芥川賞のすべて・のようなもの
第31回
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Last Update[H28]2016/7/29

吉行淳之介
Yoshiyuki Junnosuke
生没年月日【注】 大正13年/1924年4月13日(戸籍上は4月1日)~平成6年/1994年7月26日
受賞年齢 30歳3ヵ月
経歴 岡山県岡山市生まれ、東京育ち。東京大学除籍。大学生時代より同人誌『葦』『世代』『新思潮(第十四次)』に参加。出版社の新太陽社で働く。昭和27年/1952年に休職、病気療養生活を送りながら、大阪朝日放送の放送原稿を書く。父親は作家・詩人の吉行エイスケ、妹に女優の吉行和子、芥川賞受賞作家の吉行理恵がいる。
受賞歴・候補歴
個人全集 『吉行淳之介全集』全8巻(昭和46年/1971年7月~昭和47年/1972年2月・講談社刊)
『吉行淳之介全集』全17巻・別巻3(昭和58年/1983年4月~昭和60年/1985年1月・講談社刊)
『吉行淳之介全集』全15巻(平成9年/1997年7月~平成10年/1998年12月・新潮社刊)
芥川賞
選考委員歴
第66回~第111回(通算23年・46回)
備考
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芥川賞 第26回候補  一覧へ

げんしょく まち
原色の 街」(『世代』14号[昭和26年/1951年12月])
媒体・作品情報
誌名 「世代」  別表記目次 「同人雜誌」併記
巻号 通巻 第14号
印刷/発行年月日 発行 昭和26年/1951年12月1日
発行者等 編集 世代編集部 印刷所 杜陵印刷株式会社(東京都)
発行所 書肆ユリイカ(東京都)
総ページ数 64 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×22行
×2段
本文ページ 28~59
(計32頁)
測定枚数 89
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書誌
>>昭和31年/1956年1月・新潮社刊『原色の街』所収
>>昭和35年/1960年9月・筑摩書房/新鋭文学叢書『吉行淳之介集』所収
>>昭和37年/1962年☆月・七曜社刊『星の降る夜の物語』所収「原色の街(第一稿)」
>>昭和40年/1965年☆月・東方社刊『原色の街』所収
>>昭和41年/1966年4月・講談社刊『われらの文学14 吉行淳之介』所収
>>昭和41年/1966年10月・新潮社/新潮文庫『原色の街・驟雨』所収
>>昭和43年/1968年11月・新潮社刊『吉行淳之介長編全集』所収
>>昭和45年/1970年5月・新潮社刊『新潮日本文学53 吉行淳之介集』所収
>>昭和46年/1971年7月・講談社刊『吉行淳之介全集1』所収
>>昭和47年/1972年10月・筑摩書房刊『現代日本文学大系90 島尾敏雄・安岡章太郎・小島信夫・吉行淳之介集』所収
>>昭和49年/1974年3月・成瀬書房刊『原色の街』[特装版]所収
>>昭和50年/1975年☆月・潮出版社刊『吉行淳之介自選作品1』所収
>>昭和55年/1980年9月・潮出版社刊『吉行淳之介娼婦小説集成』所収「原色の街(第一稿)」
>>昭和58年/1983年6月・講談社刊『吉行淳之介全集 第1巻 原色の街・驟雨』所収
>>昭和59年/1984年4月・潮出版社/潮文庫『香水瓶 娼婦小説集成』所収「原色の街(第一稿)」
>>平成10年/1998年2月・新潮社刊『吉行淳之介全集 第5巻』所収
>>平成26年/2014年6月・中央公論新社/中公文庫『吉行淳之介娼婦小説集成』所収「原色の街(第一稿)」
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候補者 吉行淳之介 男27歳
選考委員 評価 行数 評言
佐藤春夫
男59歳
3 「単に表現力という点から云えば(引用者注:堀田善衛よりも)阿川、吉行など他の候補の方が優れている。」
瀧井孝作
男57歳
0  
丹羽文雄
男47歳
3 「父君が生きていたら苦笑することだろう。ねちねちした味をもっている。特異な触覚。今はまだ光りも弱いが、何か出て来そうな気がする。」
岸田國士
男61歳
5 「若い作家のある時代の告白というような意味で興味をもって読んだ。鋭さもあり、豊かな感性のひらめきもみえ、有望な作家にはちがいないが、この一作だけでは、視野のひろがりを限定する危険なきざしが感じられ、私は次の作でその杞憂を一掃したい。」
坂口安吾
男45歳
0  
石川達三
男46歳
0  
舟橋聖一
男47歳
