小林エリカ（こばやしえりか）-芥川賞候補作家｜芥川賞のすべて・のようなもの

芥川賞のすべて・のようなもの

第151回

＝受賞者＝
柴崎友香

＝候補者＝
戌井昭人
小林エリカ
羽田圭介
横山悠太

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Last Update●[R6]2024/10/12

	Kobayashi Erika
	生没年月日【注】	昭和53年/1978年1月24日～
	経歴	東京都生まれ。平成11年/1999年アニメーション作品でデビューし、以後、コミック・小説を発表。
	受賞歴・候補歴	\|候補\| 第27回三島由紀夫賞（平成25年/2013年度）「マダム・キュリーと朝食を」 \|候補\| 第151回芥川賞（平成26年/2014年上期）「マダム・キュリーと朝食を」第7回鉄犬ヘテロトピア文学賞（令和2年/2020年）『トリニティ、トリニティ、トリニティ』 \|候補\| 第46回野間文芸新人賞（令和6年/2024年）『女の子たち風船爆弾をつくる』
	サブサイトリンク	文学賞の世界▼全5件

第151回候補

「マダム・キュリーと朝食(ちょうしょく)を」（『すばる』平成26年/2014年4月号）

媒体・作品情報

誌名	「すばる」別表記表紙「subaru」併記　裏表紙・奥付「昴」併記
巻号	第36巻第4号別表記4月号
印刷/発行年月日	発売平成26年/2014年3月6日
発行者等	編集者清田央軌　発行者村田登志江　印刷所大日本印刷株式会社
発行所	株式会社集英社（東京都）
総ページ数	328	表記上の枚数	背・目次 250枚	基本の文字組（1ページ当り）	25字 ×23行 ×2段
本文ページ	14～105 （計92頁）	測定枚数	259枚

書誌

平成26年/2014年7月・集英社刊『マダム・キュリーと朝食を』

平成30年/2018年3月・集英社／集英社文庫『マダム・キュリーと朝食を』

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　小林エリカ　36歳
選考委員		評価	行数	評言
高樹のぶ子	68歳	●	8	「三・一一や戦争、原発、エネルギー問題など、様々な社会的テーマを渉猟するジャンプ力を見せてくれたが、道筋をつけながらじっくり歩ける膂力も見せて欲しい。」
宮本輝	67歳	△	6	「私はいささか甘い点をつけたが、大震災の原発の問題をメルヘン仕立てで書いた小説を他の多くの委員は認めなかった。」
村上龍	62歳	―	0
山田詠美	55歳	●	17	「何しろ無駄に長い。かつ、そのコーディング自体が思わせぶりで、悦に入ってしまっている上に、不親切。」「一行改行で持たせられる程、一文一文に詩的センスがあるとも思えないが、やってる。はて。」
奥泉光	58歳	●	11	「随所で散文詩ふうの表現が置かれる一篇で、この手法は、それら詩文ふうの部分がよほどの輝きを帯びなければ成立できないと思う。」
小川洋子	52歳	■	10	「読みはじめてすぐ、これは傑作ではないだろうか、という予感がした。」「しかし残念ながら、すべての素材が熟しきらないまま、予感だけを残して物語は終わってしまった。」
島田雅彦	53歳	●	16	「漫画や童話やエッセーでは「飛ばし」は自明の技かもしれないが、描写のコトバで細部を埋めてゆく地味で、手間のかかる作業が省かれてしまった。別に猫が生存の哲学を語ってもいいし、素敵な思いつきだけを並べる小説があってもいいけれども、残念ながら器用な素人の手作り工芸にとどまってしまう。」
川上弘美	56歳	■	8	「描かれている一つ一つのことは印象的なのに、全体が平坦になってしまうのは、作者の気前がよすぎるからなのかもしれない。」
堀江敏幸	50歳	■	13	「原発事故後に生まれた「わたし」と光る猫を結びつけて光のトンネルを抜ける清新な発想の一篇だが、出入り口にせっかくの言葉の粒を沈ませるような暈が散見された。」
選評出典：『文藝春秋』平成26年/2014年9月号

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