直木賞のすべて
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[R3]2021/5/14
藤井太洋
Fujii Taiy
o
生没年月日
昭和46年/1971年~
経歴
鹿児島県奄美大島生まれ。国際基督教大学中退。
舞台美術やDTPの仕事を経て、エンジニアとしてソフトウェア会社に勤務。
そのかたわら『Gene Mapper』を執筆し、電子書籍で個人出版して話題となり、
平成25年/2013年、これを大幅加筆修正した『Gene Mapper―full build―』が出版される。
受賞歴・候補歴
|候補|
第34回
日本SF大賞
(平成25年/2013年度)『Gene Mapper―full build―』
第35回
日本SF大賞
(平成26年/2014年度)『オービタル・クラウド』
第46回
星雲賞
[日本長編部門](平成26年/2014年度)『オービタル・クラウド』
|候補|
第38回
日本SF大賞
(平成29年/2017年度)『公正的戦闘規範』
第40回
吉川英治文学新人賞
(平成30年/2018年度)『ハロー・ワールド』
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文学賞の世界
▼
全
23
件
『ハロー・ワールド』
(平成30年/2018年10月・講談社刊)
書誌
令和3年/2021年3月・講談社/講談社文庫『ハロー・ワールド』
吉川英治文学新人賞
第
40
回
受賞
選評の概要
この回の全概要
見方・注意点
候補者
藤井太洋
47歳
選考委員
評価
行数
評言
伊集院静
69歳
□
10
「まず文章が良かった。」「次にインターネットを含めて、大半の人々が仕事、生活の中で関わらざるを得ない世界をこの作家は実に解り易く描いてみせてくれる才能があるのに感心した。丁寧なのである。丁寧とは独善(ひとりよがり)にならないことである。」「最後にこの作家の描く人物には、その表情と内面が伝わって来ることが頼もしかった。」
大沢在昌
62歳
△
7
「まさに今日的な題材で、ふだん使うことのない「才気」という言葉をこの作者にはさしあげたい。」「多くのプラットフォーマーが実名で登場し、中には現実と異なる動きをする場面もあるが、これとて作者の予知(原文傍点)なのかもしれない。」
恩田陸
54歳
□
12
「まさに「今」の世界を描いた、勇気のある、志の高い小説である。」「仮想通貨の、ここで提示されたある解決策には、現実になればすごいブレイクスルーになりそうで、とても感心した。」「昨日よりも今日、今日よりも明日、少しでも社会をよくしていこうという気概が感じられる。」「(引用者注:「歪んだ波紋」との)二作受賞はベストだと思う。」
京極夏彦
55歳
□
14
「SFと見紛うばかりの設定や技術もすべて現実のものであるし、登場する企業名なども実名である。そうしたスタイルに疑義を呈する向きは当然あるのだろうが、示された予見の成否に拘らず、作者に相応の覚悟と、今書けることは今書かなくてはならないという気概があったことは間違いないだろう。」
重松清
55歳
△
13
「2019年や2020年という至近未来を、実在の企業やサービス名を出しながら描くというのは、とても勇気の要ることである。それに挑んだ本作の最大の魅力は、作者自身のビジョンの強さではないか。」「本作は、明日起こりうる/じつはすでに今日起きている物語を通して、国家と個人の関係や、自由や、フェアネスについて、さまざまなヒントを評者の胸に残してくれた。」
選評出典:『小説現代特別編集2019年5月号 吉川賞特集』
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