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第129回
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石田衣良
Ishida Ira
生没年月日【注】 昭和35年/1960年3月28日~
受賞年齢 43歳3ヶ月
経歴 東京都生まれ。成蹊大学経済学部卒。広告制作会社に勤務後、フリーのコピーライターとして活動。その傍ら小説を書き、平成9年/1997年「池袋ウエストゲートパーク」で、オール讀物推理小説新人賞受賞。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第4回日本ホラー小説大賞[短編部門](平成9年/1997年)「黒く塗れ!」
  • |候補| 第8回朝日新人文学賞(平成9年/1997年)「ぼくがホームレスになった日」
  • 第36回オール讀物推理小説新人賞(平成9年/1997年)「池袋ウエストゲートパーク」
  • |候補| 第54回日本推理作家協会賞[長編及び連作短編集部門](平成13年/2001年)『少年計数機――池袋ウエストゲートパークII』
  • |候補| 第126回直木賞(平成13年/2001年下期)『娼年』
  • |候補| 第4回大藪春彦賞(平成13年/2001年度)『赤・黒(ルージュ・ノワール)』
  • |候補| 第128回直木賞(平成14年/2002年下期)『骨音――池袋ウエストゲートパークIII』
  • 第129回直木賞(平成15年/2003年上期)『4TEEN フォーティーン』
  • |第6位| 第1回2004年本屋大賞(平成16年/2004年)『4TEEN フォーティーン』
  • 第13回島清恋愛文学賞(平成18年/2006年)『眠れぬ真珠』
  • 第8回中央公論文芸賞(平成25年/2013年)『北斗 ある殺人者の回心』
  • |候補| 第2回吉川英治文庫賞(平成28年/2016年度)《池袋ウエストゲートパーク》シリーズ
処女作 「池袋ウエストゲートパーク」(『オール讀物』平成9年/1997年)
備考
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しょうねんけいすうき いけぶくろ
少年計数機―― 池袋ウエストゲートパークII』
(平成12年/2000年6月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成14年/2002年5月・文藝春秋/文春文庫『少年計数機―池袋ウエストゲートパークII』
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収録作品
「妖精の庭」「少年計数機」「銀十字」「水のなかの目」
 
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大衆選考会 124回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
石橋麻智子 平成12年/2000年9月29日 (なし)
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直木賞 第126回候補  一覧へ

しょうねん
娼年』(平成13年/2001年7月・集英社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背 「call boy」併記 表紙・背・扉・奥付 ルビ有り「しょうねん」
印刷/発行年月日 発行 平成13年/2001年7月10日(第1刷)
発行者等 発行者 谷山尚義 印刷所 製本所 図書印刷株式会社
発行所 株式会社集英社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 松田行正
総ページ数 194 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×18字
×1段
本文ページ 3~194
(計192頁)
測定枚数 337
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書誌
>>書下ろし
>>平成16年/2004年5月・集英社/集英社文庫『娼年』
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候補者 石田衣良 男41歳
選考委員 評価 行数 評言
平岩弓枝
女69歳
0  
井上ひさし
男67歳
19 「全編に埋め込んだ多彩な性描写は、どれを取って見ても扇情的でありながら清潔、具体的でありながらも豊かな詩情に溢れ、ほとんど完璧、輝くような才能である。そこで逆に、結末の、HIVがらみの因果物めいた俗っぽさが気になりもする。」「この結末を除けば、これは永く記憶にのこる名作なのだが。」
林真理子
女47歳
7 「性の描写が非常に美しく巧みである。」「けれども他の文章がやや凡庸で、この性のシーンを支えきれなかったのが残念だ。」
