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第140回
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Last Update[H26]2014/11/4

北重人
Kita Shigeto
生没年月日【注】 昭和23年/1948年1月3日~平成21年/2009年8月26日
経歴 本名=渡辺重人。山形県酒田市生まれ。千葉大学工学部建築学科卒。昭和53年/1978年より建築・都市環境計画の事務所を立ち上げ、コンサルタント業務をしながら小説を執筆。平成16年/2004年「天明、彦十店始末」が第11回松本清張賞の最終候補になり、『夏の椿』と改題して出版。
受賞歴・候補歴
備考
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つきしばい
月芝居』(平成19年/2007年12月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成22年/2010年9月・文藝春秋/文春文庫『月芝居』
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他文学賞 山本周五郎賞 21回候補 一覧へ
候補者 北重人 男60歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男56歳
36 「江戸天保期の不動産と金融事情を描いて、まことに興味が尽きない。こうなるとマニアのひとりとしては、闘志をかき立てられて粗探しに走りたくなる。ところが刮目して読み進めども、なかなか瑕瑾が見つからぬ。」「大団円での活劇は今は懐かし東映時代劇の設定であるが、それは良しとしても綿密な時代考証とこの活劇の間には、やはり埋めきれぬ断層があると思った。」
北村薫
男58歳
6 「前半には非常に引き付けられた。こういう観点、素材を使うのかと驚いた。」「期待しただけに、後半が月並みになってしまったところが、まことに残念だった。」
小池真理子
女55歳
18 「これといった大きな欠点はないが、小説的な優雅な毒気が感じられないのは、作者の焦点がぼやけてしまったからではないか。男の悲哀や涸れない性への欲望を描こうとしつつ、悪との対決に枚数を費やし、せっかくの美しい、情緒ある仕掛けを、最後、ホラー映画ふうのドタバタ喜劇のごとくにしてしまったのはまことに残念であった。」
重松清
男45歳
33 「物語の前半で感じたワクワクは「これからどうなっていくんだろう」というものだったが、後半では「やっぱりこう来たか」に変わってしまう。」「「世界」の持っている豊饒な可能性に後半の物語が釣り合っていない。たとえるなら、いくらでも自由な意匠の街並みがつくれるはずの土地に、規格品の建物を並べてしまった印象なのだ。」
篠田節子
女52歳
20 「天保の改革の土地政策に着目した物語の前半は、単なるトリビアを越えた、まれに見る知的娯楽作品に仕上がっている。」「しかし黒幕が判明した後の展開は、通俗に過ぎる。」「題名に掲げた「月芝居」と、その舞台となる魅力的な仕掛け屋敷を、より効果的に使う手もあったのではないか。」
選評出典:『小説新潮』平成20年/2008年7月号
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直木賞 第140回候補  一覧へ

