生没年月日【注】 | 昭和37年/1962年11月16日~ | |
経歴 | 東京都生まれ。青山学院大学文学部卒。1年間の会社勤めの後、「サマータイム」で平成1年/1989年度第10回月刊MOE童話大賞を受賞、作家生活に入る。 | |
受賞歴・候補歴 |
|
|
サブサイトリンク |
『しゃべれども しゃべれども』(平成9年/1997年8月・新潮社刊)
書誌 平成12年/2000年6月・新潮社/新潮文庫『しゃべれども しゃべれども』
|
|
『黄色い目の魚』(平成14年/2002年10月・新潮社刊)
書誌 平成17年/2005年11月・新潮社/新潮文庫『黄色い目の魚』 収録作品 「りんごの顔」「黄色い目の魚」「からっぽのバスタブ」「サブ・キーパー」「彼のモチーフ」「ファザー・コンプレックス」「オセロ・ゲーム」「七里ヶ浜」
|
|
『一瞬の風になれ』(1)~(3)
|
作品名 別表記 | 奥付 ルビ有り「いっしゅん」「かぜ」 | ||||
印刷/発行年月日 | (1)発行 平成18年/2006年8月25日(第1刷) (2)発行 平成18年/2006年9月21日(第1刷) (3)発行 平成18年/2006年10月24日(第1刷) | ||||
測定媒体発行年月日 | (1)発行 平成18年/2006年12月7日(第5刷) (2)発行 平成18年/2006年12月7日(第5刷) (3)発行 平成18年/2006年12月7日(第4刷) | ||||
発行者等 | 発行者 野間佐和子 印刷所 豊国印刷株式会社 製本所 株式会社大進堂 本文データ制作 講談社プリプレス制作部 | ||||
発行所 | 株式会社講談社(東京都) | 形態 | 四六判 並製 | ||
装幀/装画等 | デザイン 有山達也、飯塚文子 カバーイラスト クサナギシンペイ | ||||
総ページ数 | (1)228 (2)273 (3)383 | 表記上の枚数 | ― | 基本の文字組 (1ページ当り) |
41字 ×17行 ×1段 |
本文ページ | (1)5~228 (2)5~273 (3)3~383 (計874頁) |
測定枚数 | 1395枚 |
書誌
書下ろし
平成19年/2007年4月・講談社刊『一瞬の風になれ』3冊セット
平成21年/2009年7月・講談社/講談社文庫『一瞬の風になれ』(1)~(3)
候補者 佐藤多佳子 44歳 | ||||
選考委員 | 評価 | 行数 | 評言 | |
井上ひさし | 72歳 |
■ | 17 | 「美点の多い作品である。また、走ることを書き切るために疾走感のある軽やかな文体を採用したところにも感心したが、物語の展開があまりにも定石通りだった。」「やや鈍重な、お約束の結末になってしまったのは残念である。」 |
林真理子 | 52歳 |
● | 6 | 「(引用者注:「失われた町」に比べ)まだサークル(引用者注:自分のセンスに合った読者だけ得ればいいという志)のしっぽをくっつけているような気がして仕方がない。」 |
渡辺淳一 | 73歳 |
● | 9 | 「優しく爽やかで軽すぎる。」「作家が異性を書くときは、その異性の感性から生理まで書ける自信がなくして、簡単に挑むべきではない。」 |
平岩弓枝 | 74歳 |
△ | 13 | 「のびのびと書いていて明るく読みやすい。スポーツを背景におくと人間が描きやすいという利点を上手く使っている」「友情の裏にある闘争心をもっとむき出しに書いてもらいたかった。」 |
阿刀田高 | 72歳 |
● | 10 | 「爽快なスポーツ小説にはなっているが、――もう少しドロドロしているんじゃないのかなあ――人間のリアリティーを感じにくかった。」 |
北方謙三 | 59歳 |
