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Last Update[H28]2016/5/16

中脇初枝 Nakawaki Hatsue
生没年月日 昭和49年/1974年~
経歴 徳島県生まれ、高知県育ち。筑波大学卒。
高校在学中の平成4年/1992年、第2回坊っちゃん文学賞を受賞。
受賞歴・候補歴


『わたしをみつけて』(平成25年/2013年7月・ポプラ社刊)
書誌
>>平成27年/2015年6月・ポプラ社/ポプラ文庫『わたしをみつけて』
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他文学賞 山本周五郎賞 27回候補 一覧へ
候補者 中脇初枝 女40歳
選考委員 評価 行数 評言
石田衣良
男54歳
39 「最低の自己評価しかできず、苦しみながら劣悪な職場でがんばる人の姿に涙を誘われるところが多い。」「気の毒な労働環境はわからないでもないけど、すこし甘くないかな。いい人はいつもいい人、悪い人は単純に悪い人。」「だいたい捨て子であることにコンプレックスをもつ人間が、あんなに「捨てられた」なんて連呼するかな。口が裂けても誰にも知られたくないと隠すのが普通だよ。」
角田光代
女47歳
28 「このような題材を小説で描くときに、正義が一種類になってしまうのが、とても危険だと思う。幼児虐待も、医療現場での誤った判断、看護師間の差別なども、絶対的にあってはならないことだ。その、絶対にあってはならないことを、あってはならないこととして書いた場合、小説が単一的になってしまうように思うのだ。」
佐々木譲
男64歳
51 「『満願』に匹敵する作品として、わたしは本作も強く推そうと心に決めて選考会に臨んだ。」「冒頭の六行で瞬時にして読者をつかみ、クライマックスの手術室のサスペンスまで、読者を(いや、わたしを、と正直に書く)泣かせつつ引っ張る。」「施設や病院のディテールはリアルであるし、手術の場面の臨場感も圧倒的だった。けっして勉強や取材では書けない水準のものだと思ったのだが、著者は実体験を書いていたわけではないのだ。言うならば、プロの作家としての仕事が本作品だ。」
白石一文
男55歳
84 「(引用者注:「昨夜のカレー、明日のパン」「村上海賊の娘」「ミッドナイト・バス」と共に)まだまだ小説の手ごわさ、困難さには手が届いていないという印象が強かった。」「こう書いたら、きっとこう伝わる――という言葉選びだけで何かを書こうとしているのではないかという不安がどの作品からも抜けなかった。」「本来、表現不可能と思われるものを無理にでも表現しようと努力し、そうやって努力して紡ぎ出されたあくまで不全な文章をどうにかして読者の側が読み取ろうと努力する――そうした作家と読者の交渉事を省いてしまうと、小説はどこまでもありきたりで通俗的な読み物に落ちていく。」
唯川恵
女59歳
40 「私は、この作品に対して、日記を読んでいるような感覚を持った。だからかもしれない。読み進めてゆくに従って、もやもやした感情が頭をもたげて来た。日記だから好きなことが書ける。日記ならば自分をとことん可哀想がれる。引っ掛かったのはそこだった。」「書き手として適度な距離感を持ち、冷静な目線があれば、更に、主人公の思いを伝えられたように思う。そういう意味で、残念ながら、この作品は小説としてまだ熟していない気がした。」
選評出典:『小説新潮』平成26年/2014年7月号
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せかい
世界の 果てのこどもたち』(平成27年/2015年6月・講談社刊)
書誌
>>初出『小説現代』平成26年/2014年11月号~平成27年/2015年2月号/単行本化にあたり大幅加筆修正
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 37回候補 一覧へ
候補者 中脇初枝 女42歳
選考委員 評価 行数 評言
伊集院静
男66歳
8 「私にはそのテーマの大きさが作品全体のリアリティーを稀薄にさせたように思えた。どこが作品のクライマックスか見えなかった。」
大沢在昌
男59歳
7 「史実の重さ、戦争の残酷さ、人の世の不条理が読むほどに伝わってくるが、果たしてそれは、この物語(原文傍点)がもつ力なのだろうか。」「また、作者の筆が感情に流されすぎている印象があった。」
恩田陸
女51歳
13 「これは私の個人的なポリシーなのだが、他の賞ならともかく、吉川賞候補の作品としては、テーマはあくまで読んだ後で浮かびあがってくるものであって、読んでいる時はフリでもいいからエンターテインメントの顔をしていてほしいのだ。」「読み始めた時からテーマが先行しているところが気になって、積極的に推せなかった。」
京極夏彦
男52歳
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高橋克彦
男68歳
65 「(引用者注:「Aではない君と」「革命前夜」と共に)作中に示される覚悟と勇気と我慢と研鑽に魂を揺さぶられる」「主人公たちはだれしも幼い少女なので著者はいっさい口をはさむことができない。どこまでも止まない地獄絵図を書き続けるしかない。」「書いている間の著者はどれほど苛立ちと不安を抱えていただろう。たった今の自分の思いをそのまま出せれば、と何度も思ったに違いない。」
選評出典:『小説現代』平成28年/2016年5月号
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文量
長篇
章立て
「一」~「五十」
時代設定 場所設定
1943年~2014年  満洲~横浜~京都~笛陵~吉林~撫順~瀋陽~河北省牛古庄村~邢台~高知
登場人物
林珠子(高知県千畑村出身、開拓民家族の子)
五十嵐茉莉(貿易商の子)
金美子(朝鮮平花里出身、日本名〈富田美子〉)
八重子(珠子といっしょに満洲に渡った幼馴染)
朝比奈勝士(茉莉の幼馴染)
李文成(瀋陽で商店を営む男)
劉玉蘭(文成の妻)
金朋寿(美子の朝鮮学校時代の同級生)
孫徳林(邢台の郵便局職員)




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