芥川賞のすべて・のようなもの
第61回
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昭和44年/1969年上半期
(昭和44年/1969年7月18日決定発表/『文藝春秋』昭和44年/1969年9月号選評掲載)
選考委員  三島由紀夫
男44歳
丹羽文雄
男64歳
石川達三
男64歳
瀧井孝作
男75歳
舟橋聖一
男64歳
大岡昇平
男60歳
井上靖
男62歳
中村光夫
男58歳
川端康成
男70歳
永井龍男
男65歳
石川淳
男70歳
選評総行数  30 20 32 26 42 28 22 27 28 26 23
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
庄司薫 「赤頭巾ちゃん気をつけて」
244
男32歳
17 4 17 8 6 6 16 9 3 10 21
田久保英夫 「深い河」
123
男41歳
14 6 3 6 12 7 12 9 12 4 0
直井潔 「歓喜」
36
男54歳
0 0 0 5 0 0 0 0 0 3 0
黒井千次 「時間」
122
男37歳
0 0 11 7 6 4 6 7 0 3 0
奥野忠昭 「煙へ飛翔」
77
男(33歳)
2 6 0 0 0 0 0 0 0 3 0
佐江衆一 「青年よ、大志をいだこう」
112
男35歳
0 0 0 0 12 7 0 0 0 4 0
阿部昭 「大いなる日」
44
男34歳
0 0 0 0 9 5 0 0 0 3 0
後藤明生 「笑い地獄」
106
男37歳
3 4 11 0 2 0 0 0 0 3 0
          欠席         欠席
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第八巻』昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和44年/1969年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
三島由紀夫男44歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
才気と的確さ 総行数30 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
17 「二作(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)に賞が与えられたことは、私にとっては勿怪の幸であった。私はこの二作の間で非常に迷っていたからである。」「才気あふれる作品だと思う。」「饒舌体で書きつらねながら、女医の乳房を見るところや、教育ママに路上でつかまるところなどは、甚だ巧い。」
田久保英夫
男41歳
14 「二作(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)に賞が与えられたことは、私にとっては勿怪の幸であった。私はこの二作の間で非常に迷っていたからである。」「私は規矩のキチンとした新しい反戦小説として読んだ。とりわけ感心したのは、ラストの数行」「話の運びも、あざやかで簡潔な自然描写も、この作品の的確さをよく示している。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
0  
奥野忠昭
男(33歳)
2 「描かれない不在の子供の実在感も印象に残った。」
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
3 「ゴースト・ライターの幽霊から怨恨への転化(引用者中略)も印象に残った。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
川端康成
永井龍男
石川淳
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選考委員
丹羽文雄男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
面白さとうまさ 総行数20 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
4 「面白かった。」「面白い小説のジャンルでは群を抜いていた。これはこれでよろしい。」
田久保英夫
男41歳
6 「うまい小説であった。」「悪戦苦闘の末にやっと(引用者注:馬の)始末が出来たのなら悪戦苦闘ぶりをもっと書いてもらいたかった。あれだけでは疑いを誘うだけである。が、この小説のうまさは際立っている。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
0  
奥野忠昭
男(33歳)
6 「奇抜な着想で興味をもったが、作者にも書きたいことがよくわかっていなかったのではないか。」「生徒が一人もいない教室という着想はぎょっとさせたが、私は生れが四日市なので四日市公害を連想したものである。」
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
4 「前回の作品にくらべるとごたごたしている。笑いが作者が想定しているようにはこちらに響いて来ないのだ。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
三島由紀夫
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
川端康成
永井龍男
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選考委員
石川達三男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
変遷を考える 総行数32 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
17 「種々の疑問があって、私は推薦に躊躇した。」「甚だ饒舌的で、あり余る才気を濫用したようなところがあり、また日常的な通俗さを無二無三に叩きこんで、ユーモア大衆小説のようでもある。」
田久保英夫
男41歳
3 「疑問の点がいくつか有って、私は積極的には推さなかった。実直な描写は買うが、その描写が抜け出たもう一つ新しいものがほしいと思った。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
