Last Update●[R7]2025/6/26

安壇美緒 Adan Mio

生没年月日	昭和61年/1986年～
経歴	北海道函館市出身。早稲田大学第二文学部卒。主婦のかたわら、小説を書き、平成29年/2017年「天龍院亜希子の日記」で小説すばる新人賞を受賞、作家デビューする。
受賞歴・候補歴	第30回小説すばる新人賞（平成29年/2017年）「天龍院亜希子の日記」第14回天竜文学賞（令和4年/2022年）『金木犀とメテオラ』第25回大藪春彦賞（令和4年/2022年度）『ラブカは静かに弓を持つ』 \|候補\| 第44回吉川英治文学新人賞（令和4年/2022年度）『ラブカは静かに弓を持つ』 \|第2位\| 第20回2023年本屋大賞（令和5年/2023年）『ラブカは静かに弓を持つ』
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『天龍院亜希子(てんりゅういんあきこ)の日記(にっき)』（平成30年/2018年3月・集英社刊）

書誌

令和2年/2020年2月・集英社／集英社文庫『天龍院亜希子の日記』

第159回推薦候補

大衆選考会での推薦

推薦者	推薦日	推薦文
みみすけ	平成30年/2018年7月4日	読み手がこの物語に共感できるのは、この物語が普遍的な真理に到達しているからだろう。そして、取り立てて大きな事件もない、日常の物語に感動させられることで、自分の人生に対して前向きな気持ちになれる。

『ラブカは静(しず)かに弓(ゆみ)を持(も)つ』（令和4年/2022年5月・集英社刊）

書誌

令和7年/2025年5月・集英社／集英社文庫『ラブカは静かに弓を持つ』

吉川英治文学新人賞 第44回候補

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　安壇美緒　36歳
選考委員		評価	行数	評言
朝井まかて	63歳	■	17	「現代の法の論理や正論がいかに人間性と芸術を切り捨ててしまうかが巧みにスリリングに描かれていて、とても興味深く読んだ。」「惜しむらくは、主人公の樹の人物造形が舌足らずだ。老成した青年の魅力は感じたけれども薄い。」「そして樹は法廷に立つべきだった。三船の経験の伝聞だけでは弱い。」
大沢在昌	66歳	△	16	「登場人物は、その誰もが人と深くかかわることを避ける。それゆえに物語は読む者の胸に大きな波を起こすことなく進む。安心して読めるのだ。」
京極夏彦	59歳	○	13	「濃（ルビ：こまや）かに描かれる若者の繊細な真情と登場人物たちの関係性こそが本作を傑作たらしめている。可読性も高く、瑕疵もない。レイヤーを単層化したことで、“今読まれる小説”の形になっていると思う。」
辻村深月	43歳	◎	15	「（引用者注：「方舟」と共に）特に推した。」「音楽教室を巡る著作権の問題という、現在進行形で語られる題材をこんなにも鮮やかにエンターテインメントの小説の中で描き切った著者の度胸と技量に脱帽する思いだ。」
村山由佳	58歳	◎	13	「受賞作（引用者注：「おんなの女房」）と並んで推した。」「饒舌な文章ではないのに豊かなものが伝わってくるのは、書きたい世界とテーマに対し、必要充分な描写と構成を考え尽くした成果だ。人間関係や主人公の葛藤が希薄で物足りないとの意見もあり、確かに否定はできないが、その空気感も含めて〈今〉であるとも感じた。」
選評出典：『小説現代』令和5年/2023年5月号

第167回推薦候補

大衆選考会での推薦

推薦者	推薦日	推薦文
言の葉	令和4年/2022年6月4日	チェロの音、言葉。時間空間に、誘われました。素敵な小説にBravo