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第59回
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昭和43年/1968年上半期
(昭和43年/1968年7月22日決定発表/『オール讀物』昭和43年/1968年10月号選評掲載)
選考委員  石坂洋次郎
男68歳
源氏鶏太
男56歳
海音寺潮五郎
男66歳
大佛次郎
男70歳
川口松太郎
男68歳
村上元三
男58歳
今日出海
男64歳
中山義秀
男67歳
柴田錬三郎
男51歳
水上勉
男49歳
松本清張
男58歳
選評総行数  73 71 74 47 44 87 63 37 49 53 45
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
豊田行二 「示談書」
78
男32歳
5 6 3 0 7 5 0 0 0 2 0
筒井康隆 「アフリカの爆弾」
76
男33歳
12 8 6 0 0 4 0 0 4 4 22
佐木隆三 「大将とわたし」
150
男31歳
2 7 3 12 8 6 10 7 0 15 8
宮原昭夫 「小船の上で」
60
男35歳
7 13 13 0 0 5 10 8 6 8 0
原田八束 「河竜の裔」
120
男47歳
18 5 20 0 9 17 11 9 25 6 0
阿部牧郎 「蛸と精鋭」
105
男34歳
1 6 12 4 0 3 0 6 0 3 10
梶野豊三 「耳なしロドリゲス」
98
男48歳
17 7 10 10 0 5 13 7 6 11 0
井上武彦 「死の武器」
251
男(43歳)
6 7 2 13 0 4 0 7 0 3 0
                    欠席
書面回答
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員
石坂洋次郎男68歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
当選作なし残念 総行数73 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
5 「面白い作品だと思った」
筒井康隆
男33歳
12 「若い人向きの新しいアイデアの作品で、爆弾を抱えて土人がウロチョロしたり、ターザンが登場したり、奇抜で面白かった。私の採点は(引用者中略)八点。」
佐木隆三
男31歳
2  
宮原昭夫
男35歳
7  
原田八束
男47歳
18 「八点の成績。」「文章の格調が高く整っており、構成も緊密だと思ったが、それだけにまた、これは娯楽性の要素が大切な直木賞よりも、芥川賞向きの作品ではないのかしらんと思ったりした。」
阿部牧郎
男34歳
1  
梶野豊三
男48歳
17 「最高点をつけた。十点満点の九点である。」「多彩な人物が登場し、アイデアが奇抜で新鮮、文章も軽快でたいへん面白かった。」
井上武彦
男(43歳)
6  
  「該当作品なしとする者六票、あった方がいいとする者五票、一票の差で今年は直木賞作品なしということに決定した。私は新人育成の意味で、直木賞作品があった方がいいという意見だったので、残念だった。」
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源氏鶏太
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選考委員
源氏鶏太男56歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
惜しかった「小船の上で」 総行数71 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
6 「気持のいい作品であった。が、説得力よりも説明をより感じさせる。更にいえば、直木賞作品とするには、小品に過ぎるのではあるまいか。」
筒井康隆
男33歳
8 「大変面白かった。独特の才能というべきであろう。」「しかし、これが小説の本道とは、今の処、私にはいい難い。したがって直木賞作品は、いわゆる文学作品にあたえたい。」
佐木隆三
男31歳
7 「すこし冗舌に過ぎるきらいもあるが、この説得力は相当なものである。」「が、大将なる人物が今ひとつ髣髴としてこないような気がした。」
宮原昭夫
男35歳
13 「最も感心した。なかなかの才筆で、読んでいて何回か声を出して笑った。」「ここには独特の世界があって、それはまぎれもなく小説の世界である。」「最後まで推したのは中山さんと私だけだった。今でも自分が間違っていなかったと思っている。」
原田八束
男47歳
5 「予選では満票だった。にもかかわらず授賞にならなかったのは、この作者の中国物以外への期待と不安からであろう。」
阿部牧郎
男34歳
