当サイトで扱うまでにはまとまっていない直木賞関連情報を、だいたい週イチでアップする「直木賞のすべて 余聞と余分」を平成19年/2007年5月から始めました。こっちの本サイトの更新を怠らないように、心してやっていきたいものです。
 書評にはいろんなパターンがありますが、そのなかでよく見かけるのが、「古典の作品や、すでに評価が高い別の作家の昔の作品を持ち出してくる」という悪手です。  いや、それが悪手かどうかは意見が分かれるところでしょう。深みや奥行きが出ているように見える場合もあれば、単なる評者の自己満足にすぎない場合もある。手法としては極めて簡単だし、大したチカラがなくてもすぐできるので、「困ったときの、昔の作品だのみ...
 「高校生直木賞」という企画があります。  回を重ねて今年で12回目を数え、年々参加する高校の数も増えている、というふれこみの面白い文学賞ですが、本家の直木賞に比べると、話題性も権威性も大して高くはなく、その評判を巷で耳にすることもまずありません。そもそも、いったん直木賞のほうで選考したのと同じ候補作を並べて、改めて選考することに何の意味があるのか、という気はします。とまあ、ヒトサマが頑張って運...
 直木賞の選考委員はどんどん変わっていきます。  何十年も長々と務める人もいますが、途中でさっさと辞める人もいます。そもそも永久に生き続けられる人間は一人もいない、という現実がありますので、けっきょく選考会のメンバーは変わっていかざるを得ません。  「あんなものは、だれがやったって同じじゃないか」と言う人もいるかもしれませんけど、そして、総体的には誰がやったって同じ結果が出るのかもしれませんけ...
 20何年もサイトを運営していると、たまーに、ごくごくたまーに、見知らぬ方からメールをもらうことがあります。  くそっ、死ね。といった幼稚な罵倒雑言もあれば、わたしがとった地方の文学賞のこともサイトに載せていただけないでしょうか、という丁寧な懇願もあります。メールの内容は種々雑多に散っているんですけど、ときどき、直木賞や文学賞のことで、候補作の出版情報、掲載情報など、大変ありがたいデータを教えて...
 今週も前週につづいて、該当作がなかった回のことを取り上げます。  まあ、直木賞に該当作があろうがなかろうが、人間は特別何の影響も受けずにそれぞれ生きていくもんですし、ひょっとしたら(いや、十中八九の確率で)もはや日本で暮らす人たちのほとんどが、こないだの直木賞の結果のことなんか、とっくのとうに忘れているんじゃないかと思います。まったく健全な世の中です。  いつまでも「該当作なし」のハナシで引...