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第147回
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辻村深月
Tsujimura Mizuki
生没年月日【注】 昭和55年/1980年2月29日~
受賞年齢 32歳4ヵ月
経歴 山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒。平成16年/2004年、メフィスト賞を受賞し、作家デビュー。
受賞歴・候補歴
  • 第31回メフィスト賞(平成16年/2004年)『冷たい校舎の時は止まる』
  • |候補| 第27回吉川英治文学新人賞(平成17年/2005年度)『凍りのくじら』
  • |候補| 第60回日本推理作家協会賞[長編及び連作短編集部門](平成19年/2007年)『ぼくのメジャースプーン』
  • |候補| 第29回吉川英治文学新人賞(平成19年/2007年度)『名前探しの放課後』
  • |候補| 第142回直木賞(平成21年/2009年下期)『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』
  • |候補| 第31回吉川英治文学新人賞(平成21年/2009年度)『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』
  • 第32回吉川英治文学新人賞(平成22年/2010年度)『ツナグ』
  • |候補| 第64回日本推理作家協会賞[短編部門](平成23年/2011年)「芹葉大学の夢と殺人」
  • |候補| 第24回山本周五郎賞(平成22年/2010年度)『本日は大安なり』
  • |候補| 第145回直木賞(平成23年/2011年上期)『オーダーメイド殺人クラブ』
  • |候補| 第2回山田風太郎賞(平成23年/2011年)『水底フェスタ』
  • |候補| 第25回山本周五郎賞(平成23年/2011年度)『オーダーメイド殺人クラブ』
  • 第147回直木賞(平成24年/2012年上期)『鍵のない夢を見る』
  • 埼玉県の高校図書館司書が選んだイチオシ本2013[第1位](平成25年/2013年度)『島はぼくらと』
  • |第3位| 第11回2014年本屋大賞(平成26年/2014年)『島はぼくらと』
  • |第3位| 第12回2015年本屋大賞(平成27年/2015年)『ハケンアニメ!』
  • 第4回静岡書店大賞[小説部門](平成27年/2015年)『朝が来る』
  • |第5位| 第13回2016年本屋大賞(平成28年/2016年)『朝が来る』
備考
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こお
凍りのくじら』(平成17年/2005年11月・講談社/講談社ノベルス)
書誌
>>平成20年/2008年11月・講談社/講談社文庫『凍りのくじら』
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 27回候補 一覧へ
候補者 辻村深月 女26歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男54歳
2 「短篇の素材を引き延ばしてしまった感があり、」
伊集院静
男56歳
6 「(引用者注:中島京子の他に)もう一人推した」「この作品には新しい小説世界を予感させるものがある。ドラえもんに詳しくない私にも物語はよく理解できた。これは辻村さんの才能と新しい力の出現だ。」
大沢在昌
男49歳
12 「才能のある人だ。」「だが私は推すことができなかった。理由はたったひとつだ。」「現実と向きあうことの大切さを、非現実の存在によって諭されている。これは物語としての土台が根本から崩れてはいないだろうか。」
高橋克彦
男58歳
7 「惜しかった」「父親の幽霊であるのを読者に悟られまいとして必死なのだが、やはりそれが不自然な場面を無理に作らなければならない羽目となる。そこを上手に乗り越えていれば傑作となっただろう。が、このセンスと文才があればきっと大成できる。」
宮部みゆき
女45歳
0  
選評出典:『群像』平成18年/2006年5月号
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なまえさが ほうかご
名前探しの 放課後』(上)(下)(平成19年/2007年12月・講談社刊)
書誌
>>平成22年/2010年9月・講談社/講談社文庫『名前探しの放課後』(上)(下)
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 29回候補 一覧へ
候補者 辻村深月 女28歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男56歳
11 「表現様式を模索している段階の作品であろう。しかし章立てに使用している名作をきちんと読みさえすれば、その問題はたちまち解決されるはずである」「あえて難点をひとつ挙げれば、冗長な友情物語がメインストーリーを終始脅かし続けているという、全体の不均衡である。」