6 「前半がズバ抜けてよかった。それが後半になるとどうも落ちたようだ。」
梶野豊三
男48歳
7 「作者の才能を感じさせた。しかし、この小説は、もっとくだいて書いたらもっと面白くなった筈である。いい直すと、直木賞でなく、芥川賞向きであったということになる。」
井上武彦
男(43歳)
7 「一種の感動をもって読んだ。特殊潜航艇に乗せられる二人とその周囲の人人の心理の過程が、しつっこいと思われるほど克明に描いてあり、読者の胸を打つものがこの作品の中にある。」
  「今回は概してレベルが低いという声が多かったけれども、私は、それほどに思っていなかった。ただ直木賞の場合、ある程度の実績が必要であり、最後にしぼられた二、三人には、それが欠けているうらみもあったことが、授賞作なしと決定された一つの原因になっているのではないかと思ったりしている。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
中山義秀
柴田錬三郎
水上勉
松本清張
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選考委員
海音寺潮五郎男66歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
硬体の文章 柔軟な感情 総行数74 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
3 「この作者の筆はまだ稚い。今しばらく修行の必要があろう。」
筒井康隆
男33歳
6 「なかなかの才能だが、少々ハメをはずしすぎたところがある。前作の「ベトナム観光公社」の方が出来がよい。」
佐木隆三
男31歳
3 「直木賞のものではないようだ。」
宮原昭夫
男35歳
13 「整っているという点では、これが一番であろう。」「不満は、単なる風俗小説におわっているところにある。現代を書く小説が風俗小説的になるのは当然であるが、それだけでおわっては、最も早く古くなる。」
原田八束
男47歳
20 「この前の作品にくらべて、相当見おとりがする。」「気負いすぎているせいであろうか、文章が単調になり、従って迫力を欠いている。」「この前と合せて一本ということにならなかったのは、こんどのがおとりすぎたからである。」
阿部牧郎
男34歳
12 「奇抜な題材であり、話も奇抜に出来ている。」「こんな話を軽快な文章で書いては、読むにたえないアチャラカなものになったろう。だから、このかぎりでは成功しているのだが、これまた文学賞の作品には推しかねる。」
梶野豊三
男48歳
10 「一番おもしろく読んだ」「出て来る人物がいずれもよく書けているし、たくまないおかしみがあって、期待を持って読み進んで行ったが、終盤近くになって筆が浮いて来て、索寞たる気持になった。」
井上武彦
男(43歳)
2 「直木賞のものではないようだ。」
  「いずれもおもしろく読んだが、積極的に推したいのはなかった。もう一息というところで、腰のくだけている作品が多かった。今期は該当作品なしにするのが一番よいと思って、出席した。」
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石坂洋次郎
源氏鶏太
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
中山義秀
柴田錬三郎
水上勉
松本清張
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選考委員
大佛次郎男70歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
プラス・アルファが欲しい 総行数47 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
0  
筒井康隆
男33歳
0  
佐木隆三
男31歳
12 「面白く読んだ。これが入選するだろうと思ったくらいである。しかし後になって見ると、如何にも、それだけで終る狭い世界のことのような気がして来た。蜂の巣城と同じく閉鎖的で、不足するものがあるようであった。」
宮原昭夫
男35歳
0  
原田八束
男47歳
0  
阿部牧郎
男34歳
4 「ヨーロッパでもイタリアとスペインだけが蛸を料理して食う。その点、御注意。」
梶野豊三
男48歳
10 「私はこれを当選させてよいと思った。とにかく、とぼけていて面白いし、調節してないピアノのように混乱した現代を感じさせ、それが面白かったのである。」
井上武彦
男(43歳)
13 「力作である。もっと省略をほどこした文体で描いたとしたら、感動は更に深く生々としたろう。これは叙述が精細過ぎて、読む者を疲れさせ、筆者が志す眼目を見失わせるのである。」
  「作者は芥川賞の系列を考えていたのではないかと思われる地味な作品が多かった。直木賞には、プラス・アルファと言った未知の何かが欲しいのである。」
