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第13回
吉川英治文学新人賞
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平成3年/1991年度
(平成4年/1992年3月5日決定発表)
選考委員  井上ひさし
男57歳
尾崎秀樹
男63歳
佐野洋
男63歳
野坂昭如
男61歳
半村良
男58歳
選評総行数  34 28 35 30 34
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
中島らも 『今夜、すべてのバーで』
男39歳
17 15 0 16 12
宮部みゆき 『本所深川ふしぎ草紙』
女31歳
21 13 0 7 15
安部龍太郎 『黄金海流』
男36歳
0 0 0 0 5
綾辻行人 『時計館の殺人』
男31歳
0 0 21 0 0
樋口有介 『夏の口紅』
男41歳
0 0 0 7 0
      欠席
書面回答
 
年齢の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『現代』平成4年/1992年5月号
1行当たりの文字数:20字


選考委員
井上ひさし男57歳×各候補作  年齢の説明
見方・注意点
選評 総行数34 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
中島らも
男39歳
17 「結尾における主人公の台詞「きみがおれのアルコールだ」に粋で、洒落ていて、温かで、この一行を読むだけでも、作者の才能が並のものでないことは歴然としている。」「以前読んだときは、いいところがしばしば資料の引用であることが気にかかったが、今度読み返してみて、なにをどこへ引用するかもやはり作家の才能の一つだろうとすっかり得心した。」
宮部みゆき
女31歳
21 「安全ではあるが常套の枠組を遠ざけて事件を常にその内側から核心から書き、うんと遠景に探偵役を配したことで、作品の間口が拡がり深さもました。」「この作者の専売ともいうべき読後の爽やかさ温かさもむろん健在で、間然する所のない佳品である。」「才能はみごとに開花しつつある。」
安部龍太郎
男36歳
0  
綾辻行人
男31歳
0  
樋口有介
男41歳
0  
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他の選考委員
尾崎秀樹
佐野洋
野坂昭如
半村良
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選考委員
尾崎秀樹男63歳×各候補作  年齢の説明
見方・注意点
二作への期待 総行数28 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
中島らも
男39歳
15 「退薬症状から禁断症状と、文字どおりの地獄図を冷静に客観化しており、しかもこの重い素材を、いかにも軽妙に語っている。主人公のおかれた状況から、周辺の登場人物の生態まで確かな眼でとらえられており、一個の人生ドラマでもある。そのしたたかな造型力を買いたい。」
宮部みゆき
女31歳
13 「商家の奉公人や職人など下町の庶民たちのこまやかな情やつましい暮らしを温かく描いており、しみじみとした味をつくり出す。宮部みゆき氏はミステリーの分野で注目されたが、世話物も描ける資質がある。」
安部龍太郎
男36歳
0  
綾辻行人
男31歳
0  
樋口有介
男41歳
0  
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他の選考委員
井上ひさし
佐野洋
野坂昭如
半村良
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選考委員
佐野洋男63歳×各候補作  年齢の説明
見方・注意点
選後所感 総行数35 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
中島らも
男39歳
0  
宮部みゆき
女31歳
0  
安部龍太郎
男36歳
0  
綾辻行人
男31歳
21 「今回も、選考の早い段階で選外に落ちてしまった。」「外側の枠組みはしっかりしているのだが、中に入れられる人物たちが薄っぺらで、結局作者の操り人形に堕してしまっていた。」「生きた人間を支配し、しかもその支配を読者に悟られないというのが、「小説」と呼ばれる最低の条件ではないか。」
樋口有介
男41歳
0  
  「選考会に臨む前に、ひとりひとりの委員について、どの作品を推すかの予想をたててみた。」「すんなり決まるに違いないと考えて会に出席したのだが、予想が的中して本命、対抗が並んでゴールインした。」「各委員の評価も、だいたい一致していた。」
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
野坂昭如
半村良