伊集院静
男58歳
8 「以前、この賞の候補になった作品に比べると文章も磨かれ、登場人物も活き活きとしていた。ただ今回、これほどの分量で書き積んで行った作品が最終章の結末のためにあったように感じさせてしまったのが私には惜しまれた。」
大沢在昌
男51歳
17 「ラストのどんでん返しが許せなかった。同じ推理小説家であるのにこんなことをいってよいのかとは思うが、無理にミステリー仕立てにする必要があったのだろうか。」「エピローグがなければ、心地よい青春小説として読めた筈の作品が、むしろ後味の悪いものにかわってしまった。これだけの人間が、長期間、舞台劇のように息の合った芝居をつづけられるとはとうてい思えない。」
高橋克彦
男60歳
17 「(引用者注:『ミノタウロス』『名前探しの放課後』と同様)後半の大サスペンス、あるいは大ドンデンのために前半が用意されている。(引用者中略)後半に差し掛かると驚愕や意外性の連続で思わず身を乗り出してしまうのだが、読んだ後、果たしてここまで隠さなければいけない前半であったか疑問が生まれる。」「ドンデンの目で最初から見直せば、とても成立しない物語と思えてくる。」
宮部みゆき
女47歳
10 「物語が進んでいくうちに登場人物が生き生きと成長し、結果として、作者が用意していたミステリーの枠組みに収まらなくなってしまいました。」「作者が伸び盛りであるしるしです。辻村さんには、この結果を気に病んで、小さくまとまったりしないでほしいと思いました。」
選評出典:『小説現代』平成20年/2008年5月号
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たいよう すわ ばしょ
太陽の 坐る 場所』(平成20年/2008年12月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成23年/2011年6月・文藝春秋/文春文庫『太陽の坐る場所』
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大衆選考会 141回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
滋野頼幸 平成21年/2009年6月23日 形式はミステリーですが、著者と同世代(二十代後半)のそれぞれの過去の苦い思い出とその上に成り立つ今の独立した生活を描いています。特にクライマックスで描かれる主人公二人の対面は、長らく文学の一つのテーマになっていた女性同士の友情に一つの答えを出しており、かつてサスペンスで直木賞を受賞した小池真理子の「恋」に匹敵する切迫感があります。
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直木賞 第142回候補  一覧へ
『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』(平成21年/2009年9月・講談社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成21年/2009年9月14日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 平成21年/2009年12月14日(第4刷)
発行者等 発行者 鈴木 哲 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 大口製本印刷株式会社
発行所 株式会社講談社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装画 山口留美惠 装幀 池田進吾(67)
総ページ数 387 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×18行
×1段
本文ページ 3~387
(計385頁)
測定枚数 677
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書誌
>>書下ろし
>>平成24年/2012年4月・講談社/講談社文庫『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』
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候補者 辻村深月 女29歳
選考委員 評価 行数 評言
五木寛之
男77歳
0  
渡辺淳一
男76歳
0  
阿刀田高
男75歳
15 「女性の時代と言われても、さまざまな理由でその波に乗れない人たちがいる。(引用者中略)それをヒロインとしたのは慧眼だが、小説の具体的な技法において(たとえば鉤かっこの中の台詞をだれが語っているのか、それを読者に無理なくわからせること、など)私は不足を感じた。」
林真理子
女55歳
13 「私は辻村さんとごく近い町の出身なので、この情況はよくわかるが、はたして他の土地の人には理解してもらえるであろうか。面白いと感じてもらえるだろうか。いち地方の女性の感情を“翻訳”する作業が必要だと思う。」
平岩弓枝
女77歳
0  
宮城谷昌光
男64歳
