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[R7]2025/6/27
蝉谷めぐ実
Semitani Megumi
生没年月日
平成4年/1992年~
経歴
大阪府豊中市生まれ。早稲田大学文学部演劇映像コース専攻卒。
広告代理店勤務を経て、令和2年/2020年「化け者心中」で小説野性時代新人賞を受賞、作家デビューする。
受賞歴・候補歴
第11回
小説野性時代新人賞
(令和2年/2020年)「化け者心中」
第10回
日本歴史時代作家協会賞
[新人賞](令和3年/2021年)『化け者心中』
|候補|
第11回
本屋が選ぶ時代小説大賞
(令和3年/2021年)『化け者心中』
第27回
中山義秀文学賞
(令和3年/2021年)『化け者心中』
第10回
野村胡堂文学賞
(令和4年/2022年)『おんなの女房』
|候補|
第13回
山田風太郎賞
(令和4年/2022年)『おんなの女房』
第44回
吉川英治文学新人賞
(令和4年/2022年度)『おんなの女房』
|候補|
第14回
本屋が選ぶ時代小説大賞
(令和6年/2024年)『万両役者の扇』
第15回
山田風太郎賞
(令和6年/2024年)『万両役者の扇』
サブサイトリンク
文学賞の世界
▼
全
13
件
『おんなの
女房
(
にょうぼう
)
』
(令和4年/2022年1月・KADOKAWA刊)
書誌
令和7年/2025年1月・KADOKAWA/角川文庫『おんなの女房』
吉川英治文学新人賞
第
44
回
受賞
選評の概要
この回の全概要
見方・注意点
候補者
蝉谷めぐ実
30歳
選考委員
評価
行数
評言
朝井まかて
63歳
○
23
「芸の道の妖しさ、凄まじさ、夫婦の恋のけなげさに胸が熱くなる。感情の描き方に独特のセンスがあり、響いてくるものの高低、うねりが大きい。」「登場人物が皆、傾(ルビ:かぶ)いている。みんな傾奇者。そこまで突っ切ったがゆえに小説は特殊な世界だけのものではなく、人間のある真理にまで達した。」
大沢在昌
66歳
□
13
「文章がすばらしい。そのドライブ感はときに読者をおいてきぼりにしかねないほどの速度がありながら、華がある。ヒロインの苦悩、成長、そして覚悟が描かれ、終盤、夫の燕弥を追い詰める狂気にも説得力がある。」
京極夏彦
59歳
△
21
「特筆すべきは作者が読者に一切の忖度をしていないと思われる点だろう。設定説明――作中で使われる言葉や文化習俗などの解説は、ほぼなされない。(引用者中略)興味のない読者、予備知識を持たない読者には伝わり難いスタイルともなる。」「本作は技巧ではなく、熱量のようなものでその障害を打ち破っている。素材に対する偏愛と、その筆力が(たぶん)作者の意図していない構造を醸成している。」
辻村深月
43歳
□
23
「文章、文体にこちらを物語世界へ心地よく運んでいくリズムと艶っぽさがあり、「未知」のはずの世界が気づくとすぐ傍らにあるように迫ってくる。」「読者に近いまっすぐな語り手だと思っていた志乃がラスト、誰よりも役者の世界を体現する「おんなの女房」になる様に鳥肌が立ち、これを描く著者はなんと恐ろしい人だろうかと圧倒された。」
村山由佳
58歳
◎
17
「最初の投票から頭ひとつ抜きん出ていた。」「歌舞伎や江戸文化に明るくない読者をも引きずり込む腕力たるや新人離れしており、それでいて初々しいのがズルい。軽やかにも読めるけれども、人が生きてゆくことの哀しさと痛み、芸事に潜む狂気に至るまできちんと目配りされているところも素晴らしい。」
選評出典:『小説現代』令和5年/2023年5月号
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