右遠俊郎（うどおとしお）-芥川賞候補作家｜芥川賞のすべて・のようなもの

芥川賞のすべて・のようなもの

第42回

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Last Update●[H29]2017/12/15

	Udo Toshio
	生没年月日【注】	大正15年/1926年9月1日～平成25年/2013年10月11日
	経歴	岡山県岡山市生まれ。東京大学文学部国文科卒。新日本文学会を経て、日本民主主義文学同盟に参加。高校教員として教鞭をとる。
	受賞歴・候補歴	\|同人雑誌評\| 『文學界』同人雑誌評［ベスト5］（昭和33年/1958年6月号）「無傷の人」 \|転載\| 『文學界』全国同人雑誌優秀作（昭和34年/1959年10月号）「無傷の論理」 \|候補\| 第42回芥川賞（昭和34年/1959年下期）「無傷の論理」 \|候補\| 第2回新日本文学賞［長編小説部門］（昭和37年/1962年）「病犬と月」 \|同人雑誌評\| 『文學界』同人雑誌評［ベスト5］（昭和53年/1978年10月号）「初恋」第21回多喜二・百合子賞（平成1年/1989年）『小説　朝日茂』
	サブサイトリンク	文学賞の世界▼全3件同人雑誌評の記録▼全10件
	個人全集	『右遠俊郎短篇小説全集』上下巻（平成11年/1999年1月・本の泉社刊）

第42回候補

「無傷(むしょう)の論理(ろんり)」（『遠景』3号［昭和34年/1959年7月］）

媒体・作品情報

測定媒体	『文學界』昭和34年/1959年10月号
誌名	「文學界」別表記表紙「文藝春秋編集」併記
巻号	第13巻第10号別表記10月号
印刷/発行年月日	印刷昭和34年/1959年9月20日　発行昭和34年/1959年10月1日
発行者等	編集兼発行人車谷弘　印刷人高橋武夫　印刷所大日本印刷株式会社
発行所	文藝春秋新社（東京都）
総ページ数	244	表記上の枚数	目次 100枚	基本の文字組（1ページ当り）	31字 ×25行 ×2段
本文ページ	62～89 （計28頁）	測定枚数	98枚

書誌

『文學界』昭和34年/1959年10月号再録

昭和44年/1969年10月・東邦出版社刊『無傷の論理』所収

平成11年/1999年1月・本の泉社刊『右遠俊郎短篇小説全集(上)』所収

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　右遠俊郎　33歳
選考委員		評価	行数	評言
石川達三	54歳	□	5	「惜しい作品だと思う。同質の被害をうけた三人の女が、その悲劇の中でどう生きて行ったか、その三人の相違をもっと書き切ったら、良い作品になったと思う。しかしこの人の歩いている道はまちがって居ない。」
中村光夫	48歳	■	3	「よい材料を、書き方で台なしにしている小説で、書きだしがとくにひどいと思われました。」
佐藤春夫	67歳	■	3	「面白いテーマをつかんでいるが、この力量でこれを料理しようというのはけなげながら無理であろう。」
瀧井孝作	65歳	●	4	「（引用者注：「基地」と共に）外人関係のかなりの素材を、安易な中間小説に仕立て上げたもので、色事の小説にしては、浅薄でつまらない。」
川端康成	60歳	―	0
丹羽文雄	55歳	●	5	「最後までこのテーマを押しとおすべきだった。」「そうでなかったら、このテーマによらないことである。妥協はいけない。」
井上靖	52歳	■	2	「いい材料だが、折角のいい材料をもっと素直に取扱ったらよかったと思う。」
永井龍男	55歳	―	0
井伏鱒二	61歳	―	0
舟橋聖一	55歳	■	4	「四作（引用者注：「シルエット」「感情のウェイヴ」「無傷の論理」「基地」）のうちから、授賞作を選びたいと思った。が、四作とも、授賞作品となるには、いろいろな欠点があった。」
宇野浩二	68歳	■	5	「ほんの少し異色もあり手に入ったところもあるけれど、「まとまり」がなく、下手すぎる。」
選評出典：『芥川賞全集　第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和35年/1960年3月号）

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