11 「私は(引用者中略)当選作と考えていた。創作態度は堅実であり、作品として姿勢は正しい。」「いわば将来に向って進む小説の正道を歩いた作品であろうと思うが、私以外の推薦者は五人ばかりしか得られなかったことを残念に思った。作中の或る男の幻影は少しとらわれ過ぎたところがあるようだ。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
11 「いろいろな意味で問題があると思った。」「戯作者的な素質をもった作家であるのかも知れない。少々悪ふざけのようなところも見える。これが現代のリアリズムであるかどうか。そしてこういう方法が将来にどういう発展の道をもっているのか。いろいろ疑問がある。」
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
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中村光夫
川端康成
永井龍男
石川淳
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選考委員
瀧井孝作男75歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
繊細美 総行数26 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
8 「現今の学校卒業生の生活手記で、十八歳の少年にしては余りにおしゃべりだが、この饒舌に何か魅惑される、たぶらかされる面白味があった。」「構成も面白く、繊細な美しさがあった。筋のない小説らしい。」
田久保英夫
男41歳
6 「描写がリアルにハッキリして佳かった。」「しまいの学生一人で馬の屠殺は、少し唐突のようで、書き足りないが、何か智恵のない感じがした。」
直井潔
男54歳
5 「童話の味で、文章がいきいきして、新しい爽やかな感じで、実に佳かった。文章にこれだけの持味のある作家は、今は殆ど少なくなったが……。」
黒井千次
男37歳
7 「これは力作だが、この作家が何か意図をもって描くのは宜しいが、何か図式を見るようで、これが、文章にもっとやわらか味、持味、実感が出てくればよいと思った。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
0  
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
川端康成
永井龍男
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選考委員
舟橋聖一男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
田久保を推したが 総行数42 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
6 「二作授賞に私も同意した。」「書き出しから、ある病院の女医さんに生爪を剥がした指の治療をしてもらうあたりまでは快調なタッチで、わかりやすく読ませる。高校生らしい純情と不純が巧みにないまぜられている。」
田久保英夫
男41歳
12 「私は田久保英夫と阿部昭を念頭に置いて出席した。」「まともな力作で、殊にアメリカ軍の同じ要員である女子学生との不即不離の関係が上手に書けている。馬殺しとその運搬に関するリアリズムが、果して間違いないかどうかに疑問が残ったが、これは銓衡委員が何時間議論しても決ることではない。」「二作授賞に私も同意した。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
6 「私には前作のほうが面白かった。」「そのうちにいいものが出来るだろうから、今回の「時間」を急いで採り上げるにはあたらないと私は発言した。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
12 「所々に上手な描写があるが、しめくくりが曖昧なのと題が内容にそぐわないのが減点で、前回の「客」よりも人気がなかった。佐江のみならず、題が奇抜すぎ、鬼面人をおびやかすていの疑問もあって、内容とチグハグなのは、ここ数年の候補作に見る一般的な傾向だ。」
阿部昭
男34歳
9 「私は田久保英夫と阿部昭を念頭に置いて出席した。」「芥川賞の所謂常連組で、(引用者中略)それなのになかなか授賞にならないのは、どこかに難点がひそんでいるからであろう。阿部君自身にも、それはよくわかっていないのだろう。」
後藤明生
男37歳
2 「授賞には程遠いが、個人的な見方をすれば、尠からず興味があった。」
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
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瀧井孝作
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中村光夫
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選考委員
大岡昇平男60歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
庄司の「新しさ」 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
6 「現代の典型の一つを、「猛烈」「最高」など流行語で書き表しているのに興味を惹かれました。」「この作品が「新しさ」という点で、芥川賞にふさわしいのではないか、と推薦しておきました」
田久保英夫
男41歳
7 「朝鮮戦争時代、占領軍と日本人との間に生じた忌まわしい間隙が、二人のアルバイト学生の生活を通してよく描けています。」「描写力がしっかりしている上に、題材には沖縄問題が深刻化している今、現代的興味もあるといえます。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
4 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「現代生活を書く新しい視角が徐々に形成されつつあるような希望を抱かせます。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