16 「たいそう読みにくかった。語り手あるいは作中人物の立ち位置が明示されない箇所があり、環境の描写も省略されているとあっては、想像でおぎなってゆくのに時間がかかる。事象の描写がやや遅れてやってくる。その悪癖をなおしてもらいたい。」
宮部みゆき
女49歳
41 「辻村さんが二組の母娘像を見事に描き分けていたからこそ、真相開示に至って私は「チエミのお母さんは怒らないよ。だからこそ、チエミは一瞬だけ、殺したいほどにお母さんを憎んでしまうんだ」と思いました。」「とはいえ、チエミのお母さんが激怒した方が、ミステリーとしては、このうえなくショッキングな真相ですよね。同業者(かつ同好の士)としては、そちらもとてもよくわかるだけに、難しいなあと悩みました。」
浅田次郎
男58歳
13 「随所に輝かしい才能が鏤められているのだが、創造欲と感情とが先走って筆の運びが伴わないもどかしさを感じた。」
北方謙三
男62歳
12 「友人たちを訪ね歩く場面が、不必要である。主人公の必然性ではなく、作者の都合で必要だったのだ、と感じた。」
選評出典:『オール讀物』平成22年/2010年3月号
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 31回候補 一覧へ
候補者 辻村深月 女30歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男58歳
7 「創作と自己表現とが不分明である。しかし不分明ではなく未分化であるように思えるのは、作者のうちに秘められた才能のゆえであろうか。」
伊集院静
男60歳
10 「読み進めていくと登場人物が皆似かよっていて、主人公の失踪に対して、この一言が作品を象徴するという一文を私は見つけられなかった。ただ作者の才能は並々ならぬものがあるのは私はこれまで何度も感じている。」
大沢在昌
男53歳
10 「辻村さんは明らかに何かを見つけられた。」「もどかしいのは、もっと効率的にそれを読者につきつける書きかたがあったのではないか、と読後思えてしまうことだ。辻村さんにしか書けない物語であるからこそ、よけいにもったいない。」
高橋克彦
男62歳
0  
宮部みゆき
女49歳
11 「豊かな社会で膿んでしまう母娘の関係や、「物書きはなぜ他人の不幸を書くのか」という作者にとっても切実な問題を、最後まで勇気を失わずに書ききった姿勢は立派です。いっそミステリーにしない方がよかったのではないかという評価もあり、それは私も迷うところだったのですが、果敢にトリプルアクセルに挑んだ辻村さんに、拍手を贈りたいと思います。」
選評出典:『群像』平成22年/2010年5月号
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大衆選考会 142回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
P.L.B. 平成22年/2010年1月12日 とってほしい! もうほとんど「初候補びいき」に過ぎないかもしれないけど。
最初は、ガンガン攻め立ててくる体言止めのリズムに、おじさん、乗り切れなかったけど、年齢や性別に関係なく楽しめる小説であってくれて、嬉しいかぎりでした。
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文量
長篇
章立て
「第一章」「第二章」
時代設定 場所設定
[同時代]  山梨~東京~富山
登場人物
梁川みずほ(旧姓・神宮司、フリーライター、建設会社役員の娘)
望月チエミ(みずほの親友、母親殺しの容疑者、行方不明)
柿島大地(チエミの元恋人)
添田紀美子(チエミの小学校時代の担任)
飯島政美(みずほとチエミの合コン仲間、合コンクイーン)
北原果歩(みずほとチエミの合コン仲間)
及川亜理紗(チエミの会社での後輩、正規社員の専門職)
梁川啓太(みずほの夫、マツバ電機勤務)
山田翠(富山の大学三年生)




『ツナグ』(平成22年/2010年10月・新潮社刊)
書誌
>>平成24年/2012年9月・新潮社/新潮文庫『ツナグ』
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 32受賞 一覧へ
候補者 辻村深月 女31歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男59歳
14 「これまでの作品に比して格段の飛躍をした。小説の素材となるほどの苦悩が見出しづらい現代社会にあって、生と死をあからさまに対峙させ、人それぞれの苦悩を描き出した。」「しかし、最終章についてはいささか疑問を抱いた。(引用者中略)鏡の存在やミステリーふうの種明かしには、物語全体の神秘性を損なわせる蛇足を感じた。」
伊集院静
男61歳
31 「辻村さんの新しい作品は登場する度に新鮮で、着実に力をつけてこられた。」「小説は同時代に生きる人々の感情と共振するものであり、逆に対立することで黙示を与える力を担っている。未曾有の大災害を経験した日本人にとって、この作品は人間の生と死について再考させる力と、再生すべき希望を内在している。」「ようやく律儀で可愛い娘が嫁に行くことになった気分である。」
大沢在昌
男54歳
