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Last Update[H29]2017/5/6

薬丸岳 Yakumaru Gaku
生没年月日 昭和44年/1969年~
経歴 兵庫県明石市生まれ。駒澤大学高等学校卒。
平成17年/2005年に江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。
受賞歴・候補歴



ゆうざい
友罪』(平成25年/2013年5月・集英社刊)
書誌
>>平成27年/2015年11月・集英社/集英社文庫『友罪』〔加筆・修正〕
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 35回候補 一覧へ
候補者 薬丸岳 男44歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男62歳
9 「惜しい作品である。手堅い筆致から作者の誠実な性格が窺われて、小説を書くこと、もしくは小説家であることについて、謙虚な畏怖を抱いていると感じた。」「人々に寄り添うのではなく、社会に立ち向かう勇気さえ持てば、すぐにでも新たな地平が開ける。」
伊集院静
男64歳
14 「薬丸氏は社会と実態をよく観察し、適確に捉える力を持っている。」「惜しかったのは氏の作品(『天使のナイフ』)を読んでいたので、少年犯罪のテーマの結末がこれでいいのだろうかという点だった。」「この結末の後に起こることを描くのが氏の仕事ではないかと思った。」
大沢在昌
男57歳
13 「刊行時読み、そして今回再読しても、消えなかった不満がある。」「鈴木という、誰もがモデルを思い浮かべられる殺人者の、その動機を知る機会を主人公が回避してしまった点だ。それは作者の回避であり、このテーマで物語を書こうとするなら、決して許されない“逃げ”である。」
恩田陸
女49歳
10 「人柄が滲み出る誠実で丁寧な作品である。」「けれど、いつまでも「薬丸さんていい人だね」で済ませるわけにはいかない。」「人の目を気にせず「私はこれを書くんだ」と、もっとわがままかつしたたかになっていただきたい。」
京極夏彦
男50歳
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高橋克彦
男66歳
34 「(引用者注:「村上海賊の娘」「金色機械」と共に)授賞の水準に達していると思えた」「一番の失望はエンディング。こういう問題に踏み込みながらゴール直前でレースを投げ出したとしか思えない。単純に物語として読むなら消化不良となる。」「私は最後の最後で『友罪』を一番にした。」「物語は消化不良だったが、私の頭の中には選考会までの間にいつも『友罪』が提示した問題が浮かんでいて、私ならどう対処するか、どう書くかと考えさせられていたのである。」
選評出典:『小説現代』平成26年/2014年5月号
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エー きみ
Aではない 君と』(平成27年/2015年9月・講談社刊)
書誌
>>初出『週刊現代』平成26年/2014年9月13日号~平成27年/2015年7月18日号/単行本化にあたり「第三章」を加筆、修正
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 37受賞 一覧へ
候補者 薬丸岳 男46歳
選考委員 評価 行数 評言
伊集院静
男66歳
28 「薬丸岳氏にとって現代社会の犯罪における加害者と被害者、その両者の家族が持たざるを得ない葛藤と苦悩、近年は未成年者による犯罪においての両者の在り方が作者のテーマとなっている。」「今回の作品を読んで、思わず唸った。薬丸岳という小説家の力量と才能に頭が下がった。特に第三章からの少年と父の在り方が素晴らしい。」
大沢在昌
男59歳
17 「デビュー以来ずっとといってよいほど、薬丸さんは少年犯罪というテーマにこだわっていたが、物語とかみあわないもどかしさがつきまとっていた。」「それがみごとに払拭されたのが本作だ。」「ことに連載終了後加筆された第三章がすばらしい。著者の、よい作品を作りあげようという苦悩と、主人公の苦悩があいまって、名状しがたい感動を私は味わった。」
恩田陸
女51歳
17 「そうか、「もし自分だったら」というのは小説の楽しみ方のひとつだったなあ、と『Aではない君と』を読んでいる時に改めて確認した」「今の世の中、ひとつの問題を誠実に考え続けることはどんどん難しくなっている。そんな中で、ずっと同じテーマを追っていく、つきつめていくというのは勇気の要ることであるが、そういう手法も小説家のひとつのあり方だなあということも確認したのだ。」
京極夏彦
男52歳
94 「著者はデビュー以来、「少年犯罪」「少年法」というデリケートかつ扱いにくいテーマに正面から取り組み続けている。」「この大きなテーマは、娯楽小説であるが故に、娯楽小説としての安易な結論を提示してしまうことを拒むものでもあるだろう。」「本作に於いて著者は「どうしたって結論など出せるものではないのだ」という結論をきちんと物語化することに成功している。」
高橋克彦
男68歳
64 「(引用者注:「革命前夜」「世界の果てのこどもたち」と共に)作中に示される覚悟と勇気と我慢と研鑽に魂を揺さぶられる」「薬丸さんは自分を捨てて父親の苦悩に真正面から取り組んだ。(引用者中略)では書き手としての公平な見方はどうなるのか。それで客観性を保つことができるのか。(引用者中略)これこそが物書きの真の勇気と言うしかない。」
選評出典:『小説現代』平成28年/2016年5月号
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文量
長篇
章立て
「第一章」~「第三章」
時代設定 場所設定
2011年~2015年  東京~静岡~甲府
登場人物
吉永圭一(穂村建設企画室第二のリーダー)
青葉翼(吉永の息子、中学二年生)
青葉純子(吉永の別れた妻、翼の母親)
藤井優斗(翼の同級生、殺人事件の被害者)
神崎京子(南池袋法律事務所の弁護士)
野依美咲(吉永の同僚社員)




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