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[H25]2013/11/22
阿川佐和子
Agawa Sawako
生没年月日
昭和28年/1953年11月1日~
経歴
東京都生まれ。慶應義塾大学文学部西洋史学科卒。アルバイトを経て、昭和56年/1981年よりテレビリポーター、報道番組のアシスタントなどを務める。エッセイなど執筆活動でも活躍。父は作家の
阿川弘之
。
受賞歴・候補歴
第15回
講談社エッセイ賞
(平成11年/1999年)『ああ言えばこう食う』(檀ふみ共著)
第15回
坪田譲治文学賞
(平成11年/1999年)『ウメ子』
|候補|
第19回
山本周五郎賞
(平成17年/2005年度)『スープ・オペラ』
第15回
島清恋愛文学賞
(平成20年/2008年)『婚約のあとで』
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文学賞の世界
▼
全
9
件
『スープ・オペラ』
(平成17年/2005年11月・新潮社刊)
書誌
平成20年/2008年6月・新潮社/新潮文庫『スープ・オペラ』
山本周五郎賞
第
19
回候補
選評の概要
この回の全概要
見方・注意点
候補者
阿川佐和子
52歳
選考委員
評価
行数
評言
浅田次郎
54歳
○
32
「どこがすぐれているというわけではないのだが、すこぶる着心地がよかった。」「読み進むうちにその淡々たるストーリーが平安な快感に変わった。」「目鼻立ちや性格の具体的説明をせずに、ふとした動作で人物像を鮮かに確定させるという技術には卓越したものがあり、また平文中にスルリとエピソードを織りこむ時制転換などは、熟練の高等技術と言える。」
北村薫
56歳
△
7
「ソープオペラを見事に裏ごしして、香り高い素敵なスープにした。読み手として、わくわくする場面がいくつもあった。」
小池真理子
53歳
△
38
「好感度の高い作品である。」「だが、私には残念ながら、作者が何を書こうとしたのか、掴みとることができなかった。善人ばかりが登場する、罪のない日常のスケッチ、という印象だけが強く残され、不満を覚えた。」「素直に正直に書く、というだけでは、そこにどれほど高等な技術が伴っていたとしても、小説的厚み、深みは望めない。」「とはいえ、作者には小説的な基礎体力が充分備わっている。」
重松清
43歳
△
40
「物語に身をゆだねる心地よさという点では、候補作中随一だったと思っている。」「もっとも、その愉しさや心地よさは後口がすっきりとしすぎて、本を閉じたあとの、いわば酔い覚めが意外にも早い。」「ルイは「翻弄されながらも観察する語り手」という、物語から一歩引いた役回りを自らに強いてしまった。」
篠田節子
50歳
■
31
「作者の知性と品の良さを感じた。破綻はどこにもない。」「好感を持つか、物足りないと感じるかは、相性というよりは、読み手の根性の良し悪しによる。残念ながら私はあまり根性の良い方ではなかったようだ。」「登場人物すべてが、好人物であるのはかまわない。しかしそこで起こる事件には、もう少しほろ苦いところがあってもよかった。」
選評出典:『小説新潮』平成18年/2006年7月号
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