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源氏鶏太
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村上元三
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中山義秀
柴田錬三郎
水上勉
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選考委員
川口松太郎男68歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
当然の結果 総行数44 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
7 「点数は入らないが、「示談書」の作家豊田行二君などは大衆作家の本道を歩む人ではないかという気がする。文章のこなれている点で有望だと思うが、この材題では如何ともし難い。」
筒井康隆
男33歳
0  
佐木隆三
男31歳
8 「文章は正確だし、書ける人と思うが、今度の作品は感心しない。ノンフィクションの匂いが強くてつまらないし、(引用者中略)材題を改めて出直すことを望む。」
宮原昭夫
男35歳
0  
原田八束
男47歳
9 「最もよくまとまっていたが、井上靖君の文躰に似すぎているのが気になるし、前回の「風塵」といい、同じ傾向の材料を追いすぎる点に難色がある。」「他のテーマを選んで出直す勇気を出して欲しい。」
阿部牧郎
男34歳
0  
梶野豊三
男48歳
0  
井上武彦
男(43歳)
0  
  「箸にも棒にもかからない作品もなかったが、受賞に値するようなズバぬけた作品もなかった。」「こんな作風の人たちが大衆作家として大成するだろうかと気になる。新人の登場する舞台もなかなかないだろうが、予選の段階で候補作の選び方にも問題があるのではないか。」
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石坂洋次郎
源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
村上元三
今日出海
中山義秀
柴田錬三郎
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選考委員
村上元三男58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
淋しい 総行数87 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
5 「直木賞の水準にはまだ及ばないながら、筆力は十分にある。ただ、描く対象を見る眼があまい。」
筒井康隆
男33歳
4 「前回に書いた選評と同じことを繰返すことになるので、ふれずにおきたい。」
佐木隆三
男31歳
6 「一人称で書いているから、という理由でなく、無駄なおしゃべりが過ぎる。それに、文章のキメがもっと細かくあってほしい。」
宮原昭夫
男35歳
5 「こういう夫婦があるのも知っているし、わたしにはべつに新しい材料だとは思えなかった。」
原田八束
男47歳
17 「史伝小説であっても、やはり登場する人物たちの風貌や、中国中西部の風景が読む者の眼の前に浮びあがり、そしてその中に人間の動きや歴史の流れが描いてあってほしい。」「この作者は、いつまでもこういう材料で作品を書き続けるつもりだろうか。」
阿部牧郎
男34歳
3 「あとの三分の一で、つまらなくなった。」
梶野豊三
男48歳
5 「犬を売り歩いているところが面白かったが、最後で足許をすくわれたようになり、風刺も利かなくなった。」
井上武彦
男(43歳)
4 「作者の主観をもっと押し静めて、素直に書くべき材料ではなかろうか。」
  「今回は、はじめから該当作なし、という気持で会場へ出かけて行った。」「いつも書くことだが、一回でも候補になったら、二度、三度と続けて、いい作品を書く努力を怠らずにほしい。」
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選考委員
今日出海男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
決定打を欠く 総行数63 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
0  
筒井康隆
男33歳
0  
佐木隆三
男31歳
10 「長い割りに退屈もせずに読んだ。」「面白いなと思ったのは「大将」であって、「わたし」は単に狂言廻しの役割である。狂言廻しがもっと大将を克明に描いたら、面白味はまた異なってくるだろうにと思わずにはいられない。」
宮原昭夫
男35歳