7 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「こんどは主題が一層単純化されていて、現代の繁栄から取り残された夫婦のあわれさがよく出ているように思いました。」
阿部昭
男34歳
5 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「この作品が授賞しても、私には文句はなかったところです。」
後藤明生
男37歳
0  
  「今期は、よい作品が多かったと思います。」
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
井上靖
中村光夫
川端康成
永井龍男
石川淳
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選考委員
井上靖男62歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
佳作三篇 総行数22 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
16 「二篇(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)いずれが授賞作になってもいいという気持で銓衡の席に臨んだ。」「最後に私自身は多少の不安はあったが、「赤頭巾ちゃん」にしぼった。不安というのは、作品全体から感じられる新鮮な感覚の中に、時折、汚れというか分別臭いというか、そうしたものが顔を出しているからである。」「庄司氏が未知数の面白さを持っているのに対して、田久保氏はもうできあがっている作家である。」
田久保英夫
男41歳
12 「二篇(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)いずれが授賞作になってもいいという気持で銓衡の席に臨んだ。」「庄司氏が未知数の面白さを持っているのに対して、田久保氏はもうできあがっている作家である。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
6 「面白く読んだ。」「正面きって主題を設定して行くところなどはみごとである。みごとであると同時に、そこに危険もないわけではないが、この作家に改めてそれを言う必要はないだろう。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
0  
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
中村光夫
川端康成
永井龍男
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選考委員
中村光夫男58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
当選作なし 総行数27 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
9 「才筆には違いありませんが、僕は最後まで興味を覚えることができませんでした。」「現代をこのような形で表現しようとする企図はたしかに独創的であっても、それはこのような饒舌を読者におしつける弁明にはならないでしょう。」
田久保英夫
男41歳
9 「達者な小説です。達者という点では全候補作のなかでずばぬけています。しかしうますぎるせいか、読後感にどこか空虚なところがあります。「それでどうしたんだ」と読者に反問されることは、小説にとって致命傷でしょう。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
7 「本格的な構成で、テーマも現代人の関心を正当にそそるものを持っていますが、それだけに作者の身構えに自信がありすぎる結果になり、おそらくそのせいで、主人公の描きかたも感傷的な類型にとどまります。」
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
0  
  「今回は当選作なしというのが僕の意見です。」
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
川端康成
永井龍男
石川淳
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選考委員
川端康成男70歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
明晰と沈着 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
3 「おもしろいところはあるが、むだな、つまらぬおしゃべりがくどくどと書いてあって、私は読みあぐねた。」
田久保英夫
男41歳
12 「ただこの一編によって、私は救われた思いをした。」「なによりも文章、表現が明晰であった。そして沈着であった。その結果、鮮明な印象を与えながら、読者の解釈を自由のまま確実にしている。」「委員会で議論になった、一人で死馬を動かせるかという疑問はあるにしても、明晰と沈着によって、確かな作品となっている。田久保氏に作家としての敬意を感じた。」
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
0  
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
0  
  「斎藤雅子氏の「悲しみの人魚の歌」(「早稲田文學」四月号)(引用者中略)がなぜ候補作から漏れているのか、全くふしぎである。(引用者中略)みずみずしい出発がある。それにくらべると、今回の候補作のほとんどすべては、新鮮な魅力がない。なまぬるくて、ふがいがない。あるいはくたびれている。」
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
永井龍男
石川淳
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選考委員
永井龍男男65歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
