芥川賞 第1回から第147回までの歴史
内容
芥川賞が創設されるまで
――まえがきにかえて
――まえがきにかえて
およそ昭和9年/1934年ごろまで
第一章 誕生
――〈権威〉を問われての船出
――〈権威〉を問われての船出
第1回(昭和10年/1935年上期)
~第20回(昭和19年/1944年下期)
~第20回(昭和19年/1944年下期)
第二章 変質
――主導権が選考委員会から出版社へ
――主導権が選考委員会から出版社へ
第21回(昭和24年/1949年上期)
~第32回(昭和29年/1954年下期)
~第32回(昭和29年/1954年下期)
第三章 乖離
――単なる一新人賞を超えた過分な注目
――単なる一新人賞を超えた過分な注目
第33回(昭和30年/1955年上期)
~第60回(昭和43年/1968年下期)
~第60回(昭和43年/1968年下期)
第四章 喧噪
――話題性と批判の声、ともに拍車がかかる
――話題性と批判の声、ともに拍車がかかる
第61回(昭和44年/1969年上期)
~第82回(昭和54年/1979年下期)
~第82回(昭和54年/1979年下期)
第五章 失速
――若手作家に厳しく、授賞なし頻発
――若手作家に厳しく、授賞なし頻発
第83回(昭和55年/1980年上期)
~第98回(昭和62年/1988年下期)
~第98回(昭和62年/1988年下期)
第六章 延命
――圧倒的な知名度、他の賞を寄せつけず
――圧倒的な知名度、他の賞を寄せつけず
第99回(昭和63年/1988年上期)
~第122回(平成11年/1999年下期)
~第122回(平成11年/1999年下期)
第七章 独走
――結局、誰も止められないままに
――結局、誰も止められないままに
第123回(平成12年/2000年上期)
~第147回(平成24年/2012年上期)
~第147回(平成24年/2012年上期)
なぬ、なんで直木賞オタクが「芥川賞」についての本を出すんだ! 筋ちがいも甚だしいぞ! ……と思っているのは、あなただけではありません。ワタクシもそうです。
そのあたりは「あとがき」で少し触れましたので、ぜひお目通しください。直木賞ファンよ赦せ。どうしたって芥川賞ばかりに光の当たる世知辛い社会、ともにこれからも力強く歩んでいこうではありませんか。
ということで当サイトから生まれた三冊目の本は、まさかの芥川賞モノです。
芥川賞って、どんなふうに出来て、どんなふうに社会に揉まれて、どんなふうに今みたいになっちゃったんだろ、みたいな歴史をつらつら追いました。これを読んでも、歴代芥川賞受賞作の魅力は、まったく感じ取れないにちがいありません。しかし、芥川賞そのものの魅力は伝わるといいな、と思いながら書き下ろしました。
基本、ワタクシ、文学賞のマニアックな話が大好きです。そこにもぐり込みたくなります。ただ、なるべくマニアぶりたがる気持ちをセーブして、よく知られているメジャーな芥川賞界隈の話題もおさえるよう心がけました。たとえば、……
太宰治の落選。たったひとりの辞退者。中間小説の隆盛。選考委員会と文春の主導権あらそい。石原慎太郎フィーバー。吉村昭を襲った誤報事件。売れたり売れなかったりの受賞作。村上龍のまき起こした嵐。マスコミの喧騒に嫌気がさした永井龍男の退任。授賞なし頻発の時代。三島由紀夫賞との並存。にわかに受賞作が売れ出す90年代。金原・綿矢による大ブレイク。メッタ斬り!の出現。ニコ生での受賞会見中継がもたらした波。……
本書を片手に、「芥川賞のすべて・のようなもの」を見れば、芥川賞が何十倍も楽しくなる、かどうかは保証しませんが、半年に一回決まる芥川賞に対してやいのやいの言いたい方を、お手伝いできる本になれればうれしいです。
そのあたりは「あとがき」で少し触れましたので、ぜひお目通しください。直木賞ファンよ赦せ。どうしたって芥川賞ばかりに光の当たる世知辛い社会、ともにこれからも力強く歩んでいこうではありませんか。
ということで当サイトから生まれた三冊目の本は、まさかの芥川賞モノです。
芥川賞って、どんなふうに出来て、どんなふうに社会に揉まれて、どんなふうに今みたいになっちゃったんだろ、みたいな歴史をつらつら追いました。これを読んでも、歴代芥川賞受賞作の魅力は、まったく感じ取れないにちがいありません。しかし、芥川賞そのものの魅力は伝わるといいな、と思いながら書き下ろしました。
基本、ワタクシ、文学賞のマニアックな話が大好きです。そこにもぐり込みたくなります。ただ、なるべくマニアぶりたがる気持ちをセーブして、よく知られているメジャーな芥川賞界隈の話題もおさえるよう心がけました。たとえば、……
太宰治の落選。たったひとりの辞退者。中間小説の隆盛。選考委員会と文春の主導権あらそい。石原慎太郎フィーバー。吉村昭を襲った誤報事件。売れたり売れなかったりの受賞作。村上龍のまき起こした嵐。マスコミの喧騒に嫌気がさした永井龍男の退任。授賞なし頻発の時代。三島由紀夫賞との並存。にわかに受賞作が売れ出す90年代。金原・綿矢による大ブレイク。メッタ斬り!の出現。ニコ生での受賞会見中継がもたらした波。……
本書を片手に、「芥川賞のすべて・のようなもの」を見れば、芥川賞が何十倍も楽しくなる、かどうかは保証しませんが、半年に一回決まる芥川賞に対してやいのやいの言いたい方を、お手伝いできる本になれればうれしいです。
[H25]2013/1/7