10 「この作品を佳しとする意見に私も引かれた。」「これだけの才腕を持ちながら、調子の低い、生活になずんだ空気が私に一種の焦燥を与えるのは、作者が故意に計ったことだろうが、どうも共感は覚えなかった。」
原田八束
男47歳
11 「甚だ興味深く読んだのであるが、前作「風塵」の方が構成が立体的で、彫りが深かったように思われ、「河竜の裔」は絵巻物のような確りとした筆致でありながら、平板な印象を受けた。前作を回顧しなければ、これはこれで立派だったのに。」
阿部牧郎
男34歳
0  
梶野豊三
男48歳
13 「面白く読んだ。これを授賞作に推しても通用する作品であり、作者は立派な筆力を持った人だと思う。」「登場人物もそれぞれ個性のある人物で、読者は思わず終りまで読まずにいられなくなるだろうが、さて終りになって、調子が低くなるのはどうしたことだろうかと、ふと小首をかしげたくなる点が露呈する。」
井上武彦
男(43歳)
0  
  「候補作品がすべて受賞に値しないものばかりだったかというと、私はそうは思わない。」「恐らくこれ等の作家はいつかの機会に賞を得る能力と資格を持っていることは疑えない。そして不思議にそんな作品がずらりと並んだのでは、その中のどれか一つを授賞作品に推すことに躊躇されたのである。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
中山義秀
柴田錬三郎
水上勉
松本清張
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選考委員
中山義秀男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
寸評 総行数37 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
0  
筒井康隆
男33歳
0  
佐木隆三
男31歳
7 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
宮原昭夫
男35歳
8 「手法の巧さからいって、候補作品中いちばんの出来ばえであった。私は片意地なまでこの作品に固執したのは、うまいと思われる作品に近来接しなかったせいかもしれない。」
原田八束
男47歳
9 「叙述はしっかりしているし構想のバランスもとれているので、これなど当選作にしてもよいのではないかと思った。迫力が加わっていたならば、当選は間違いなかったろう。」
阿部牧郎
男34歳
6 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
梶野豊三
男48歳
7 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
井上武彦
男(43歳)
7 「「死の記録」と題して作中に挿入されている日記がよい。」「構成にまとまりがなく描写も一本調子だ。作品としては未だしといったところ。」
  「一般に、題名のまずいのは、どうしたわけであろう。即物風に無趣味の題をつけるのも時のはやりか。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
柴田錬三郎
水上勉
松本清張
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選考委員
柴田錬三郎男51歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
一歩の距離 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
0  
筒井康隆
男33歳
4 「私は、「アフリカの爆弾」も買う。しかし、直木賞の品格からは、はずれていることも、みとめざるを得ない。」
佐木隆三
男31歳
0  
宮原昭夫
男35歳
6 「現代風俗の断面を、あざやかにえぐってみせて、腕の冴えが買えた。」「授賞作品とするには、まだ一歩の距離が足らぬ気がした。」
原田八束
男47歳
25 「文章もすぐれて居り、構成も見事であった。」「ただ、この作者は、これまで、中国古代にしか題材をもとめぬ頑固さがあり、作家の力倆を、それだけで眺めることに、どうしても不安が起らざるを得ないのである。」「もし、現代に材料をもとめて、一篇の佳作をものしてみせたならば、委員会は、躊躇することなく、賞を贈るに相違ない。」
阿部牧郎
男34歳
0  
梶野豊三
男48歳
6 「ユニークの点に於て、八篇中ぬきん出ていた」「授賞作品とするには、まだ一歩の距離が足らぬ気がした。」
井上武彦
男(43歳)
0  
  「今回の候補作品が、いずれも駄目だった、というのではない。それぞれが、巧妙な出来ばえであったことは、みとめられるのである。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
