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[H26]2014/2/3
西村健
Nishimura Ken
生没年月日
昭和40年/1965年~
経歴
福岡県福岡市生まれ。東京大学工学部卒。
労働省からフリーライターを経て、平成8年/1996年に『ビンゴ』で作家デビュー。
受賞歴・候補歴
第15回
日本冒険小説協会大賞
[特別部門大賞](平成8年/1996年度)『ビンゴ』
第24回
日本冒険小説協会大賞
[日本軍大賞](平成17年/2005年度)『劫火』
|候補|
第61回
日本推理作家協会賞
[短編部門](平成20年/2008年)「点と円」
第29回
日本冒険小説協会大賞
[日本軍大賞](平成22年/2010年度)『残火』
第33回
吉川英治文学新人賞
(平成23年/2011年度)『地の底のヤマ』
第30回
日本冒険小説協会大賞
[日本軍大賞](平成23年/2011年度)『地の底のヤマ』
|候補|
第65回
日本推理作家協会賞
[長編および連作短編集部門](平成24年/2012年)『地の底のヤマ』
第16回
大藪春彦賞
(平成25年/2013年度)『ヤマの疾風』
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文学賞の世界
▼
全
17
件
『
地
(
ち
)
の
底
(
そこ
)
のヤマ』
(平成23年/2011年12月・講談社刊)
書誌
平成26年/2014年11月・講談社/講談社文庫『地の底のヤマ』(上)(下)
吉川英治文学新人賞
第
33
回
受賞
選評の概要
この回の全概要
見方・注意点
候補者
西村健
46歳
選考委員
評価
行数
評言
浅田次郎
60歳
○
8
「作者も読者も、どっぷりと物語の世界に浸る。それは最も大切な小説の価値だと思う。これだけの大作であるから瑕瑾を論えばきりはないが、堂々たる長篇小説の呼吸をしているので、さほど気にはならなかった。」
伊集院静
62歳
◎
43
「作品の背景、舞台となった三井三池炭鉱の闘争は戦後の日本の労働闘争の要の事件であり、それは日本の民主主義の在り方を問うものだった。」「一人の警察官の半生を通して、あの闘争と、あの町が、そこに暮らしていた人々に何をもたらしたかを実に丁寧に描いている。作中登場する人々が洩らす一言一言が、昨日の出来事であったのではと思わせる筆力は、これはもう執念と才気のなし得たものとしか言いようがない。」
大沢在昌
55歳
◎
13
「作家には、ときとしてそれを書かなければ次へと進めないというテーマがある。西村健さんにとってこの作品はまさにそういうものであった。自らを削って書いたにちがいないと私は感じた。」「(引用者注:「ジェノサイド」と共に)受賞作として推した。」
高橋克彦
64歳
○
12
「なぜミステリー仕立てにしなければならないかと首を傾げた。事件の一つ一つが小さく、しかも解決にはたいがい偶然がからむ。それでもこの大作を飽きずに読ませる力は尋常ではない。」「なにより腹の底から絞り出すような悲痛な叫び。人間模様の見事な書き分け。この作品こそ、書かねばならない物語、と感じた。」
宮部みゆき
51歳
△
38
「実は私のイチ押しの作品ではありません。」「『地の底のヤマ』が強かったのは、作者の西村さんが愚直に真摯にご自分の血のなかに眠っている言葉に耳を傾け、それを文章にしてゆく作業に迷いを持たなかったからでしょう。私は小説や映画の技法論が大好きで、自分でもいろいろと試みますが、『ヤマ』の力強い正面突破には、どんな観念も理屈もかないません。」
選評出典:『小説現代』平成24年/2012年5月号
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