芥川賞のすべて・のようなもの
第91回
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昭和59年/1984年上半期
(昭和59年/1984年7月16日決定発表/『文藝春秋』昭和59年/1984年9月号選評掲載)
選考委員  安岡章太郎
男64歳
吉行淳之介
男60歳
丹羽文雄
男79歳
丸谷才一
男58歳
三浦哲郎
男53歳
大江健三郎
男49歳
遠藤周作
男61歳
中村光夫
男73歳
開高健
男53歳
選評総行数  32 28 26 32 31 28 30 19  
選評なし
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
伊井直行 「パパの伝説」
200
男30歳
0 3 0 29 0 0 0 0    
小沼燦 「藪に入る女」
78
男60歳
8 7 0 0 9 0 0 0    
桐山襲 「スターバト・マーテル」
95
男34歳
0 0 0 0 0 0 0 0    
島田雅彦 「夢遊王国のための音楽」
156
男23歳
0 3 0 0 4 9 0 0    
高瀬千図 「イチの朝」
125
女38歳
0 0 0 27 0 0 0 0    
田野武裕 「艫綱」
122
男40歳
0 0 0 0 9 0 0 0    
干刈あがた 「ゆっくり東京女子マラソン」等
286
女41歳
15 10 11 0 7 7 21 0    
          欠席
書面回答
    欠席
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第十三巻』平成1年/1989年2月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和59年/1984年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
安岡章太郎男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
何が健全か 総行数32 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
8 「新鮮なところはないが、なかなか堂に入って老練な作品である。」「この作品は結末のつけ方など、一昔まえの中間小説風で粗末であり、全体に古めかし過ぎる。」
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
0  
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
15 「私は「入江の宴」(干刈あがた)を推したのだが、これは賛同者がほとんどなく、私も孤軍奮闘するほどの気力は湧かなかった。」「もう一本、「ゆっくり東京女子マラソン」というのがあり、これには半数近くの人が票を入れていたが、私には共感できなかった。(引用者中略)この作品は文章も思考もいかにも常識的で底が浅いのである。(引用者中略)これに比較的多くの票が集ったのも、要するに平均してソツがなく、これといって減点されるところ少かったためだろう。」
  「候補作を見ると、この頃の新人は基礎的な習練もまったく無しに、いきなり小説らしきものを書いて、それをまた編集記者も文句も言わずに受けとって雑誌にのせているのかという気がする。」
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他の選考委員
吉行淳之介
丹羽文雄
丸谷才一
三浦哲郎
大江健三郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
吉行淳之介男60歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
生煮えの作品 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
3 「前作「草のかんむり」を思い出すと、このメルヘン風のタッチに氏独自の世界が感じられた。それにしても、長すぎる。」
小沼燦
男60歳
7 「小沼燦氏の作品に遇うと、ホッとする。」「新聞に投書することを半ば仕事としている女という設定は卓抜で、ずいぶん錯雑した内面が予想できる。その追及のほうに、はっきりポイントを置いたほうがよいとおもった。」
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
3 「意味なく長い。説明することをやめて、対象を内面化し、それを表現にまで持ってゆかなくては困る。」
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
10 「(引用者注:「ゆっくり東京女子マラソン」は)おもしろい部分はあちこちにあるが、結局これは「人間模様」に拡散してしまっている。」「女は本能的に子供にたいして心を砕く、という範囲を出ない作品になってしまった。筆力は十分だし、潜在している筈の力を見せてほしい。」
  「新人賞の作品に完成度を求めるのはムリなのは分っているにしても、生煮えの作品が多い。それも、作者が自分の書こうとするものを把握した上での力量不足とは違うようだ。」
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他の選考委員
安岡章太郎
丹羽文雄
丸谷才一
三浦哲郎
大江健三郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
丹羽文雄男79歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
信用できる干刈 総行数26 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
0  
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
0  
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
11 「時代のせいか若い人の書くものが、近頃方向ちがいの方向に進みつつある中で、まっとうに文学を感じさせる二作は、私には心強いものであった。私は十分に賞に値いすると思った」「私は最近これほど信用の出来る芥川賞の候補者にはめぐり合わなかったとさえ思っている。」
  「大江健三郎君が芥川賞の選考委員を辞退した。」「あまり長く芥川賞の選考委員をつとめていると、己の創作活動に支障を来たすからという理由であった。」「私は大江君のように神経が過敏でないので、のんびりとこの長い年月の中の小説の変化を面白くたのしく眺めている。」「私にとっては、若返りの妙薬にもなっている。」