中山義秀
水上勉
松本清張
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選考委員
水上勉男49歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
感想 総行数53 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
2 「私はあまり感心しなかった。」
筒井康隆
男33歳
4 「筒井氏としてはもっといいのがあるはずだ。氏はもはやこの世界の達者な書き手である。」
佐木隆三
男31歳
15 「どちらかといえば芥川賞に廻した方がいいと思えたが、とにかく、おもしろく読めた。」「“大将”の出ないのもおもしろいし、“わたし”の立場もよくわかる。この作に固執したのは私ともう一人の委員だけなので早くに落ちた。」
宮原昭夫
男35歳
8 「面白かった」「宮原氏の新鮮な筆致と、その力量ということになる。ところがこれも、強力なものが一つ何か物足りない。」
原田八束
男47歳
6 「前作同様に、肩の張りすぎた文章に、重々しさ以上のものを感じたことは否めない。」
阿部牧郎
男34歳
3 「達者だけのものである。」
梶野豊三
男48歳
11 「いいと思った。ちょっと変っていて、奇妙な人間関係がおもしろい。しかし、直木賞としてはどうだろうか、といわれると、押しが弱まった。」
井上武彦
男(43歳)
3 「読むのに骨が折れたが、しかし最後まで読んだ。」
  「八作ともいちおうの出来とはいうものの、とくに秀でた個性味のある傑作にめぐりあわなかったのが今回である。」
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源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
中山義秀
柴田錬三郎
松本清張
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選考委員
松本清張男58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
低調だった 総行数45 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
豊田行二
男32歳
0  
筒井康隆
男33歳
22 「前候補作の「ベトナム観光公社」よりずっと出来がよかった。」「着想は凡でない。」「ただ軽妙な才筆にまかせて、あまりにも多くのものを設定しすぎたために、ごちゃごちゃしてドタバタの感じがする。」「もし、授賞作を出すとしたら、この作品にきめても不満はないと書面回答をした。」「筒井氏の筆致から「軽さ」を消すように望みたい。軽妙と軽量とは違うのである。」
佐木隆三
男31歳
8 「すでに一方の地歩をきずいている作家だが、「大将とわたし」にはわざと面白さを殺している。そういうところが直木賞的な作品を自ら否定している姿勢のようにみえる。」
宮原昭夫
男35歳
0  
原田八束
男47歳
0  
阿部牧郎
男34歳
10 「後半に構成上の乱れがあり、効果的な焦点が分散したのは惜しい。最初の貧しい漁村の風俗にはいささか誇張がありながらもそれなりに描けているし、魚市場の仲買が投機性のない商品(スペインダコ)には、値がいくら安くても興味を示さないところなどは面白い。」
梶野豊三
男48歳
0  
井上武彦
男(43歳)
0  
  「今期は低調だった。こういうときは、こちらの力も抜けてくる。」「私は今回は授賞作なしの意見」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
石坂洋次郎
源氏鶏太
海音寺潮五郎
大佛次郎
川口松太郎
村上元三
今日出海
中山義秀
柴田錬三郎
水上勉
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候補者・作品
豊田行二男32歳×各選考委員 
「示談書」
短篇 78
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
5 「面白い作品だと思った」
源氏鶏太
男56歳
6 「気持のいい作品であった。が、説得力よりも説明をより感じさせる。更にいえば、直木賞作品とするには、小品に過ぎるのではあるまいか。」
海音寺潮五郎
男66歳
3 「この作者の筆はまだ稚い。今しばらく修行の必要があろう。」
大佛次郎
男70歳
0  
川口松太郎
男68歳
7 「点数は入らないが、「示談書」の作家豊田行二君などは大衆作家の本道を歩む人ではないかという気がする。文章のこなれている点で有望だと思うが、この材題では如何ともし難い。」
村上元三
男58歳
5 「直木賞の水準にはまだ及ばないながら、筆力は十分にある。ただ、描く対象を見る眼があまい。」
