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第148回
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Last Update[H28]2016/1/22

朝井リョウ
Asai Ryo
生没年月日【注】 平成1年/1989年5月30日~
受賞年齢 23歳7ヶ月
経歴 岐阜県不破郡生まれ。早稲田大学文化構想学部卒。大学在学中の平成22年/2010年に「桐島、部活やめるってよ」で小説すばる新人賞を受賞し作家デビュー。
受賞歴・候補歴
  • 第22回小説すばる新人賞(平成22年/2010年)「桐島、部活やめるってよ」
  • 第3回高校生が選ぶ天竜文学賞(平成23年/2011年)『チア男子!!』
  • |候補| 第147回直木賞(平成24年/2012年上期)『もういちど生まれる』
  • 第148回直木賞(平成24年/2012年下期)『何者』
  • 第29回坪田譲治文学賞(平成25年/2013年)『世界地図の下書き』
サイト内リンク 小研究-記録(年少受賞)
小研究-記録(年少候補)
備考
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直木賞 第147回候補  一覧へ

『もういちど 生まれる』(平成23年/2011年12月・幻冬舎刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成23年/2011年12月10日(第1刷)
発行者等 発行者 見城 徹 印刷・製本所 中央精版印刷株式会社
発行所 株式会社幻冬舎(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 カバー写真 中川正子 モデル bo<'>mi ブックデザイン 鈴木成一デザイン室
総ページ数 265 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
44字
×16行
×1段
本文ページ 5~265
(計261頁)
測定枚数 405
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書誌
>>平成26年/2014年4月・幻冬舎/幻冬舎文庫『もういちど生まれる』
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収録作品の書誌
ひーちゃんは線香花火
>>書き下ろし
燃えるスカートのあの子
>>書き下ろし
僕は魔法が使えない
>>書き下ろし
もういちど生まれる
>>書き下ろし
破りたかったもののすべて
>>初出『パピルス』平成23年/2011年12月号
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候補者 朝井リョウ 男23歳
選考委員 評価 行数 評言
桐野夏生
女60歳
14 「ロンド風の工夫がされている。ただし、軽快な調子が最後の方になると、次第に生々しくなる。」「「ひーちゃんは線香花火」を始めとする数作は、作者がいろいろと試しているのがわかる。また、試して成功するだけの力量を持っている。だが、私は最後の二作が好みである。」
伊集院静
男62歳
23 「表現力は新しい力を感じた。」「氏の世界は素晴らしいが、この若者たちは現代社会で何を悩み、どんな不安、不満、怒りがあり、絶望、希望、懐疑しているのか伝わってこなかった。体制、閉塞に抗うのも文学のひとつのテーマだし、小説の軸が見えなかった。小説作品のエネルギーはマグマの芯を見据えることだと思うのだが。」
浅田次郎
男60歳
11 「満天の星を見上げるような輝きに満ちている。その豊かな感覚をたどってゆくだけでも、飽くことのない作品であった。作者がやがて小説でしか描けぬテーマやステージを手にしたならば、突然すばらしい作品を書くにちがいない。」
宮部みゆき
女51歳
19 「デビュー作の『桐島、部活やめるってよ』のときよりも、意識的に同世代の読者に語りかけたのだろうと思います。その分、とっくに青春が終わってしまっている私には、『桐島』ほど迫ってくるものがありませんでしたが、それはけっして悪いことではないし、失敗でもありません。」
北方謙三
男64歳
54 「なにより群像小説のようでありながら、ひとりひとりの孤独が鮮やかである。孤独の中で、なんとか生きることの意味を見つけようともがく姿が、瞬間、光を帯びる。」「いまを描いた青春小説として秀抜であり、時が経てば古くなる風俗的な部分をものともせず、若さの哀しみを描ききったところを、私は認めたい。この作品に大きな丸をつけて選考会に臨んだが、孤立無援であり、力が及ばなかった。」
林真理子
女58歳
13 「実にみずみずしく、輝きを持った作品だ。この作家がきちんと小説の中に物語をつくろうとしている姿勢にも好感を持った。昨今の特定の読者だけを相手にしている“サークル小説”のように、書きっぱなしにしていないのだ。」
宮城谷昌光
男67歳
8 「若者の口語を地の文に組み込んでゆく手法で、もっとも新しい何かがあってよいはずなのに、なぜか私にはほかの(引用者注:候補作の)四作品よりも古い小説であるように感じられた。」
阿刀田高
男77歳
14 「若い世代をそつなく描いて、そこに不足はない。だが、私見として、――直木賞は成熟した大人に訴える小説が望ましいのではあるまいか――作者の年齢(二十三歳)を考えれば的外れの注文かもしれないが、これも次作を期待したい、という感想に傾いてしまった。」
渡辺淳一
男78歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成24年/2012年9月号
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文量
連作短篇集〔5篇〕
ひーちゃんは線香花火
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
あたし(語り手、汐梨、R大生)
ひかる(愛称ひーちゃん、汐梨の同級生)
風人(汐梨の男友達)
尾崎(汐梨の彼氏)
燃えるスカートのあの子
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~山梨
登場人物
オレ(語り手、佐久間翔多、R大生)
礼生(翔多の同級生、学生映画の監督)
椿(翔多の同級生で片思いの相手)
ハル(翔多のバイト仲間、椿の高校時代の友人)
結実子(翔多の同級生)
僕は魔法が使えない
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
俺(語り手、渡辺新、美大生)
ナツ(新の美大の先輩)
ハル(ナツの妹)
佐倉結実子(新の絵のモデル)
もういちど生まれる
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
私(語り手、柏木梢、二浪生)
風人(梢の幼馴染)
椿(梢の双子の姉)
破りたかったもののすべて
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
私(語り手、遥、愛称ハル、ダンススクール生)
兄貴(遥の兄、美大生)
翔多(遥のバイト仲間)
椿(遥の高校時代の友人)