8 「作者がずっとこだわってこられた「死者と生者」というテーマを、一見危く見える手法を使いながらも、堂々と描き切った傑作であると思う。」「見事な成長ぶりで、全選考委員が認めた受賞だった。」
高橋克彦
男63歳
21 「正直に言うと私は辻村さんの『ツナグ』を彼女の最上の作品とは見ていなかった。」「エンディングには首を捻った。」「それゆえ辛口の評価を下したのだが、今は文句なし、どころか深い感動とともに内容を思い返している。生きることと死ぬことの意味。これこそ我々が「書くとはなにか」と問われたときに返す正しい答えの一つだ。」「あなたの紡ぐ物語は多くの人々に優しさと心の強さを与えてくれる。」
宮部みゆき
女50歳
15 「読み始めたとき、〈一人の死者に一度しか会うことができない〉のは何故なのか、そのルールがどのように定められているのか、そこが大きなポイントだと思いました。読み進めたらすぐに、シンプルで明快で新鮮な、見事なルールが登場しました。」「霊魂や死後の世界という既存の概念に頼らず、物語だからこそ実現できる〈死者との再会〉をしっかりと現実に繋ぎ止め、現実のなかですべてを語り切るための、これは素晴らしい発明です。」
選評出典:『小説現代』平成23年/2011年5月号
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ほんじつ たいあん
本日は 大安なり』(平成23年/2011年2月・角川書店刊)
書誌
>>平成26年/2014年1月・KADOKAWA/角川文庫『本日は大安なり』
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他文学賞 山本周五郎賞 24回候補 一覧へ
候補者 辻村深月 女31歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男59歳
40 「トリッキーな小説ほどシンプルなスタイルでなければならない。すなわち、多視点の心理小説でありながら、トリッキーな構造を持つという矛盾を、この作品は当初から抱えている。」「もう一点。(引用者中略)物語に完全な結着を求める必要はない。(引用者中略)正しい経緯を誠実に精密に踏んでさえいれば、何を考えずとも自然な結末に至るものである。」
北村薫
男61歳
7 「著者のセンスの良さがよく出た快作。楽しく読ませる力量は非凡だ。だが、ストーリーのために無理をした面はあった。」
小池真理子
女58歳
26 「中盤までは前のめりになって読めた。だが、後半にさしかかるあたりから、あれよあれよ、という間に崩れ出し、止まらなくなってしまった。」「真空という少年に、大人の男たちが男女の事情を説明するあたりから、物語はいきおい、小説ではなく、漫画のような展開を見せていく。わかりやすい善意やヒューマニズム、家族礼賛、といったものが何のためらいもなく描かれてしまうと、作品の魅力は半減してしまう。」
重松清
男48歳
24 「複数の話が同時進行するグランドホテル形式のキモは、それぞれの話がどう交錯し、クライマックスに向けて時間や空間がどう凝縮されていくかにあるのだと思う。その意味では、本作はやや交錯の度合いが浅かった。結果、一編ずつの物語が分断されるという、この形式が宿命的に孕む弱点のほうが際立ってしまったのではないか。」
篠田節子
女55歳
31 「あざやかなミステリ的手腕を見せてくれる一方、解決されすぎてリアリティーには欠ける。幸せそうな未来を暗示する表現があるだけで、ある程度の読解力があれば、読み終えて十分に幸せな気分になれるものだ。」「なお、四つの話が連作短編ではなく、同時進行しているのに、それぞれのケースが無関係なのは、どうにももったいない。」
選評出典:『小説新潮』平成23年/2011年7月号
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直木賞 第145回候補  一覧へ

さつじん
『オーダーメイド 殺人クラブ』(平成23年/2011年5月・集英社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「さつじん」
印刷/発行年月日 発行 平成23年/2011年5月30日(第1刷)
発行者等 発行者 加藤潤 印刷所 凸版印刷株式会社 製本所 ナショナル製本協同組合
発行所 株式会社集英社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 坂野公一+吉田友美(welle design) 装画 上田風子「夜明け」『上田風子作品集 LUCID DREAM』(芸術新聞社刊)より
総ページ数 371 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×20行
×1段
本文ページ 5~371
(計367頁)
測定枚数 718
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書誌
>>初出『小説すばる』平成21年/2009年11月号~平成22年/2010年11月号
>>平成27年/2015年5月・集英社/集英社文庫『オーダーメイド殺人クラブ』
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候補者 辻村深月 女31歳
