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第107回
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内海隆一郎
Utsumi Ryuichiro
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生没年月日【注】 昭和12年/1937年6月29日~平成27年/2015年11月19日
経歴 愛知県名古屋市生まれ。岩手県一関市出身。立教大学社会学部卒。出版社勤務、フリー編集者を経て、作家。芥川賞候補の経験もある。選挙違反をテーマにしたノンフィクション『千二百五十日の逃亡』が話題に。
受賞歴・候補歴
  • 第28回文學界新人賞(昭和44年/1969年)「雪洞にて」
  • |候補| 第62回芥川賞(昭和44年/1969年下期)「蟹の町」
  • |候補| 第107回直木賞(平成4年/1992年上期)『人びとの光景』
  • |候補| 第108回直木賞(平成4年/1992年下期)『風の渡る町』
  • |候補| 第110回直木賞(平成5年/1993年下期)『鮭を見に』
  • |候補| 第113回直木賞(平成7年/1995年上期)『百面相』
備考
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かに まち
蟹の 町」(『文學界』昭和44年/1969年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第23巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 発行 昭和44年/1969年12月1日
発行者等 編集兼発行人 印南 寛 印刷人 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 280 表記上の枚数 目次 180枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 116~174
(計59頁)
測定枚数 178
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書誌
>>平成2年/1990年10月・メディアパル刊『蟹の町』所収
>>平成6年/1994年1月・講談社/講談社文庫『蟹の町』所収
>>平成29年/2017年3月・東洋書院刊『岩手の純文学』所収
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芥川賞 芥川賞 62回候補 一覧へ
候補者 内海隆一郎 男32歳
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男45歳
0  
石川達三
男64歳
0  
舟橋聖一
男65歳
0  
丹羽文雄
男65歳
0  
井上靖
男62歳
0  
瀧井孝作
男75歳
0  
大岡昇平
男60歳
0  
石川淳
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
0  
中村光夫
男58歳
0  
川端康成
男70歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第八巻』昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和45年/1970年3月号)
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直木賞 第107回候補  一覧へ

ひと こうけい
人びとの 光景』(平成4年/1992年3月・新潮社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「ひと」「こうけい」
印刷/発行年月日 発行 平成4年/1992年3月15日
発行者等 発行者 佐藤亮一 印刷 三晃印刷株式会社 製本 加藤製本株式会社
発行所 株式会社新潮社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装画 山田嘉彦
総ページ数 223 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×18行
×1段
本文ページ 7~223
(計217頁)
測定枚数 406
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候補者 内海隆一郎 男55歳
選考委員 評価 行数 評言
黒岩重吾
男68歳
0  
藤沢周平
男64歳
0  
五木寛之
男59歳
10 「品のいいデッサン画を見るような感興をおぼえさせられた。しかし、つい故・向田邦子の世界とくらべてみたりすると、かなり物足りなくおもわれてくる。もう少し悪意が表に出てもいいのではないかと、勝手なことを考えてしまう。」
陳舜臣
男68歳
14 「エピソードとして終わっているのが残念である。私はかなり高く採点したが、意外に票は集まらなかった。オー・ヘンリーやサキにも駄作がある。それが掌篇小説の運命かもしれない。」
山口瞳
男65歳
3 「もっともっと良いものが書けるはずだと思った。」
平岩弓枝
女60歳
10 「人間をさらりと描写しながら、その深いところまでのぞかせてしまう手腕は見事だと思った。気になったのは登場人物の何人かを「さん」づけにして書いたことで、作家と作品との間に距離をおこうという意図かも知れないが、読者との間にも距離が出来てしまった。」
井上ひさし
男57歳
20 「二一個の宝石の原石が集められていた。その数の多さは感動的ですらあるが、ここには企みが乏しい。」「いかに人生の断片を積み重ねてもそこに作者の企みが働いていないと人生の真実は浮かび上がってこない。」
田辺聖子
女64歳
3 「次の機会を期待したい。」
渡辺淳一
男58歳
7 「全体につくりすぎで、発想もいささか平凡である。この種の小説には、いま少し人間の奥底を見詰める鋭利さと、悪意のようなスパイスが必要だろう。」
選評出典:『オール讀物』平成4年/1992年9月号
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文量
短篇集〔21篇〕
奇妙な夜
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
沢野(市役所観光課係長補佐)
青年(暴行されていた沢野を助ける)
夜行列車
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  松江~城崎
登場人物
辻(建築設計事務所経営)
奥さん、時子(辻夫婦の友人、危篤)
白い木馬
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある遊園地
登場人物
木下(初老の男)
ヒロミ(木下の孫娘)
芳子(ヒロミの母)
暖炉のある家
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
三田(古美術店主)
奥さん(三田の再婚相手)
母(三田の実母、新潟在)
チャンピオン
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街
登場人物
岸本(会社員、元ボクサー)
晴子(岸本の次女、高校生、ボクシング部員)
鯨の骨
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街
登場人物
松井(会社員)
父(松井の亡夫、画家)
遠い日に
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  仙台
登場人物
本間(割烹料理店主)
敏夫(本間の従兄、本家の嫡男、病弱)
飛行機の話
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~仙台
登場人物
房子(主婦)
父(建設会社経営、元海軍飛行予科練習生)
夫婦の事情
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街
登場人物
秋子(彫刻の勉強中、夫と別居)
夫(秋子の夫、定年退職)
モカの香り
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京神田
登場人物
小沢清太郎(喫茶店「檣」店主)
女客(「檣」の常連だった立花の孫娘)
路地の奥
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある住宅地
登場人物
矢野(老女)
シゲル(矢野の隣家の少年)
こけしの宿
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  温泉街
登場人物
早川(老女、新婚旅行先へ一人旅)
真夜中の道
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  草津~東京
登場人物
滝田(建設会社経営)
良子(滝田の一人娘、交通事故で入院)
四人部屋
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
良子(二十歳の入院患者)
小野寺(患者の付き添い婦)
ブリキの箱
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
森山(定食屋店主)
小林(定食屋の土地の元所有者)
ふぐちり
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
矢沢(ペンキ屋)
兄(矢沢の兄、高校中退ののち家出)
むかしの浜辺
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  博多
登場人物
谷本(中年の男)
父(谷本の老父、五十年ぶりに博多に帰郷)
鳩時計
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
小暮夫婦(修一の両親)
木下夫婦(修一の別れた妻・節子の両親)
哲郎(修一と節子の息子)
娘の部屋
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
曾根(在宅の嘱託勤務)
久美子(曾根の一人娘、会社員、一人暮らし)
坂道の風景
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
秀子(フリー記者)
母(秀子の亡母)
犬小屋
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  ある住宅地
登場人物
本間(初老の男)
弘(本間の息子、アメリカ赴任中)
ブル(本間家の飼い犬)




