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第89回
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Last Update[H28]2016/12/1

北方謙三
Kitakata Kenzo
生没年月日【注】 昭和22年/1947年10月26日~
経歴 佐賀県唐津市生まれ。神奈川県川崎市出身。中央大学法学部卒。「明るい街」で作家デビュー後、純文学作品を発表。『弔鐘はるかなり』で初めてエンターテインメント作品を書き、人気作家に。
受賞歴・候補歴
処女作 「明るい街」(昭和45年/1970年)
直木賞
選考委員歴
第123回~(通算16.5年・33回)
サイト内リンク 小研究-ミステリーと直木賞
備考
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ねむ よる
眠りなき 夜』(昭和57年/1982年10月・集英社刊)
書誌
>>昭和61年/1986年4月・集英社/集英社文庫『眠りなき夜』
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 4受賞 一覧へ
候補者 北方謙三 男35歳
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男48歳
10 「間断するところのない傑作だ。文章は彫りつけたように勁く、簡潔である。」「が、そのことが逆にサスペンスを生む。じつに並々ならぬ文章家である。」「警察を「時間の搾木」として活用しているところもうまい。」
尾崎秀樹
男54歳
9 「歯切れのよい表現と、アクション場面のリアリティに迫力があった。この作品自体に難点がないわけではないが、北方謙三のこれまでの作品を読んできた者として「眠りなき夜」に一票を投じる気持になった。」
佐野洋
男54歳
15 「ややもすれば、構成に厳密さを欠くうらみがあり、この作品にもそれが見られた。ある意味では、この小説は、氏にとって失敗作ではないか、という考えを私は今でも持っている。」「だが、野坂委員の『この人は、受賞をスプリング・ボードとして、一段と大きく伸びると思う』という意見には同感だったので、賞を贈ることに賛成した。」
野坂昭如
男52歳
8 「(引用者注:赤瀬川隼に)つゞいて、ぼくは(引用者中略)かった。ただし、ハードボイルドなるジャンルは、まことにむつかしく、表現や形容、さては独白自省が、ややもすれば月並みになりがちで、この作品についていえば、そのきざしがうかがえる。」
半村良
男49歳
19 「少しはしゃいだ気分で、はじめから北方氏をかついで選考の席へおもむいた。」「以前の作品のほうがこれより良いから授賞を見合わせるというようなたぐいの議論を、私は好かない。前の候補作のほうがこれより良かったとしても、読者として「ご馳走さま」と言えればそれにこしたことはない、」
選評出典:『群像』昭和58年/1983年5月号
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直木賞 第89回候補  一覧へ

おり
檻』(昭和58年/1983年3月・集英社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背 ルビ有り「おり」 扉・奥付 「檻(おり)」
印刷/発行年月日 発行 昭和58年/1983年3月25日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 昭和58年/1983年4月20日(第2刷)
発行者等 発行者 堀内末男 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社集英社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁・写真 荒川じんぺい
総ページ数 307 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
46字
×21行
×1段
本文ページ 3~307
(計305頁)
測定枚数 661
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書誌
>>書下ろし
>>昭和62年/1987年3月・集英社/集英社文庫『檻』
>>平成27年/2015年5月・集英社刊『冒険の森へ 傑作小説大全11』所収
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候補者 北方謙三 男35歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男56歳
18 「筆力に圧倒された。二、三行で、パパッとその場の情景を的確に読者に提供する手腕はナミのものではない。候補作は筋を簡略にすべきだった。そうすれば描写力が活きてくる。」「以上四氏(引用者注:北方謙三、山口洋子、連城三紀彦、高橋治)、なにか、近々満期になる定期預金を四口座持っている感じで、リッチな気分になった。」
池波正太郎
男60歳
11 「好感のもてるハード・ボイルドだが、この人の文体は、ダイナミックではあっても、状況と多くの登場人物をさばくのに苦渋を感じせしめる。読みすすんで、わからなくなり、また前のほうを読み返すことが何度かあった。」
井上ひさし
男48歳
20 「もっとも気に入った」「平明で速度感のある文体のせいで、彼(引用者注:主人公)の感慨には読者を吸い寄せる力がある。ただ結末が悲劇で終るのは「切ない」気もするが、とにかくこの作者の才能には敬意をもつ。」
水上勉
男64歳
0  
源氏鶏太
男71歳
4 「文句なしに面白かった。しかし、筋が複雑に過ぎて、感銘の度を浅くしているように思われた。」
村上元三
男73歳
12 「文章はうまいし、面白いという点では候補作品のうちで最も高い点をつけた。」「胡桃沢氏のと併せて受賞にしてもいいと思ったが、わずかな点差で落ちた。しかし、やがては受賞する人だろう。」
五木寛之
男50歳
15 「私は受賞者を北方謙三氏にしぼって推し続けたのだが、大多数の選考委員の賛同をうるにはいたらなかった。」「私はこの人の作家としての資質を高く評価している。」「たとえば野球の選手について「球筋が良い」という表現があるが、北方氏には作家としての球筋の良さがある。」
城山三郎
男55歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年10月号
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文量
長篇
章立て
「第一章」~「第六章」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~横浜~埼玉~松山など
登場人物
滝野和也(スーパー経営者、元やくざ)
幸江(滝野の妻)
暁美(ホステス)
高樹(警部)
村沢(若い刑事)
高安雄次(クラブの経営者、滝野の旧友)
杉村敏夫(丸和会の幹部)
平川光正(老探偵)




