直木賞のすべて
第122回
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Last Update[H26]2014/6/20

なかにし礼
Nakanishi Rei
生没年月日【注】 昭和13年/1938年9月2日~
受賞年齢 61歳4ヵ月
経歴 本名=中西禮三。旧満洲牡丹江市生まれ。立教大学文学部卒。
受賞歴・候補歴
  • 第9回日本レコード大賞[作詩賞](昭和42年/1967年)「霧のかなたに」「恋のフーガ」《作詞》
  • 第10回日本レコード大賞(昭和43年/1968年)「天使の誘惑」《作詞》
  • 第12回日本レコード大賞(昭和45年/1970年)「今日でお別れ」《作詞》
  • 第12回日本レコード大賞[作詩賞](昭和45年/1970年)「昭和おんなブルース」《作詞》
  • 第8回ゴールデンアロー賞[音楽賞](昭和45年/1970年)
  • 第24回日本レコード大賞(昭和57年/1982年)「北酒場」《作詞》
  • ジャスラック大賞(昭和57年/1982年)
  • |候補| 第119回直木賞(平成10年/1998年上期)『兄弟』
  • 第122回直木賞(平成11年/1999年下期)『長崎ぶらぶら節』
処女作 『兄弟』(平成10年/1998年4月・文藝春秋刊)
サイト内リンク 小研究-記録(高齢受賞)
直木賞受賞作全作読破への道Part1
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備考
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直木賞 第119回候補  一覧へ

きょうだい
兄弟』(平成10年/1998年4月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成10年/1998年4月10日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 平成12年/2000年1月30日(第22刷)
発行者等 発行者 和田 宏 印刷 凸版印刷 製本 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 菊地信義
総ページ数 348 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×20行
×1段
本文ページ 7~348
(計342頁)
測定枚数 669
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書誌
>>初出『オール讀物』平成9年/1997年6月号~8月号、平成9年/1997年10月号~12月号
>>平成13年/2001年3月・文藝春秋/文春文庫『兄弟』
>>平成16年/2004年2月・新潮社/新潮文庫『兄弟』
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候補者 なかにし礼 男59歳
選考委員 評価 行数 評言
田辺聖子
女70歳
19 「作詞家・詩人であられるなかにし礼氏が、小説の骨法を会得していられるのに一驚した。」「これはたしかに、手記ではなく、小説になっていると思った。しかし小説として読むとまた、鬆が入っている気がする。(主人公と女性の関係など)」
阿刀田高
男63歳
27 「鰊の押し寄せる海など、心に残る筆さばきが随所にあった。すさまじい性格の兄を描いて、これはまちがいなく小説にふさわしい人物だと思ったが、弟のほうがよくわからない。」「結局のところ、――この小説のリアリティは、なかにし礼さんという著名な作詞家の存在によりかかっている――と判ずるよりほかになかった。」
黒岩重吾
男74歳
22 「終戦後に、特攻隊の生き残りと称して復員した兄の破滅的な生活に或る種の衝撃を受けた。」「この作品も受賞圏内だったが、最終決で推しかねたのは、兄に対する主人公の愛憎が少し不鮮明だったからである。もっと裸になって欲しかった。」
津本陽
男69歳
13 「これだけの表現力は、非常な才筆というべきだろう。ニシン漁の場面には、おどろかされた。」「力量は充分である。物足りなかったのは、弟の動きがいくらか稀薄な感じがした点である。」
平岩弓枝
女66歳
10 「兄が加害者、弟は被害者ときめてかかった点が作品を浅くしてしまった。」「弟の知らなかった兄の別な顔をもっと書き出すことで、作品の奥行きを出してもらいたかった。」
渡辺淳一
男64歳
16 「なかなかに読みごたえがあった。この作品の魅力はまず文章のセンスがいいことで、会話の巧さとともに、車谷氏とは別の意味で、文章力ある作家である。」「部分的には、兄弟という関係に頼りすぎ、自らを凝視する部分が弱いが、そのあたりは、いい意味での開き直りができれば、かなり解決できる問題かもしれない。」
五木寛之
男65歳
16 「惜しくも受賞を逸しはしたが、選考の席上、活気のある話題を呼んだ」「読みだしたら最後までぐいぐい読者を引っぱってゆく巧みな構成に感心させられた。ただ、一生に一度、と思われる貴重な題材だけに、読物としての結構を突き抜けた取り組みかたもあったのではないか。他者と同時に自己を凝視する辛さがもう少し出ていたら、と残念な気もした。」
井上ひさし
男63歳
27 「いたるところに聞かせどころや読ませどころがちりばめられていて、ここまでは申し分のない上々吉の出来栄えである。ただし、作者は、自分の分身である弟(同時に語り手)にずいぶん甘い。そこで「こういう兄がおりました」という〈ものがたり〉の域から離陸することができなかった。いや、離陸はしたけれど、空の高みを自在に飛ぶまでには至らなかった。」
選評出典:『オール讀物』平成10年/1998年9月号
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文量
長篇
章立て
「第一章 兄の死」「第二章 小樽」「第三章 日本海」「第四章 青森」「第五章 大井町」「第六章 浅草」「第七章 中野」「第八章 訣別」「終章 絆」
時代設定 場所設定
太平洋戦争戦後~同時代  鎌倉~小樽~増毛~青森~東京など
登場人物
私(語り手、中西禮三、作詞家)
政之(私の年の離れた兄)
美津子(政之の妻)
母(私の母)
和代(私の姉)
真子(私の一番目の妻)