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丸谷才一
三浦哲郎
大江健三郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
丸谷才一男58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
むやみに火をつけるな 総行数32 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
29 「(引用者注:「イチの朝」と共に)わりあい印象に残る作品だったが、どちらも終りのところで火事が起る。そしてこの火事が、どうもわからない。」「失火なのか放火なのかもはっきりしないし、牧子が焼死したのかどうかも書いてない。」「物語の世界は辻褄が合っていなければならないし、小説のなかの謎はデタラメとは違うはずだ。」「こんなふうにあっさり火をつけたり人を殺したりすることの責任を果して感じているのだろうか。」
小沼燦
男60歳
0  
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
0  
高瀬千図
女38歳
27 「(引用者注:「パパの伝説」と共に)わりあい印象に残る作品だったが、どちらも終りのところで火事が起る。そしてこの火事が、どうもわからない。」「明らかに放火で、火をつけたのはイチと書いてあるけれど、なぜそんなことをしたのかはいくら考えてもわからない。」「物語の世界は辻褄が合っていなければならないし、小説のなかの謎はデタラメとは違うはずだ。」「こんなふうにあっさり火をつけたり人を殺したりすることの責任を果して感じているのだろうか。」
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
0  
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丹羽文雄
三浦哲郎
大江健三郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
三浦哲郎男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
愛情の表われ 総行数31 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
9 「注目した。」「こういう作品に出会うと正直ほっとするのだが、作中に女の方のちょっと歯の浮くようなおなじ台詞が二度も出てくるのが気になった。」「藪のなかでする女の行為に作者が愛情を抱くのはわかるが、それが女の愛らしさの象徴だとすれば、あまりに古風だというほかはない。」
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
4 「これを書いた作者の内的必然性が意外に稀薄だという気がした。作者はここで一と息入れて、内なる音楽に耳を澄まし、それがやがて身内に溢れてくるのを待つべきではなかろうか。」
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
9 「注目した。」「私自身、この半年ほど医療に関心を持たざるを得ない環境にあるので身につまされて読んだせいか、この作品から受ける感動が医学的ドキュメントからくるものか、それとも純粋な文学的感動なのか自分では判断がつかなかった。」
干刈あがた
女41歳
7 「干刈あがた氏の二作品では、「ゆっくり東京女子マラソン」の方が作者の本領だろう。サロイヤンふうのユーモアが悪くなかった。こんな健全な作品がいけないとは思わないが、それにしてももうすこしニガリが必要だろう。」
  「初めて選考に加わったので、緊張した。選考会は予想していた以上に厳粛なもので、しかもこの賞に寄せる各委員の愛情を強く感じた。」
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丹羽文雄
丸谷才一
大江健三郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
大江健三郎男49歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
期待をかけつつ 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
0  
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
9 「いかにも言語的な才能のあきらかな人ですから、むしろめさきの評判は気にかけず、長期的な見とおしで、自分の小説とそれを生みだす自分の奥行きとを、きたえるつもりになられればいいと思います。」「やはり若くして出発し、幾たびも行きづまった経験に立って、それをいいたいと思います。」
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
7 「いまはやりの言葉でいえば、表層の文学表現にたくみな人です。」「これが、表層のまま、深みにまさる凄みを見せる、というところへ行けば新機軸です。」
  「欠席者に発言権なし、が僕の考え方です。そこでいくつかの作品について、票決と無関係に、感想のみ申したいと思います。」
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丹羽文雄
丸谷才一
三浦哲郎
遠藤周作
中村光夫
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選考委員
遠藤周作男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
この際はっきり言うと 総行数30 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
0  
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
0  
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
21 「残念ながら私は前回のほうが、はるかにはるかに良かったと思う。前回には薄氷を踏むような緊張感があった。しかしここにはその緊張感がなくなり、テレビのシナリオ的構成と類型的な善意の母と子の関係とが、形をかえて書かれているだけで、文学的感動は私には感じられなかった。」「一番、よい点数の集った作品で、わずか四点――それが「ゆっくり東京女子マラソン」だが――でこれでは芥川賞受賞作とは言えない。」
