当サイトで扱うまでにはまとまっていない直木賞関連情報を、だいたい週イチでアップする「直木賞のすべて 余聞と余分」を平成19年/2007年5月から始めました。こっちの本サイトの更新を怠らないように、心してやっていきたいものです。
 今日は令和7年/2025年9月28日です。  ということは何でしょうか。さあ、それでは声を合わせてご一緒に。せーの、「第31回中山義秀文学賞が決まった日です!」。  ……一年に一回、日本の秋の風物詩といえば、これにまさるイベントはありません。義秀賞の公開選考会が、今年もつつがなく福島県白河市の新白信ビルイベントホールで、にぎやかに、いや、ひそやかに公衆の面前で決定・発表されました。  基本...
 横須賀線という鉄道路線があります。東京から東海道本線に乗ってガタガタゴトゴト西に向かい、決して短くはない時間を過ごしたあと、大船から南にくだって三浦半島のなかを突き進みます。  かならず知らなければいけない知識というわけでもなく、一生乗らなくたって何の問題もありません。……とか断言してはいけませんね。問題があるのかもしれません。少なくともワタクシは、まったく詳しくありません。  ともかく、古...
 書評にはいろんなパターンがありますが、そのなかでよく見かけるのが、「古典の作品や、すでに評価が高い別の作家の昔の作品を持ち出してくる」という悪手です。  いや、それが悪手かどうかは意見が分かれるところでしょう。深みや奥行きが出ているように見える場合もあれば、単なる評者の自己満足にすぎない場合もある。手法としては極めて簡単だし、大したチカラがなくてもすぐできるので、「困ったときの、昔の作品だのみ...
 「高校生直木賞」という企画があります。  回を重ねて今年で12回目を数え、年々参加する高校の数も増えている、というふれこみの面白い文学賞ですが、本家の直木賞に比べると、話題性も権威性も大して高くはなく、その評判を巷で耳にすることもまずありません。そもそも、いったん直木賞のほうで選考したのと同じ候補作を並べて、改めて選考することに何の意味があるのか、という気はします。とまあ、ヒトサマが頑張って運...
 直木賞の選考委員はどんどん変わっていきます。  何十年も長々と務める人もいますが、途中でさっさと辞める人もいます。そもそも永久に生き続けられる人間は一人もいない、という現実がありますので、けっきょく選考会のメンバーは変わっていかざるを得ません。  「あんなものは、だれがやったって同じじゃないか」と言う人もいるかもしれませんけど、そして、総体的には誰がやったって同じ結果が出るのかもしれませんけ...