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ながさき ぶし
長崎ぶらぶら 節』(平成11年/1999年11月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「ながさき」「ぶし」
印刷/発行年月日 発行 平成11年/1999年11月30日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 平成12年/2000年2月25日(第5刷)
発行者等 発行者 和田 宏 印刷 凸版印刷 製本 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 菊地信義
総ページ数 291 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
42字
×17行
×1段
本文ページ 3~291
(計289頁)
測定枚数 471
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書誌
>>初出『オール讀物』平成10年/1998年7月号/単行本化にあたり大幅加筆
>>平成14年/2002年10月・文藝春秋/文春文庫『長崎ぶらぶら節』
>>平成15年/2003年10月・新潮社/新潮文庫『長崎ぶらぶら節』
>>平成16年/2004年5月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『長崎ぶらぶら節』(上)(下)
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候補者 なかにし礼 男61歳
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高
男65歳
30 「――そう、そう、小説には、こういう喜びがあったんだ――おおらかな楽しさを得て快かった。」「高揚するシーンを描くのが巧みである。」「祭と歌、本来的に躍動するテーマを中心に据え、高らかに、しめやかに謳歌して澱みがない。」「男女の仲をもう少し深いところで抉ってほしいと思ったが、伝記としての配慮と礼節があったのかもしれない。」
田辺聖子
女71歳
31 「二度目に読むと、(引用者中略)一馬身ぬきんでているように思えた。」「よくある人情咄の型にはまっていないのは、長崎の空気が色濃く出ていることと、その土地のエッセンスのような老妓の印象が好もしいためであろう。」「序章と終章が美しい額縁を成して、みちたりた読後感を与えられた。」
黒岩重吾
男75歳
51 「人間に真っ向から取り組んだのが、なかにし礼氏の「長崎ぶらぶら節」である。」「愛八の情熱の背後に影を落している孤独感に私は惹かれた。」「確かに今少し濃密さが欲しかった気もするが、日がたつにつれ、愛八の存在が深まってくる。」
平岩弓枝
女67歳
44 「古賀と愛八がキリシタンの歌を探しに長崎の島々を廻り、いくつもの貴重なかくれキリシタンの祈りの歌を記録するあたりは、この作者の独壇場で、読者に深い感動を与える。」「ただ、作品全体の印象は極めて単彩に見える。」「むしろ「兄弟」一作しか書けないのではないかといった危惧を、この作品で払拭した、間口の広さを立証したと私は評価している。」
井上ひさし
男65歳
46 「仕立ては古風である。」「それは四千曲に及ぶ歌詞の実作で得た作者独自の「歌論」をふんだんに盛り込むための作家的な戦略だったと思われる。」「歌を発掘するしか生きようがなかった二人の幸福な、しかしある意味では不幸な人生が、読む者の胸を打たずにはおかない。」
五木寛之
男67歳
20 「この古風な小説のなかでも、十分に人を酔わせるアルコール度を発散している。なかにし礼という作家には、一世一代という切り札を何度でも切ってみせる不思議な才能が、天与のものとしてそなわっているのかもしれない。」
渡辺淳一
男66歳
13 「正直いって、強い作品ではない。」「他の四作の、あまりにゲーム感覚的な小説に比べて、この小説はたしかに人間を見詰め、人間とは何かと考える姿勢があり、それが結果として他を大きく引き離す原因となった。」
津本陽
男70歳
41 「彼女(引用者注:主人公愛八)の人生は、さほど不運でもないが、常に孤独のかげがある。」「静かな歌声を背景に、長崎の花街に生きた女性を通して、人間の普遍の姿をえがいたこの作品に一票をいれたかった。」
選評出典:『オール讀物』平成12年/2000年3月号
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文量
長篇
章立て
「序章」「一」~「十四」「終章」
時代設定 場所設定
明治~昭和初期  長崎県
登場人物
愛八(本名サダ、丸山の芸者)
お雪(愛八の気にかける芸者)
米吉(町の芸者)
古賀十二郎(商家の跡取り、市井の学者)
古賀艶子(十二郎の妻)




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