  「この際、はっきり言っておきたいが芥川賞は、スタート賞である。」「当夜、候補作家の家にたくさんのテレビが撮影しにいくのは悪趣味であり、見ていて実に御当人に気の毒だ。大傑作の賞でもないのだから、この際御当人の記者会見などやめたらどうだろう。わざわざテレビのニュースになるほどの社会的話題でもないと思うが。」
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丹羽文雄
丸谷才一
三浦哲郎
大江健三郎
中村光夫
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選考委員
中村光夫男73歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
燃料不足のせいか 総行数19 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
伊井直行
男30歳
0  
小沼燦
男60歳
0  
桐山襲
男34歳
0  
島田雅彦
男23歳
0  
高瀬千図
女38歳
0  
田野武裕
男40歳
0  
干刈あがた
女41歳
0  
  「受賞作なしと決定しましたが、候補作が例年に比して劣るという訳ではないと思います。」「今回、僕がどれも推す気になれなかったのは、火にかけた鍋が、燃料不足のせいかいつまでも煮たたぬといった、情況のせいです。」
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他の選考委員
安岡章太郎
吉行淳之介
丹羽文雄
丸谷才一
三浦哲郎
大江健三郎
遠藤周作
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候補者・作品
伊井直行男30歳×各選考委員 
「パパの伝説」
中篇 200
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
0  
吉行淳之介
男60歳
3 「前作「草のかんむり」を思い出すと、このメルヘン風のタッチに氏独自の世界が感じられた。それにしても、長すぎる。」
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
29 「(引用者注:「イチの朝」と共に)わりあい印象に残る作品だったが、どちらも終りのところで火事が起る。そしてこの火事が、どうもわからない。」「失火なのか放火なのかもはっきりしないし、牧子が焼死したのかどうかも書いてない。」「物語の世界は辻褄が合っていなければならないし、小説のなかの謎はデタラメとは違うはずだ。」「こんなふうにあっさり火をつけたり人を殺したりすることの責任を果して感じているのだろうか。」
三浦哲郎
男53歳
0  
大江健三郎
男49歳
0  
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
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他の候補作
小沼燦
「藪に入る女」
桐山襲
「スターバト・マーテル」
島田雅彦
「夢遊王国のための音楽」
高瀬千図
「イチの朝」
田野武裕
「艫綱」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
小沼燦男60歳×各選考委員 
「藪に入る女」
短篇 78
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
8 「新鮮なところはないが、なかなか堂に入って老練な作品である。」「この作品は結末のつけ方など、一昔まえの中間小説風で粗末であり、全体に古めかし過ぎる。」
吉行淳之介
男60歳
7 「小沼燦氏の作品に遇うと、ホッとする。」「新聞に投書することを半ば仕事としている女という設定は卓抜で、ずいぶん錯雑した内面が予想できる。その追及のほうに、はっきりポイントを置いたほうがよいとおもった。」
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
0  
三浦哲郎
男53歳
9 「注目した。」「こういう作品に出会うと正直ほっとするのだが、作中に女の方のちょっと歯の浮くようなおなじ台詞が二度も出てくるのが気になった。」「藪のなかでする女の行為に作者が愛情を抱くのはわかるが、それが女の愛らしさの象徴だとすれば、あまりに古風だというほかはない。」
大江健三郎
男49歳
0  
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
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他の候補作
伊井直行
「パパの伝説」
桐山襲
「スターバト・マーテル」
島田雅彦
「夢遊王国のための音楽」
高瀬千図
「イチの朝」
田野武裕
「艫綱」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
桐山襲男34歳×各選考委員 
「スターバト・マーテル」
短篇 95
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
0  
吉行淳之介
男60歳
0  
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
0  
三浦哲郎
男53歳
0  
大江健三郎
男49歳
0  
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
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他の候補作
伊井直行
「パパの伝説」
小沼燦
「藪に入る女」
島田雅彦
「夢遊王国のための音楽」
高瀬千図
「イチの朝」
田野武裕
「艫綱」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
島田雅彦男23歳×各選考委員 
「夢遊王国のための音楽」
短篇 156
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
0  
吉行淳之介
男60歳
3 「意味なく長い。説明することをやめて、対象を内面化し、それを表現にまで持ってゆかなくては困る。」
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
0  
三浦哲郎
男53歳
