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第151回
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Last Update[H28]2016/12/20

米澤穂信
Yonezawa Honobu
生没年月日【注】 昭和53年/1978年3月☆日~
経歴 岐阜県生まれ。金沢大学文学部卒。大学在学中、WEBサイトにて習作を公開し、作家を志す。平成13年/2001年に角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、作家デビュー。
受賞歴・候補歴
  • 第5回角川学園小説大賞[ヤングミステリー&ホラー部門・奨励賞](平成13年/2001年)「ありうべきよすが~氷菓~」米澤汎信名義
  • |候補| 第60回日本推理作家協会賞[短編部門](平成19年/2007年)「心あたりのある者は」
  • |候補| 第3回2010大学読書人大賞(平成22年/2010年)『ボトルネック』
  • |候補| 第63回日本推理作家協会賞[長編および連作短編集部門](平成22年/2010年)『追想五断章』
  • |候補| 第4回2011大学読書人大賞(平成23年/2011年)『インシテミル』
  • 第64回日本推理作家協会賞[長編および連作短編集部門](平成23年/2011年)『折れた竜骨』
  • |候補| 第24回山本周五郎賞(平成22年/2010年度)『折れた竜骨』
  • 第27回山本周五郎賞(平成25年/2013年度)『満願』
  • |候補| 第151回直木賞(平成26年/2014年上期)『満願』
  • |第7位| 第12回2015年本屋大賞(平成27年/2015年)『満願』
  • |第6位| 第13回2016年本屋大賞(平成28年/2016年)『王とサーカス』
  • |候補| 第155回直木賞(平成28年/2016年上期)『真実の10メートル手前』
備考
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『インシテミル』(平成19年/2007年8月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成22年/2010年6月・文藝春秋/文春文庫『インシテミル』
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大衆選考会 138回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
omi 平成19年/2007年12月18日 (なし)
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とお ひな
遠まわりする 雛』(平成19年/2007年10月・角川書店刊)
書誌
>>平成22年/2010年7月・角川書店/角川文庫『遠まわりする雛』
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収録作品
「やるべきことなら手短に」「大罪を犯す」「正体見たり」「心あたりのある者は」「あきましておめでとう」「手作りチョコレート事件」「遠まわりする雛」
 
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大衆選考会 138回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
omi 平成19年/2007年12月18日 (なし)
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りゅうこつ
折れた 竜骨』(平成22年/2010年11月・東京創元社/ミステリ・フロンティア)
書誌
>>平成25年/2013年7月・東京創元社/創元推理文庫『折れた竜骨』(上)(下)
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他文学賞 山本周五郎賞 24回候補 一覧へ
候補者 米澤穂信 男33歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男59歳
16 「現実を忘れて、しばし別世界に旅するという小説の醍醐味を、これほど満たしてくれる作品はきょうび珍しい。あえて難を挙げるなら、思想性に欠ける点であろうか。ヨーロッパの文学はいかなるジャンルであれ、思想なくして成立しない。舞台をそこに据えたからには、思想や精神にまで踏みこんでほしかった。」
北村薫
男61歳
7 「思想が欲しいという意見があったが、この物語に関しては《本格ミステリであること》が思想なのだ。そこにこの衣を着せ、各選考委員に好感を抱かせた手腕は並のものではない。ただ、突出した作のあった中では、一歩を譲らざるを得なかった。」
小池真理子
女58歳
17 「読みやすく、キレのいい文章は嫌味がなくて、極上の翻訳エンターテインメントのようでもあった。」「だが、あくまでも娯楽の域を出ていないように感じた。小説に求められる、何か強いものに欠けている。」
重松清
男48歳
36 「本作でなによりも心惹かれたのは、異教徒や異民族、異言語、あるいは異形、異界といった「異」なるものの存在だった。」「そこがもっと掘り下げてあったなら、おそらく僕は教養のなさを恥じることを忘れ、ミステリーとも魔術とも呪いとも無縁に、もしかしたら舞台が中世ヨーロッパであることすらも捨て去って、本作を「異」を描いた優れた現代文学として称えただろう。」
