直木賞のすべて
選評の概要
137138139140.
141142143144145.
146147148149150.
151152153154155.
156157.
選考委員の群像 トップページ
直木賞・芥川賞受賞作一覧
受賞作・候補作一覧
受賞作家の群像
候補作家の群像
選評の概要
小研究
大衆選考会
マップ

選考委員の一覧へ
Last Update[H29]2017/6/20

浅田次郎
Asada Jiro
生没年月日【注】 昭和26年/1951年12月13日~
在任期間 第137回~(通算10.5年・21回)
在任年齢 55歳6ヶ月~
経歴 本名=岩戸康次郎。東京都生まれ。中央大学杉並高等学校卒。
受賞歴・候補歴
処女作 『とられてたまるか!』(平成3年/1991年11月・学習研究社刊)
直木賞候補歴 第115回候補 『蒼穹の昴』(上)(下)(平成8年/1996年4月・講談社刊)
第117回受賞 『鉄道員』(平成9年/1997年4月・集英社刊)
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part2
備考 生年月日および受賞年齢が間違っておりましたので、
平成12年/2000年12月21日訂正いたしました。
お詫び申し上げるとともに、ご指摘いただいた方には
深く感謝いたします。ありがとうございました。
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 137 平成19年/2007年上半期   一覧へ
選評の概要 苦悩の不在 総行数127 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男55歳
候補 評価 行数 評言
女53歳
22 「これまでの作品には、類い稀なる古典的教養が小説としてうまく機能しない憾みがあったのだが、受賞作となった「吉原手引草」はそのあたりをついに克服した傑作である。謙虚かつ冷静な自己分析の成果であろうと思う。」「作品もさることながら、私は作者の、まるで背に旗竿を立てたような姿勢の正しさに敬意を抱いて強く推した次第である。」
  「候補作の全体を俯瞰するに、概して年長の作家には小説的に一日の長があり、若い作家はやはり読み応えに欠けるという、今さらながらの発見をした。巷間しばしば囁かれるところの、後進の才能に対する嫉妬などというものは、本賞の選考会にはありえぬと確信した。」
選評出典:『オール讀物』平成19年/2007年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 138 平成19年/2007年下半期   一覧へ
選評の概要 文学の正統 総行数100 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男56歳
候補 評価 行数 評言
女36歳
27 「進化論に則ればその形態は整合性を欠き奇体にも見えようけれど、私にはどうにもこの鳥が進化系の枝葉に出現した変異種とは思えず、むしろ主幹の生物にちがいないと判定した。太古からつらなる正統でありながら新鮮な個性を有し、堂々たる体躯と知性をも併せ持っている。」「文句なしに推挽させていただいた。」
選評出典:『オール讀物』平成20年/2008年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 139 平成20年/2008年上半期   一覧へ
選評の概要 文学の核 総行数104 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男56歳
候補 評価 行数 評言
新野剛志
男43歳
35 「平和で豊かな世の中というのも、こと文学にとっては考えもので、小説家は本来文学の核となるべき苦悩を個人的に探し回らねばならない。そうした頽廃の原理に気付き、懸命に現実生活の苦悩をノベライズした作品として、私は(引用者中略)推した。」「小説とは何か、という哲学を修めたうえで、歴史的には笑止千万な現代青年の苦悩を表現したように思えた。」「たぶん作者はこの一作を前菜として、まったく思いがけない料理の用意があると私は考えた。あえて強く推さなかった理由は、その期待感である。」
女47歳
18 「伝統的な文学のスタイルを踏襲している」「自然主義の様式に呪縛されたフィクションなので、ダイナミックなストーリー展開がかなわず、かといって内面に踏みこむにも限界がある。しかしそうした基本構造上の矛盾を、文章の力によって静謐な絵に描きおえたのはさすがである。いささか苦言は呈したものの受賞には異論がない。」
  「文学の核たるべき苦悩を免れたわれわれが「漠然たる不安」などと言わずにどうすれば小説をなしうるのかと、真剣に考えさせられる選考会であった。」
選評出典:『オール讀物』平成20年/2008年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 140 平成20年/2008年下半期   一覧へ
選評の概要 深読みか 総行数98 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
男52歳
42 「美は権力に庇護されるべきか超然として独立するべきかという争点をめぐって、多くの証人が証言台に立つ法廷小説のように私は読んだ。中世美学裁判である。したがって判決は利休の死ではなく、彼を最もよく知る人物によって香合が割られる決着となる。少々深読みが過ぎるであろうか。」「(引用者注:北重人とともに)このさき時代小説の両翼となるのではなかろうか。」
北重人
男61歳