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選考委員
野坂昭如男61歳×各候補作  年齢の説明
見方・注意点
選評 総行数30 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
中島らも
男39歳
16 「幕があくと、そこにアル中がいる、ひたすらアル中なのだ。」「軽快な文体、イキのいい会話、だが人まじわりかなわぬ者の、醒めた眼玉のゴロリところがっている凄さが、この小説にはある。ボクがアル中だから、むやみに感心してるのかと、心配だったのだが、満票で入選、よかった。」
宮部みゆき
女31歳
7 「一つまちがえば、こじつけが目立つところ、まことすんなりと、筋を運ぶ腕前は、とても新人とは思えない。」「親分的存在を、あくまで傍においたことも、見事なこしらえのうち。」
安部龍太郎
男36歳
0  
綾辻行人
男31歳
0  
樋口有介
男41歳
7 「ぼくは、このての小説が苦手なのだが、読み直して、こういうフワフワした小説でしか描けない季節、都市、人間のあることを考えた。ここにも、風変りでいるようにみえて、まこと類型でしかない人物が登場する、そして主役がいない、強いていえば、「夏」か。」
  「体調を崩し、選考会には出席できず、書面で申し上げたことを付記する。」
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
佐野洋
半村良
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選考委員
半村良男58歳×各候補作  年齢の説明
見方・注意点
選評 総行数34 (1行=20字)
候補 評価 行数 評言
中島らも
男39歳
12 「入院中に候補作を読む羽目になったせいで、(引用者中略)一番面白く読んだ。」「担当医や同室の患者などは、たしかにこうした作品によくある、類型的な人物と言えるかも知れないが、私には受賞が当然という感じだった。」
宮部みゆき
女31歳
15 「個人的なことだが、(引用者中略)妙に推すことをためらう心理が働いた。」「どことなく親戚の子が出てきたような気分になってしまったのだ。」「育った場所が同じで、そこの江戸時代の話を書くのだから、私にとっては無条件で推すのがだいぶ照れ臭かったのだ。」「さいわい選考の場で満場一致だったから、私の妙な照れもけし飛んで、支持にまわることができた。」
安部龍太郎
男36歳
5 「既成の時代物の手法に徹しすぎたきらいはあったが、阿部龍太郎(原文ママ)氏の作品にこだわる気持が強かった。」「熱筆に賛辞をおくる。」
綾辻行人
男31歳
0  
樋口有介
男41歳
0  
  「今回の候補作はみな巧緻だが、だいぶ線が細い気がした。もっとどすんと重い作品が現れて欲しいと思う。」
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他の選考委員
井上ひさし
尾崎秀樹
佐野洋
野坂昭如
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受賞者・作品
中島らも男39歳×各選考委員 
『今夜、すべてのバーで』
年齢の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男57歳
17 「結尾における主人公の台詞「きみがおれのアルコールだ」に粋で、洒落ていて、温かで、この一行を読むだけでも、作者の才能が並のものでないことは歴然としている。」「以前読んだときは、いいところがしばしば資料の引用であることが気にかかったが、今度読み返してみて、なにをどこへ引用するかもやはり作家の才能の一つだろうとすっかり得心した。」
尾崎秀樹
男63歳
15 「退薬症状から禁断症状と、文字どおりの地獄図を冷静に客観化しており、しかもこの重い素材を、いかにも軽妙に語っている。主人公のおかれた状況から、周辺の登場人物の生態まで確かな眼でとらえられており、一個の人生ドラマでもある。そのしたたかな造型力を買いたい。」
佐野洋
男63歳
0  
野坂昭如
男61歳
16 「幕があくと、そこにアル中がいる、ひたすらアル中なのだ。」「軽快な文体、イキのいい会話、だが人まじわりかなわぬ者の、醒めた眼玉のゴロリところがっている凄さが、この小説にはある。ボクがアル中だから、むやみに感心してるのかと、心配だったのだが、満票で入選、よかった。」
半村良
男58歳
12 「入院中に候補作を読む羽目になったせいで、(引用者中略)一番面白く読んだ。」「担当医や同室の患者などは、たしかにこうした作品によくある、類型的な人物と言えるかも知れないが、私には受賞が当然という感じだった。」
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他の候補作
宮部みゆき
『本所深川ふしぎ草紙』
安部龍太郎
『黄金海流』
綾辻行人
『時計館の殺人』
樋口有介
