芥川賞のすべて・のようなもの
第30回
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Last Update[H26]2014/6/20

金達寿
Kim Tarusu
生没年月日【注】 大正9年/1920年1月17日(旧暦大正8年11月27日)~平成9年/1997年5月24日
経歴 朝鮮・慶尚南道昌原郡(現・韓国慶尚南道馬山市)出身。日本大学芸術科卒。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第1回戦後文学賞(昭和24年/1949年度)『後裔の街』
  • |候補| 第30回芥川賞(昭和28年/1953年下期)「玄海灘」
  • |候補| 第1回新潮社文学賞(昭和29年/1954年)『玄海灘』
  • |候補| 第40回芥川賞(昭和33年/1958年下期)「朴達の裁判」
  • |候補| 第25回毎日出版文化賞(昭和46年/1971年)『日本の中の朝鮮文化』
  • |候補| 第8回平林たい子文学賞[小説部門](昭和55年/1980年)『対馬まで』
個人全集 『金達寿小説全集』全7巻(昭和55年/1980年4月~10月・筑摩書房刊)
備考
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芥川賞 第30回候補  一覧へ

げんかいなだ
玄海灘」
(『新日本文學』昭和27年/1952年1月号~昭和28年/1953年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「新日本文學」  別表記(1)(2)表紙 「新日本文學」 目次・奥付 「新日本文学」
巻号 (1)第7巻 第1号 (2)第7巻 第2号  別表記(1)新年号/1月号 (2)2月号
作品名 別表記 「玄灘」
副題等 (1)目次 「(長篇第一回)」 本文 「(長篇連載第一回)」 (2)目次 「(長篇第二回)」 本文 「(長篇連載第二回)」
印刷/発行年月日 (1)発行 昭和27年/1952年1月1日 (2)発行 昭和27年/1952年2月1日
発行者等 編集人 中野重治 発行人 壺井繁治 印刷所 第一印刷株式会社(東京都)
発行所 新日本文学会(東京都)
総ページ数 (1)148 (2)148 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
31字
×25行
×2段
本文ページ (1)120~135 (2)138~148
(計27頁)
測定枚数
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>昭和29年/1954年1月・筑摩書房刊『玄海灘』
>>昭和37年/1962年7月・青木書店/青木文庫『玄海灘』(上)(下)
>>昭和50年/1975年1月・講談社/講談社文庫『玄海灘』
>>昭和55年/1980年4月・筑摩書房刊『金達寿小説全集 第6巻』所収
>>平成18年/2006年6月・勉誠出版刊『〈在日〉文学全集 第1巻 金達寿』所収
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候補者 金達寿 男34歳
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男59歳
7 「一番読みごたえがあった。これは朝鮮民族の抵抗精神、被征服民族の悲哀がテーマで、今の日本の有様にも暗示されるところがあり、立派な今日の小説だと思った。これは長編で筑摩書房から本になって出て、多く読まれて認められているようで、それで更に芥川賞にも及ぶまいと思った。」
石川達三
男48歳
0  
丹羽文雄
男49歳
0  
佐藤春夫
男61歳
2 「立派な作品であったが、長篇の既刊単行本というので芥川賞の対象ではなく自然失格となるとすれば、」
宇野浩二
男62歳
0  
川端康成
男54歳
0  
岸田國士
男63歳
0  
舟橋聖一
男49歳
0  
坂口安吾
男47歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和29年/1954年3月号)
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芥川賞 第40回候補  一覧へ