直木賞 第108回候補  一覧へ

かぜ わた まち
風の 渡る 町』(平成4年/1992年11月・徳間書店刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成4年/1992年11月30日(第1刷)
発行者等 発行者 徳間康快 印刷所 本文 図書印刷株式会社 印刷所 カバー 真生印刷株式会社 製本 大口製本印刷株式会社 編集担当 磯谷 励
発行所 株式会社徳間書店(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 早川良雄
総ページ数 262 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 5~262
(計258頁)
測定枚数 479
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書誌
>>初出『問題小説』平成3年/1991年1月号~平成4年/1992年8月号
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候補者 内海隆一郎 男55歳
選考委員 評価 行数 評言
田辺聖子
女64歳
0  
黒岩重吾
男68歳
11 「殆どは、エッセーかコントに味つけしたような読物で終っている。人間や風土に対する作者の暖かい気持は分るが、読者の胸を叩くためには、小説としての切れ味がなければならない。その中で佳作と感じたのは、「教え子たち」であった。」
山口瞳
男66歳
0  
陳舜臣
男68歳
11 「前回の同氏の候補作とおなじ不満をもった。一つ一つの作品が短かすぎて、なかにはぴったりときまったのもあれば、密度の薄いまま終わったのもある。この作家には、短篇の集合体ではなく、構成力を試される長篇に挑戦してほしいとおもう。」
渡辺淳一
男59歳
12 「その意企はわかるが、あまりに淡彩画風で迫力に欠けていた。このような手法は洒落てはいるが、余程の技巧派か老成した作家がやるべきことで、直木賞を狙うにはいささか小手先の仕事にすぎるようである。」
平岩弓枝
女60歳
15 「私の心に最後まで残った」「文章が簡潔で描写が行き届いている。登場人物の一人一人に身近かなものを感じたし、そういう意味ではこの風の渡る町は、私自身、長年住んでいる町にも似ているような気がした。」
井上ひさし
男58歳
31 「正直のところ、この作品では一編一編が淡白に出来ていて、さらに淡い文章がその淡白さを割り薄めており、全編が結集したときの迫力(別にいえば、感動)に欠けるところがあったような気がする。ひと言で言えば欲のない作品である。」
藤沢周平
男65歳
11 「一行を大事にする文章と、全体の連続性とはべつに、それぞれの一篇の主題の独立性がもとめられるところだが、二、三篇をのぞいてこの条件は満たされていない感じがある。ただしこの短篇集には人肌のあたたか味があって、読後に余韻が残った。」
五木寛之
男60歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成5年/1993年3月号
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文量
連作長篇〔20篇〕
章立て
「卯の花」「アリアの家」「山の上から」「良蔵の牛」「教え子たち」「山汽車」「三味の音」「高い屋根」「栗饅頭」「アッツ島」「オリオン座」「渡世人」「銀杏が散る」「福亭の女たち」「夜の火事」「町の噂」「川岸にて」「つむじ風」「閉ざされた家」「それぞれの風」
時代設定 場所設定
[同時代]  東北のある街
登場人物
相沢(岩井新報の社主)
緑川茂子(オペラ歌手)
緑川秀子(茂子の妹、伴奏者)
大谷五郎(通称ゴロさん、城山の住人)
岩崎(高校の元・古典教師)
清司(清寿司の主人)
木村(理髪店の店主)
鍛冶小路の親分(屋根葺き職人)
小村宣治(塗装業者)
小村真一(宣治の息子、高校2年生)