『夏の口紅』
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受賞者・作品
宮部みゆき女31歳×各選考委員 
『本所深川ふしぎ草紙』
年齢の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男57歳
21 「安全ではあるが常套の枠組を遠ざけて事件を常にその内側から核心から書き、うんと遠景に探偵役を配したことで、作品の間口が拡がり深さもました。」「この作者の専売ともいうべき読後の爽やかさ温かさもむろん健在で、間然する所のない佳品である。」「才能はみごとに開花しつつある。」
尾崎秀樹
男63歳
13 「商家の奉公人や職人など下町の庶民たちのこまやかな情やつましい暮らしを温かく描いており、しみじみとした味をつくり出す。宮部みゆき氏はミステリーの分野で注目されたが、世話物も描ける資質がある。」
佐野洋
男63歳
0  
野坂昭如
男61歳
7 「一つまちがえば、こじつけが目立つところ、まことすんなりと、筋を運ぶ腕前は、とても新人とは思えない。」「親分的存在を、あくまで傍においたことも、見事なこしらえのうち。」
半村良
男58歳
15 「個人的なことだが、(引用者中略)妙に推すことをためらう心理が働いた。」「どことなく親戚の子が出てきたような気分になってしまったのだ。」「育った場所が同じで、そこの江戸時代の話を書くのだから、私にとっては無条件で推すのがだいぶ照れ臭かったのだ。」「さいわい選考の場で満場一致だったから、私の妙な照れもけし飛んで、支持にまわることができた。」
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他の候補作
中島らも
『今夜、すべてのバーで』
安部龍太郎
『黄金海流』
綾辻行人
『時計館の殺人』
樋口有介
『夏の口紅』
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候補者・作品
安部龍太郎男36歳×各選考委員 
『黄金海流』
年齢の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男57歳
0  
尾崎秀樹
男63歳
0  
佐野洋
男63歳
0  
野坂昭如
男61歳
0  
半村良
男58歳
5 「既成の時代物の手法に徹しすぎたきらいはあったが、阿部龍太郎(原文ママ)氏の作品にこだわる気持が強かった。」「熱筆に賛辞をおくる。」
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他の候補作
中島らも
『今夜、すべてのバーで』
宮部みゆき
『本所深川ふしぎ草紙』
綾辻行人
『時計館の殺人』
樋口有介
『夏の口紅』
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候補者・作品
綾辻行人男31歳×各選考委員 
『時計館の殺人』
年齢の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男57歳
0  
尾崎秀樹
男63歳
0  
佐野洋
男63歳
21 「今回も、選考の早い段階で選外に落ちてしまった。」「外側の枠組みはしっかりしているのだが、中に入れられる人物たちが薄っぺらで、結局作者の操り人形に堕してしまっていた。」「生きた人間を支配し、しかもその支配を読者に悟られないというのが、「小説」と呼ばれる最低の条件ではないか。」
野坂昭如
男61歳
0  
半村良
男58歳
0  
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他の候補作
中島らも
『今夜、すべてのバーで』
宮部みゆき
『本所深川ふしぎ草紙』
安部龍太郎
『黄金海流』
樋口有介
『夏の口紅』
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候補者・作品
樋口有介男41歳×各選考委員 
『夏の口紅』
年齢の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男57歳
0  
尾崎秀樹
男63歳
0  
佐野洋
男63歳
0  
野坂昭如
男61歳
7 「ぼくは、このての小説が苦手なのだが、読み直して、こういうフワフワした小説でしか描けない季節、都市、人間のあることを考えた。ここにも、風変りでいるようにみえて、まこと類型でしかない人物が登場する、そして主役がいない、強いていえば、「夏」か。」
半村良
男58歳
0  
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他の候補作
中島らも
『今夜、すべてのバーで』
宮部みゆき
『本所深川ふしぎ草紙』
安部龍太郎
『黄金海流』
綾辻行人
『時計館の殺人』
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