吉田十四雄（よしだとしお）-芥川賞候補作家｜芥川賞のすべて・のようなもの

芥川賞のすべて・のようなもの

第11回

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Last Update●[H28]2016/4/29

	Yoshida Toshio
	生没年月日【注】	明治40年/1907年2月15日～昭和57年/1982年8月11日
	経歴	三重県生まれ。道立十勝農業獣医科卒。大正10年/1921年に北海道に移住、その後中札内に入植。北見農業会に勤める。太平洋戦争後、北海道新聞社入社。
	受賞歴・候補歴	\|候補\| 第11回芥川賞（昭和15年/1940年上期）「墾地」 \|候補\| 第4回新潮社文芸賞〔第一部〕（昭和16年/1941年）『百姓記』第1回北海タイムス文化賞第15回北海道新聞文学賞（昭和56年/1981年）『人間の土地』全8巻第10回札幌市民芸術賞（昭和56年/1981年度）第25回農民文学賞［特別賞］（昭和56年/1981年度）『人間の土地』
	サブサイトリンク	文学賞の世界▼全6件同人雑誌評の記録▼全3件

第11回候補

「墾地(こんち)」（昭和15年/1940年2月・牧野書店刊『百姓記』より）

媒体・作品情報

印刷/発行年月日	印刷昭和15年/1940年2月10日　発行昭和15年/1940年2月15日
発行者等	発行者牧野武夫　印刷者君島潔　印刷所共同印刷株式会社（東京市）
発行所	牧野書店（東京市）
装幀/装画等	装幀芹澤〈金＋圭〉介
総ページ数	426	表記上の枚数	―	基本の文字組（1ページ当り）	40字 ×14行 ×1段
本文ページ	148～243 （計96頁）	測定枚数	123枚

書誌

昭和22年/1947年12月・乾元社刊『百姓記　第1部』所収

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　吉田十四雄　33歳
選考委員		評価	行数	評言
瀧井孝作	46歳	△	11	「これ（引用者注：『百姓記』）は長篇小説で、芥川賞は短篇に授賞という建前だから適当ではないが、作品としては、ぼくは立派なものだと思った。」「長篇の各章に各々題があってこのうちで「途上」「墾地」「移住者たち」など殊にすぐれていると思った。ぼくは今回いろいろ読み乍ら、この吉田十四雄氏を発見したことはうれしかった。」
小島政二郎	46歳	―	0
室生犀星	50歳	■	2	「「百姓記」はちょっといいものだが、こういう入りやすい小説道も、私にはもう向かない。」
佐藤春夫	48歳	―	0
宇野浩二	49歳	□	25	「（引用者注：第一回委員会の時）瀧井孝作が、この『百姓記』の八章の内の或る章は短篇と見ることが出来るから、中で、『途上』と『墾地』を、候補作品として、他の委員たちに読んでもらおうか、という意味の事を云った。」「『百姓記』は、固より欠点はあるが、誇張して云えば、満点に近い。もっとも、これは少し過褒であるが、『墾地』だけを取れば、今度の芥川賞候補作品の中では、最も増しな作品である。しかし、最も増しな作品であるとしても、まだ芥川賞を附ける作品ではない。」
川端康成	41歳	△	3	「芥川賞を離れても、敬意を払うべきものがあった。」
菊池寛	51歳	―
選評出典：『芥川賞全集　第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和15年/1940年9月号）

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