今日出海
男64歳
0  
中山義秀
男67歳
0  
柴田錬三郎
男51歳
0  
水上勉
男49歳
2 「私はあまり感心しなかった。」
松本清張
男58歳
0  
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他の候補作
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
筒井康隆男33歳×各選考委員 
「アフリカの爆弾」
短篇 76
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
12 「若い人向きの新しいアイデアの作品で、爆弾を抱えて土人がウロチョロしたり、ターザンが登場したり、奇抜で面白かった。私の採点は(引用者中略)八点。」
源氏鶏太
男56歳
8 「大変面白かった。独特の才能というべきであろう。」「しかし、これが小説の本道とは、今の処、私にはいい難い。したがって直木賞作品は、いわゆる文学作品にあたえたい。」
海音寺潮五郎
男66歳
6 「なかなかの才能だが、少々ハメをはずしすぎたところがある。前作の「ベトナム観光公社」の方が出来がよい。」
大佛次郎
男70歳
0  
川口松太郎
男68歳
0  
村上元三
男58歳
4 「前回に書いた選評と同じことを繰返すことになるので、ふれずにおきたい。」
今日出海
男64歳
0  
中山義秀
男67歳
0  
柴田錬三郎
男51歳
4 「私は、「アフリカの爆弾」も買う。しかし、直木賞の品格からは、はずれていることも、みとめざるを得ない。」
水上勉
男49歳
4 「筒井氏としてはもっといいのがあるはずだ。氏はもはやこの世界の達者な書き手である。」
松本清張
男58歳
22 「前候補作の「ベトナム観光公社」よりずっと出来がよかった。」「着想は凡でない。」「ただ軽妙な才筆にまかせて、あまりにも多くのものを設定しすぎたために、ごちゃごちゃしてドタバタの感じがする。」「もし、授賞作を出すとしたら、この作品にきめても不満はないと書面回答をした。」「筒井氏の筆致から「軽さ」を消すように望みたい。軽妙と軽量とは違うのである。」
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
佐木隆三男31歳×各選考委員 
「大将とわたし」
中篇 150
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
2  
源氏鶏太
男56歳
7 「すこし冗舌に過ぎるきらいもあるが、この説得力は相当なものである。」「が、大将なる人物が今ひとつ髣髴としてこないような気がした。」
海音寺潮五郎
男66歳
3 「直木賞のものではないようだ。」
大佛次郎
男70歳
12 「面白く読んだ。これが入選するだろうと思ったくらいである。しかし後になって見ると、如何にも、それだけで終る狭い世界のことのような気がして来た。蜂の巣城と同じく閉鎖的で、不足するものがあるようであった。」
川口松太郎
男68歳
8 「文章は正確だし、書ける人と思うが、今度の作品は感心しない。ノンフィクションの匂いが強くてつまらないし、(引用者中略)材題を改めて出直すことを望む。」
村上元三
男58歳
6 「一人称で書いているから、という理由でなく、無駄なおしゃべりが過ぎる。それに、文章のキメがもっと細かくあってほしい。」
今日出海
男64歳
10 「長い割りに退屈もせずに読んだ。」「面白いなと思ったのは「大将」であって、「わたし」は単に狂言廻しの役割である。狂言廻しがもっと大将を克明に描いたら、面白味はまた異なってくるだろうにと思わずにはいられない。」
中山義秀
男67歳
7 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
柴田錬三郎
男51歳
0  
水上勉
男49歳
15 「どちらかといえば芥川賞に廻した方がいいと思えたが、とにかく、おもしろく読めた。」「“大将”の出ないのもおもしろいし、“わたし”の立場もよくわかる。この作に固執したのは私ともう一人の委員だけなので早くに落ちた。」
松本清張
男58歳
8 「すでに一方の地歩をきずいている作家だが、「大将とわたし」にはわざと面白さを殺している。そういうところが直木賞的な作品を自ら否定している姿勢のようにみえる。」
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
宮原昭夫男35歳×各選考委員 
「小船の上で」
短篇 60
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
7  
源氏鶏太
男56歳
13 「最も感心した。なかなかの才筆で、読んでいて何回か声を出して笑った。」「ここには独特の世界があって、それはまぎれもなく小説の世界である。」「最後まで推したのは中山さんと私だけだった。今でも自分が間違っていなかったと思っている。」