篠田節子
女55歳
39 「候補作中、最も魅力的な小説世界を見せてくれた。」「ロマンあふれる壮大な物語のはずが、領主殺人の犯人捜しと「実は探偵が犯人でした」の何ともちまちました展開と解決に収縮してしまった」「題材からして、背後に思想的、神学的、歴史的な論争があってしかるべきだがそれが一切描かれない。」「キリスト教にもイスラムにも精神の根を持たない日本人作家だからこそ見えるものがあるはずで、変な遠慮や劣等感から深入りを避け、娯楽に徹しなければならない理由は一つもない。」
選評出典:『小説新潮』平成23年/2011年7月号
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直木賞 第151回候補  一覧へ

まんがん
満願』(平成26年/2014年3月・新潮社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背 「man-gan」併記 奥付 ルビ有り「まんがん」
印刷/発行年月日 発行 平成26年/2014年3月20日
発行者等 発行者 佐藤隆信 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 大口製本印刷株式会社
発行所 株式会社新潮社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 新潮社装幀室
総ページ数 330 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 5~330
(計326頁)
測定枚数 579
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収録作品の書誌
夜警
>>初出『小説新潮』平成24年/2012年5月号「一続きの音」
死人宿
>>初出『小説すばる』平成23年/2011年1月号
柘榴
>>初出『小説新潮』平成22年/2010年9月号
万灯
>>初出『小説新潮』平成23年/2011年5月号
関守
>>初出『小説新潮』平成25年/2013年5月号
満願
>>初出『Story Seller Vol.3』(『小説新潮』平成22年/2010年5月号別冊)
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候補者 米澤穂信 男36歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男62歳
14 「ストーリーテリングの才覚は疑いようもなく、文章も無駄なく整っていて、ほっぽらかしておいてもたくましく育つことうけあいである。本作の何がどれほど劣っているわけではない。ただ、稀有の資質を具えた作家が、同一作品で文学賞を連覇することはさほど幸福な結果とは思えぬ。」
東野圭吾
男56歳
30 「筆力には感心した。だが今回の作品集には、残念ながら矛盾や不自然な点がいくつかあった。最も致命的なのは『万灯』で、コレラについて完全に間違えている。コレラの主症状は下痢で、菌は便からしか出ず、しかも経口感染。通常、人から人へは感染せず、この小説のケースでも感染はありえない。」「もう一つ、『満願』の妻には借金の返済義務はない。(引用者中略)殺人の動機も成立しない。」
宮部みゆき
女53歳
19 「既に他の文学賞も受賞している作品ですが、意外に厳しい評が集まり、事実関係の記述のミスも指摘されて、私は大変驚きました。」「私はこのハイレベルな短編の連打に魅せられました。表題作の「満願」には、松本清張の傑作「一年半待て」を思い出しました。」
宮城谷昌光
男69歳
20 「措辞のありように、努力のあとがうかがえる。良い才能であることに疑う余地もないが、計算が先立ち、小説がきゅうくつになっている。とはいえ、短編小説は観念的になりやすいのに、氏はそれを回避している。」「しかしながら氏の小説は全体的に暗く、理性の明るさが表現としてみえないのが残念である。」
桐野夏生
女62歳
24 「最初の「夜警」で立ち止まった。「警官に向いていない」人間とは、「警官として守るべき最後の一線」を超える人間なのだとしたら、警官の資質とは何か、という問いが解かれていない。何となくわかるでしょ、と読者に委ねないで、もっと丁寧に説明すべきではないか。全体的に、この突き詰めが足りないように思えた。そのせいか、ひねりも今ひとつである。」
北方謙三
男66歳
21 「意匠は感じられても、ひらめきが読む者を刺すところがない。小説がほんとうに描き出すものは、作者の頭の中のプロットを超えたところにある、と私は思う。これを推そうという気持になれなかったのは、識閾にまで手がのびていない、と感じられてならなかったからだ。」
高村薫
女61歳
17 「六短編は、いずれもトリックのために全体をつくり込む新本格の手法と、描かれている社会的な題材のミスマッチが、端から小説のリアリティを損ねている。」「トリックを駆使する世界の選び方を誤っているのは、この作者も社会と人間を十分に眺めていないのではないだろうか。」
林真理子
女60歳
7 「話題作で期待して読んだのだが、ミステリーの理知と、ホラーの抒情とがごっちゃになり、なかなか小説の世界に入っていけない」
伊集院静
男64歳
7 「コレラ菌の問題や証拠品のとらえ方に問題があると他選考委員から説明を受けた。それ以上に私にはこの小説の良さがわからなかった。」
選評出典:『オール讀物』平成26年/2014年9月号
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他文学賞 山本周五郎賞 27受賞 一覧へ