北方謙三
男54歳
20 「感性のみずみずしさ、文体の透明感は、私を魅了した。」「アズマとひと夜過ごすところで、この作者はなにかを間違えたと思う。」「ぼくとアズマは、あくまで照射し合う関係でいるべきで、それを書き通す力を惜しんだという気がしてならない。」
津本陽
男72歳
9 「実に達者な筆はこびであるが、結末に至るまで水に潜ったきりでいるような息苦しさを拭いとることが必要ではないかと思った。」「色と金についての話は、菓子のようにおいしいが、食べ飽きないように工夫しなければならない。」
宮城谷昌光
男56歳
6 「美質は今回であきらかになった。ことばの居ずまいの良さは、受賞作品をもしのいでいる。近い将来、飛躍して、名作を書けるのは、この人であろう。」
阿刀田高
男67歳
14 「端倪すべからざる作品である。」「抑制のきいた、クールな文体。確かな観察と巧みな描写。きわどい性の世界を描きながら少しも卑しくない。」「そんな長所を感じながら、――もう一作、見たい――というのが率直な印象だった。」
渡辺淳一
男68歳
9 「娼夫という視点が新鮮だが、最後の盛り上りに欠けた。しかし、女の性癖を多彩に描いたところも面白く、そのくせ嫌味がないのは、文章が洗練されているからだろう。」
田辺聖子
女73歳
8 「文章がきれいで熟成しているので、内容とつりあいがとれ、全体がよく消化れていた。このお行儀のよさを『肩ごし……』の蛮風に比べると、〈蛮勇引力〉にぶちかまされてしまう感もあった。」
五木寛之
男69歳
9 「選者の立場を忘れて私が、興味ぶかく読みふけった」「端倪すべからざる書き手が登場した感があった。」
黒岩重吾
男77歳
10 「表現力が豊かである。」「小説にはタブーがなく親子のセックスをテーマにしても良い。だがそのためには神と対決するぐらいの葛藤が必要であろう。」
選評出典:『オール讀物』平成14年/2002年3月号
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大衆選考会 126回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
小林葉一 平成13年/2001年11月6日 (なし)
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文量
長篇
章立て
「1」~「30」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
ぼく(語り手、森中領、大学生)
御堂静香(女性向け売春クラブ経営者)
白崎恵(ぼくのゼミの同級生)
咲良(クラブで働く少女)
平戸東(ナンバーワン娼夫)




直木賞 第128回候補  一覧へ

こつおん いけぶくろ
骨音―― 池袋ウエストゲートパークIII』
(平成14年/2002年10月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「こつおん」
印刷/発行年月日 発行 平成14年/2002年10月30日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 平成14年/2002年12月25日(第4刷)
発行者等 発行者 寺田英 印刷 理想社 大日本印刷 製本 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 写真(カバー・目次) 新津保建秀 装幀 関口聖司
総ページ数 318 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 7~318
(計312頁)
測定枚数 561
上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字(主に正字など)
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書誌
>>平成16年/2004年9月・文藝春秋/文春文庫『骨音―池袋ウエストゲートパークIII』
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収録作品の書誌
骨音
>>初出『オール讀物』平成13年/2001年11月号
西一番街テイクアウト
>>初出『オール讀物』平成14年/2002年2月号
キミドリの神様
>>初出『オール讀物』平成14年/2002年5月号
>>平成15年/2003年7月・講談社刊『ザ・ベストミステリーズ2003』所収
>>平成18年/2006年11月・講談社/講談社文庫『ミステリー傑作選 殺人格差』所収
西口ミッドサマー狂乱
>>書き下ろし
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候補者 石田衣良 男42歳
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男68歳