海音寺潮五郎
男66歳
13 「整っているという点では、これが一番であろう。」「不満は、単なる風俗小説におわっているところにある。現代を書く小説が風俗小説的になるのは当然であるが、それだけでおわっては、最も早く古くなる。」
大佛次郎
男70歳
0  
川口松太郎
男68歳
0  
村上元三
男58歳
5 「こういう夫婦があるのも知っているし、わたしにはべつに新しい材料だとは思えなかった。」
今日出海
男64歳
10 「この作品を佳しとする意見に私も引かれた。」「これだけの才腕を持ちながら、調子の低い、生活になずんだ空気が私に一種の焦燥を与えるのは、作者が故意に計ったことだろうが、どうも共感は覚えなかった。」
中山義秀
男67歳
8 「手法の巧さからいって、候補作品中いちばんの出来ばえであった。私は片意地なまでこの作品に固執したのは、うまいと思われる作品に近来接しなかったせいかもしれない。」
柴田錬三郎
男51歳
6 「現代風俗の断面を、あざやかにえぐってみせて、腕の冴えが買えた。」「授賞作品とするには、まだ一歩の距離が足らぬ気がした。」
水上勉
男49歳
8 「面白かった」「宮原氏の新鮮な筆致と、その力量ということになる。ところがこれも、強力なものが一つ何か物足りない。」
松本清張
男58歳
0  
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
原田八束男47歳×各選考委員 
「河竜の裔」
短篇 120
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
18 「八点の成績。」「文章の格調が高く整っており、構成も緊密だと思ったが、それだけにまた、これは娯楽性の要素が大切な直木賞よりも、芥川賞向きの作品ではないのかしらんと思ったりした。」
源氏鶏太
男56歳
5 「予選では満票だった。にもかかわらず授賞にならなかったのは、この作者の中国物以外への期待と不安からであろう。」
海音寺潮五郎
男66歳
20 「この前の作品にくらべて、相当見おとりがする。」「気負いすぎているせいであろうか、文章が単調になり、従って迫力を欠いている。」「この前と合せて一本ということにならなかったのは、こんどのがおとりすぎたからである。」
大佛次郎
男70歳
0  
川口松太郎
男68歳
9 「最もよくまとまっていたが、井上靖君の文躰に似すぎているのが気になるし、前回の「風塵」といい、同じ傾向の材料を追いすぎる点に難色がある。」「他のテーマを選んで出直す勇気を出して欲しい。」
村上元三
男58歳
17 「史伝小説であっても、やはり登場する人物たちの風貌や、中国中西部の風景が読む者の眼の前に浮びあがり、そしてその中に人間の動きや歴史の流れが描いてあってほしい。」「この作者は、いつまでもこういう材料で作品を書き続けるつもりだろうか。」
今日出海
男64歳
11 「甚だ興味深く読んだのであるが、前作「風塵」の方が構成が立体的で、彫りが深かったように思われ、「河竜の裔」は絵巻物のような確りとした筆致でありながら、平板な印象を受けた。前作を回顧しなければ、これはこれで立派だったのに。」
中山義秀
男67歳
9 「叙述はしっかりしているし構想のバランスもとれているので、これなど当選作にしてもよいのではないかと思った。迫力が加わっていたならば、当選は間違いなかったろう。」
柴田錬三郎
男51歳
25 「文章もすぐれて居り、構成も見事であった。」「ただ、この作者は、これまで、中国古代にしか題材をもとめぬ頑固さがあり、作家の力倆を、それだけで眺めることに、どうしても不安が起らざるを得ないのである。」「もし、現代に材料をもとめて、一篇の佳作をものしてみせたならば、委員会は、躊躇することなく、賞を贈るに相違ない。」
水上勉
男49歳
6 「前作同様に、肩の張りすぎた文章に、重々しさ以上のものを感じたことは否めない。」
松本清張
男58歳
0  
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
阿部牧郎男34歳×各選考委員 
「蛸と精鋭」
短篇 105
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
1  
源氏鶏太
男56歳
6 「前半がズバ抜けてよかった。それが後半になるとどうも落ちたようだ。」
海音寺潮五郎
男66歳
12 「奇抜な題材であり、話も奇抜に出来ている。」「こんな話を軽快な文章で書いては、読むにたえないアチャラカなものになったろう。だから、このかぎりでは成功しているのだが、これまた文学賞の作品には推しかねる。」
大佛次郎
男70歳
4 「ヨーロッパでもイタリアとスペインだけが蛸を料理して食う。その点、御注意。」
川口松太郎
男68歳
0  
村上元三
男58歳