候補者 米澤穂信 男36歳
選考委員 評価 行数 評言
石田衣良
男54歳
24 「この作品には六本の短篇が収められている。ひとつとして似たような設定はないし、ていねいな取材を欠かしたものもない。一冊で長篇数本分のアイディアと設定を惜しみなく使用しているよ。書き手がまだ若いうちにしかできないタイプの、内容の濃い贅沢な短篇集だった。」「これはプロの作家の仕事で、しかも書くこと自体をみずから楽しむことで読者も楽しませるという、エンターテインメント小説の理想形となった。」
角田光代
女47歳
40 「最初の「夜警」がまずすばらしい。」「(引用者注:収録六篇の)おそらくどれも、小説というかたちでしか作れない世界である。そのどこにも、大胆だったり繊細だったりする罠が仕掛けられていて、かならず毎回、思わぬところで驚かされる。」「「柘榴」もそうだし、表題作もそうなのだけれど、男女の、恋愛という言葉にはくくれないような、薄気味悪さも含めた機微があれば、もっと完璧に入りこめたのではないか、と思わずにはいられない。」
佐々木譲
男64歳
57 「今回はほぼ満場一致で米澤穂信さんの『満願』が受賞と決まった。わたしもこの作品を一番に推した。」「一作ごとに異なった世界や題材を扱っているが、どの作品も語り口が巧みでクオリティが高く、きわめて安定感がある。米澤さん会心の、ポートフォリオ的作品集とも言えるのだろうか。」「いくつかの作品には、惜しいと唸ってしまった。どれも、構想段階でのあと少しの詰めで解決したことではないかと思うが。」
白石一文
男55歳
35 「勢い込んで議論を始めてみると、第一回目の投票から私が「この一作」と決めて臨んだ米澤穂信氏の『満願』が他の候補作を圧倒する高得点を挙げ、その時点でほぼ受賞確定の状況になってしまった。」「各々趣向を凝らした六編で構成された短編集に、第一話「夜警」を読了した最初から私はすっかり魅了されてしまった。」「候補作中、唯一、プロ作家の力量を存分に感じさせてくれる作品であった。」
唯川恵
女59歳
39 「選考に参加するようになって三回目となるが、受賞作として初めてほぼ満場一致で決まった」「ミステリー小説は時折、構成に引き摺られて人間が書けていない、などと評されることもあるが、本書はその辺りも細やかな配慮がなされている。」「確かに、気になるところがないわけではない。設定と詰めに甘さが残る、との指摘もあった。」「個人的にひとつ挙げるとしたら、傍点は不要ではないか、ということだろうか。」「だからと言って、欠点というほどの瑕疵ではない。まさに、プロとしての才能がいかんなく発揮された作品である。」
選評出典:『小説新潮』平成26年/2014年7月号
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大衆選考会 151回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
夏井 ひとみ 平成26年/2014年6月8日 親子で米澤穂信さんのファンです。
子供は小市民シリーズが私はさよなら妖精が大好きです。
満願は人の心の描写が良いと感じました。
url 平成26年/2014年6月20日 背筋が凍るこの話、とらいでどうする直木賞!
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文量
短篇集〔6篇〕
夜警
章立て
「一」~「七」
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街
登場人物
俺(語り手、柳岡、緑1交番勤務の巡査部長)
川藤浩志(緑1交番に配属された巡査、殉職)
田原美代子(バーのホステス)
田原勝(美代子の夫)
死人宿
章立て
「一」~「五」
時代設定 場所設定
[同時代]  栃木
登場人物
私(語り手、証券会社勤務)
佐和子(旅館の仲居、私のかつての恋人)
柘榴
章立て
「一・さおり」「二・夕子」「三・さおり」「四・夕子」
時代設定 場所設定
[同時代]  ある街(東京)
登場人物
皆川さおり(離婚直後の女)
佐原成海(さおりの元・夫)
夕子(さおりと成海の長女、中学生)
月子(夕子の二歳年下の妹)
万灯
章立て
「一」~「九」
時代設定 場所設定
昭和56年  バングラデシュ~成田~東京
登場人物
私(語り手、伊丹、井桁商事のバングラデシュ開発室長)
アラム・アベッド(ボイシャク村のマタボール[長老役]のひとり)
森下(OGOインド新規開発課員)
関守
章立て
「一」~「八」
時代設定 場所設定
[同時代]  伊豆半島
登場人物
俺(語り手、都市伝説を取材中のライター)
ばあさん(桂谷峠のドライブイン店主)
満願
章立て
「一」~「七」
時代設定 場所設定
昭和61年~昭和46年ごろ~昭和52年  東京~浦安
登場人物
私(語り手、藤井、弁護士)
鵜川妙子(殺人事件で服役、藤井の元・下宿先のおかみ)
鵜川重治(妙子の夫、畳屋)




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しんじつ じゅう てまえ
真実の 10メートル 手前』(平成27年/2015年12月・東京創元社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 p2 「How Many Miles to the Truth」
印刷/発行年月日 発行 平成27年/2015年12月25日(初版)
発行者等 発行者 長谷川晋一 印刷 暁印刷 製本 加藤製本