しお
汐のなごり』(平成20年/2008年9月・徳間書店刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・背・扉・奥付 ルビ有り「しお」
印刷/発行年月日 発行 平成20年/2008年9月30日(第1刷)
発行者等 発行者 岩渕 徹 本文印刷所 三晃印刷株式会社 カバー印刷所 真生印刷株式会社 製本所 大口製本印刷株式会社 編集担当 国田昌子
発行所 株式会社徳間書店(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 カバー装画 川合玉堂「朝江炊煙」より (玉堂美術館所蔵) オビ装画 清水三重三「朝寝髪」より (春陽堂刊) 装幀 菊地信義
総ページ数 333 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×17行
×1段
本文ページ 5~333
(計329頁)
測定枚数 516
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書誌
>>平成22年/2010年2月・徳間書店/徳間文庫『汐のなごり』
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収録作品の書誌
海上神火
>>初出『問題小説』平成19年/2007年4月号
海羽山
>>初出『問題小説』平成18年/2006年5月号
木洩陽の雪
>>初出『問題小説』平成17年/2005年11月号
歳月の舟
>>初出『問題小説』平成20年/2008年2月号
塞道の神
>>初出『問題小説』平成20年/2008年3月号
合百の藤次
>>初出『問題小説』平成20年/2008年7月号
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候補者 北重人 男61歳
選考委員 評価 行数 評言
阿刀田高
男74歳
7 「第二話、第三話など味わい深い作品があるものの全体として一頭地を抜くものがなかった。」
五木寛之
男76歳
9 「すがすがしい物語で、荒涼とした今のような時代には、こういった筆致の作品を愛読する読者も少くないことだろう。しかし、受賞作として挙げるには、いささかスケールに欠けるような気がする。」
平岩弓枝
女76歳
0  
宮部みゆき
女48歳
10 「(引用者注:「いのちなりけり」と共に)作者の持ち味の出た作品でした」「一篇ずつ完成度が高く、貫禄さえ漂う筆致ですが、折々、ふっと既視感を覚えるのが辛いところでした。」
北方謙三
男61歳
15 「落ち着いていて好感が持てるが、どの作品の印象も浅い。」「人肉食を扱った作品もあったが、私には大上段の構えと感じられた。日常から離れてしまうと、作為が見えてしまうのが、残念だった。」
林真理子
女54歳
10 「「海羽山」が秀逸だ。噂どおりの力を見せていただいた気がする。が、短篇集の中のレベルが不揃いなのが残念であった。」
井上ひさし
男74歳
24 「よく調べられており、誠実で丹精な筆の運びも好ましく、とりわけ、(引用者中略)「海羽山」は、佳品である。しかしながら、各篇とも、物語の原動力がすべて〈回想〉なので、話の仕立てがよく似ている。そのせいか、読み手側の感銘の度合いも次第に月並みなものに落ちて行き、やや厚塗りの自然描写もやがて読み手の足手まといになって行く。」
浅田次郎
男57歳
16 「いったいに風景と人物の描写がすぐれており、その特性が一城下を舞台とした連作短篇という設えの中で有効に機能した。」「(引用者注:山本兼一とともに)このさき時代小説の両翼となるのではなかろうか。」
宮城谷昌光
男63歳
15 「藤沢周平を想わせる筆致で、全体に明るい落ち着きがある。時代小説に新しい試みをもちこんだとはいえないが、読後感はかなり良い。」「欠点は、各章における回想の量が大きく、それが爽快さを殺いでいることである。」
渡辺淳一
男75歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成21年/2009年3月号
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文量
短篇集〔6篇〕
時代設定 場所設定
江戸  水潟(奥州の湊町)
海上神火
章立て
「一」~「九」
登場人物
志津(「汐浦」のおかみ、元・遊女「花風」)
吉蔵(志津の想い人、船頭)
銀四郎(吉蔵の父、女衒)
海羽山
章立て
「一」~「九」
登場人物
木津屋喜三郎(古手扱いの問屋主人、津軽出身、旧名・辰吉)
明雲海(修験者、津軽出身)
木洩陽の雪
章立て
「一」~「八」
登場人物
千世(問屋「北嶋屋」の先代おかみ、隠居)
弥一(千世の唯一の男孫)
志保(千世の叔母、病気で独り住まい)
歳月の舟
章立て
「一」~「八」
登場人物
喜田十太夫(酒出藩水潟町奉行)
箕輪伝四郎(十太夫のかつての同門、敵討のため諸国放浪中)
當麻桑次郎(伝四郎の兄を殺害した疑いで伝四郎の敵討の相手)
塞道の神
章立て
「一」~「八」
登場人物
お以登(薪炭問屋「清川屋」の大おかみ)
お勢(お以登の娘)
妙慶(尼、かつてお以登の主人が恋狂いした相手)
合百の藤次
章立て
「一」~「十」
登場人物
砂越屋芳五郎(川舟問屋主人)
藤次郎(渾名「合百の藤次」、芳五郎の幼馴染)
河北屋寅造(成り上がりの廻船問屋)
三九郎(加賀屋お抱えの相場師、上方出身)




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