芥川賞のすべて・のようなもの
第34回
  • =受賞者=
  • 石原慎太郎
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Last Update[H28]2016/5/10

石原慎太郎
Ishihara Shintaro
生没年月日【注】 昭和7年/1932年9月30日~
受賞年齢 23歳3ヵ月
経歴 兵庫県神戸市生まれ。一橋大学卒。在学中に作家デビュー。参議院議員、衆議院議員を経て東京都知事。
受賞歴・候補歴
個人全集 『石原愼太郎の文学』全10巻(平成19年/2007年1月~10月・文藝春秋刊)
芥川賞
選考委員歴
第114回~第146回(通算16.5年・33回)
備考
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芥川賞 第34受賞  一覧へ

たいよう きせつ
太陽の 季節」(『文學界』昭和30年/1955年7月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」  別表記表紙 「文藝春秋編輯」併記
巻号 第9巻 第7号  別表記7月号
作品名 別表記 本文 「太陽の季
印刷/発行年月日 印刷 昭和30年/1955年6月20日 発行 昭和30年/1955年7月1日
発行者等 編輯人 尾關 榮 発行人 池島信 印刷人 長久保慶一 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 文藝春秋新社(東京都)
総ページ数 188 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
31字
×25行
×2段
本文ページ 22~48
(計27頁)
測定枚数 99
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>『文藝春秋』昭和31年/1956年3月号
>>昭和31年/1956年3月・新潮社刊『太陽の季節』所収
>>昭和31年/1956年5月・大日本雄弁会講談社刊『創作代表選集17 昭和30年後期』所収
>>昭和31年/1956年11月・長嶋書房刊『戦後芥川賞作品集 II』所収
>>昭和31年/1956年11月・修道社刊『芥川賞作品集 第2巻』所収
>>昭和32年/1957年8月・新潮社/新潮文庫『太陽の季節』所収
>>昭和32年/1957年12月・角川書店刊『現代国民文学全集 第14巻 青春小説集』所収
>>昭和33年/1958年3月・角川書店/角川文庫『太陽の季節・若い獣 他五篇』所収
>>昭和34年/1959年8月・講談社刊『現代長編小説全集35 石原慎太郎・原田康子集』所収
>>昭和35年/1960年7月・筑摩書房/新鋭文学叢書8『石原慎太郎集』所収
>>昭和35年/1960年11月・筑摩書房刊『新選現代日本文学全集33 戦後小説集2』所収
>>昭和37年/1962年1月・角川書店刊『角川版昭和文学全集6 石原慎太郎』所収
>>昭和37年/1962年☆月・学習研究社/学研新書『日本青春文学名作選5』所収
>>昭和38年/1963年8月・現代芸術社刊『芥川賞作品全集 第4巻』所収
>>昭和39年/1964年1月・河出書房新社刊『現代の文学42 石原慎太郎集』所収
>>昭和39年/1964年11月・河出書房新社/石原慎太郎文庫1『石原慎太郎文庫1 行為と死・太陽の季節・他』所収
>>昭和40年/1965年1月・新潮社刊『日本文学全集72 名作集第4 昭和篇(下)』所収
>>昭和40年/1965年10月・講談社刊『われらの文学 石原慎太郎』所収
>>昭和40年/1965年12月・河出書房新社/Kawade paperbacks『行為と死・太陽の季節』所収
>>昭和41年/1966年1月・東都書房刊『現代文学8 石原慎太郎集』所収
>>昭和42年/1967年10月・講談社/ロマン・ブックス『太陽の季節・行為と死』所収
>>昭和43年/1968年2月・中央公論社刊『日本の文学76 石原慎太郎・開高健・大江健三郎』所収
>>昭和43年/1968年2月・河出書房刊『日本文学全集第2集24 石原慎太郎集』所収
>>昭和43年/1968年8月・河出書房新社刊『日本文学全集49 石原慎太郎』所収
>>昭和43年/1968年9月・講談社刊『現代長編文学全集44 石原慎太郎』所収
>>昭和44年/1969年5月・新潮社刊『新潮日本文学62 石原慎太郎集』所収
>>昭和46年/1971年☆月・河出書房新社刊『日本文学全集55 石原慎太郎・深沢七郎・高橋和巳』[カラー版]所収
>>昭和48年/1973年☆月・中央公論社刊『日本の文学76 石原慎太郎・開高健・大江健三郎』[アイボリーバックス]所収
>>昭和48年/1973年6月・新潮社刊『石原愼太郎短編全集1』所収
>>昭和48年/1973年9月・立風書房刊『日本青春文学館5』所収
>>昭和51年/1976年6月・成瀬書房刊『太陽の季節』[特装版]所収
>>昭和55年/1980年1月・講談社/講談社文庫『現代短編名作選5 1955-1957』所収
>>昭和56年/1981年7月・新潮社刊『新潮現代文学53 化石の森』所収
>>昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第5巻』所収