36 「吉行の「原色の街」を推そうと思って、私は出掛けて行った。」「私は、(引用者注:これを推すのは)私一人のみと予想していたので、その予想は外れたが、川端佐藤両氏の同感を得たのは、吉行のために、喜びに堪えなかった。」「エイスケのもっていた図々しいニヒリズムには、まだ程遠いが、描写力は、親父以上のところもあって、私は、末たのもしいとおもうのである。」
宇野浩二
男60歳
8 「まだ原色だ、しかし、小説というものを軽蔑しているところがある。これははなはだよくない事だ。」
川端康成
男52歳
6 「着目していた。」「ロマンチックでセンチメンタルで、純な感じがする。」
選評出典:『芥川賞全集 第四巻』昭和57年/1982年5月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和27年/1952年3月号)
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芥川賞 第27回候補  一覧へ

たにま
谷間」(『三田文學』昭和27年/1952年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「三田文學」  別表記表紙 「1910年創刊」併記
巻号 第42巻 第4号  別表記6月号/復刊第12号
印刷/発行年月日 印刷 昭和27年/1952年5月25日 発行 昭和27年/1952年6月1日
発行者等 編集兼発行人 奥野信太郎 編輯室 三田文學編輯室(東京都) 印刷所 細川活版所(東京都)
発行所 株式会社酣燈社(東京都)
総ページ数 80 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
31字
×25行
×2段
本文ページ 41~52
(計12頁)
測定枚数 44
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書誌
>>昭和29年/1954年10月・新潮社刊『驟雨』所収
>>昭和35年/1960年9月・筑摩書房/新鋭文学叢書『吉行淳之介集』所収
>>昭和46年/1971年7月・講談社刊『吉行淳之介全集1』所収
>>昭和50年/1975年☆月・潮出版社刊『吉行淳之介自選作品1』所収
>>昭和58年/1983年6月・講談社刊『吉行淳之介全集 第1巻 原色の街・驟雨』所収
>>平成9年/1997年7月・新潮社刊『吉行淳之介全集 第1巻』所収
>>平成22年/2010年7月・三田文学会刊『創刊一〇〇年三田文学名作選』所収
>>平成22年/2010年9月・講談社/講談社文芸文庫『三田文学短篇選』所収
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候補者 吉行淳之介 男28歳
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
3 「期待された吉行も、この前の「原色の街」のほうが、数等よかった」
佐藤春夫
男60歳
4 「素質を認め(引用者中略)将来に期待すべきものがあろうなどとそれぞれに問題にしつつ」
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
6 「何か新らしいようなものがあって、それにちょっと引かれたが、ペンキぬりの安普請のようなところがあり、終わりが、古めかしい上に、取ってつけたようである。」
坂口安吾
男45歳
4 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
選評出典:『芥川賞全集 第四巻』昭和57年/1982年5月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和27年/1952年9月号)
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芥川賞 第28回候補  一覧へ

だっしゅつ
「ある 脱出」(『群像』昭和27年/1952年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」
巻号 第7巻 第12号  別表記12月号
作品名 別表記 「ある出」
印刷/発行年月日 印刷 昭和27年/1952年11月5日 発行 昭和27年/1952年12月1日
発行者等 編集兼発行人 有木 勉 印刷人 大橋芳雄 印刷所 共同印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社大日本雄辯會講談社(東京都)