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とも しず ねむ
友よ、 静かに 瞑れ』(昭和58年/1983年8月・角川書店刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背・扉・奥付 ルビ有り「ねむ」
印刷/発行年月日 発行 昭和58年/1983年8月31日(初版)
発行者等 発行者 角川春樹 印刷 大日本印刷 製本 鈴木製本所
発行所 株式会社角川書店(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 カバー装丁 荒川じんぺい
総ページ数 290 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
45字
×19行
×1段
本文ページ 3~290
(計288頁)
測定枚数 553
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書誌
>>『野性時代』昭和58年/1983年6月号/単行本化にあたり加筆訂正
>>昭和60年/1985年3月・角川書店/角川文庫『友よ、静かに瞑れ』
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候補者 北方謙三 男36歳
選考委員 評価 行数 評言
池波正太郎
男60歳
14 「これまでの諸作にくらべて状況、人物の描写がスムーズに頭へ入ってくるようになったが、主人公に作者がおぼれすぎた。」「クライマックス、ラスト・シーン共に、もう一つ、工夫がほしい。」「これからの北方さんには、ハード・ボイルドにこだわらず、おもしろい小説を書いてもらいたい。」
源氏鶏太
男71歳
8 「文句なしに面白かった。やや荒いタッチで一気に読ませる。」「しかし、何故、坂口が下山に殺されなければならないかの説明が十分でないところが惜しまれる。」
村上元三
男73歳
12 「読み終って落胆した。最後に坂口が、なぜ下山に射たれるのか、説明が足りない。」「ハードボイルド派というようなレッテルを張られて、この作者は自分から狭いところへ入り込んでいるのではなかろうか。」
五木寛之
男51歳
11 「二作(引用者注:「私生活」と「友よ、静かに瞑れ」)を受賞作として推したいと考えて選考会にのぞんだ。」「まだ充分に余力のある人だし、有無を言わさぬ作品をひっさげて再挑戦するほうが御本人も納得がいくだろう。」
水上勉
男64歳
5 「筆勢に圧倒された。が、相手がチンピラすぎた。大臣級の悪者がいなけりゃ、ひとり狼のつよさもバランスがとれまい。」
山口瞳
男57歳
6 「文句なしに面白いが、これは不良少年の自慢話であって目が小説家の目になっていない。」
井上ひさし
男49歳
19 「この作者のこれまでの武器がすべて揃えられている。だが、今回は、主人公の、死闘を挑むべき敵が弱小すぎた。」「この作者の主人公には強大な敵こそよく似合う。さもなければ、主人公の方がすこし弱くなるか、そのどちらかだろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年4月号
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文量
長篇
章立て
「1 犬」「2 女」「3 男」「4 波」「5 部屋」「6 試合」「7 手」「8 玉」「9 税理士」「10 看板」「11 挑発」「12 野良犬」「13 夕陽」「14 手術」「15 四年前」「16 鍵」「17 失うもの」「18 刑事」「19 爆弾」「20 帳簿」「21 死んだ女」「22 ブレスレット」「23 料理人」「24 陸へ」「25 事業家」「26 濡れたライター」「27 闇」「28 勇気への道」「29 逃走」「30 仔犬」
時代設定 場所設定
[同時代]  美保温泉
登場人物
私(語り手、新藤剛、船乗り)
坂口隆一(私の旧友、旅館『潮鳴荘』主人)
坂口照子(隆一の後妻)
坂口竜太(隆一の息子)
田所晴子(照子の妹、芸者)
高畠(下山観光常務)
江原(下山観光専務)
安井(美保署の部長刑事)
松井(松井旅館の主人)




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ふゆ おわ
『やがて 冬が 終れば』(昭和59年/1984年10月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和59年/1984年10月25日(第1刷)
発行者等 発行者 西永達夫 印刷 凸版印刷 製本所 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)> 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 荒川じんぺい イラストレーション 野原幸夫
総ページ数 243 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×18行
×1段
本文ページ 3~243
(計241頁)
測定枚数 425
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書誌
>>初出『オール讀物』昭和59年/1984年5月号
>>昭和62年/1987年11月・文藝春秋/文春文庫『やがて冬が終れば』
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候補者 北方謙三 男37歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男58歳
0  
池波正太郎
男61歳
0  
渡辺淳一
男51歳
9 「男にこだわるのはわかるが、ハードボイルド・スタイルでは、男のいい面しか書けないという歯痒さがつきまとう。」「中、短篇に絞ったほうが、独自のシャープな文体が生きるのではないか。」
井上ひさし
男50歳
0  
源氏鶏太
男72歳
0  
水上勉
男65歳
0  
黒岩重吾
男60歳
0  
村上元三
男74歳
15 「途中でじりじりしてきた。なぜ主人公が最後に人を刺さなければならないのか。」「この作者はハードボイルド派というレッテルを貼られ、自分から袋小路へ入っているように見える。」「いい作家だけに、気にかかる。」
五木寛之
男52歳
9 「この作家の力量の半分しか出ていないように思う。」「私は最初、北方、林の両氏の受賞を提案したが、合わせて一本というのは失礼かもしれないと考えなおし、受賞作なしに賛成した。」
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年4月号
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文量
長篇
章立て
「第一章」~「第五章」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
私(語り手、浅川、商事会社の係長)
勝又公平(19歳の恐喝者)
江崎(専務、私の上司)
礼子(私の恋人、スナックのママ)
秋野史子(公平の恋人、女子高生)
上村(やくざ)




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