Last Update●[H26]2014/7/30

南原幹雄 Nanbara Mikio

生没年月日	昭和13年/1938年3月23日～
経歴	本名＝安井幹雄。東京都世田谷区生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。日活に入社し、企画部勤務。その間、昭和48年/1973年に小説現代新人賞を受賞。昭和50年/1975年退職後、時代小説を数多く書く。
受賞歴・候補歴	\|候補\| 第17回小説現代新人賞（昭和46年/1971年下期）「大月一族」吉井文太名義第21回小説現代新人賞（昭和48年/1973年下期）「女絵地獄」 \|候補\| 第1回吉川英治文学新人賞（昭和54年/1979年度）『修羅の絵師』 \|候補\| 第2回吉川英治文学新人賞（昭和55年/1980年度）『闇と影の百年戦争』第17回日本文芸大賞（平成9年/1997年）『銭五の海』第3回歴史時代作家クラブ賞［実績功労賞］（平成26年/2014年）
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『修羅(しゅら)の絵師(えし)』（昭和54年/1979年4月・講談社刊）

書誌

昭和60年/1985年12月・講談社／講談社文庫『修羅の絵師』

平成12年/2000年7月・学陽書房／人物文庫『修羅の絵師　鳥居清元』

吉川英治文学新人賞 第1回候補

選評の概要

候補者　南原幹雄　41歳
選考委員		評価	行数	評言
井上ひさし	45歳	―	0
尾崎秀樹	51歳	―	0
佐野洋	51歳	―	0
野坂昭如	49歳	●	3	「候補作唯一つの時代物だが、いかにも花にも香りにも乏しい。」
半村良	46歳	―	0
選評出典：『群像』昭和55年/1980年5月号

『闇(やみ)と影(かげ)の百年戦争(ひゃくねんせんそう)』（昭和55年/1980年10月・集英社刊）

書誌

昭和60年/1985年12月・集英社／集英社文庫『闇と影の百年戦争』

平成9年/1997年6月・徳間書店／徳間文庫『闇と影の百年戦争』

吉川英治文学新人賞 第2回受賞

選評の概要

候補者　南原幹雄　42歳
選考委員		評価	行数	評言
井上ひさし	46歳	□	11	「作者の勉強ぶりには舌をまく。」「そのことには敬意は惜しまないが、小説技術には不満を抱いた。」「ただ、これらは作者の小説への情熱とおのが職業への創意工夫で、ほとんどあらためられるときがくるにちがいない、それもごく近い時期に。」「きっと「化けて」いただきたい。」
尾崎秀樹	52歳	◎	12	「私は最終的に（引用者中略・注：「花嫁のさけび」「絃の聖域」「闇と影の百年戦争」の）三篇の中から選びたいと考えた。」「伝奇性にも富んでおり、その新人らしい意欲を評価したいと思った。」
佐野洋	52歳	―	0
野坂昭如	50歳	□	6	「結末がいかにも間に合わせ、せめて一人の興味ある人物を創り出していればと、注文は多いけれども、時代小説払底の折しも、この腰のすえ方を買う。」
半村良	47歳	◎	15	「まず材料がいい。」「欲を言えばこの三倍くらいの長さに仕立ててれば、波瀾万丈の時代小説で、しかも経済小説の分野にまたがる新しいひろがりが確実にひらけたことだろう。いずれにせよ、面白い小説だった。」
選評出典：『群像』昭和56年/1981年5月号