芥川賞のすべて・のようなもの
第62回
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清岡卓行
Kiyooka Takayuki
生没年月日【注】 大正11年/1922年6月29日~平成18年/2006年6月3日
受賞年齢 47歳6ヵ月
経歴 中国・大連生まれ。東京大学文学部仏文科卒。在学中より日本野球連盟に就職。昭和39年/1964年退職。その間、詩人・評論家として活動。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第18回読売文学賞[詩歌俳句賞](昭和41年/1966年)『四季のスケッチ』《詩集》
  • 第62回芥川賞(昭和44年/1969年下期)「アカシヤの大連」
  • |候補| 第21回読売文学賞[詩歌俳句賞](昭和44年/1969年)『清岡卓行詩集』《詩集》
  • |候補| 第22回読売文学賞[評論・伝記賞](昭和45年/1970年)『抒情の前線』
  • 第30回読売文学賞[随筆・紀行賞](昭和53年/1978年)『藝術的な握手』
  • |候補| 第11回高見順賞(昭和56年/1981年)『駱駝のうえの音楽』《詩集》
  • 第3回現代詩人賞(昭和60年/1985年)『初冬の中国で』
  • |候補| 第14回川端康成文学賞(昭和62年/1987年)「痛風と海」
  • 第39回芸術選奨文部大臣賞[文学部門](昭和63年/1988年度)『円き広場』
  • 第41回読売文学賞[詩歌俳句賞](平成1年/1989年)『ふしぎな鏡の店』《詩》
  • |候補| 第20回高見順賞(平成2年/1990年)『ふしぎな鏡の店』《詩集》
  • 紫綬褒章(平成3年/1991年)
  • 第7回詩歌文学館賞(平成4年/1992年)『パリの五月に』《詩集》
  • 第51回日本藝術院賞[文芸](平成6年/1994年度)"詩・小説・評論にわたる作家としての業績"
  • 第34回藤村記念歴程賞(平成8年/1996年)『通り過ぎる女たち』《詩集》
  • 勲三等瑞宝章(平成10年/1998年)
  • 第52回野間文芸賞(平成11年/1999年)『マロニエの花が言った』
  • |候補| 第53回毎日出版文化賞[第1部門(文学・芸術)](平成11年/1999年)『マロニエの花が言った』
  • |候補| 第28回川端康成文学賞(平成14年/2002年)「あの青空にいつどこで」
  • 第20回現代詩花椿賞(平成14年/2002年)『一瞬』《詩集》
  • 第44回毎日芸術賞(平成14年/2002年度)『一瞬』『太陽に酔う』
備考
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だいれん
「アカシヤの 大連」(『群像』昭和44年/1969年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」
巻号 第24巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 印刷 昭和44年/1969年11月5日 発行 昭和44年/1969年12月1日
発行者等 編集人 中島和夫 発行人 有木 勉 印刷人 浜田純治 印刷所 豊国印刷株式会社 凸版印刷株式会社
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 260 表記上の枚数 表紙・目次 140枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×21行
×2段
本文ページ 6~58
(計53頁)
測定枚数 140
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書誌
>>『文藝春秋』昭和45年/1970年3月号
>>昭和45年/1970年3月・講談社刊『アカシヤの大連』所収
>>昭和46年/1971年11月・講談社刊『アカシヤの大連四部作』所収
>>昭和48年/1973年3月・講談社刊『現代の文学35 古山高麗雄・清岡卓行・阿部昭・坂上弘』所収
>>昭和48年/1973年2月・講談社/講談社文庫『アカシヤの大連』所収
>>昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第8巻』所収
>>昭和63年/1988年2月・講談社/講談社文芸文庫『アカシヤの大連』所収
>>昭和63年/1988年5月・小学館刊『昭和文学全集 第30巻 清岡卓行・上田三四二・高橋たか子・竹西寛子・日野啓三・後藤明生・高井有一・坂上弘・阿部昭』所収
>>平成4年/1992年12月・日本文芸社刊『清岡卓行大連小説全集(上)』所収
>>平成7年/1995年5月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『アカシヤの大連』(上)(下)所収
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候補者 清岡卓行 男47歳
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男45歳
12 「愛すべき作品であり、詩と思索と旅情と風景の織りまぜられたジャン・パウル風の散文である。」「大連は心象風景であるから、外地であると同時に内地であり、「にせアカシヤ」の「にせ」に関する考察などに、この作家の心情が窺われる。当選作としてふしぎはない。」
石川達三
男64歳
7 「私は躊躇した。ほとんど全篇が個人的な思考を追う(哲学的随想)のようなかたちで、どこまで行っても平板な叙述であって、立体化されて来ない。最後の短い一節だけでようやく小説になっている。」
舟橋聖一
男65歳
15 「私は買えない。私の知っている昔の大連の街のメカニズムは、もっと複雑で錯綜し租借地らしい文化と非文化の色彩が混淆していた。」「小説として物足りないばかりでなく、随筆としても、紀行文としても、思い出ともしても、もっと鮮やかな陰陽がほしい。」「然るに作者は、これを「哲学的旅行」などと洒落ているが、どうもいただけない。」
丹羽文雄
男65歳
5 「新風がない。小説的な野心もない思い出を語りつづけている。」「色気も野心もない態度が、かえって大方の審査員の気に入ったようである。」
井上靖
男62歳
8 「抜群だと思った。文章も正確で危っけがなく、感覚も健康でみずみずしい。詩人としての資質を十二分に生かした作品である。」「青春の感傷と憂悶がこれほど美しく描き出された作品は、そうたくさんはない。まさに芥川賞に新風が吹き通った感じである。」
瀧井孝作
男75歳
6 「大方甘い詠嘆と感傷だけで、事物は何も描いてなかった。遠方の風景を望遠鏡でのぞくようなもどかしさがあった。また私は、この作者の発想、飜訳調の文章にも反発した。」
大岡昇平
男60歳
14 「その清新な感受性と、作品の詩的な、もしくは音楽的な構成によって、現代の小説に新風をもたらしたといえる」「この構成力は詩人のそれであり、小説の世界を拡大し、多極化したといえる。詩人の視覚は現実に垂直に対するはずだが、戦中戦後の大連という世界が、十分の拡がりと厚みをもって浮き彫りされているのに感歎したのである。」
石川淳
男70歳
25 「推す。」「手筋がよいという理由のみをもって、わたしはこの作品を推したのではない。」「今日の文学の場に、この作品がさりげなくそこにあるということに問題がある。詩と散文との関係。こういうことである。かくのごとき問題について考えることを迫って来るようなものを、わたしはよい作品とする。」「「アカシヤの大連」は読みながらにいろいろなことをおもわせるものである。」
永井龍男
男65歳
4 「読後は、さわやかだった。」「いわゆる随想かも知れず紀行の一形式かも知れず、小説と云い切れぬのが弱味かと思った。」
中村光夫
男58歳
17 「当選したのは、まず順当であったと思います。」「決して完全な作品ではなく、むしろ欠陥の多いものです。」「しかし、ともかく、作者が自分の書きたいものをはっきり把んで、全身でこれを表現することに努めているので、この自信と努力がある快感になって読者に伝わります。」
川端康成
男70歳
12 「私は消極的であった。この作品に好意は持てても、尋常であり過ぎると感じられた。」「読者に移す印象がもの足りなく、大連の景にしても、作中の人にしても、読者の目に見えて来るところが少くはないだろうか。詩人の書いた散文としては感覚が平淡ではないだろうか。」
選評出典:『芥川賞全集 第八巻』昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和45年/1970年3月号)
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