28 「池袋を書くのが楽しく仕方がないという作者の喜びが行間に跳ねていて、気持がいい。主人公がときおり洩らす自己批判の、自嘲の独白がまたおもしろく、やはり好ましい才能である。」
黒岩重吾
男78歳
0  
宮城谷昌光
男57歳
16 「「骨音」を読むと、玉石混淆ということばが浮かんでくる。それは氏を軽視していることばではない。」「氏の才能の問題ではなく、自身にたいする愛情にかかわることで、氏はまだ自身を本気に愛してはいない。つつしみに似た照れというようなものが、まだどこかにある証左である。」
北方謙三
男55歳
10 「シリーズを通読すれば、痛快に読める作品で、これからの展開も期待できるが、これ一作での候補というのは気の毒だった。」
渡辺淳一
男69歳
4 「前回の候補作のひりひりするような繊細さが失われて、荒削りなだけの作品に堕してしまった。」
林真理子
女48歳
4 「エンターテイメントとして水準が高いが、シリーズもののためわかりにくい。」
阿刀田高
男68歳
11 「連作集の第三部が候補になったこと自体、作者にとって不運であったろう。」「文章のみずみずしさ、音楽への感性など、すばらしい才能を感じながらも今回の作品にはなじめなかった。」
田辺聖子
女74歳
4 「風俗が主人公、という作品のたたずまいが、新鮮で面白い作品だった。」
津本陽
男73歳
4 「都会に生きる者の、無機質のような内部に、暗い色彩の光りをあて、それなりの効果をだしている。」
平岩弓枝
女70歳
8 「何を書いても明るい感じがするのは、この作者の持ち味だろう。逆にその分、リアルではないという苦言が呈されたけれども、この持ち味は失わないでもらいたい。貴重な財産である。」
五木寛之
男70歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号
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文量
連作短篇集〔4篇〕
章立て
(時代)[同時代] (場所)東京・池袋など
登場人物
おれ(語り手、真島誠、フリーライター)
安藤タカシ(Gボーイズのヘッド)
骨音
章立て
なし
登場人物
SIN(バンド「デッドセインツ」のボーカル)
須来英臣(音楽エンジニア兼ミキサー)
ハヤト(「デッドセインツ」のギター)
西一番街テイクアウト
章立て
なし
登場人物
桜田香緒(読書好きの少女)
ヒロコ(香緒の母親、連れだしパブの女)
サル(氷高組の本部長代行)
キミドリの神様
章立て
なし
登場人物
小此木克郎(NPО代表)
北原幸治郎(カフェ店主)
深尾(闇世界の金融屋)
西口ミッドサマー狂乱
章立て
なし
登場人物
永遠子(歌手)
御厨ソウメイ(レイヴのオーガナイザー)
佐伯イッセイ(ドラッグ「スネークバイト」の元締め)
エディ(本名・山口英臣・ウィリアムズ、ドラッグマニア)




直木賞 第129受賞  一覧へ
『4TEEN フォーティーン』(平成15年/2003年5月・新潮社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成15年/2003年5月20日
測定媒体発行年月日 発行 平成15年/2003年6月15日(3刷)
発行者等 発行者 佐藤隆信 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 大口製本印刷株式会社
発行所 株式会社新潮社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 カバー撮影 菅野健児 装幀 新潮社装幀室
総ページ数 251 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 5~251
(計247頁)
測定枚数 436
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書誌
>>平成17年/2005年12月・新潮社/新潮文庫『4TEEN フォーティーン』
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収録作品の書誌
びっくりプレゼント
>>初出『小説新潮』平成11年/1999年7月号
>>『オール讀物』平成15年/2003年9月号
>>平成19年/2007年4月・新潮社/新潮文庫『青春小説傑作選 14歳の本棚―初恋友情編』所収
月の草
>>初出『小説新潮』平成13年/2001年5月号
飛ぶ少年
>>初出『小説新潮』平成14年/2002年6月号
>>『オール讀物』平成15年/2003年9月号
十四歳の情事
>>初出『小説新潮』平成14年/2002年8月号
大華火の夜に
>>初出『小説新潮』平成13年/2001年12月号
>>『オール讀物』平成15年/2003年9月号
ぼくたちがセックスについて話すこと
>>書き下ろし
空色の自転車
>>初出『小説新潮』平成14年/2002年3月号
>>平成15年/2003年6月・徳間書店/徳間文庫『短篇ベストコレクション:現代の小説2003』所収
十五歳への旅
