芥川賞のすべて・のようなもの
第158回
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Last Update[H30]2018/2/20

若竹千佐子
Wakatake Chisako
生没年月日【注】 昭和29年/1954年☆月☆日~
受賞年齢 63歳
経歴 岩手県遠野市生まれ。岩手大学教育学部卒。
受賞歴・候補歴
  • 第54回文藝賞(平成29年/2017年)「おらおらでひとりいぐも」
  • 第158回芥川賞(平成29年/2017年下期)「おらおらでひとりいぐも」
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「おらおらでひとりいぐも」(『文藝』冬号[平成29年/2017年11月])
媒体・作品情報
誌名 「文藝」
巻号 第56巻 第4号  別表記冬/winter
印刷/発行年月日 発行 平成29年/2017年11月1日
発行者等 編集人 尾形龍太郎 発行人 小野寺優 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社河出書房新社(東京都)
総ページ数 483 表記上の枚数 目次・受賞記事 182枚 基本の文字組
(1ページ当り)
29字
×26行
×2段
本文ページ 8~61
(計54頁)
測定枚数 189
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書誌
平成29年/2017年11月・河出書房新社刊『おらおらでひとりいぐも』
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候補者 若竹千佐子 女63歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女55歳
16 「卓越した語りの文体は、自由気ままを装いながら、実に用心深く論理的に組み立てられている。」「地球四十六億年の歴史など超越した、もっととんでもない場所にまで到達した桃子さんを見てみたかった。」
吉田修一
男49歳
36 「待合室にいる他の患者たちを不安にさせる老女を、桃子さんは「この人にはこの人の時間が流れている」だけなのだと受け入れる。「おらおらでひとりいぐも」という作品の底に流れているのは、この生きていることのぬくもりではないだろうか。そしてこのぬくもりは、作者がその人生を賭けて勝ち取ったものである。」
山田詠美
女58歳
13 「昔行ったことのあるアメリカ南部の田舎町のひなびたジュークジョイント、そこで聴いたブルースの掛け合いを思い出した。ファンキーで力強く、そして、どこか哀しい。もはやこれは東北弁であって東北弁ではないね。若竹節と言えるかも。野蛮で秀逸。」
宮本輝
男70歳
38 「七十四歳の女性の内面は、複雑な思弁に満ちていて、過去、現在、未来へと縦横に行き来するが、たぶんさほど多くはないであろう未来への向日性に富んでいる。」「このような深さは、やはりある程度の年齢を重ねてこなければ書けないもののようだ。」
高樹のぶ子
女71歳
49 「従来の方言は、土地の力や霊異を宿していささか古めかしく発色したけれど、桃子さんの岩手弁は老いへの挑戦状であり、裡なる対立をエネルギーにして未来へと疾走する。」「自分の裡にある言語同士が鬩ぎ合い、状況によってどちらかが表面に出てくるという姿は、実は誰にでも日常的に起きている。多言語化は国際的な場だけでなく、個人の中の現象でもあることを発見させてくれた。」
奥泉光
男61歳
29 「「おらおらでひとりいぐも」一本を推そうと決めて選考会に臨んだところ、積極消極のニュアンスの差はありながら、選考委員のほぼ全員がこれに票を投じて、開始早々に受賞が決まった。」「本作はひとりの老女の内面の出来事を追うことに多くの頁が割かれて、彼女の記憶や思考を巡る思想のドラマが一篇の中核をなすのであるが、こうした「思弁」でもって小説を構成して強度を保つのは一般に難しい。ところがここではそれが見事に達成されている。」
島田雅彦
男56歳
17 「標準語の語り手と東北弁の桃子さんの声が交錯する二重構造が効果的で、東北ルーツの女の一生を過去と現代を自在に往還しながら、時に思弁的、時にセンチメンタルに語り尽くしている。」
堀江敏幸
男54歳
22 「そこに本当の意味での混沌はない。主人公の内側から湧き出る東北弁に、語り手がきちんとした理路を与えているからだ。」「小さな日常のなかから、巨大な泥にも洪水にもなる「あのどき」の過剰さを引き受けようとする言葉の渦に、読者は抗うことができない。」
川上弘美
女59歳
17 「(引用者注:「雪子さんの足音」と共に)真面目さを感じました。え、小説って、真面目に書いちゃだめなの? というご質問には、ええと、普遍的な真面目さとはちがう真面目さが必要なんですたぶん、と答えたく思います。」
選評出典:『文藝春秋』平成30年/2018年3月号
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