直木賞 第110回候補  一覧へ

さけ
鮭を 見に』(平成5年/1993年6月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成5年/1993年6月25日(第1刷)
発行者等 発行者 阿部達児 印刷所 凸版印刷 製本所 中島製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 アートディレクション イラストレーション 長友啓典 デザイン 山上裕司+K<2>
総ページ数 274 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×17行
×1段
本文ページ 7~274
(計268頁)
測定枚数 430
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収録作品の書誌
鮭を見に
>>初出『別冊文藝春秋』194号[平成3年/1991年1月]
海向こうの故郷
>>初出『オール讀物』平成4年/1992年5月号
蜜柑畑の下
>>初出『オール讀物』平成5年/1993年1月号
窓辺のトロフィー
>>初出『別冊文藝春秋』201号[平成4年/1992年10月]
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候補者 内海隆一郎 男56歳
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男59歳
19 「過去の重い時間を引き摺りながら、現在、出来うる限りの努力をし、未来に一条の希望の光を見ようとする人たちが大勢、登場する。」「さらにもう一つ、作者はそれらの人びとに「心のやさしさ」を与えている。ここがいわば議論の分れ目で、だから印象が淡い、美談仕立てだという意見があり、だから気持がいいという意見も生まれる。今回の評者は後者の立場、しかし力が及ばなかった。」
陳舜臣
男69歳
4 「前回の候補作よりも重量感があったので、受賞を逸したのは残念であった。」
藤沢周平
男66歳
13 「「鮭を見に」は完成度の高い作品だった。(引用者中略)私はこの一遍だけで受賞の値打ちがあると思ったほどである。」「ただ、市役所で女の子が泣くのはどんなものか。ほかの三篇もそれぞれにおもしろかったが、いずれもどこかしら甘さがあるように思われた。」
田辺聖子
女65歳
16 「氏のお作品を拝見すると、まことにほっとする。そういう意味で現代にあらまほしい作品だ。ときどき文学的エスプリが日常の常識次元の波をかぶってしまいそうな危うさをちょっと感ずるが、「窓辺のトロフィー」はことにも佳篇であった。」
黒岩重吾
男69歳
14 「素朴な作品である。人間の善良さが良く出ている。ただ作者は人間の厳しさから逃げているようだ。例えば主人公は旅の途中で少女と出会い連れ歩く。(引用者中略)場合によっては主人公は痴漢に間違われかねないのである。作者がこのことに気づいていないとすると甘いといわれても仕方がない。」
五木寛之
男61歳
0  
平岩弓枝
女61歳
0  
渡辺淳一
男60歳
11 「いずれの短篇もほのぼのと人間の善意を感じさせ、読後感は爽やかだが、常にそこまでで止まり、その甘さをのり越えた深みにいたらない、もどかしさが残る。」
山口瞳
男67歳
12 「内海さんの小説を読むと、いつももどかしい思いをする。なんという欲の無い人なのか。文章の安定感も好感度も随一であるのに、勿体無い。もっとハッタリをかましたら、と私なんかは考える。」
選評出典:『オール讀物』平成6年/1994年3月号
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文量
短篇集〔4篇〕
鮭を見に
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  北海道函館~千歳~苫小牧~札幌
登場人物
村井(停年退職後の男)
大村聖子(村井が旅先で出逢った少女)
八重樫里子(村井の昔の彼女、素人画家)
海向こうの故郷
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]~太平洋戦争戦中  東京~岩手県一関
登場人物
岡村達男(戦時中の国民学校生)
佐山忠治(坑夫)
安本(怪力の坑夫、朝鮮人)
父(岡村の父親、亜炭鉱山の所長)
蜜柑畑の下
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  瀬戸内海双神島~本島
登場人物
浦野誠治(本島駐在の巡査)
大崎(魚雷掘りの責任者)
浦野節子(誠治の妻)
窓辺のトロフィー
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京郊外
登場人物
木島裕介(翻訳家)
岩本勝一(元プロボクサー)
川田真治(ボクシングジム社長、元世界チャンピオン)