パクタル さいばん
朴達の 裁判」(『新日本文学』昭和33年/1958年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「新日本文学」  別表記表紙・目次・裏表紙 「新日本文学」
巻号 第13巻 第11号/第136号  別表記11月号
印刷/発行年月日 発行 昭和33年/1958年11月1日
発行者等 編集人 中島健蔵 発行人 壺井繁治 印刷所 第一印刷株式会社(東京都)
発行所 新日本文学会(東京都)
総ページ数 188 表記上の枚数 目次 170枚 基本の文字組
(1ページ当り)
30字
×25行
×2段
本文ページ 6~54
(計49頁)
測定枚数 175
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書誌
>>『文藝春秋』昭和34年/1959年4月号
>>昭和34年/1959年8月・講談社刊『創作代表選集24 昭和34年前期』所収
>>昭和34年/1959年5月・筑摩書房刊『朴達の裁判』所収
>>昭和35年/1960年9月・筑摩書房刊『新選現代日本文学全集32 戦後小説集1』所収
>>昭和40年/1965年☆月・集英社刊『新日本文学全集 第13巻 金達寿・西野辰吉集』所収
>>昭和41年/1966年6月・東風社/東風双書『朴達の裁判』所収
>>昭和47年/1972年7月・東邦出版社刊『朴達の裁判』所収
>>昭和48年/1973年2月・潮出版社/潮文庫『朴達の裁判』所収
>>昭和49年/1974年11月・講談社刊『現代の文学38 戦後1』所収
>>昭和55年/1980年4月・筑摩書房刊『金達寿小説全集 第6巻』所収
>>平成18年/2006年6月・勉誠出版刊『〈在日〉文学全集 第1巻 金達寿』所収
>>平成22年/2010年7月・河出書房新社刊『世界文学全集III-05 短篇コレクションI』所収
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候補者 金達寿 男39歳
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男47歳
16 「作品の出来から云えば、(引用者中略)際立っていましたが、これはあたりまえのことで、アマチュアのなかにプロがひとりまじったような感じでした。」「手馴れた語り口で気楽に描いていることが、主人公を生き生きとさせていますが、同時に作者が自分で先立になって話を面白がっているところが、折角の諷刺を背丈の低いものにしています。」「できあがっているだけに、どこか新鮮さが欠けている、などと新人扱いすることはいまさら氏にとって迷惑だろうと思います。」
瀧井孝作
男64歳
18 「一番読みごたえがあって、面白かった。」「朴達という農奴出の煽動者も、しまいの裁判の場面も、面白く描いて、筆も、政治小説としては平易にわかりやすく、田野の乾し草の香のような味があって、うまいと思った。」「私は、(引用者注:以前の「玄界灘」より)この題材が新しい方で、こんどはこれを推したが、新人でないと云われて、惜しいが仕方がなかった。」
丹羽文雄
男54歳
5 「推す人があったが、私は採らない。ゴーゴリ風に最終まで押しとおしてほしかった。作者の説教は不要である。お話としてはなかなか面白い。内容がいかに時局的であろうと、私は文学として見たい気持の方がつよいのだ。」
舟橋聖一
男54歳
7 「資格ではずれた。」「金の名は、それほど売れているとも思われないので、資格があると思えばあり、ないと思えばなし程度の微妙な線をまたいでいる以上、予選でおとすわけにもいかず、まぎらわしいものは、一応銓衡委員会にもち出して見たいというわけだろう。」
石川達三
男53歳
0  
佐藤春夫
男66歳
12 「文章も調子は高くないにしても一とおり以上にこなれている。全部のなかで最もよく書かれているのがこの篇であろう。韓国とその住民とがあざやかに浮彫されているのは十分に買わなければなるまい。」「惜しくも新人の短篇という芥川賞の資格から外れるとか。」
井伏鱒二
男60歳
8 「うまいが新人ではないと思う。これほどの文学的経歴のある作家なら、ほかにもまだいい作品を書いている人が幾人かある。」「事務係から予選通過作品として示された以上は、すべて新人の作品と見なすべきだとするのも一方法だが、私はそれに従わなかったわけである。」
川端康成
男59歳
12 「選ぶとすれば、金達寿の「朴達の裁判」のほかにはないという、私の意見は非常にはっきりしていて、動かせるものではなかった。格のちがう作品が一つはいっているような感じである。」「既に地歩業績の認められた金氏を芥川賞とするに及ばないという考えの方に、やや賛成である。それはとにかく(引用者中略)被圧迫民族を描いた左翼文学として一佳作なのは勿論である。」
井上靖
男51歳
9 「既に一人の出来上った作家の作品としての安定したものを持っていた。」「だが、作者が既に何冊かの著書も持っており、名前を知られすぎているということで授賞者資格から外さなければならなかった。残念だが、これも已むを得ないことである。」
永井龍男
男54歳
6 「練達した手法で、意図通りの効果を挙げたたくましい作品である。」「「無名、新人を賞の対象とする」芥川賞としては残念なことだと思う。」
宇野浩二
男67歳
14 「この小説は、委員会でめずらしく全員一致で、認められたのであるが、(私も大いに認めたのであるが、)作者の金達寿が、既に十年ほど前に、よい小説を書いて、一部の人たちに認められたから、芥川賞にするには差し支える、と云う事になったのであるが、私は、十年ぐらい前に認められても、今は大ていの人が知らないという事だけでも、そういう『範囲』などはまったく問題にならないと思ったのであるけれど、「衆寡敵せず」で、私の考えなどは通らなかった。」
選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和34年/1959年3月号)
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