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第60回
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Last Update[H26]2014/10/25

早乙女貢
Saotome Mitsugu
生没年月日【注】 大正15年/1926年1月1日~平成20年/2008年12月23日
受賞年齢 43歳0ヵ月
経歴 本名=鐘ケ江秀吉。旧満州・ハルピン市生まれ。慶応義塾大学文学部中退。
受賞歴・候補歴
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part5
備考
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直木賞 第56回候補  一覧へ

おに ほね
鬼の 骨」(『小説会議』26号[昭和41年/1966年9月])
媒体・作品情報
誌名 「小説会議」
巻号 第26号
印刷/発行年月日 発行 昭和41年/1966年9月15日
発行者等 発行人 池上信一 編集人 田島啓二郎 印刷所 新津 東洋館
発行所 小説会議同人会(東京都)
総ページ数 70 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
20字
×26行
×3段
本文ページ 1~31
(計31頁)
測定枚数 117
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書誌
>>昭和44年/1969年4月・講談社刊『鬼の骨』所収
>>昭和53年/1978年6月・新人物往来社刊『近衛兵の叛乱―竹橋事件顛末記』所収
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候補者 早乙女貢 男41歳
選考委員 評価 行数 評言
柴田錬三郎
男49歳
11 「よく調べた材料をみごとにこなしているし、結末も鮮やかである。」「ただ、フレッシュという点で、五木寛之に、一歩をゆずらなければならなかった。」
松本清張
男57歳
4 「いい材料だが、料理の仕方を間違えていると思う。後半、話が割れているのは戒心すべし。」
源氏鶏太
男54歳
8 「惜しいという声が多かった。私もこの作者の手腕十分と見た。しかし、文章が硬すぎる。下手というのではないが、もっと柔かくした方がいいのではないだろうか。」
海音寺潮五郎
男65歳
13 「この事実を知らない人は信じかねよう。そこのダメおしが不足しているのである。史実を知っている者には食い足りない。」「これはもっと大きなロマンとなり得る話である。」
村上元三
男56歳
4 「せっかく辻村庫太の事件を材料にしながら、モヨという女の話に幅をとりすぎて、分裂している。」
今日出海
男63歳
0  
川口松太郎
男67歳
0  
水上勉
男47歳
3 「構成に難があったが、事件としてはおもしろく、」
中山義秀
男66歳
6 「私は何かいたらぬ、惜しいものを感じた。」「作品のモチーフが分裂、低迷していて、効果を減殺している。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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文量
短篇
章立て
「一」~「十」
時代設定 場所設定
明治20年代  長崎~東京~大分など
登場人物
戸倉モヨ(幼児持ちの寡婦)
田中嘉一(五島に訪れる商人、モヨの情夫)
辻村庫太(裁判所判事試補)
兵藤亘(中通島の巡査)
渡辺魁(背任横領罪で拘留中に脱獄、行方不明)




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はんしんでん
叛臣伝」(『小説会議』28号[昭和42年/1967年10月])
媒体・作品情報
誌名 「小説会議」
巻号 第28号
印刷/発行年月日 発行 昭和42年/1967年10月31日
発行者等 発行人 池上信一 編集人 田島啓二郎 印刷所 新津 東洋館
発行所 小説会議同人会(東京都)
総ページ数 78 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
20字
×26行
×3段
本文ページ 1~35
(計35頁)
測定枚数 135
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書誌
>>昭和43年/1968年10月・東京文芸社刊『代表作時代小説 昭和43年度』所収
>>昭和44年/1969年4月・講談社刊『鬼の骨』所収
>>昭和53年/1978年6月・新人物往来社刊『近衛兵の叛乱―竹橋事件顛末記』所収
>>昭和55年/1980年8月・東京文芸社刊『代表作時代小説 第14巻 昭和43年度』所収
>>昭和62年/1987年5月・光文社/光文社文庫『叛臣伝』所収
>>平成8年/1996年1月・光風社出版/光風社文庫『秘剣闇を斬る 新選代表作時代小説』所収
>>平成10年/1998年6月・光風社出版/光風社文庫、成美堂出版発売『秘剣闇を斬る 新選代表作時代小説』所収
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候補者 早乙女貢 男42歳
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男67歳
4 「早乙女貢氏の「叛臣伝」などが最終審査の対象になった。」
源氏鶏太
男55歳
15 「前々回の候補作より非常な進歩である。」「登場人物も生きているし、一種の推理小説めいた興味も感じられた。」「が、この作家の今後に希望したいことは、もっと読みやすく、ということでなかろうか。」
海音寺潮五郎
男66歳
28 「十分におもしろくもあった。しかし、稲田騒動にはもっと根本がある。(引用者中略)少くとも、この小説は稲田家の歴史を知るものには食い足りない。」
川口松太郎
男68歳
0  
水上勉
男48歳
4 「私には、もう一作見せてほしい気持がした。」
松本清張
男58歳
10 「もう少し変った視点がほしかった。」「文体は硬筆のようだが、所々に通俗的な表現が目立ち、雑多な感じをうける。」
大佛次郎
男70歳
0  
柴田錬三郎
男50歳
9 「直木賞を受けても、すこしもはずかしからぬ作品だと、思う。」「きめこまかな配慮ぶりは、高く評価されてよい。」
今日出海
男64歳
0  
中山義秀
男67歳
6 「苦心の努力作のよう受けとられた。効果がそれに比例しなかったよう思われたのは、構成や表現手法に遺憾とされるところでも存するのであろうか。」
村上元三
男57歳
10 「こういう題名をつけるところに、従来の時代小説から抜け切れないこの作者の固さと弱さがあるように思える。構成も、どんでん返しなどを使わず、真正面から書き切ったほうがいい。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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文量
短篇
章立て
なし
時代設定 場所設定
幕末  淡路島~大坂
登場人物
稲田九郎兵衛邦稙(幼名・辰次郎、淡路・須本城代)
登世(邦稙の妻)
稲田稙誠(幼名・甲太郎、邦稙の兄で元・稲田家主、暗殺死)
広沢久庵(御典医、登世の祖父)
きち(邦稙の母親役、行方不明)