16 「いったいに風景と人物の描写がすぐれており、その特性が一城下を舞台とした連作短篇という設えの中で有効に機能した。」「(引用者注:山本兼一とともに)このさき時代小説の両翼となるのではなかろうか。」
男48歳
26 「いささか苦言を呈した。たしかに苦悩なき世に苦悩する作家的姿勢は貴重だが、作家自身がここまで苦悩に呑みこまれてよいものか、という疑問である。仮にその切実感によって多くの読者の共感を得たとしても、小説本来の効能たる娯楽性をたがいに放棄してしまうのなら、ノンフィクションのほうが理に適っている。つまりあえて物語に仕立てる理由を、見出すことができなかった。」
選評出典:『オール讀物』平成21年/2009年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 141 平成21年/2009年上半期   一覧へ
選評の概要 文学的良心の結晶 総行数101 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
男59歳
33 「表現も分量もあらゆる点で過剰に思える今日の風潮の中にあっては、いかにも地味な印象を覚えるのだが、小説とは本来この程度に慎ましやかなものではあるまいか。」「いわば文学的良心の結晶ともいうべき(引用者中略)技術が発揮されており、なおかつ苦労の爪跡をいささかも作品に残さぬスマートさとも相俟って、受賞作にふさわしいと確信した。」
選評出典:『オール讀物』平成21年/2009年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 142 平成21年/2009年下半期   一覧へ
選評の概要 受賞作あり、推賞作なし。 総行数99 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
男51歳
16 「その完成度の高さからは受賞にふさわしい。」「ならばなおさらのことこの作品が、受賞作にはふさわしくとも作者の代表作としてよいものかどうかと迷った。直木賞作家の冠名はその受賞作とともに語られ、つまり一生祟るからである。」
男59歳
13 「ベテランの候補というのも考えもので、さまざまの事前知識が公正な判断力のさまたげになってしまう。私の頭も氏が長編作家だという印象が強いから、たとえば著名なマラソンランナーがむりやり百メートルを疾走しているような奇異を感じてしまった。」
  「今回は強く推せる作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』平成22年/2010年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 143 平成22年/2010年上半期   一覧へ
選評の概要 才能と資質と 総行数88 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
女46歳
25 「この作品に遍満する時代の空気は、丹念な取材と精密な考証がなければ表現不可能で、それをかくもみごとになしえたのは、やはり才能というより「(引用者注:書くことが)好きだから」という資質に拠ると思われる。次はどんな小説を書くのだろう、という読者の正当な期待に応えられる作家はあんがい少ないものだが、氏はそのうちのひとりにちがいないと信じて強く推した。」
選評出典:『オール讀物』平成22年/2010年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 144 平成22年/2010年下半期   一覧へ
選評の概要 文学の多様化 総行数97 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
女43歳
29 「開化物と遊里物という二つの複合は、すこぶる難度の高い設定と言えよう。しかし作者は、史料的説明をせず、最小限の登場人物を正確に描写して、みごとに一巻を物にした。ただし、ミステリー仕立てにしたというのは、いかがなものだろう。」
男35歳
17 「ここ数作が同工異曲に思えて、辛い評価を与えた。登場人物の性格が道徳的教条的で毒がない。もしや伝統的な、少年時代を描く抒情小説を狙ったのかと思ったが、それにしては主人公の孤独感に迫るものがない。」「また、この作者の資質は、短篇において十全に発揮されるように思えた。」
  「今回の選考では、社会の多様化に応じて表現もまた多様化していると気付いた。むろん悪いことではないが、文学とは何かという議論をするべき時代になっていると思う。」
選評出典:『オール讀物』平成23年/2011年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 145 平成23年/2011年上半期   一覧へ
選評の概要 善意 総行数85 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
島本理生
女28歳
16 「作品としての完成度には疑問を抱いたが、この作者のうちには「小説とはこういうもの」という法律があるようで、その無意識の心構えが、たとえば礼節を弁えた良家の子女のような居ずまいたたずまいのよさを感じさせた。」「おそらく受賞は力に変わると信じて推奨した。」
男48歳
20 「これまでの(引用者注:作者自身の)作品に較べて、明らかにすぐれているのである。こうした考え方には異論もあろうが、少くとも自己の小説世界を着実に積み上げて、その精華というべきこの作品を獲得したという事実は、創作者が範とするべきであり、賞讃に価すると思った。」
  「今回は強く推すべき作品が見当らぬまま選考会に臨んだ。」「総じて今回の候補作が、過去の選考会なみの水準に達していたとは思えない。」