総ページ数 198 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
28字
×23行
×2段
本文ページ 22~37
(計16頁)
測定枚数 49
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>昭和42年/1967年5月・冬樹社刊『吉行淳之介初期作品集』所収
>>昭和54年/1979年8月・冬樹社刊『藁婚式』[新装版]所収
>>昭和55年/1980年9月・潮出版社刊『吉行淳之介娼婦小説集成』所収
>>昭和59年/1984年4月・潮出版社/潮文庫『香水瓶 娼婦小説集成』所収
>>平成26年/2014年6月・中央公論新社/中公文庫『吉行淳之介娼婦小説集成』所収
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候補者 吉行淳之介 男28歳
選考委員 評価 行数 評言
丹羽文雄
男48歳
0  
舟橋聖一
男48歳
4 「この前の「谷間」よりはいいが、「原色の街」のほうが、ずっといい。やはり、あのとき、吉行に授賞すべきだったのではないかと、このごろ、考えている。」
石川達三
男47歳
0  
瀧井孝作
男58歳
0  
佐藤春夫
男60歳
5 「この二三回前から毎回候補に挙げられその才能は十分に認めながらも(引用者中略)今度の作品にもまだどこか未熟な今一歩というもの――それが何かは両君(引用者注:安岡章太郎と吉行淳之介)自身考えてこの境地を脱出する努力を現在のこの人たちの課題として今度も授賞は割愛」
川端康成
男53歳
6 「私は同感、あるいは同情を寄せた。」「「原色の街」の方が力作であっただろう。」
宇野浩二
男61歳
3 「こんどはよくない、(引用者中略)というように、ようやく、銓衡が、進んできた。」
坂口安吾
男46歳
4 「大人のマネもしてみたいと思って書いてみても、それでちゃんと成功している立派な作品。」「芥川賞をもらってよい実力をそなえた作品であると思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和28年/1953年3月号)
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芥川賞 第31受賞  一覧へ

しゅうう
驟雨」(『文學界』昭和29年/1954年2月号)その他
媒体・作品情報
誌名 「文學界」  別表記表紙 「文藝春秋編輯」併記
巻号 第8巻 第2号  別表記2月号
印刷/発行年月日 印刷 昭和29年/1954年1月20日 発行 昭和29年/1954年2月1日
発行者等 編集人 鈴木 貢 発行人 池島信 印刷人 村尾一雄 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 文藝春秋新社(東京都)
総ページ数 180 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
28字
×24行
×2段
本文ページ 70~84
(計15頁)
測定枚数 48
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>『文藝春秋』昭和29年/1954年9月号
>>昭和29年/1954年10月・大日本雄弁会講談社刊『創作代表選集14 昭和29年前期』所収
>>昭和29年/1954年10月・新潮社刊『驟雨』所収
>>昭和31年/1956年11月・長嶋書房刊『戦後芥川賞作品集 II』所収
>>昭和31年/1956年11月・修道社刊『芥川賞作品集 第2巻』所収
>>昭和33年/1958年8月・筑摩書房刊『現代日本文学全集88 昭和小説集(三)』所収
>>昭和35年/1960年9月・筑摩書房/新鋭文学叢書『吉行淳之介集』所収
>>昭和38年/1963年8月・現代芸術社刊『芥川賞作品全集 第4巻』所収
>>昭和41年/1966年4月・講談社刊『われらの文学14 吉行淳之介』所収
>>昭和41年/1966年10月・新潮社/新潮文庫『原色の街・驟雨』所収
>>昭和42年/1967年6月・筑摩書房刊『現代文学大系62 島尾敏雄・安岡章太郎・庄野潤三・吉行淳之介集』所収
>>昭和43年/1968年3月・学芸書林刊『全集・現代文学の発見 第15巻 青春の屈折(下)』所収
>>昭和43年/1968年7月・中央公論社刊『日本の文学74 安岡章太郎・吉行淳之介・曽野綾子』所収
>>昭和43年/1968年5月・筑摩書房刊『日本短篇文学全集 第13巻 徳田秋声・舟橋聖一・吉行淳之介』所収
>>昭和44年/1969年6月・講談社刊『日本現代文学全集106 現代名作選2』所収
