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第154回
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Last Update[H28]2016/5/16

柚月裕子
Yuzuki Yuko
生没年月日【注】 昭和43年/1968年☆月☆日~
経歴 岩手県生まれ。山形でフリーライターとして働くかたわら、平成20年/2008年に「臨床真理士」(刊行時『臨床真理』に改題)で第7回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞して作家デビュー。
受賞歴・候補歴
備考
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けんじ ほんかい
検事の 本懐』(平成23年/2011年11月・宝島社刊)
書誌
>>平成24年/2012年11月・宝島社/宝島社文庫『このミス』大賞シリーズ『検事の本懐』〔加筆修正〕
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他文学賞 山本周五郎賞 25回候補 一覧へ
候補者 柚月裕子 女44歳
選考委員 評価 行数 評言
石田衣良
男52歳
35 「佐方貞人という主人公の周囲で発生する事件とその解決は手堅いし、組織を描く筆も上々、きちんと定型の人情ものになっている。」「この作品に不満があるとすれば、やはり佐方のキャラクターだろう。(引用者中略)事件の本筋以外に遊びの部分がすくないので、どんな人物なのか今ひとつよくわからないのだ。」
角田光代
女45歳
31 「巧い、というのがまず第一の感想なのだが、けれど、やはり小説の短さが気になった。描いているストーリーと、枚数が見合っていないように思えた。」「そしてこの作者の持つ「巧さ」が、早くも二話目あたりから、「破綻のなさ」に成り代わってしまった。」「佐方という男の魅力が今ひとつ伝わってこないのも残念だった。」
佐々木譲
男62歳
30 「たとえば受賞作の『楽園のカンヴァス』と較べると、取材して書いた作品という印象は否めない。」「登場人物の造型も、少し古いという印象を受ける。類型とは言わないが、どこかで昭和の時代の警察もの、新聞記者もののテレビドラマを観ているような既視感があった。」
白石一文
男53歳
43 「五本の短編はどれもよく書けている。」「商業性の高さを充分に感じさせる。ただ、問題はまさにそこにあるとも言える。」「もう彼女はこの種の小説を書きこなしていく自分流の公式を手に入れている。であるならば、どこかでたまにその公式から逸脱してほしい。」「こうなってほしいと読者が望む方向へ小説を持っていくのも大切だ。だが、一方で、常にそうした読者の予測を裏切り続けるのもまた小説の醍醐味だ。」
唯川恵
女57歳
35 「巧い小説だと思った。」「力のある方であるのは間違いない。すでに多くの読者も掴んでいらっしゃる。ただ、このジャンルの小説は人気があり、映像化も多いので、どこかで読んだような、観たような、そんな既視感が拭えない。」
選評出典:『小説新潮』平成24年/2012年7月号
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直木賞 第154回候補  一覧へ