選評出典:『オール讀物』平成23年/2011年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 146 平成23年/2011年下半期   一覧へ
選評の概要 時宜 総行数82 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
男60歳
18 「これまでの作品で瑕瑾と指摘されてきた点をおよそ克服していた。その誠実と謙虚は後進の範とするべきところと考えて強く推した。また、四季のうつろいを丹念に描くことで、定められた命を感情表現に頼らずに写し取った技は秀逸であった。」
選評出典:『オール讀物』平成24年/2012年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 147 平成24年/2012年上半期   一覧へ
選評の概要 もったいない 総行数99 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
女32歳
15 「相変わらず達者なストーリーテリングに感心した。実にハズレのない作家である。しかし、そうした才能に恵まれながら、現実に起こった事件を彷彿させるのは、この作家の本領ではあるまいとも思った。」
  「一言でいうなら、どの作品ももったいない。受賞するか否かはともかくとしても、ほんの少しのちがいで畢生の傑作となったはずである。」
選評出典:『オール讀物』平成24年/2012年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 148 平成24年/2012年下半期   一覧へ
選評の概要 安心と不安と 総行数97 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男61歳
候補 評価 行数 評言
男57歳
18 「読み始めるとじきに、選者の立場を忘れて一読者となった。推した理由の第一はそれである。」「この作品には、作家の読者に対する誠意と責任が結実しており、細部を論ずるまでもなく受賞作にふさわしいと感じた。」
男23歳
20 「私なりに面白く読んだのだが、若い人の生活や人間関係や社会観に対する興味にとどまった。」「この作家の未来の光明は、作中の瑞月という登場人物の抱える苦悩にあると思った。その部分を俯いて通過してしまったために、作品全体が主軸を喪った。」
選評出典:『オール讀物』平成25年/2013年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 149 平成25年/2013年上半期   一覧へ
選評の概要 「苦労小説」あれこれ 総行数100 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男61歳
候補 評価 行数 評言
女48歳
25 「誰もが反撥せずに身近に感ずる不幸の諸相を、上手に表現していた。むろん、按配がよすぎて食い足りない感じのなきにしもあらずだが、小説家としての次なるステージに立てば、まったく趣きの異なる作品を書くにちがいない。」
  「客観的な不幸を主観的な苦労に変換しなければ小説にはならない。この按配が難しい。」「今回の候補作は奇しくも、六作中五作までがいわば「苦労小説の連作短篇」という、基本的な結構を共有しており、そのあたりの比較のしやすさが明暗を分けてしまったように思える。」
選評出典:『オール讀物』平成25年/2013年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 150 平成25年/2013年下半期   一覧へ
選評の概要 孤高と勇気 総行数47 (1行=27字)
選考委員 浅田次郎 男62歳
候補 評価 行数 評言
女55歳
12 「姫野カオルコ氏は(引用者中略)まこと頑迷に孤高に天賦の才を磨き続けた結果、ついに「昭和の犬」という傑作を書き上げた。読後おそらくすべての人が感ずるにちがいない、青空を見上げるような清潔感は、作者の品性そのものであろうと思う。かくも独自の手法を貫いて、なおかつこうした普遍の感動を喚起せしめることは奇跡と言ってもよい。」
女54歳
7 「幕末期の水戸藩といういわば時代小説の不可触領域に踏みこんだ、勇気ある作品であった。」「ことに、男性の時代作家がともするとなおざりにしがちな人の心の機微と、女性作家が不得手としがちな歴史の経緯を、たくみに両立させた点に大器を感じた。」
  「今回の選考は直木賞の百五十回という節目で、世間の注目を集めた。しかしやはり、前途有望な新人作家の登竜門であるという本義を見失ってはなるまい。惜しくも受賞に至らなかった諸氏は謙虚に受賞作を読み、ことに両作が共有する文学作品としての品性の正しさを学ぶべきである。」
選評出典:『オール讀物』平成26年/2014年3月臨時増刊号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 151 平成26年/2014年上半期   一覧へ
選評の概要 小説の可能性 総行数102 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男62歳
候補 評価 行数 評言
男65歳
27 「むろん既存のメソッドには当てはまらない作品だが、その点では前回の受賞作である姫野カオルコ氏の「昭和の犬」と同じ印象を抱いた。つまり、欠点をあえて挙げればきりがないが、それを欠点とする合理的な理由が見当たらない。だとすると、ユニークな作品というほかはないのである。」「細密なディテールの集積は、まったく映像の表現しきれぬ、小説ならではの世界である。」「強く推した。」