3 「あとの三分の一で、つまらなくなった。」
今日出海
男64歳
0  
中山義秀
男67歳
6 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
柴田錬三郎
男51歳
0  
水上勉
男49歳
3 「達者だけのものである。」
松本清張
男58歳
10 「後半に構成上の乱れがあり、効果的な焦点が分散したのは惜しい。最初の貧しい漁村の風俗にはいささか誇張がありながらもそれなりに描けているし、魚市場の仲買が投機性のない商品(スペインダコ)には、値がいくら安くても興味を示さないところなどは面白い。」
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
梶野豊三男48歳×各選考委員 
「耳なしロドリゲス」
短篇 98
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
17 「最高点をつけた。十点満点の九点である。」「多彩な人物が登場し、アイデアが奇抜で新鮮、文章も軽快でたいへん面白かった。」
源氏鶏太
男56歳
7 「作者の才能を感じさせた。しかし、この小説は、もっとくだいて書いたらもっと面白くなった筈である。いい直すと、直木賞でなく、芥川賞向きであったということになる。」
海音寺潮五郎
男66歳
10 「一番おもしろく読んだ」「出て来る人物がいずれもよく書けているし、たくまないおかしみがあって、期待を持って読み進んで行ったが、終盤近くになって筆が浮いて来て、索寞たる気持になった。」
大佛次郎
男70歳
10 「私はこれを当選させてよいと思った。とにかく、とぼけていて面白いし、調節してないピアノのように混乱した現代を感じさせ、それが面白かったのである。」
川口松太郎
男68歳
0  
村上元三
男58歳
5 「犬を売り歩いているところが面白かったが、最後で足許をすくわれたようになり、風刺も利かなくなった。」
今日出海
男64歳
13 「面白く読んだ。これを授賞作に推しても通用する作品であり、作者は立派な筆力を持った人だと思う。」「登場人物もそれぞれ個性のある人物で、読者は思わず終りまで読まずにいられなくなるだろうが、さて終りになって、調子が低くなるのはどうしたことだろうかと、ふと小首をかしげたくなる点が露呈する。」
中山義秀
男67歳
7 「ユーモラスだが、わさびがきいていない。滑稽にしろ諷刺にしろ、ピリッとしたところがあって、味もわざも生きてくる、そんな感じがした。」
柴田錬三郎
男51歳
6 「ユニークの点に於て、八篇中ぬきん出ていた」「授賞作品とするには、まだ一歩の距離が足らぬ気がした。」
水上勉
男49歳
11 「いいと思った。ちょっと変っていて、奇妙な人間関係がおもしろい。しかし、直木賞としてはどうだろうか、といわれると、押しが弱まった。」
松本清張
男58歳
0  
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
井上武彦
「死の武器」
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候補者・作品
井上武彦男(43歳)×各選考委員 
「死の武器」
中篇 251
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男68歳
6  
源氏鶏太
男56歳
7 「一種の感動をもって読んだ。特殊潜航艇に乗せられる二人とその周囲の人人の心理の過程が、しつっこいと思われるほど克明に描いてあり、読者の胸を打つものがこの作品の中にある。」
海音寺潮五郎
男66歳
2 「直木賞のものではないようだ。」
大佛次郎
男70歳
13 「力作である。もっと省略をほどこした文体で描いたとしたら、感動は更に深く生々としたろう。これは叙述が精細過ぎて、読む者を疲れさせ、筆者が志す眼目を見失わせるのである。」
川口松太郎
男68歳
0  
村上元三
男58歳
4 「作者の主観をもっと押し静めて、素直に書くべき材料ではなかろうか。」
今日出海
男64歳
0  
中山義秀
男67歳
7 「「死の記録」と題して作中に挿入されている日記がよい。」「構成にまとまりがなく描写も一本調子だ。作品としては未だしといったところ。」
柴田錬三郎
男51歳
0  
水上勉
男49歳
3 「読むのに骨が折れたが、しかし最後まで読んだ。」
松本清張
男58歳
0  
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他の候補作
豊田行二
「示談書」
筒井康隆
「アフリカの爆弾」
佐木隆三
「大将とわたし」
宮原昭夫
「小船の上で」
原田八束
「河竜の裔」
阿部牧郎
「蛸と精鋭」
梶野豊三
「耳なしロドリゲス」
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