選考委員 評価 行数 評言
伊集院静
男61歳
14 「殺人、自死願望をここまで丁寧に描いてあっただけに、殺人をあきらめた章で肩すかしをくった気がした。殺人願望の対極にあるものが前半部で書かれてしかるべきだったのではなかろうか。」
桐野夏生
女59歳
13 「初潮の来ない「少女」のうちに死にたい、美しい死体になりたい。この主人公の気持ちに沿うことができなかった。」「友人グループ内での軋轢など、面白く感じたところもあったが、殺人依頼をする飛躍も呑み込めなかった。」
宮城谷昌光
男66歳
9 「社会的なひろがりを遮断したのであれば、その狭義の小説世界がそうとうな深度をもたなければならないが、そこまではいっていないと感じられた。」
北方謙三
男63歳
7 「事象としてのいじめが連綿として、カタルシスに達しない苛立ちがある。思春期の心情に、普遍性を与えきれなかった、惜しさもあった。」
阿刀田高
男76歳
5 「若いヒロインの心理と行動に私の理解が届かず、感情移入のむつかしい作品のように思われた。」
渡辺淳一
男77歳
13 「なぜこれほど殺人や死の世界にこだわるのか。特殊な異常なものを書かなければ小説にならない、と思い込んでいるとしたら、大きな過ちである。」
林真理子
女57歳
13 「幼さが目立つ。この小説は死体になりたいと願う主人公に読者が共感しなければ成立しない。が、最後まで私はそれを持つことが出来なかった。」「文章の隅々にセンスが光るが、この作品では受賞に至らないであろう。」
浅田次郎
男59歳
12 「残念なことにこちらは自身の前作や前々作を凌駕しているとは言い難い。思春期の通過儀礼である、生と死にまつわる懐疑と憧憬というテーマの重みに、ストーリーが完敗している。」
宮部みゆき
女50歳
44 「ティーンエイジャー視点の青春小説は、辻村さんにとっては既に自家薬籠中のもので、力量のほどは私も充分存じ上げていますので、今回は(申し訳ないですが)最初から少しハードルを上げて選考に臨んだので、一席に推すことができませんでした。個人的には大好きな作品で、忘れがたい場面が多々あります。」
選評出典:『オール讀物』平成23年/2011年9月号
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他文学賞 山本周五郎賞 25回候補 一覧へ
候補者 辻村深月 女32歳
選考委員 評価 行数 評言
石田衣良
男52歳
48 「一読してぼくは思った。今回のヤマシューはこれで決まりだ。ぐりぐりの○をつけて選考会に臨んだ。最初の投票でも五点満点中四・五点。」「息苦しいクラス内格差を描かせたら、辻村さんは日本一の書き手である。」「選考会の途中で誰かがいった。辻村さんはつぎもあるからなあ。ああこういうふうにして、ぼくも落とされたんだな。いっそう悔しい気もちになったけれど、辻村さんの才能は疑いない。」
角田光代
女45歳
84 「出てくる大人たちへの、語り手の少女アンの厳しい目線もリアリティがあると私は思った。」「作家は「どう殺さないか」「どう殺されないか」を書くことになるわけだけれど、その点も作者は陳腐には終わらせなかった。作品がいきなりミステリー色を帯びるのにも興奮した。」「『オーダーメイド殺人クラブ』と『楽園のカンヴァス』、まったく異なる魅力を持つ小説、二作の受賞でいいのではないかと思った。それはかなわず、一作を決めることになったときは本当に悩んだ。」
佐々木譲
男62歳
29 「最後の瞬間までこちらも受賞作としたいと悩んだ作品。」「読後は、なんとピュアなラブ・ストーリーを読んだのかという感動。特権的存在でありたいと願う少女の一人称の叙述に引き込まれ、ふと気がつくと、事前の予測とはかなり性格のちがう物語にすっかり魅了されていた。」「受賞は逃したけれども、(引用者注:受賞作の)『楽園のカンヴァス』と同じように話題となってくれたらよいと願う。」
白石一文
男53歳
39 「強く推す心づもりで選考会に臨んだ」「小説は感性、理性、物語性のバランスをいかに取るかで出来不出来が決まってくるが、辻村氏には若い作家が当然持ち合わせているであろう感性だけでなく、理性、物語性も十二分に備わっている。」
唯川恵
女57歳
71 「読者を離さない強烈な魅力、つまり毒でもあるのだが、それが確かに感じられる小説だった。」「それほどの小説なのに、いや、だからこそ、引っ掛かってしまったのかもしれない。どうして、まともな大人がひとりも出てこないのだろう。」「小説なのだから作為はあって当然だし、他の選考委員から、その作為がうまく回っている、という意見も出た。それを考えると、もしかしたら私自身が、本書に登場する大人そのものなのかもしれない。だとしたら、私はあまりよい読み手ではなかったとも言える。」
選評出典:『小説新潮』平成24年/2012年7月号
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大衆選考会 145回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
ぱっさう 平成23年/2011年7月4日 人物描画が素晴らしい作者ならではの「中二」モノです。
エピローグは読者の年代それぞれで受け止め方が違ってくる?

