芥川賞のすべて・のようなもの
第9回
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Last Update[H29]2017/6/25

半田義之
Handa Yoshiyuki
生没年月日【注】 明治44年/1911年7月2日~昭和45年/1970年8月2日
受賞年齢 28歳0ヵ月
経歴 神奈川県横浜市生まれ。旧制前橋中学中退。国鉄に勤めながら同人誌等に創作を続ける。『文藝首都』同人。太平洋戦争後、『新日本文学』『民主文学』などの共産党系の舞台で小説を発表。昭和45年/1970年自殺。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 『中央公論』文壇アンデパンダン(昭和5年/1930年)「鉛筆娘と大統領」
  • 第9回芥川賞(昭和14年/1939年上期)「鷄騒動」
備考
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芥川賞 第9受賞  一覧へ

にわとりそうどう
鷄騒動」(『文藝首都』昭和14年/1939年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文藝首都」  別表記表紙 「THE BUNGEI SHUTO」併記
巻号 第7巻 第6号  別表記6月号
作品名 別表記 「鷄動」
印刷/発行年月日 印刷納本 昭和14年/1939年5月20日 発行 昭和14年/1939年6月1日
発行者等 編輯兼発行人 保高徳藏 印刷所 日東印刷合名会社(東京市)
発行所 文藝首都社(東京市)
総ページ数 200 表記上の枚数 目次 94枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×19行
×2段
本文ページ 2~39
(計38頁)
測定枚数 94
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>『文藝春秋』昭和14年/1939年9月号
>>昭和14年/1939年11月・小山書店刊『日本小説代表作全集 第3 昭和14年・前半期』所収
>>昭和17年/1942年6月・小山書店刊『鶏騒動』所収
>>昭和21年/1946年12月・青柿社刊『風葬』所収
>>昭和24年/1949年8月・小山書店刊『芥川賞全集 第3巻』所収
>>昭和51年/1976年5月・家の光協会刊『土とふるさとの文学全集2 土の哀歓』所収
>>昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第2巻』所収
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候補者 半田義之 男28歳
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男45歳
15 「面白く読んだ。やや漫画風の筆つきで、人物の性格なども大袈裟に描いて正確な写生とは云えないようだが、しかし、その筆つきに幅と力とがあって、その力量の現れている点で、わざとらしい誇張もそうイヤでなく却って面白味になっていると思った。」「以前の変な筆名(引用者注:珂〈王+比〉粧二)を捨てあらためて本名で出直したようで、この今回の作品も、そういう面目をあらためた力の入った感じもうけとれると思った。」
横光利一
男41歳
10 「(引用者注:「あさくさの子供」と共に)批評をしようとすれば、難は限りなく出て来る作品である。」「しかし、飜って読む忍耐のある人なら、面白さは自然に頭の一角に生じて来ると思う。」「ここには何もないように見えるが、何もないということが、種々なものを伏せるには便利であるというような意味に変って来る。ある頓狂な壺を抱いているのがこの作である。」
佐藤春夫
男47歳
11 「一くせのある作風を好しと思い、腕のたしかさは信頼したが何やら人として信頼出来ないあくどさが作品のなかにのぞき出ているような気がした。」「(引用者注:長谷健と)どちらか一つと言われると困るような気がした。支持者がはっきりと二人とも同数になったのも偶然ではあるまい。」
佐佐木茂索
男44歳
11 「此二作(引用者注:「あさくさの子供」と「鶏騒動」)を前にしてまあ「鶏騒動」に決めようと思った。」「小説らしい構成がある。」「委員会の空気も、先ず半々でひどくなごやかであった。結局二作に授賞ということに落着した。」
室生犀星
男49歳
8 「(引用者注:「あさくさの子供」と共に)小説としての向側が見え透いているが、見えていても別々にいいところを持っている。」「旅行先で川端康成君にお願いして「鶏騒動」と「姫鱒」とがいいという意味をつたえて、欠席した」
川端康成
男40歳
7 「投票した。」「「鶏騒動」の方が(引用者注:「あさくさの子供」より)一票多く、両者共に受賞というのであれば、私としては、先ず妥当の決定であると思う。」「面白い作風である。」
小島政二郎
男45歳
5 「第二回(引用者注:委員会)には、右二篇(引用者注:「あさくさの子供」と「鶏騒動」)の競り合いとなり、一票の差で「鶏騒動」に極まり掛けた。」
久米正雄
男47歳
12 「意外にユーモラスな人間味に富んだものではあった。但し、題名につき纏う「ハッタリ」は充分描写にもあって、老婆の食慾のエゲツナさや、鶏の行軍など、面を背けながら、引張り込まれる所が、此の作者の善悪ともに特長だと思った。是を遠慮なく発達させたら、確に異色のある作家になる。」
宇野浩二
男48歳
18 「面白いが、何か附焼刃のようなところもあり、これから勝れた小説が書けるような作家と思わせるところと、最悪の場合を云えば、箸にも棒にも掛らぬような小説を書く作家になりはせぬかと思わせるところがあり、」「私は、その今後はどうなるであろうかと考えて、(引用者注:長谷健より)半田の方を取ったのである。」
菊池寛
男50歳
  「いちばん感心した。筆致が少し晦渋で、最初は、とっつきにくいが、読んで行くに従って、だんだん面白くなり、最後の「ドナさんや」というところなどは、読んでいて嬉しくなった。小説の構成に、相当の手腕があり、もう少し洗練されたら、相当な作家になれる人だと思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和14年/1939年9月号)
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