4 「これを書いた作者の内的必然性が意外に稀薄だという気がした。作者はここで一と息入れて、内なる音楽に耳を澄まし、それがやがて身内に溢れてくるのを待つべきではなかろうか。」
大江健三郎
男49歳
9 「いかにも言語的な才能のあきらかな人ですから、むしろめさきの評判は気にかけず、長期的な見とおしで、自分の小説とそれを生みだす自分の奥行きとを、きたえるつもりになられればいいと思います。」「やはり若くして出発し、幾たびも行きづまった経験に立って、それをいいたいと思います。」
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
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他の候補作
伊井直行
「パパの伝説」
小沼燦
「藪に入る女」
桐山襲
「スターバト・マーテル」
高瀬千図
「イチの朝」
田野武裕
「艫綱」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
高瀬千図女38歳×各選考委員 
「イチの朝」
短篇 125
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
0  
吉行淳之介
男60歳
0  
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
27 「(引用者注:「パパの伝説」と共に)わりあい印象に残る作品だったが、どちらも終りのところで火事が起る。そしてこの火事が、どうもわからない。」「明らかに放火で、火をつけたのはイチと書いてあるけれど、なぜそんなことをしたのかはいくら考えてもわからない。」「物語の世界は辻褄が合っていなければならないし、小説のなかの謎はデタラメとは違うはずだ。」「こんなふうにあっさり火をつけたり人を殺したりすることの責任を果して感じているのだろうか。」
三浦哲郎
男53歳
0  
大江健三郎
男49歳
0  
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
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他の候補作
伊井直行
「パパの伝説」
小沼燦
「藪に入る女」
桐山襲
「スターバト・マーテル」
島田雅彦
「夢遊王国のための音楽」
田野武裕
「艫綱」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
田野武裕男40歳×各選考委員 
「艫綱」
短篇 122
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
0  
吉行淳之介
男60歳
0  
丹羽文雄
男79歳
0  
丸谷才一
男58歳
0  
三浦哲郎
男53歳
9 「注目した。」「私自身、この半年ほど医療に関心を持たざるを得ない環境にあるので身につまされて読んだせいか、この作品から受ける感動が医学的ドキュメントからくるものか、それとも純粋な文学的感動なのか自分では判断がつかなかった。」
大江健三郎
男49歳
0  
遠藤周作
男61歳
0  
中村光夫
男73歳
0  
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
伊井直行
「パパの伝説」
小沼燦
「藪に入る女」
桐山襲
「スターバト・マーテル」
島田雅彦
「夢遊王国のための音楽」
高瀬千図
「イチの朝」
干刈あがた
「ゆっくり東京女子マラソン」等
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候補者・作品
干刈あがた女41歳×各選考委員 
「ゆっくり東京女子マラソン」等
中篇等2篇 286
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
安岡章太郎
男64歳
15 「私は「入江の宴」(干刈あがた)を推したのだが、これは賛同者がほとんどなく、私も孤軍奮闘するほどの気力は湧かなかった。」「もう一本、「ゆっくり東京女子マラソン」というのがあり、これには半数近くの人が票を入れていたが、私には共感できなかった。(引用者中略)この作品は文章も思考もいかにも常識的で底が浅いのである。(引用者中略)これに比較的多くの票が集ったのも、要するに平均してソツがなく、これといって減点されるところ少かったためだろう。」
吉行淳之介
男60歳
10 「(引用者注:「ゆっくり東京女子マラソン」は)おもしろい部分はあちこちにあるが、結局これは「人間模様」に拡散してしまっている。」「女は本能的に子供にたいして心を砕く、という範囲を出ない作品になってしまった。筆力は十分だし、潜在している筈の力を見せてほしい。」
丹羽文雄
男79歳
11 「時代のせいか若い人の書くものが、近頃方向ちがいの方向に進みつつある中で、まっとうに文学を感じさせる二作は、私には心強いものであった。私は十分に賞に値いすると思った」「私は最近これほど信用の出来る芥川賞の候補者にはめぐり合わなかったとさえ思っている。」
丸谷才一
男58歳
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三浦哲郎
男53歳
7 「干刈あがた氏の二作品では、「ゆっくり東京女子マラソン」の方が作者の本領だろう。サロイヤンふうのユーモアが悪くなかった。こんな健全な作品がいけないとは思わないが、それにしてももうすこしニガリが必要だろう。」
大江健三郎
男49歳
7 「いまはやりの言葉でいえば、表層の文学表現にたくみな人です。」「これが、表層のまま、深みにまさる凄みを見せる、というところへ行けば新機軸です。」
遠藤周作
男61歳
21 「残念ながら私は前回のほうが、はるかにはるかに良かったと思う。前回には薄氷を踏むような緊張感があった。しかしここにはその緊張感がなくなり、テレビのシナリオ的構成と類型的な善意の母と子の関係とが、形をかえて書かれているだけで、文学的感動は私には感じられなかった。」「一番、よい点数の集った作品で、わずか四点――それが「ゆっくり東京女子マラソン」だが――でこれでは芥川賞受賞作とは言えない。」
中村光夫
男73歳
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「パパの伝説」
小沼燦
「藪に入る女」
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高瀬千図
「イチの朝」
田野武裕
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