>>昭和44年/1969年12月・KKベストセラーズ刊『吉行淳之介の本』所収
>>昭和45年/1970年5月・新潮社刊『新潮日本文学53 吉行淳之介集』所収
>>昭和46年/1971年☆月・河出書房新社刊『日本文学全集51 安岡章太郎・吉行淳之介・遠藤周作』[カラー版]所収
>>昭和46年/1971年7月・講談社刊『吉行淳之介全集1』所収
>>昭和47年/1972年10月・筑摩書房刊『現代日本文学大系90 島尾敏雄・安岡章太郎・小島信夫・吉行淳之介集』所収
>>昭和48年/1973年☆月・中央公論社刊『日本の文学74 安岡章太郎・吉行淳之介・曽野綾子』[アイボリーバックス]所収
>>昭和50年/1975年☆月・潮出版社刊『吉行淳之介自選作品1』所収
>>昭和51年/1976年5月・学芸書林刊『全集・現代文学の発見 第15巻 青春の屈折(下)』[愛蔵版]所収
>>昭和52年/1977年5月・旺文社/旺文社文庫『寝台の舟』所収
>>昭和58年/1983年2月・新潮社刊『新潮現代文学42 砂の上の植物群』所収
>>昭和55年/1980年5月・講談社刊『日本現代文学全集106 現代名作選2』[増補改訂版]所収
>>昭和55年/1980年9月・潮出版社刊『吉行淳之介娼婦小説集成』所収
>>昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第5巻』所収
>>昭和58年/1983年6月・講談社刊『吉行淳之介全集 第1巻 原色の街・驟雨』所収
>>昭和59年/1984年4月・潮出版社/潮文庫『香水瓶 娼婦小説集成』所収
>>昭和60年/1985年2月・ほるぷ出版刊『日本の文学82 薔薇販売人・驟雨』所収
>>昭和62年/1987年6月・小学館刊『昭和文学全集20 梅崎春生・島尾敏雄・安岡章太郎・吉行淳之介』所収
>>平成6年/1994年4月・ぎょうせい刊『ふるさと文学館 第14巻 東京』所収
>>平成7年/1995年11月・講談社刊『恋愛小説名作館3』所収
>>平成9年/1997年7月・新潮社刊『吉行淳之介全集 第1巻』所収
>>平成17年/2005年4月・学芸書林刊『全集現代文学の発見 第15巻 青春の屈折(下)』[新装版]所収
>>平成19年/2007年7月・ポプラ社刊『宮城まり子が選ぶ吉行淳之介短編集』所収
>>平成23年/2011年8月・講談社/講談社文芸文庫『第三の新人名作選』所収
>>平成24年/2012年10月・岩波書店/岩波文庫『日本近代短篇小説選 昭和篇3』所収
>>平成26年/2014年6月・中央公論新社/中公文庫『吉行淳之介娼婦小説集成』所収
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候補者 吉行淳之介 男30歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男49歳
7 「委員会の翌日、もう一度(驟雨)を読んでみたが、私には満足できなかった。吉行君には気の毒だが、この当選作について世評は芳しくあるまいと想像する。」「しかし当選と定ったからには今後の吉行君の努力、殊に文学態度についての反省を望みたい。」
佐藤春夫
男62歳
11 「候補作家の古顔でもあり、今回の作は同君の作としても傑作、また今回の最優秀作というのではなくとも、一作毎に商量の跡もあり作に気品も加えたから「驟雨」その他の作者として当選したのは決して不当ではあるまい。幸い一しお奮励して乃父の遺業を遂げよという席上一同の期待にそむかざらん事を。」
宇野浩二
男62歳
6 「この小説だけでは推薦しにくいけれど、この前に何度か候補になった幾つかの作品より、いくらか上手になっている上に、作品としても増しなものである、それで、「吉行のこれまでの努力と勉強に対して。」という事に、銓衡委員たちがはげしく討論した上で、やっと、こんどの『芥川賞』と極まったのである。」
舟橋聖一
男49歳
10 「僅かな差で、吉行が小沼を競りおとした。」「前に、小生が「原色の街」を推したときは、反対が多かったのに「驟雨」は、「原色の街」ほどいいものではないが、認められたのは、一寸皮肉な気がする。」「故吉行エイスケとは、新興芸術派時代「近代生活」の同人であった。その子淳之介は病体である。これで元気になって、快方に向いて貰わなければならない。」
丹羽文雄
男49歳
15 「他に推薦作のない場合は、私も吉行の度々の候補作を出した功績に対して授賞ということに吝ではないが、曾野綾子がある以上、不賛成であった。ことに「薔薇」はみとめない。」
川端康成
男55歳
7 「候補作だけを考えていると、私は推すものがないので、候補の一作だけでなく候補作家という考えにひろめて、吉行淳之介氏を推すことにきめた。一旦そうきめると、吉行氏の他にはないと思った。吉行氏の「驟雨」の多少の物足りなさは、私たちの知る吉行氏のその他の作品が補ってくれる。」