発行所 株式会社東京創元社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁+写真 岩郷重力+K.K
総ページ数 297 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×19行
×1段
本文ページ 5~295
(計291頁)
測定枚数 513
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収録作品の書誌
真実の10メートル手前
>>初出『ミステリーズ!』vol.75[平成27年/2015年8月]
正義漢
>>初出『ユリイカ』平成19年/2007年4月号「失礼、お見苦しいところを」
恋累心中
>>初出『ミステリーズ!』vol.26[平成19年/2007年12月]
名を刻む死
>>初出『ミステリーズ!』vol.47[平成23年/2011年6月]
ナイフを失われた思い出の中に
>>初出『蝦蟇倉市事件2』平成22年/2010年2月・東京創元社/ミステリ・フロンティア
綱渡りの成功例
>>書下ろし
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候補者 米澤穂信 男38歳
選考委員 評価 行数 評言
北方謙三
男68歳
12 「謎が設定され、やがて女性記者が登場して、読者にも登場人物にも読みきれない動きの中で、謎が解明される鮮やかさがあり、私などにはそれはカタルシスとなった。」「どこか小説とは遠いという印象も拭いきれなかった。」
宮部みゆき
女55歳
11 「この一冊だけで(引用者注:太刀洗)万智を知ってもらうのは難しかった。このあたりが文学賞の辛いところです。」
浅田次郎
男64歳
14 「連作の中には、明らかに前作を読んでいなければ理解できない作品もあったから、公平であったとは言い難い。」「ミステリーの形を作るために、常識や社会性を無視しているきらいはある。」
東野圭吾
男58歳
23 「人物の動き、とりわけ心の動きに不自然さが目立った。たとえば高校生が死に方を教師に相談するだろうか。遺体を発見した中学生、異国からの来訪者、消防団員、いずれもがヒロインの取材に「同行させてくれ」といいだすのも、ヒロインの慧眼を描きたい作者の都合としか思えなかった。」
宮城谷昌光
男71歳
9 「私にはミステリーの新旧をいう資格はないので、別のことをいっておく。この作者には、言語における底力がある。」
高村薫
女63歳
15 「どの短編も初めにトリックありき、謎解きありきで、市井の小さな事件が取り上げられているわりには、人物の動機や行動原理に真実味が感じられない。」
伊集院静
男66歳
6 「シリーズの中の人物が登場したり、判然としない箇所があり、候補作としては不利になっていた。」
桐野夏生
女64歳
23 「構成に凝っていたり、どきりとするようなグロテスクな芯があったりと、退屈はしない。しかし、無理に謎を作ろうとしているような息苦しさを感じる。」「太刀洗の一人称は表題作のみで、他の作品は第三者の視点となっている。その太刀洗に対する著者の距離感のばらつきが、太刀洗という人物を空虚にしている。」
林真理子
女62歳
14 「シリーズものということもあるが、物足りなさが残った。」「また水害で救助された夫婦を描いた短篇については、おそらく多くの読者が、「冷蔵庫を借りるのがそれほどの罪か」と鼻白むような気がする。」
選評出典:『オール讀物』平成28年/2016年9月号
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文量
短篇集〔6篇〕
真実の10メートル手前
章立て
「1」~「6」
時代設定 場所設定
[同時代]  名古屋~山梨
登場人物
わたし(語り手、太刀洗万智、東洋新聞大垣支局の記者)
藤沢吉成(わたしの後輩カメラマン)
早坂真理(ベンチャー企業〈フューチャーステア〉広報担当)
早坂弓美(真理の末妹、名古屋市内のアパレル会社勤務)
正義漢
章立て
「1」~「6」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
太刀洗万智(フリーの記者)
恋累心中
章立て
「1」~「8」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~三重
登場人物
私(語り手、都留正毅、週刊深層の記者)
太刀洗万智(フリーの記者)
桑岡高伸(県立中勢高校二年生、心中事件で死亡)
上條茉莉(桑岡の恋人、同死亡)
下滝誠人(高校の現代国語教諭、上條の一年時の担任)
春橋誠(高校の物理教諭、天文部顧問)
名を刻む死
章立て
「1」~「7」
時代設定 場所設定
[同時代]  福岡
登場人物
檜原京介(中学三年生)
太刀洗万智(フリーの記者)
田上良造(京介の近所の住人、会社役員を経て無職)
田上宇助(良造の息子)
ナイフを失われた思い出の中に
章立て
「1」~「6」
時代設定 場所設定
[同時代]  浜倉市
登場人物
私(語り手、ヨヴァノヴィチ、イタリア系企業勤め)
太刀洗万智(フリーの記者、ヨヴァノヴィチの妹の友人)
松山良和(16歳、事件の被疑者)
松山良子(良和の姉)
松山花凛(3歳、良子の娘、事件の被害者)
綱渡りの成功例
章立て
「1」~「4」
時代設定 場所設定
[同時代]  長野
登場人物
俺(語り手、大庭、雑貨屋の息子)
太刀洗万智(フリーの記者、大庭の大学時代の先輩)
戸波夫妻(土砂崩れで孤立した民家の住人)




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