● | 22 | 「丁寧に、よく書かれていると思う。しかし、汗の臭いがたちのぼってこない。」「挫折や苦悩や嫉妬や屈辱という、マイナスの情念が、実は小説ではプラスになり得るものかもしれない、という発想が排除されているという気がする。爽やかさに、手放しで拍手を送れない、と私は感じ続けていた。」 |
宮城谷昌光 | 61歳 |
・ | 5 | |
五木寛之 | 74歳 |
― | 0 | |
選評出典:『オール讀物』平成19年/2007年3月号 |
候補者 佐藤多佳子 44歳 | ||||
選考委員 | 評価 | 行数 | 評言 | |
浅田次郎 | 55歳 |
□ | 9 | 「紛うかたなき力作である。」「まったく異なった世代の異なった生活を、異なった言語で書き切った膂力は敬意に値する。ねがわくはもう一歩踏み出して、登場人物の胸に本来あるべき苦悩や嫉妬や迷いや撞着を描き出してほしかった。むろん受賞に異議はない。」 |
伊集院静 | 57歳 |
□ | 17 | 「いやはやたいした新人である。ともかく面白いし、登場人物たちがかがやいている。魅力があるのだ。」「読む側に祈りを喚起させるなら、作者の祈りがこの小説を書かせたのだろう。祈りであるなら純粋もほろ苦いような甘さも頷ける。」 |
大沢在昌 | 50歳 |
□ | 20 | 「作品から汗や練習の苦痛、そして思春期にある主人公の苦悩とった人間臭さが徹底して排除されているのも、すべては作者の作戦であろう。これに違和感をもつかどうかで、評価は大きくかわる。私自身は、よくできた連続ドラマを見せられているようだと感じ、やはりそこにひっかかった。」「材料がどう、味つけがどう、という前に、料理人である佐藤さんの手腕が断然、光っている。授賞に賛成した理由だ。」 |
高橋克彦 | 59歳 |
◎ | 33 | 「これしかない、という強い確信を持って選考会に臨んだ。」「読んでいるときは自分が選考する立場であるのを忘れて熱中した。」「汗の輝きと、無意味な挑戦に終わるかも知れない青春の不安を著者は描きたかったに違いない。簡単に日本一や世界一の座に駆け上がるスポーツ物語にやや辟易としていた私にとって、この作品は驚きでもあった。」 |
宮部みゆき | 46歳 |
◎ | 10 | 「そもそも活字で表現することそのものが困難な零コンマ一秒単位の「成長」を、見事に文章化、小説化することに成功した快作でした。同時に優れた青春小説でもある本作に、私も多くの読者の皆さんと同じように魅せられまして、選考委員としては少々上滑りな感想を抱いてしまっているのではないかと案じながら選考会に臨んだのですが、それは杞憂でした。」 |
選評出典:『小説現代』平成19年/2007年4月号 |
文量 | |
長篇 | |
章立て | |
第一部――イチニツイテ――「序章」「第一章 トラック&フィールド」「第二章 サマー・トラブル」「第三章 恋がしたい」第二部――ヨウイ――「第一章 オフ・シーズン」「第二章 先輩、後輩」「第三章 届かない星」「第四章 幻の10秒台」「第五章 アスリートの命」第三部――ドン――「第一章 エネルギー・ゼロまで」「第二章 問題児」「第三章 それぞれの挑戦」「第四章 アンダーハンド・パス」「第五章 光る走路」「終章」 | |
時代設定 | 場所設定 |
[同時代] | 神奈川~静岡~千葉など |
登場人物 | |
●俺(語り手、神谷新二、高校生) ●一ノ瀬連(俺の親友、中学時代から陸上短距離選手) ●三輪(春日台高校陸上部顧問) ●谷口若菜(陸上部員、俺の同期) ●仙波一也(鷲谷高校の陸上短距離エース) ●高梨正己(鷲谷高校の陸上短距離準エース) ●桃内(陸上部員、俺の一年後輩) ●鍵山義人(陸上部員、俺の二年後輩) ●神谷健一(俺の兄、サッカー選手) |
『明るい夜に出かけて』(平成28年/2016年9月・新潮社刊)
書誌 令和1年/2019年5月・新潮社/新潮文庫『明るい夜に出かけて』
|
|