瀧井孝作
男60歳
6 「『驟雨』は、以前の候補作『原色の街』と似た素材だが、野獣派風の荒い筆触の前作よりは、亦幾分うまくなったようで、前作よりは佳いという点で、採ればとれるかと思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和29年/1954年9月号)
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芥川賞 第31回候補  一覧へ

ばら
薔薇」(『新潮』昭和29年/1954年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」
巻号 第51巻 第6号  別表記6月号/590号
印刷/発行年月日 発行 昭和29年/1954年6月1日
発行者等 編輯者発行者 齋藤十一 印刷者 長久保慶一 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 260 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
31字
×25行
×2段
本文ページ 211~219
(計9頁)
測定枚数 32
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書誌
>>昭和29年/1954年10月・新潮社刊『驟雨』所収
>>昭和46年/1971年10月・講談社刊『吉行淳之介全集2』所収
>>昭和52年/1977年5月・旺文社/旺文社文庫『寝台の舟』所収
>>昭和58年/1983年6月・講談社刊『吉行淳之介全集 第1巻 原色の街・驟雨』所収
>>平成9年/1997年7月・新潮社刊『吉行淳之介全集 第1巻』所収
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候補者 吉行淳之介 男30歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男49歳
7 「委員会の翌日、もう一度(驟雨)を読んでみたが、私には満足できなかった。吉行君には気の毒だが、この当選作について世評は芳しくあるまいと想像する。」「しかし当選と定ったからには今後の吉行君の努力、殊に文学態度についての反省を望みたい。」
佐藤春夫
男62歳
11 「候補作家の古顔でもあり、今回の作は同君の作としても傑作、また今回の最優秀作というのではなくとも、一作毎に商量の跡もあり作に気品も加えたから「驟雨」その他の作者として当選したのは決して不当ではあるまい。幸い一しお奮励して乃父の遺業を遂げよという席上一同の期待にそむかざらん事を。」
宇野浩二
男62歳
6 「この小説だけでは推薦しにくいけれど、この前に何度か候補になった幾つかの作品より、いくらか上手になっている上に、作品としても増しなものである、それで、「吉行のこれまでの努力と勉強に対して。」という事に、銓衡委員たちがはげしく討論した上で、やっと、こんどの『芥川賞』と極まったのである。」
舟橋聖一
男49歳
10 「僅かな差で、吉行が小沼を競りおとした。」「前に、小生が「原色の街」を推したときは、反対が多かったのに「驟雨」は、「原色の街」ほどいいものではないが、認められたのは、一寸皮肉な気がする。」「故吉行エイスケとは、新興芸術派時代「近代生活」の同人であった。その子淳之介は病体である。これで元気になって、快方に向いて貰わなければならない。」
丹羽文雄
男49歳
15 「他に推薦作のない場合は、私も吉行の度々の候補作を出した功績に対して授賞ということに吝ではないが、曾野綾子がある以上、不賛成であった。ことに「薔薇」はみとめない。」
川端康成
男55歳
7 「候補作だけを考えていると、私は推すものがないので、候補の一作だけでなく候補作家という考えにひろめて、吉行淳之介氏を推すことにきめた。一旦そうきめると、吉行氏の他にはないと思った。吉行氏の「驟雨」の多少の物足りなさは、私たちの知る吉行氏のその他の作品が補ってくれる。」
瀧井孝作
男60歳
6 「『驟雨』は、以前の候補作『原色の街』と似た素材だが、野獣派風の荒い筆触の前作よりは、亦幾分うまくなったようで、前作よりは佳いという点で、採ればとれるかと思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和29年/1954年9月号)
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