芥川賞のすべて・のようなもの
第158回
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Last Update[H30]2018/2/20

石井遊佳
Ishii Yuka
生没年月日【注】 昭和38年/1963年11月☆日~
受賞年齢 54歳
経歴 大阪府枚方市生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科インド哲学仏教学博士課程満期退学。
受賞歴・候補歴
  • 第49回新潮新人賞(平成29年/2017年)「百年泥」
  • 第158回芥川賞(平成29年/2017年下期)「百年泥」
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芥川賞 第158受賞  一覧へ

ひゃくねんどろ
百年泥」(『新潮』平成29年/2017年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」  別表記表紙 「The Shincho Monthly」「今年113年目の文芸誌」併記
巻号 第114巻 第11号  別表記11月号/1354号
印刷/発行年月日 発行 平成29年/2017年11月7日 発売 平成29年/2017年10月7日
発行者等 編集兼発行者 矢野 優 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 404 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×26行
×2段
本文ページ 67~117
(計51頁)
測定枚数 170
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書誌
平成30年/2018年1月・新潮社刊『百年泥』
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候補者 石井遊佳 女54歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女55歳
27 「翼をつけて出勤する役員も、ソーセージのような蛭も、デーヴァラージの法螺話も、すべてを飲み込むのは泥ではなく、母の無言なのだ、と気づいた時、圧倒される思いにとらわれた。」「一回めの投票でほんのわずか過半数に届かなかったにもかかわらず、二回めで受賞に滑り込んだしぶとさが、これから書き続けてゆくうえで、石井さんの強みになるはずだ。」
吉田修一
男49歳
18 「どこか自虐的な女性語りにギリギリ嫌味がない。」「自分でも整理できなくなったイメージが次々に投げつけられるようで疾走感もある。」「美点は尽きない。ただ、今回はこれとまったく同じ美点が「おらおら~」の方にもあり、私は「おらおら~」が持つぬくもりに票を入れた。」
山田詠美
女58歳
16 「外国に住む日本人を描いた、よくあるエトランジェ系自分捜しではなく、かの地の、文字通り泥の中から引っ張り上げた自身のピースが存在感のあるコラージュを完成させた。労作にして傑作。」
宮本輝
男70歳
26 「マジックリアリズム的手法であっても、翼を付けて人間が空を飛んでいようとも、おそらくそういう手法でなければ描きようのないインドと、そこに暮らす人々の精神性を活写して見事である。」
高樹のぶ子
女71歳
29 「インドでは、魔法が当たり前のように起きるようだ。(引用者中略)それだけに、最後の方で教え子が語る、いや声ではなくインスピレーションで伝える彼の半生は、前半の魔法を裏切ってインドの「情報」になっているのが残念だった。この国の異様さや非人間性を視るには、先進国の眼鏡ではなく、インドの魔法の眼鏡が必要な気がする。」
奥泉光
男61歳
23 「奇想と主人公の生活の実相が混濁したまま、いくつもの物語が次々と繰り出される」「どうしてそれらの物語が選ばれたのか、読む進むなかで疑問に思うに瞬間がときおりあって、(引用者中略)混沌のパワーが不足しているせいではないかと自分はやや不満に思ったのだけれど、選考会の場で他委員の推薦の言葉を聴くうち、なるほどこの過剰性は評価に値すると考え直し、受賞作とすることに賛成した。」
島田雅彦
男56歳
21 「『百年泥』のディテールはインド社会の多様性を反映し、ワンダーランドの様相を呈しており、地域研究の成果として出色のものである。」「海外体験のバリエーションが増えた現代、ルポルタージュのジャンルはかなり豊かになって来たが、小説との境界線を何処に引くべきかといったことを考えさせられた。」
堀江敏幸
男54歳
20 「インドの現実をふまえた、狂言回し的な人物の過去が、やや整理されすぎている感がなくもないけれど、泥からあがった記憶と奇想の車輪が徐々に制御不能に陥っていく勢いのなかに、この書き手の目にしか映らない言葉の破片が散っている。」
川上弘美
女59歳
15 「作者の、ある種の適当さといいましょうか、おおらかさといいましょうか、そのあたりの独特さに、わたしは大変に惹かれました。選考会では「この、バカな感じが、いいと思います!」と推しました。」
選評出典:『文藝春秋』平成30年/2018年3月号
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