直木賞 第113回候補  一覧へ

ひゃくめんそう
百面相』(平成7年/1995年4月・講談社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 扉・奥付 ルビ有り「ひゃくめんそう」
印刷/発行年月日 発行 平成7年/1995年4月20日(第1刷)
発行者等 発行者 野間佐和子 印刷所 凸版印刷株式会社 製本所 黒柳製本株式会社
発行所 株式会社講談社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 北村 治 題字 戸田武雄
総ページ数 315 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 5~313
(計309頁)
測定枚数 574
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書誌
>>初出『イン★ポケット』平成5年/1993年10月号~平成7年/1995年1月号
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候補者 内海隆一郎 男58歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男68歳
10 「叮嚀に書きこんである(特に女主人公の久江、小料理屋の内幕)ので好感が持てるが、そのぶん百面相の波多野栄一の話と割れてしまったのが惜しまれる。また底辺で稼ぐ芸人のもつイヤラシサにもっと触れてもらいたかった。」
渡辺淳一
男61歳
26 「文章が安定し、登場人物のデッサンも適格で、もっとも安心して読めた。」「今回は実在のやや癖のある人物を主人公にしたせいか、かなり引き締まったようである。それでもなお不満の声があったが、そこから先は作家の資質的なもので、そこまで責めるのは少し酷かもしれない。」
平岩弓枝
女63歳
26 「(引用者注:「百面相」と「白球残映」を)推した。」「登場人物に生彩がある。」「小料理屋を開業しての悪戦苦闘ぶりに多く筆を費しているが、これも読みごたえがあった。強いて難をいえば、(引用者中略)人間の奥にあるどろどろした毒の部分に触れない点ではないかと思う。とはいえ、それは作者の一つの持味であろうし、私自身はこういう作品が好きである。」
津本陽
男66歳
13 「実に手のこんだ作品である。老いた芸人夫婦と娘夫婦の生活を、低い声音で語りつづけ、飽きさせることがない。」「あまりに欠点なくできあがっているので、どこか実感がうすい。日々の軌道を踏みはずす人物が、ひとりでも出てくれば、いきおいがちがってきたのではないか。」
田辺聖子
女67歳
16 「善人ばかり出すぎる、という批評もあるが、善人の毒、というものもある。百面相の老芸人が人が好すぎるため周囲ははらはらする、これも人生の毒である。文学性ある良質のエンターテインメントを提供する、というのが本賞の目的であれば、この作品など妥当な線ではないかと思われたが、いま一息票が伸びず残念だった。」
黒岩重吾
男71歳
16 「旨い小説である。ただその旨さは人生に傷を受けていない優等生的な旨さであって、ところどころ頷きながらも作品に酔えない。」「綺麗事で済ませた方が確かにストーリー作りは楽だが、読者はついて行けない。何故氏は人間臭さを避けているのだろうか。」
阿刀田高
男60歳
24 「欠点を見つけるのがむつかしい。百面相を演ずる芸人とその家族がサラリと味よく、巧みに描かれている。が、インパクトが足りない。」「ばからしい芸を、当人もそれを充分に承知していながら演じ続ける執念を、ありきたりのパターンではなく、もう少し鮮明に見せてくれたら、と惜しんだ。心残りの作品である。」
井上ひさし
男60歳
24 「物語にも文章にも破綻はなく、読者は安心して作者の創り出す物語世界に寄りかかっていることができる。けれどもやがて話があまりにも都合よく運びすぎてはいないかという不安が襲ってくる。」「血の噴き出すようなエピソードを挿み込んで、この予定調和的世界を一旦は突き崩すという作家的戦略が必要なのではないだろうか。」
五木寛之
男62歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成7年/1995年9月号
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文量
長篇
章立て
「第一章 開店祝い」「第二章 芸人気質」「第三章 内助の功」「第四章 出囃子」「第五章 大入り袋」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京郊外のある街
登場人物
波野英一(百面相の老芸人)
久江(波野の娘)
昇(久江の夫、割烹「こい津」店主)
シゲ(久江の母親)
菅野貞子(自称・波野の弟子、三味線弾き)




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