63歳
14 「場所と人間が変わっただけで、これまでの氏の作品から一歩二歩と踏み出しているものはないように思われた。」「ハルツームという場所が主人公にとって何であるのかさえ、最後までわからなかった。」
選評出典:『文藝春秋』平成22年/2010年9月号
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芥川賞 第151受賞  一覧へ

はる にわ
春の 庭」(『文學界』平成26年/2014年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第68巻 第6号  別表記6月号
印刷/発行年月日 発行 平成26年/2014年6月1日
発行者等 編集人 田中光子 発行人 吉安 章 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社 DTP制作 株式会社ローヤル企画
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 328 表記上の枚数 目次 170枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×26行
×2段
本文ページ 52~105
(計54頁)
測定枚数 178
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書誌
>>平成26年/2014年7月・文藝春秋刊『春の庭』
>>『文藝春秋』平成26年/2014年9月号
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候補者 柴崎友香 女40歳
選考委員 評価 行数 評言
高樹のぶ子
女68歳
33 「描写も視点を人称で固定せず、伝聞の中に視点が流れ込んで行き、まるで生きものとなったカメラが一冊の写真集に閉じこめられた過去にまで入り込み語ってくれる。読者を混乱させかねないこの手法が、箱庭のようなささやかな世界を時間の厚味で包み、過去と未来を境界なく繋ぐ効果を生むのは希有なことで、ノスタルジックな磁場なくしては許されないだろう。」
宮本輝
男67歳
28 「反対意見もありながらも受賞作となったのは、デビュー作から今作に到るまでの、しつこいまでの主題へのこだわりを、これまでとは異なる目線に変えたことで明晰になったからだと私は思う。」「(引用者注:これまでの作品とは違い)作者の目は俯瞰的である。この大きな変化が、町や建物のあちこちで生きてうごめいている人間たちを読む者に見せたのだ。」
村上龍
男62歳
45 「わたしは三作(引用者注:「どろにやいと」「メタモルフォシス」と共に)いずれも評価できなかった。」「「アパートは、上から見ると“「”の形になっている」という文章だ。わたしは、その一行で、感情移入がまったくできなくなってしまった。言うまでもないが、描写は、作家にとって、もっとも重要で、ほとんど唯一の武器である。」「他にも、「記号」のようなものが示される箇所があり、どうしてそんなことをしなければいけなかったのか、わからない。」
山田詠美
女55歳
24 「場面の最後のパラグラフの一、二行が次に続く行間に実にうまく機能している。焦点である〈春の庭〉に重なるいくつもの人生の瞬間を、その行間が印象的なフレームのように正確に縁取っているのである。」「目の良い書き手には、本来見えないものも映し出せる。いえ、映ってしまうので、文字として現像してしまうのである。柴崎さんは、そういう稀な小説書きに思える。」
奥泉光
男58歳
15 「(引用者注:「どろにやいと」と共に)作品の狙いは或る程度理解できたものの、当の狙いがいまひとつ実現できていない印象をもった。結果、両作者の力量は十分に認めながらも、作品の面白さは掴み損ねた。」
小川洋子
女52歳
7 「柴崎さんは自分が書くべきものを確かにつかんでいる。それを掌の肉に食い込むまで強く握り締めている。その痛みを決してこちらに見せようとしない柴崎さんの粘り強さに、祝福を贈りたい。」
島田雅彦
男53歳
21 「現実の出来事は誰かの関心を惹こうとか、物語としての説得力を高めようという意図など全く入り込む余地がない。柴崎友香はそうした「ぶっきらぼう」な現実の前で謙虚でいることを選ぶ。これはなかなか真似ができないことである。」
川上弘美
女56歳
24 「(引用者注:「どろにやいと」「メタモルフォシス」と共に)それぞれに香るものがありました。」「不穏さが満ちていて、その不穏さはこの作者の作品にはいつもたゆたっていたものではありますが、たくらみを凝らした見せよう、というものを作者が試してみたことが面白いと思ったのです。」「(引用者注:「メタモルフォシス」と共に)推しました。」
堀江敏幸
男50歳
26 「ずっと工事中の都市に仮住まいしているのは、人なのか時間なのか。それを曖昧にしていく語りは、途中で触れられている不発弾のように静かで不気味だ。」「街をはるか上空から「巨大な光の集合」と捉える視線が冷蔵庫の光と重なって、読後ながく胸に残った。」
選評出典:『文藝春秋』平成26年/2014年9月号
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