小説技法の練達 総行数26 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
10 「読み進むうち、この小説は二人以上の筆者による合作ではないかと推理したが、結末の「あとがき」に到ると、そういう読者を予想したかの感想も添えてあった。「薫」というあやつり人形は巧みに踊るが、人形使いの姿が露出する個所もあるのである。」「まことに気がきき才筆なことは確かだが、アイスクリームのように溶けて了う部分の多いことも、この作品の特徴であろう。」
田久保英夫
男41歳
4 「小説技法の練達を示した。」「(引用者注:同様に練達を示した「青年よ、大志をいだこう」に比べて)スタイルにも題材にも新鮮さを感じさせるのが授賞の対象となったものであろう。」
直井潔
男54歳
3 「今度の候補作のうちでもっとも純粋だったが、賞の対象となるにはなにか足りないようであった。」
黒井千次
男37歳
3 「(引用者注:「穴と空」につづき)今度もまた短篇作家としての才能を見せている。」
奥野忠昭
男(33歳)
3 「熟し切らない作品だが、色盲の描いた絵のような(それを見たことはないのだが)、一種ゆがんだ雰囲気が全篇に流れ、それが異色であった。」
佐江衆一
男35歳
4 「小説技法の練達を示した。」「なんでも描破する筆力を持っている」
阿部昭
男34歳
3 「今度の候補作のうちでもっとも純粋だったが、賞の対象となるにはなにか足りないようであった。」
後藤明生
男37歳
3 「達者には違いないが、横にひろがるばかりで、何を云おうと努めているのか私には判らず仕舞であった。」
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石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
川端康成
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選考委員
石川淳男70歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
ただこのスタイルを 総行数23 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
庄司薫
男32歳
21 「車はうごかなくても、車輪がくるくるまわっているので、車がうごいているように見える、そこに「赤頭巾ちゃん気をつけて」のスタイルの面目がある、それがおもしろくないこともない。」「そういっても、スタイル一手で押しきってカンペキと申すまでには至らない、それほどお立派なものではない、」「やりそこないの部分をもふくめて、このスタイルは一つの価値を作っている。これを価値といってはあぶなっかしいというか。しかし、(引用者中略)わたしはあえてこのスタイルを推す。」
田久保英夫
男41歳
0  
直井潔
男54歳
0  
黒井千次
男37歳
0  
奥野忠昭
男(33歳)
0  
佐江衆一
男35歳
0  
阿部昭
男34歳
0  
後藤明生
男37歳
0  
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他の選考委員
三島由紀夫
丹羽文雄
石川達三
瀧井孝作
舟橋聖一
大岡昇平
井上靖
中村光夫
川端康成
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受賞者・作品
庄司薫男32歳×各選考委員 
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
中篇 244
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
17 「二作(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)に賞が与えられたことは、私にとっては勿怪の幸であった。私はこの二作の間で非常に迷っていたからである。」「才気あふれる作品だと思う。」「饒舌体で書きつらねながら、女医の乳房を見るところや、教育ママに路上でつかまるところなどは、甚だ巧い。」
丹羽文雄
男64歳
4 「面白かった。」「面白い小説のジャンルでは群を抜いていた。これはこれでよろしい。」
石川達三
男64歳
17 「種々の疑問があって、私は推薦に躊躇した。」「甚だ饒舌的で、あり余る才気を濫用したようなところがあり、また日常的な通俗さを無二無三に叩きこんで、ユーモア大衆小説のようでもある。」
瀧井孝作
男75歳
8 「現今の学校卒業生の生活手記で、十八歳の少年にしては余りにおしゃべりだが、この饒舌に何か魅惑される、たぶらかされる面白味があった。」「構成も面白く、繊細な美しさがあった。筋のない小説らしい。」
舟橋聖一
男64歳
6 「二作授賞に私も同意した。」「書き出しから、ある病院の女医さんに生爪を剥がした指の治療をしてもらうあたりまでは快調なタッチで、わかりやすく読ませる。高校生らしい純情と不純が巧みにないまぜられている。」
大岡昇平
男60歳
6 「現代の典型の一つを、「猛烈」「最高」など流行語で書き表しているのに興味を惹かれました。」「この作品が「新しさ」という点で、芥川賞にふさわしいのではないか、と推薦しておきました」
井上靖
男62歳
16 「二篇(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)いずれが授賞作になってもいいという気持で銓衡の席に臨んだ。」「最後に私自身は多少の不安はあったが、「赤頭巾ちゃん」にしぼった。不安というのは、作品全体から感じられる新鮮な感覚の中に、時折、汚れというか分別臭いというか、そうしたものが顔を出しているからである。」「庄司氏が未知数の面白さを持っているのに対して、田久保氏はもうできあがっている作家である。」
中村光夫
男58歳
9 「才筆には違いありませんが、僕は最後まで興味を覚えることができませんでした。」「現代をこのような形で表現しようとする企図はたしかに独創的であっても、それはこのような饒舌を読者におしつける弁明にはならないでしょう。」
川端康成
男70歳
3 「おもしろいところはあるが、むだな、つまらぬおしゃべりがくどくどと書いてあって、私は読みあぐねた。」
永井龍男
男65歳
