芥川賞のすべて・のようなもの
第56回
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Last Update[H26]2014/6/20

丸山健二
Maruyama Kenji
生没年月日【注】 昭和18年/1943年12月23日~
受賞年齢 23歳1ヵ月
経歴 長野県飯山市生まれ。国立仙台電波高校(現・国立仙台電波工業高等専門学校)卒。商社に勤務する。芥川賞受賞の昭和42年/1967年に退社、昭和43年/1968年から住居を長野県に移し執筆活動をつづける。
受賞歴・候補歴
備考
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芥川賞 第56受賞  一覧へ

なつ なが
夏の 流れ」(『文學界』昭和41年/1966年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」  別表記表紙 「文藝春秋編集」併記
巻号 第20巻 第11号  別表記11月号
印刷/発行年月日 印刷 昭和41年/1966年10月20日 発行 昭和41年/1966年11月1日
発行者等 編集兼発行人 杉村友一 印刷人 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 文藝春秋新社(東京都)
総ページ数 222 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 40~73
(計34頁)
測定枚数 103
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書誌
>>『文藝春秋』昭和42年/1967年3月号
>>昭和42年/1967年7月・文藝春秋刊『夏の流れ』所収
>>昭和47年/1972年5月・河出書房新社/新鋭作家叢書『丸山健二集』所収
>>昭和48年/1973年7月・講談社/講談社文庫『夏の流れ・正午なり』所収
>>昭和52年/1977年12月・筑摩書房刊『筑摩現代文学大系95 丸山健二・清岡卓行・阿部昭・金石範集』所収
>>昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第7巻』所収
>>平成3年/1991年6月・文藝春秋刊『丸山健二自選中篇集』所収
>>平成17年/2005年2月・講談社/講談社文芸文庫『夏の流れ―丸山健二初期作品集』所収
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候補者 丸山健二 男23歳
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男42歳
16 「当選作として推したわけではないが、この授賞に積極的に反対ではなかった。男性的ないい文章であり、いい作品である。」「人物のデッサンもたしかなら、妻の無感動もいいし、ラストの感懐もさりげなく出ている。」「しかし二十三歳という作者の年齢を考えると、あんまり落着きすぎ、節度がありすぎ、若々しい過剰なイヤらしいものが少なすぎるのが気にならぬではない。そして一面、悪い意味の「してやったり」という若気も出ている。」
瀧井孝作
男72歳
17 「日常生活の何気ない中に不気味なものを蔵したこの作は、以前の、庄野潤三の「静物」という小説の方法にも似通うかと見えた。」「何気ない題もよい。生命の流れの意味もあるようだ。」
井上靖
男59歳
13 「一種爽快さの感じられる書き方である。作者が最年少であるにも拘らず、候補作の中では、この作品に一番腕の確かなものを感じた。」「このような題材は、本当はもっと他の取り扱い方をすべきものではなかったという、そういう思いが、読み終ったあとに残った。」
石川達三
男61歳
2 「私は「夏の流れ」を採らない。この作者にも期待をもっていない。」
丹羽文雄
男62歳
0  
石川淳
男67歳
6 「作者は二十三歳だそうだが、この作品のかぎりでは冒険的な青春は感じられない。書くことは一応よく書けている。」「ただ冒険の無いところにわたしは賭けることができない。」
永井龍男
男62歳
8 「最後の一票を入れた。題材に圧されることなく、一貫した呼吸づかいで、むしろ鈍重な筆致で書き上げた点がよかったし、作者の若さにも期待が向いた。」
大岡昇平
男57歳
12 「死刑執行担当者の心理の洞察においても文章においても、自己統制が出来ている。」「芥川賞は本来若者のものなのだから、授賞は当然といえよう。」「看守の日常生活が、あまりしゃれているので、少し違和感を覚えたが、これは私が古い先入観に捉われているからであった。」
川端康成
男67歳
11 「決定して、作者の丸山氏が二十三歳の若さと知ったのには、明るい楽しさであった。」「殊に看守の家庭生活などは、監房の死刑囚や死刑執行の場に対して、わざと平凡に常識風に書いてあるかと思われるが、今後の作品で平凡は抜けられるだろうか。」
中村光夫
男55歳
11 「意外に早く(引用者中略)決定しました。」「どぎつい題材を扱いながら、それにもかかわらず、軽く仕上げたところが作者の人柄を感じさせますが、看守の家庭の描写に生活の匂いが欠けていて、全体が絵にかいたようなきれいごとに終っています。」「処女作にこれだけのものが書ける若い才能は、多少冒険でも買ってよいでしょう。」
舟橋聖一
男62歳
31 「作者はまだ若い人だし、看守の経験があるわけでもなく、小説の構成に聞き書きのような点もあるので、若干の疑問を感じたが、他の諸作品に比べて、はるかに迫力があった。私がこれを推した理由である。」「看守の私生活、家庭生活の描写が長々しくて、少し退屈した。私小説のほうを半分ぐらいにして、この非人間的な死刑執行に対する作者の批判を加味したら、もっとまとまった好短篇となったろう。」
選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和42年/1967年3月号)
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