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きょうじん おり
僑人の 檻』(昭和43年/1968年11月・講談社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和43年/1968年11月16日(第1刷)
発行者等 発行者 野間省一 印刷所 豊国印刷株式会社 製本所 黒柳製本株式会社
発行所 株式会社講談社(東京都)
装幀/装画等 装幀 風間完
総ページ数 226 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×20行
×1段
本文ページ 5~226
(計222頁)
測定枚数 433
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書誌
>>昭和49年/1974年11月・角川書店/角川文庫『僑人の檻』
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候補者 早乙女貢 男43歳
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男69歳
8 「興味を持って読んだ。」「後半が記録的になりすぎて興味を半減したのは、これも残念だ。そんな欠点はあるにしても両君(引用者注:陳舜臣と早乙女貢)の受賞は正しかったと思う。」
石坂洋次郎
男68歳
26 「重厚な長篇である。難を言えば、奴隷虐待の場面は小説的な構想で描かれ、それが横浜で政府の役人に調べられるくだりが記録風な書き方になって、調子が一変している点がもの足りなかった。」
源氏鶏太
男56歳
10 「(引用者注:二作授賞に)堂堂と二本、という意味で積極的に賛成した。」「長い間、懸命に茨の道を歩こうと努力して来て、それが見事に花を開いた感がある。以前に比較して、よほど読みやすくなったのも文章の苦心をしたせいのようだ。」
今日出海
男65歳
16 「なかなかの力作である。」「横浜港に着いてからと船内とがまるで異った作品の印象を与えるのは、どうかと思ったが、押し相撲のような気迫が兎も角この作品に一つの新鮮な迫力を賦与している。私がこの作品を推すのにやぶさかになれぬ所以である。」
中山義秀
男68歳
5 「力作である事では随一だが、道具だてが多く表現も過剰で洗練をかきすっきりとしない。職業作家として考えなければならない事だと思う。」
大佛次郎
男71歳
16 「力作として第一等であった。」「空想でない後半の部分との間に、急な断層があって、異質の物をつないだような欠点はある」「事件よりも人間を書くのに成功している」
海音寺潮五郎
男67歳
29 「この材料はそうめずらしいものではないが、これを文学化しようとしたものは、管見の及ぶところではない。」「新しい文体はまだ十分に手に入っているとは思えないが、方向は悪くない。この人は孜々として力めてやまない人がらのようだから、必ず大成するだろう。」
村上元三
男58歳
15 「こんどはずっと読みやすくなっている。」「神奈川裁判所での大江卓をはじめ外国領事たちの駈引を、もっと突っ込んで書いてほしかった、と思う。しかし、これで三回、候補になっているのだし、この作品は充分に直木賞に値する。」
柴田錬三郎
男51歳
23 「(陳、早乙女両氏の受賞は)すでに、選考委員会にのぞむ前に、私は、予想したところであった。」「すでに充分実力をそなえた作家であり、こん後の仕事を安心して見まもっていられるのである。」「(引用者注:受賞作二作は)生きる、ということに、異常な執念を持った中国人の生態が、一見対蹠的な立場から、描かれ、それが成功しているところに、今回両作が受賞した意義があるか、と思われる。」
松本清張
男59歳
15 「感じるのは氏が努力型だということである。一作ごとの精進のあとにそれが現われている。」「受賞作の題材は有名な事件だけに、構成上に難点がある。文章もうまいとはいえない。その意味で私はあともう一作を待ちたかったが、多数決にしたがった。」
水上勉
男49歳
7 「読むのに苦労した。長篇のせいではない。」「文章にひっかかるところがあった。よく調べて書かれる重厚な作風に好感をもったが、ちょっと首をひねった。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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文量
長篇
章立て
「豬仔たち」「悪血」「私刑」「ヨコハマ」「異邦人」「第二の逃亡」「居留地」「三百代言」「終章」
時代設定 場所設定
明治初期  中国・媽港~南シナ海~横浜
登場人物
朱玉田(ペルー移民、愚鈍ながら脱出成功者)
木慶(ペルー移民、移民仲間の首領格)
江志尼(ペルー移民、掏摸)
ドン・ルカルド・ヘレイラ(移民船「マリア・ルーズ」号船長)
ディリック・バリニャニ(一等航海士)
大江卓(神奈川県権令、神奈川裁判所判事)
フレデリック・V・ディキンズ(横浜居留地の悪徳弁護士)
ビベロ(ヘレイラ船長の寵愛を受ける少年)




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