10 「読み進むうち、この小説は二人以上の筆者による合作ではないかと推理したが、結末の「あとがき」に到ると、そういう読者を予想したかの感想も添えてあった。「薫」というあやつり人形は巧みに踊るが、人形使いの姿が露出する個所もあるのである。」「まことに気がきき才筆なことは確かだが、アイスクリームのように溶けて了う部分の多いことも、この作品の特徴であろう。」
石川淳
男70歳
21 「車はうごかなくても、車輪がくるくるまわっているので、車がうごいているように見える、そこに「赤頭巾ちゃん気をつけて」のスタイルの面目がある、それがおもしろくないこともない。」「そういっても、スタイル一手で押しきってカンペキと申すまでには至らない、それほどお立派なものではない、」「やりそこないの部分をもふくめて、このスタイルは一つの価値を作っている。これを価値といってはあぶなっかしいというか。しかし、(引用者中略)わたしはあえてこのスタイルを推す。」
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他の候補作
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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受賞者・作品
田久保英夫男41歳×各選考委員 
「深い河」
短篇 123
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
14 「二作(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)に賞が与えられたことは、私にとっては勿怪の幸であった。私はこの二作の間で非常に迷っていたからである。」「私は規矩のキチンとした新しい反戦小説として読んだ。とりわけ感心したのは、ラストの数行」「話の運びも、あざやかで簡潔な自然描写も、この作品の的確さをよく示している。」
丹羽文雄
男64歳
6 「うまい小説であった。」「悪戦苦闘の末にやっと(引用者注:馬の)始末が出来たのなら悪戦苦闘ぶりをもっと書いてもらいたかった。あれだけでは疑いを誘うだけである。が、この小説のうまさは際立っている。」
石川達三
男64歳
3 「疑問の点がいくつか有って、私は積極的には推さなかった。実直な描写は買うが、その描写が抜け出たもう一つ新しいものがほしいと思った。」
瀧井孝作
男75歳
6 「描写がリアルにハッキリして佳かった。」「しまいの学生一人で馬の屠殺は、少し唐突のようで、書き足りないが、何か智恵のない感じがした。」
舟橋聖一
男64歳
12 「私は田久保英夫と阿部昭を念頭に置いて出席した。」「まともな力作で、殊にアメリカ軍の同じ要員である女子学生との不即不離の関係が上手に書けている。馬殺しとその運搬に関するリアリズムが、果して間違いないかどうかに疑問が残ったが、これは銓衡委員が何時間議論しても決ることではない。」「二作授賞に私も同意した。」
大岡昇平
男60歳
7 「朝鮮戦争時代、占領軍と日本人との間に生じた忌まわしい間隙が、二人のアルバイト学生の生活を通してよく描けています。」「描写力がしっかりしている上に、題材には沖縄問題が深刻化している今、現代的興味もあるといえます。」
井上靖
男62歳
12 「二篇(引用者注:「赤頭巾ちゃん気をつけて」と「深い河」)いずれが授賞作になってもいいという気持で銓衡の席に臨んだ。」「庄司氏が未知数の面白さを持っているのに対して、田久保氏はもうできあがっている作家である。」
中村光夫
男58歳
9 「達者な小説です。達者という点では全候補作のなかでずばぬけています。しかしうますぎるせいか、読後感にどこか空虚なところがあります。「それでどうしたんだ」と読者に反問されることは、小説にとって致命傷でしょう。」
川端康成
男70歳
12 「ただこの一編によって、私は救われた思いをした。」「なによりも文章、表現が明晰であった。そして沈着であった。その結果、鮮明な印象を与えながら、読者の解釈を自由のまま確実にしている。」「委員会で議論になった、一人で死馬を動かせるかという疑問はあるにしても、明晰と沈着によって、確かな作品となっている。田久保氏に作家としての敬意を感じた。」
永井龍男
男65歳
4 「小説技法の練達を示した。」「(引用者注:同様に練達を示した「青年よ、大志をいだこう」に比べて)スタイルにも題材にも新鮮さを感じさせるのが授賞の対象となったものであろう。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
直井潔男54歳×各選考委員 
「歓喜」
短篇 36
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
0  
丹羽文雄
男64歳
0  
石川達三
男64歳
0  
瀧井孝作
男75歳
5 「童話の味で、文章がいきいきして、新しい爽やかな感じで、実に佳かった。文章にこれだけの持味のある作家は、今は殆ど少なくなったが……。」
舟橋聖一
男64歳
0  
大岡昇平
男60歳
0  
井上靖
男62歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「今度の候補作のうちでもっとも純粋だったが、賞の対象となるにはなにか足りないようであった。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
黒井千次男37歳×各選考委員 
「時間」
短篇 122
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
0  
丹羽文雄
男64歳
0  
石川達三
男64歳
11 「私は(引用者中略)当選作と考えていた。創作態度は堅実であり、作品として姿勢は正しい。」「いわば将来に向って進む小説の正道を歩いた作品であろうと思うが、私以外の推薦者は五人ばかりしか得られなかったことを残念に思った。作中の或る男の幻影は少しとらわれ過ぎたところがあるようだ。」
瀧井孝作
男75歳
7 「これは力作だが、この作家が何か意図をもって描くのは宜しいが、何か図式を見るようで、これが、文章にもっとやわらか味、持味、実感が出てくればよいと思った。」
舟橋聖一
男64歳
6 「私には前作のほうが面白かった。」「そのうちにいいものが出来るだろうから、今回の「時間」を急いで採り上げるにはあたらないと私は発言した。」
大岡昇平
男60歳