>>昭和63年/1988年2月・小学館刊『昭和文学全集 第29巻 石原慎太郎・城山三郎・古山高麗雄・小田実・筒井康隆・富岡多恵子・中上健次・津島佑子・森敦』所収
>>平成14年/2002年8月・幻冬舎刊『太陽の季節』所収
>>平成19年/2007年9月・文藝春秋刊『石原愼太郎の文学9 短篇集1 太陽の季節・完全な遊戯』所収
>>平成23年/2011年1月・新潮社/新潮文庫『太陽の季節』[改版]所収
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候補者 石原慎太郎 男23歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男50歳
16 「推すならばこれだという気がした。」「欠点は沢山ある。気負ったところ、稚さの剥き出しになったところなど、非難を受けなくてはなるまい。」「倫理性について「美的節度」について、問題は残っている。しかし如何にも新人らしい新人である。危険を感じながら、しかし私は推薦していいと思った。」「芥川賞は完成した作品に贈られるものではなくて、すぐれた素質をもつ新人に贈られるものだと私は解釈している。」
井上靖
男48歳
17 「その力倆と新鮮なみずみずしさに於て抜群だと思った。」「問題になるものを沢山含みながら、やはりその達者さと新鮮さには眼を瞑ることはできないといった作品であった。」「戦後の若い男女の生態を描いた風俗小説ではあるが、ともかく一人の――こんな青年が現代沢山いるに違いない――青年を理窟なしに無造作に投げ出してみせた作品は他にないであろう。」
中村光夫
男44歳
24 「未成品といえば一番ひどい未成品ですが、未完成がそのまま未知の生命力の激しさを感じさせる点で異彩を放っています。」「常識から云えば、この文脈もところどころ怪しい。「丁度」を「調度」と書くような学生に芥川賞をあたえることは、少なくも考えものでしょう。」「石原氏への授賞に賛成しながら、僕はなにかとりかえしのつかぬむごいことをしてしまったような、うしろめたさを一瞬感じました。」「しかしこういうむごさをそそるものがたしかにこの小説にはあります。おそらくそれが石原氏の才能でしょう。」
丹羽文雄
男51歳
7 「若さと新しさがあるというので、授賞となったが、この若さと新しさに安心して、手放しで持ちあげるわけにはいかなかった。才能は十分にあるが、同時に欠点もとり上げなければ、無責任な気がする。」「結局推す気にはなれなかった。私には何となくこの作者の手の内が判るような気がする。」
佐藤春夫
男63歳
25 「反倫理的なのは必ずも排撃はしないが、こういう風俗小説一般を文芸として最も低級なものと見ている上、この作者の鋭敏げな時代感覚もジャナリストや興行者の域を出ず、決して文学者のものではないと思ったし、またこの作品から作者の美的節度の欠如を見て最も嫌悪を禁じ得なかった。」「僕はまたしても小谷剛を世に送るのかとその経過を傍観しながらも、これに感心したとあっては恥しいから僕は選者でもこの当選には連帯責任は負わないよと念を押し宣言して置いた。」
瀧井孝作
男61歳
32 「小説の構成組立に、たくみすぎ、ひねりすぎの所もあるが、若々しい情熱には、惹かれるものがあった。これはしかし読後、“わるふざけ”というような、感じのわるいものがあったが、二月号の「文學界」の「奪われぬもの」というスポーツ小説は、少し筆は弱いけれど、まともに描いた小説で、これならまあよかろうと思った。」「この作家は未だ若くこれからだが、只、器用と才気にまかせずに、尚勉強してもらいたい、と云いたい。」
宇野浩二
男64歳
38 「読みつづけてゆくうちに、私の気もちは、しだいに、索然として来た、味気なくなって来た、」「仮りに新奇な作品としても、しいて意地わるく云えば、一種の下らぬ通俗小説であり、又、作者が、あたかも時代に(あるいはジャナリズム)に迎合するように、(引用者中略)『拳闘』を取り入れたり、ほしいままな『性』の遊戯を出来るだけ淫猥に露骨に、(引用者中略)書きあらわしたり、しているからである、」
川端康成
男56歳
13 「私は「太陽の季節」を推す選者に追随したし、このほかに推したい作品もなかった。」「第一に私は石原氏のような思い切り若い才能を推賞することが大好きである。」「極論すれば若気のでたらめとも言えるかもしれない。このほかにもいろいろなんでも出来るというような若さだ。なんでも勝手にすればいいが、なにかは出来る人にはちがいないだろう。」
舟橋聖一
男51歳
47 「今回はこの一作しかないと思って、委員会に出席した。」「この作品が私をとらえたのは、達者だとか手法が映画的だとかいうことではなくて、一番純粋な「快楽」と、素直にまっ正面から取組んでいる点だった。」「彼の描く「快楽」は、戦後の「無頼」とは、異質のものだ。」「佐藤春夫氏の指摘したような、押しつけがましい、これでもか、これでもかの、ハッタリや嫌味があっても、非常に明るくはっきりしているこの小説の目的が、それらの欠陥を補ってあまりあることが、授賞の理由である。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和31年/1956年3月号)
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