ころう
孤狼の 血』(平成27年/2015年8月・KADOKAWA刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背 ルビ有り「ころう」 奥付 ルビ有り「ころう」「ち」
印刷/発行年月日 発行 平成27年/2015年8月27日(初版)
測定媒体発行年月日 発行 平成27年/2015年11月20日(4版)
発行者等 発行者 郡司 聡 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 本間製本株式会社
発行所 株式会社KADOKAWA(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装画 曄田依子 装丁 坂詰佳苗
総ページ数 411 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
42字
×19行
×1段
本文ページ 7~411
(計405頁)
測定枚数 731
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書誌
>>初出『小説野性時代』平成26年/2014年3月号~平成27年/2015年2月号
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候補者 柚月裕子 女47歳
選考委員 評価 行数 評言
林真理子
女61歳
14 「やはりこの疑問は残る。「どうしてこれほど古いやくざの物語を描くのか」」「また中年刑事と新人刑事との、これほどの濃厚な関係が一ヶ月でつくれるものなのかという思いもある。」
北方謙三
男68歳
19 「ハードボイルドふうであるが、行間から立ちあがってくるものを、私は感じとることができなかった。章の最初につけられた日誌、最後の年表のようなものなど、細かいところまできちんとしなければならないという、作者の真面目さが感じられたが、理屈を突き抜けた迫力を獲得できなかったのも、そのためかと私は考えた。」
浅田次郎
男64歳
10 「よく言えばオーソドックスな、悪く言うならオリジナリティを欠く作品である。この「よくも悪しくも当たり前」という按配は、一定数の読者を獲得するうえですこぶる有効なのだが、作者はまさかそれをめざす段階ではない。」
宮部みゆき
女55歳
30 「新進気鋭の実力派の映像作家が、もしも今『仁義なき戦い』をリメイクしようと思い立ったら、あの傑作から何を引き、何を足すべきかを悩むはずです。」「舞台を昭和六十三年(ざっと二十八年前)に据えるのは、「何も足さず何も引かない」選択をしたことだと、私は思います。それはそれで敬意を覚える思い切りですが、結果的に『孤狼の血』は何となくアナクロで、既視感の多い作品になってしまいました。」
伊集院静
男65歳
4 「意欲作であるが、もう少し人間の機微を捉えなくてはと思った。」
高村薫
女62歳
16 「豊富な取材にもかかわらず、やくざと刑事の関係にはもう一段の奥深さがあることに思いが至っていないのは、書き手が身体で対象を捉えていないためだろう。」
桐野夏生
女64歳
9 「地の文章はうまい。しかし、台詞で状況説明をしているのが安易に思えた。」「登場人物も既視感があって、新鮮味が感じられなかった。」
宮城谷昌光
男70歳
23 「テーマがあいまいで、全体をまわしてゆく軸がぶれている。」「重要人物の死は、物語を切断すると同時に、質のちがう継続を生じさせる。音楽でいう転調である。そのあたりの意識も作者には稀薄であったようで、浸潤性のとぼしい作品となった。」
東野圭吾
男57歳
22 「ヤクザよりも狡猾で暴力的な刑事、というのはマル暴刑事のイメージそのもの。もう少し意外性のある個性を加味してほしかった。ストーリーにも、やや無理が目立つ。死体の処分で、船があるのに海に捨てずに無人島に埋めるという行為は、愚かすぎないか。警察の不祥事をまとめたノートが存在するというのも安易。」
選評出典:『オール讀物』平成28年/2016年3月号
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 37回候補 一覧へ
候補者 柚月裕子 女47歳
選考委員 評価 行数 評言
伊集院静
男66歳
5 「私にはどこかで見たような構成に思われ、人物の描写が荒削りに感じた。」
大沢在昌
男59歳
7 「一読、困ってしまった」「登場人物全員、刑事もやくざも小料理屋の女将も、誰ひとり意外な言動がない。すべて役柄でしかないのだ。」「これはまだ、上手にできた「悪徳刑事」という塗り絵でしかない。」
恩田陸
女51歳
10 「肚の据わった堂々たる描きっぷりがたのもしく、ラストシーンにも興奮した。この作品も推したかったけれど、他の選考委員の意見もごもっともと思ったので、残念ながら受賞しないことに反対はしなかった。」
京極夏彦
男52歳
0  
高橋克彦
男68歳
0  
選評出典:『小説現代』平成28年/2016年5月号
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文量
長篇
章立て
「プロローグ」「一章」~「十三章」「エピローグ」
時代設定 場所設定
昭和63年~[同時代]  広島県呉原市~広島市~鳥取
登場人物
日岡秀一(呉原東署捜査二課の新任課員)
大上章吾(呉原東署暴力団係の班長、日岡の直属の上司)
晶子(「小料理や 志乃」の女将)
尾谷憲次(尾谷組組長、服役中)
一之瀬守孝(尾谷組若頭)
瀧井銀次(仁正会幹事長、瀧井組組長)
五十子正平(仁正会副会長、五十子会会長)
高坂隆文(安芸新聞記者)




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