直木賞のすべて

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Last Update●[H25]2013/11/22

瀬名秀明 Sena Hideaki

生没年月日	昭和43年/1968年1月17日～
経歴	本名＝鈴木秀明。静岡県静岡市生まれ。東北大学薬学部卒、東北大学大学院薬学研究科博士課程修了。大学院在学中の平成7年/1995年に書いた『パラサイト・イヴ』がベストセラーに。生命科学・ロボット工学の研究者でもある。
受賞歴・候補歴	第2回日本ホラー小説大賞［大賞］（平成7年/1995年）「パラサイト・イヴ」 \|候補\| 第19回吉川英治文学新人賞（平成9年/1997年度）『BRAIN VALLEY』 \|候補\| 第11回山本周五郎賞（平成9年/1997年度）『BRAIN VALLEY』第19回日本ＳＦ大賞（平成10年/1998年）『BRAIN VALLEY』 \|候補\| 第26回日本ＳＦ大賞（平成17年/2005年）『デカルトの密室』
サブサイトリンク	文学賞の世界▼全23件

『BRAIN VALLEY(ブレイン・ヴァレー)』(上)(下)（平成9年/1997年12月・角川書店刊）

書誌

平成12年/2000年12月・角川書店／角川文庫『BRAIN VALLEY』(上)(下)

平成17年/2005年10月・新潮社／新潮文庫『BRAIN VALLEY』(上)(下)

山本周五郎賞 第11回候補

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　瀬名秀明　30歳
選考委員		評価	行数	評言
阿刀田高	63歳	●	23	3点「小説とはどういうものかということを、さらに真剣に考えていただきたい。」「人物の設定や、小説としての構成のバランスに、まだ不十分なところがあるなという気がいたしました。」「この作品は、九割方つくっといて、あと一割ぐらいはなんか別のところに預けているような感じがするんです。」
井上ひさし	63歳	■	28	3.5点「失礼なことを言いますが、下手な小説です。ものすごいテーマが続々出てくるのですが、それがどうも一つにまとまらない。」「テーマに細部が負けている。」「大テーマをまとめるために、結局は民俗学へ戻ってみたり、なにもかも竜頭蛇尾に終わっているような気がします。」
逢坂剛	54歳	●	38	3点「この結論を得るのに、巻末の膨大な参考文献と、これだけの原稿の量が必要だったとは、とても私には思えません。」「期待しているぶん、あえて厳しいことをいいますけれども、これは情報はあるけれども、人間のない小説ですね。」「学術論文としては、また別の読み方ができるのかもしれませんが、小説としては残念ながら買えない。」
長部日出雄	63歳	○	22	4.5点「知識と情報が氾濫していて、小説的な境地の中になかなか入り込めない。」「この人は、やっぱり可能性があると思うんですね。後半にあらわれてきた、この作者がもともと持っている筆力と可能性と、壮大な実験をした意図を買って、上巻では難行苦行でしたが、将来への期待を込めて四・五としたいと思います。」
山田太一	63歳	△	26	4.5点「非常に知的で壮大なテーマを持つ物語で、着想はとても楽しみました。」「最後に神が出現するあたりになって、どれもがいわば脳の中の幻覚であるというふうになってくると、どうも説得され難い。」「わりあい深度のない単調な人物しかいない。」「小説としての面白さということになると、残念ながら疑問が大きく残りました。」
選評出典：『小説新潮』平成10年/1998年7月号

吉川英治文学新人賞 第19回候補

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　瀬名秀明　30歳
選考委員		評価	行数	評言
阿刀田高	63歳	●	3	「（引用者注：「侯爵サド」とともに）資料の厚い作品だが、小説に化けきっていないと思った。」
井上ひさし	63歳	―	0
尾崎秀樹	69歳	―	0
野坂昭如	67歳	―	0
半村良	64歳	―	0
選評出典：『群像』平成10年/1998年5月号

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