4 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「現代生活を書く新しい視角が徐々に形成されつつあるような希望を抱かせます。」
井上靖
男62歳
6 「面白く読んだ。」「正面きって主題を設定して行くところなどはみごとである。みごとであると同時に、そこに危険もないわけではないが、この作家に改めてそれを言う必要はないだろう。」
中村光夫
男58歳
7 「本格的な構成で、テーマも現代人の関心を正当にそそるものを持っていますが、それだけに作者の身構えに自信がありすぎる結果になり、おそらくそのせいで、主人公の描きかたも感傷的な類型にとどまります。」
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「(引用者注:「穴と空」につづき)今度もまた短篇作家としての才能を見せている。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
奥野忠昭男(33歳)×各選考委員 
「煙へ飛翔」
短篇 77
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
2 「描かれない不在の子供の実在感も印象に残った。」
丹羽文雄
男64歳
6 「奇抜な着想で興味をもったが、作者にも書きたいことがよくわかっていなかったのではないか。」「生徒が一人もいない教室という着想はぎょっとさせたが、私は生れが四日市なので四日市公害を連想したものである。」
石川達三
男64歳
0  
瀧井孝作
男75歳
0  
舟橋聖一
男64歳
0  
大岡昇平
男60歳
0  
井上靖
男62歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「熟し切らない作品だが、色盲の描いた絵のような(それを見たことはないのだが)、一種ゆがんだ雰囲気が全篇に流れ、それが異色であった。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
佐江衆一男35歳×各選考委員 
「青年よ、大志をいだこう」
短篇 112
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
0  
丹羽文雄
男64歳
0  
石川達三
男64歳
0  
瀧井孝作
男75歳
0  
舟橋聖一
男64歳
12 「所々に上手な描写があるが、しめくくりが曖昧なのと題が内容にそぐわないのが減点で、前回の「客」よりも人気がなかった。佐江のみならず、題が奇抜すぎ、鬼面人をおびやかすていの疑問もあって、内容とチグハグなのは、ここ数年の候補作に見る一般的な傾向だ。」
大岡昇平
男60歳
7 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「こんどは主題が一層単純化されていて、現代の繁栄から取り残された夫婦のあわれさがよく出ているように思いました。」
井上靖
男62歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
4 「小説技法の練達を示した。」「なんでも描破する筆力を持っている」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
阿部昭
「大いなる日」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
阿部昭男34歳×各選考委員 
「大いなる日」
短篇 44
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
0  
丹羽文雄
男64歳
0  
石川達三
男64歳
0  
瀧井孝作
男75歳
0  
舟橋聖一
男64歳
9 「私は田久保英夫と阿部昭を念頭に置いて出席した。」「芥川賞の所謂常連組で、(引用者中略)それなのになかなか授賞にならないのは、どこかに難点がひそんでいるからであろう。阿部君自身にも、それはよくわかっていないのだろう。」
大岡昇平
男60歳
5 「(引用者注:当選二作と「青年よ、大志をいだこう」「大いなる日」「時間」は)甲乙をつけ難い出来でした。」「この作品が授賞しても、私には文句はなかったところです。」
井上靖
男62歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「今度の候補作のうちでもっとも純粋だったが、賞の対象となるにはなにか足りないようであった。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
後藤明生
「笑い地獄」
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候補者・作品
後藤明生男37歳×各選考委員 
「笑い地獄」
短篇 106
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男44歳
3 「ゴースト・ライターの幽霊から怨恨への転化(引用者中略)も印象に残った。」
丹羽文雄
男64歳
4 「前回の作品にくらべるとごたごたしている。笑いが作者が想定しているようにはこちらに響いて来ないのだ。」
石川達三
男64歳
11 「いろいろな意味で問題があると思った。」「戯作者的な素質をもった作家であるのかも知れない。少々悪ふざけのようなところも見える。これが現代のリアリズムであるかどうか。そしてこういう方法が将来にどういう発展の道をもっているのか。いろいろ疑問がある。」
瀧井孝作
男75歳
0  
舟橋聖一
男64歳
2 「授賞には程遠いが、個人的な見方をすれば、尠からず興味があった。」
大岡昇平
男60歳
0  
井上靖
男62歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「達者には違いないが、横にひろがるばかりで、何を云おうと努めているのか私には判らず仕舞であった。」
石川淳
男70歳
0  
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他の候補作
庄司薫
「赤頭巾ちゃん気をつけて」
田久保英夫
「深い河」
直井潔
「歓喜」
黒井千次
「時間」
奥野忠昭
「煙へ飛翔」
佐江衆一
「青年よ、大志をいだこう」
阿部昭
「大いなる日」
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