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なにもの
何者』(平成24年/2012年11月・新潮社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 「何者(なにもの)」
印刷/発行年月日 発行 平成24年/2012年11月30日
発行者等 発行者 佐藤隆信 印刷所 錦明印刷株式会社 製本所 株式会社大進堂
発行所 株式会社新潮社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装画 石山好宏 装幀 新潮社装幀室
総ページ数 286 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
40字
×18行
×1段
本文ページ 5~286
(計282頁)
測定枚数 472
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書誌
>>書下ろし
>>平成27年/2015年7月・新潮社/新潮文庫『何者』
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候補者 朝井リョウ 男23歳
選考委員 評価 行数 評言
宮部みゆき
女52歳
32 「デビュー以来、朝井さんは一貫して、作者の顔に返り血が跳ねかかってくるような切実な題材に取り組んできました。これは、大きな勇気と、最後の最後のところで人間の善意を信じる寛容な想像力がないとできない。しかもこの若さで。そこにも感嘆しました。」
伊集院静
男62歳
51 「一読、凡庸な作品では? と思った。それでも妙な気分が残り、私の小説の基準を除いて読み返し、登場人物を並べてみると、皆の顔が見えてこない。面白い。」「それでもやはりわからぬまま私はこの作品を推した。かつて小説とは何ぞやと喘いで、それでも手探っていた頃にゴツゴツしているだけのものが残った、あの感触をこの作品に感じたのが推した理由である気もする。」
浅田次郎
男61歳
20 「私なりに面白く読んだのだが、若い人の生活や人間関係や社会観に対する興味にとどまった。」「この作家の未来の光明は、作中の瑞月という登場人物の抱える苦悩にあると思った。その部分を俯いて通過してしまったために、作品全体が主軸を喪った。」
桐野夏生
女61歳
44 「ネット空間に向けて常に発信を続けなければならない彼らの強迫観念はいったいどこから来るのか。(引用者中略)シュウカツで、お前は何者だ、と問われることだけでなく、この作品はネット社会における無間地獄を描いてうまい。」「プリンタを借りざるを得ない経緯や、瑞月の母親の話などは、やや用意周到過ぎる気がしたが、たいした欠点ではない。」
北方謙三
男65歳
17 「私小説的、日常の事象の取捨から、フィクショナルなものに昇華していくという、できあがった小説技法の中で書かれ、見事に若者のありようの一面を描き出している。」
林真理子
女58歳
24 「双手を挙げて賛成というわけにはいかなかった。この作品に出てくる、就活に励む学生たちはおそらく一流大学に通っていると思われる。そこでの会話や悩む様子に、一次選考で落とされる二流、三流校の学生の視点がまるで欠けていることが不満であった。」「小説が「若者の解説書」であってはならない。が、ラストの一連のどんでん返しは見事で、この作品に深みを与えている。」
宮城谷昌光
男67歳
6 「構成における弾性のなさに不満があったが、ここでは賀を献じておきたい。」
阿刀田高
男78歳
24 「当初は若干の不足を抱かないでもなかった。一般論として言うのだが、昨今の若い作家の作品には自分を中心にして千メートル以内の世界を描いたようなものが多く、もっと想像力の豊かな小説を待望しているので、『何者』にもそんな傾向を見てしまったのである。だが他の委員より就活に悩む学生たちがさまざまな情報や評価に踊らされ、自分が何者なのか、周囲は何者なのか、喪失感に陥り、それが今日的な大きな問題であることを指摘され、この作品の評価が変わった。」
渡辺淳一
男79歳
29 「今回、もっとも心をひかれた」「現代の大学生が就職期を前に、各社の試験官に気に入られるため、個々の人格や個性を失い、変貌していく実態が、さまざまな視点から鮮やかに描かれている。」「このような現実が、とくに悲劇的でも絶望的でもなく、現代風俗の一端として冷やかに、ときに遊びの感覚まで交えて表現されているところが、シニカルで魅力的である。」
選評出典:『オール讀物』平成25年/2013年3月号
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文量
長篇
章立て
「1」~「17」
時代設定 場所設定
同時代  東京
登場人物
俺(語り手、二宮拓人、御山大学の学生)
神谷光太郎(俺の同級生で同居人)
田名部瑞月(俺の同級生、アメリカ留学帰り)
小早川理香(俺の上の階の住人、同学年生)
宮本隆良(理香の同棲相手)
烏丸ギンジ(俺のかつての劇団仲間)




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