当サイトで扱うまでにはまとまっていない直木賞関連情報を、だいたい週イチでアップする「
直木賞のすべて 余聞と余分」を平成19年/2007年5月から始めました。こっちの本サイトの更新を怠らないように、心してやっていきたいものです。
作家のなかには輝かしいデビューを飾った人が何人もいます。
何人どころか、何十人、何百人かもしれません。この際、人数はどうでもいいんですけど、何をもって「輝かしい」とするか、見る人によって感覚は違います。結局はどのようにデビューしたところで「これは輝かしかった!」と言っちゃえば、言ったもん勝ちでしょう。
無駄に長い歴史をもつ直木賞には、候補に挙げられた作家は数々います。もちろん、輝かしいと...
直木賞界きっての「別の名前」の使い手といえば、先週取り上げた阿佐田哲也さんは外せませんが、いやいや、〈田村章〉さんも相当なもんだと思います。
直木賞の候補になる前から出版業界のなかで堅実な仕事を残していた。ということもさることながら、とにかく自身が〈田村章〉としてのライター業に誇りをもち、並行して本名で小説を書いたら文芸方面で評価されて直木賞もとっちゃったんですけど、それでもなお、自分はライ...
直木賞の歴史のなかで最も有名な「別の名前」は何か。
……というような設問は、どう考えても何の意味もありません。だけど、うちのブログはたいがいが無意味の羅列です。そう考えれば、もってこいのテーマと言えないことはありません。
最も有名なのが何なのか。有名無名を定数的にとらえるのは難しく、人によって感覚はそれぞれでしょう。ただ、そのなかでも〈阿佐田哲也〉さんの名前は相当上位にランクインするかと...
毎年2月下旬のこの時期は、直木賞ファンにとってのお楽しみがあります。『オール讀物』の直木賞発表号が発売されることです。
……と、それももちろんそうなんですけど、もう一つリアルに体感できる楽しみもあります。直木賞の贈呈式があることです。
いやいや、そんなのは一般読者にとってはどうでもいい、よその世界の出来事にすぎません。一般読者であろうがなかろうが何の資格もいらずに参加できる直木賞関連のイ...
一人の人が違う名前を使って直木賞の候補に挙がった。そんな例は何度かあります。
だけど、一人の作家がよく知られている名前とはまた別の名を使って直木賞の選考委員をやった、という例はそんなに多くはありません。
いや、多くないどころか、そんな奇妙な事例を歴史に刻んだのは、無駄に長い直木賞の歩みのなかでも、たった一人しかいません。
直木賞は昭和9年/1934年に創設が発表されてから5年ほど、選...