選評の概要
113. 114. 115.116. 117. 118. 119. 120.
121. 122. 123. 124. 125.
126. 127. 128. 129. 130.
131. 132. 133. 134. 135.
生没年月日【注】 | 昭和4年/1929年3月23日~平成30年/2018年5月26日 | |
在任期間 | 第113回~第135回(通算11.5年・23回) | |
在任年齢 | 66歳3ヶ月~77歳3ヶ月 | |
経歴 | 本名=津本寅吉(ツモト・トラヨシ)。和歌山県生まれ。東北大学法学部卒。 | |
受賞歴・候補歴 |
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個人全集 | 『津本陽歴史長篇全集』全28巻(平成10年/1998年12月~平成13年/2001年3月・角川書店刊) | |
直木賞候補歴 | 第56回候補 「丘の家」(『VIKING』188号[昭和41年/1966年7月]) 第79回受賞 「深重の海」(『VIKING』292号~328号[昭和50年/1975年4月~昭和53年/1978年4月]) |
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サイト内リンク | ▼直木賞受賞作全作読破への道Part3 |
下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。
選考委員 津本陽 68歳 | ||||
候補 | 評価 | 行数 | 評言 | |
41歳 |
○ | 15 | 「作者よりもながく生きてきた私の知らなかった、社会の機構を綿密に取材し、現代に生きる女性のたたかいの様相を教えてくれた。」「作品の出来ばえについてはとりたてて疵がなく、切れ味がいい。最後のページまで読者をはなさない迫力がある。」 | |
宇江佐真理 | 47歳 |
○ | 12 | 「作品の構成については粗雑な点が目につき、完成度に劣ることが分っていたが、この作者の肉声を耳もとで聞いているような、圧倒的な語りかけの力はなんだろうと、たやすく引きこまれた。」「この作者の内部から溢れ出てくるゆたかな感情の魅力を、忘れたくはない。」 |
45歳 |
△ | 10 | 「「ラブ・レター」は以前に雑誌で読み、印象に残っていた。」「どれも似た形の作品を読者に読ませるしたたかな根性が作者の値打ちかも知れない。」 | |
選評出典:『オール讀物』平成9年/1997年9月号 |
選考委員 津本陽 72歳 | ||||
候補 | 評価 | 行数 | 評言 | |
46歳 |
○ | 13 | 「読者を飽きさせない引きをこころえている点では、熟達している。」「これだけつよいフェロモンをそなえた作品は、多くの読者を楽しませる。今後の活躍はいうまでもないだろう。」 | |
乙川優三郎 | 48歳 |
○ | 12 | 「途中から筆が渋ってくるところ、というか、テンポが落ちてくるところがあるが、話は最後まで乱れず、余韻も残した。」「いい出来栄えである。ディケンズの作品のような、荒削りな力で展開していってほしい。」 |
53歳 |
△ | 16 | 「はじめの語りくちがきわめて達者であるが、なかほどでゆるんでくる。またもちなおして、いい出来栄えになったが、何事にも運というものがある。」「この強運を生かして飛躍することだ。」 | |
選評出典:『オール讀物』平成14年/2002年3月号 |
選考委員 津本陽 73歳 | ||||
候補 | 評価 | 行数 | 評言 | |
横山秀夫 | 45歳 |
◎ | 7 | 「私が推そうと思った作品であった。ちょっと行儀がよすぎるようにも思えたが、悪くない。しかし、手続上の問題で疑義があるとのことであったので、つぎの作品を待つことにした。」 |
松井今朝子 | 49歳 |
○ | 7 | 「あまりに成長しているのでびっくりした。「狛犬」と「心残して」は、見過ごせない佳作である。私はこの連作に心を残した。」 |
「(引用者注:ここ数年の小説は)技巧がすぐれてきた。話はおもしろい。パソコンを使うので饒舌になりすぎるきらいはあるが、読者を牽引する技術は繊細になり、発達してきた。」「だがいろいろの形の菓子パンのなかに、握り飯が一個ころがっているような、存在感のある作品を、見てみたい。」 | ||||
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号 |