選評出典:『オール讀物』平成26年/2014年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 152 平成26年/2014年下半期   一覧へ
選評の概要 丸くならないで 総行数100 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男63歳
候補 評価 行数 評言
女37歳
29 「言葉を自在に振り回すことのできる才能のおかげで少しも退屈しなかった。堂々たる長篇というよりも、短篇の集積を読むような面白さがあった。持ち前のオリジナリティを損わずに、小説としての普遍的な説得力を身に付けた、とも言えよう。しかし、そうした成長の代償として、上巻に見られる一種の神秘性が、下巻ではやや世俗的になったとも思える。」
選評出典:『オール讀物』平成27年/2015年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 153 平成27年/2015年上半期   一覧へ
選評の概要 冷静な躍動 総行数99 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男63歳
候補 評価 行数 評言
男46歳
28 「(引用者注:候補作のなかで)抜きん出ていた。文章に勢いがあり、作者も書くことを楽しんでいるとみえて、まるで本がはね回るような躍動感が漲っていた。」「これだけディテールを積み上げると、メインストーリーが脅かされるものだが、筆が滑るかと思う間にきちんと本題に戻るのは、冷静に長篇の全体像を捉えているからなのだろう。」
西川美和
女41歳
10 「(引用者注:「流」と共に)一票を投じた。」「垢抜けているのである。既成の文学に縛られず、いわば小説のメソッドに忠実でない自由奔放な作風が痛快であった。」
  「すこぶる高水準の候補作が並んだ」
選評出典:『オール讀物』平成27年/2015年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 154 平成27年/2015年下半期   一覧へ
選評の概要 新鮮 総行数86 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男64歳
候補 評価 行数 評言
男67歳
16 「(引用者注:各短篇が)どうにも長編の冒頭部か一部分の抜粋のように思えてならなかった。しかしながら、作品集として全体を俯瞰してみればやはりたたずまいがよく、相対的評価から受賞に異を唱えるところではない。」
  「候補の回数が重なれば、過去の作品との比較という煩わしい基準が生じてしまうが、今回は候補作の絶対的価値をめぐって、十分な議論を尽くせたと思う。そうした意味では、直木賞の本義に則った選考会でもあった。」「多くの作品が終章に「後日譚」を書いていた。」「そもそもこの手法はハッピーエンドを達成するための映像脚本の方法であって、よほどの目論見でもない限り、小説の結末には適さない。」
選評出典:『オール讀物』平成28年/2016年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 155 平成28年/2016年上半期   一覧へ
選評の概要 心に残る物語 総行数102 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男64歳
候補 評価 行数 評言
男60歳
23 「(引用者注:授賞に)同意したのは、いくつかの物語が心に残ったからである。」「氏の作品は概して、奇抜な発想にもかかわらず静謐に進行する。しかしテーマが据わっているので、心に残るのである。おそらくそうした地味で堅実な手法に、ご年齢が追いついてきたのだと思う。」
  「今回の候補作は、まこと華やかな顔ぶれであった。しかし読み了えてみれば豈図らんや、強く推せる作品がなかった。」「受賞に至らなかった五作品は、いずれもわずかな変化で傑作となりえた。」
選評出典:『オール讀物』平成28年/2016年9月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 156 平成28年/2016年下半期   一覧へ
選評の概要 比類なき想像力、あるいは恩田陸の正しい読み方 総行数96 (1行=12字)
選考委員 浅田次郎 男65歳
候補 評価 行数 評言
女52歳
28 「作者ならではの想像力が遺憾なく発揮された大作であった。この作家の作品には一読者として長く親しんでいるが、読み方には少々コツが要る。」「(引用者注:この作家は)作品の出来栄えも、溢れ出る想像力を物語として包みこめるかどうか、制御できるかどうかという、作者自身の精神力にかかっていると思われる。いわば才能のコントロールとでもいうべき、困難な作業である。すなわち作者は本作において、非凡の才ゆえに強いられる困難を克服した。」
選評出典:『オール讀物』平成29年/2017年3月号
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

直木賞 157 平成29年/2017年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数未 (1行=字)
選考委員 浅田次郎 男65歳
候補 評価 行数 評言
男61歳
   
ページの先頭へ
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


ページの先頭へ

トップページ直木賞・芥川賞受賞作一覧受賞作・候補作一覧受賞作家の群像候補作家の群像
選評の概要小研究大衆選考会マップ || 選考委員の一覧へ