>>書き下ろし
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候補者 石田衣良 男43歳
選考委員 評価 行数 評言
平岩弓枝
女71歳
28 「(引用者注:「星々の舟」に次いで)推したいと思った。」「前回、候補になった『骨音』と同じく明るく軽快な文章がそのまま作品の芯になっていて、それが実に快い。」「ここに登場する十四歳の少年達が実にいい。或る時は大人、また子供という弥次郎兵衛みたいな不安定の上で、絶妙なバランス感覚と行動力を発揮する痛快さはこの作家の真骨頂であろう。」
津本陽
男74歳
12 「架空の情景を、身に迫るなまなましさで読者の脳裡に喚起する力は、才能によってことなる。」「作者の文章は、つよい喚起力を持っており、六篇の候補作のなかでは、きわだっていた。」
井上ひさし
男68歳
37 「滑走感が快い。活字がさわやかな風となって読者へ吹き込んでくるかのようだ。」「なによりもすばらしかったのは、(引用者中略)風俗の泡の中に呑み込まれているかに見える少年たちが、じつは真っ当な、古典的ともいえる友情にもとづいて行動していることだった。」
田辺聖子
女75歳
26 「ページを繰るたび、新鮮な〈愉しさ(原文傍点〉がピチピチ跳ねているというのは、珍重に価する。」「少年たちの個性を書き分ける筆は、練達の冴えを見せているが常套的ではなく、透明感があって現代の匂いにみちている。」「脂ののった手だれの巧者、のゆとりあり。」
渡辺淳一
男69歳
23 「順調に才能を伸ばして受賞したのは、ごく自然のなりゆきであった。」「この作品には気負いとか、ことさらな努力といった気配がほとんど見当らない。いや、実際はあるのかもしれないが、ほとんど目立たず、それでもある年代の人々や街の雰囲気を鮮やかに描きだし、好ましい小説空間をつくりだしている。」
阿刀田高
男68歳
31 「小説というものは“人が歩き、花が咲き、車が走る”ただこれだけのことを書いても文章に味わいがあり、充分にチャーミングであることが望ましい。一番大切な条件かもしれない、とさえ思う。〈フォーティーン〉には、それが感じられた。ごく普通の少年たちの生活を描きながら小説がふくよかで、魅力的に映るのは、このせいだろう。」
宮城谷昌光
男58歳
43 「その実績が認められ(引用者中略)ての受賞である、と私は理解した。」「過去の候補作品の上にこの作品が積まれて峻竦した観がある。この作家にはもともと純気があり、風俗を描いてもけがれるおそれのない人ではあるが、それだけに淡白さがあることに私は不満をおぼえていた。この作品からは淡白さを感じず、都会の情緒を感じた。」
北方謙三
男55歳
13 「現代と都会を舞台にした、ハックルベリー・フィンを読んでいるような印象であった。各作品の連環がやや欠けるということ以外、文句のつけようがない。」「石田、村山、真保の三氏に丸をつけて、私は選考会に臨んだ。」
林真理子
女49歳
19 「本当にいい小説であった。大人が子どもの世界を書くのはむずかしい。」「皆から好かれていないクラスメイトを話をする時、友人と思われないように、立つ階段の段をずらす、などという描写が本当にうまい。小説の舞台に月島という場所を選んだところも、成功の要素であった。」
五木寛之
男70歳
21 「ホームランではないが、走者一掃の二塁打といった感じのライナー性のヒットである。風俗が新鮮で人情が古風、そこがおもしろい。」「私は学生時代に月島で新聞配達をして働いていたことがあるので、ふと感傷をそそられるものがあった。採点が少し甘くなったのは、そのせいだろう。」
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年9月号
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文量
連作短篇集〔8篇〕
章立て
(時代)[同時代] (場所)東京・月島など
登場人物
ぼく(語り手、北川テツロー、中学二年生)
ジュン(内藤潤、ぼくの同級生、成績優秀)
ダイ(小野大輔、ぼくの同級生、大柄)
ナオト(ぼくの同級生、早老症)
びっくりプレゼント
章立て
なし
月の草
章立て
なし
登場人物
立原ルミナ(ぼくの同級生、登校拒否児)
飛ぶ少年
章立て
なし
登場人物
ユズル(関本譲、ぼくの同級生、芸能人志望の放送委員)
十四歳の情事
章立て
なし
登場人物
玲美(ジュンと密かに会っている人妻)
大華火の夜に
章立て
なし
登場人物
赤坂一真(がん患者、病院から失踪中)
ぼくたちがセックスについて話すこと
章立て
なし
登場人物
カズヤ(森本一哉、ぼくの同級生、テーラーの息子)
杉浦和泉(ぼくの同級生、クラスで一番の美少女)
空色の自転車
章立て
なし
登場人物
A(有野義美、ぼくの隣のクラスの生徒、古典的不良)
十五歳への旅
章立て
なし
登場人物
サヤ(ぼくらが新宿で知り合った女子高生)
ユウナ(サヤの友達)




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