本作を読んでいる時、テレビドラマ「鈴木先生」も見ていました。中学2年生の心理って取りだたされるけど、思考は大人になっても変わらないな・・・、違うのは行動・・・、理性?

それをこうやって育んでいたんだなぁと

読んでいる時は、どうなるんだろう、ですが、読後は一転して、思いに浸れる1冊です。

今年の中学三年生(東日本震災時は中学二年生)よ、頑張れ!
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文量
長篇
章立て
「1」~「7」
時代設定 場所設定
[同時代]  長野~東京
登場人物
私(語り手、小林アン、中学二年生)
徳川勝利(アンの同級生、美術部員、教師の息子)
斉藤芹香(アンの友人)
倖(アンの友人)
ママ(アンの母親)
櫻田美代(音楽教師)





みなぞこ
水底フェスタ』(平成23年/2011年8月・文藝春秋刊)
書誌
>>平成26年/2014年8月・文藝春秋/文春文庫『水底フェスタ』
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大衆選考会 146回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
だんじろー 平成23年/2011年12月9日 大本命! 間違いなし!
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直木賞 第147受賞  一覧へ

かぎ ゆめ
鍵のない 夢を 見る』(平成24年/2012年5月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 平成24年/2012年5月15日(第1刷)
発行者等 発行者 村上和宏 印刷所 凸版印刷 製本所 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 大久保明子 装画 いとう瞳
総ページ数 231 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
42字
×18行
×1段
本文ページ 7~231
(計225頁)
測定枚数 374
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書誌
>>平成27年/2015年7月・文藝春秋/文春文庫『鍵のない夢を見る』
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収録作品の書誌
仁志野町の泥棒
>>初出『オール讀物』平成21年/2009年10月号
石蕗南地区の放火
>>初出『オール讀物』平成22年/2010年4月号
美弥谷団地の逃亡者
>>初出『オール讀物』平成22年/2010年1月号
芹葉大学の夢と殺人
>>初出『オールスイリ』平成22年/2010年12月・文藝春秋/文春ムック
>>『オール讀物』平成24年/2012年9月号
君本家の誘拐
>>初出『オールスイリ2012』平成24年/2012年1月・文藝春秋/文春ムック
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候補者 辻村深月 女32歳
選考委員 評価 行数 評言
桐野夏生
女60歳
26 「抽象的な総タイトルがピンとこないほどに、どの作品にも具体的な「生」がある。この短編集は、ひとつ高みに向かおうとする、大人のための小説群だと感じた。優れた長編の出現を望む声もあったが、私はこの作品で充分である。」「どうにも咀嚼できない他者の存在に戸惑い、地方都市に閉じ込められた女性たちの孤独や苛立ちがよく描かれている。」
伊集院静
男62歳
37 「力作短篇集であった。」「「美弥谷団地の逃亡者」は永井龍男の短篇を読んでいる錯覚がした。辻村さんは日常の中の深い溝をテーマにしてきたが、その設定が奇異に見えるところがあった。ところが本作はありきたりに思える日常が平然と扱われ、その分だけ人間の業欲、凄みが出てきている。書くべきテーマと世界にぶち当たった感がある。」
浅田次郎
男60歳
15 「相変わらず達者なストーリーテリングに感心した。実にハズレのない作家である。しかし、そうした才能に恵まれながら、現実に起こった事件を彷彿させるのは、この作家の本領ではあるまいとも思った。」
宮部みゆき
女51歳
31 「私は賛成票を投じていませんでした。」「でも(弁解がましいですが)、反対意見を押し戻すだけの強い賛意を集め、会心の受賞になったのではないでしょうか。私も、「芹葉大学の夢と殺人」は、同じような素材を扱った多くの小説を圧する傑作だと思います。〈夢を持って生きているはずの若者が、いつの間にか夢に人生を喰われている〉姿に、げんなりするようなリアリティと、もの悲しい説得力がありました。」
北方謙三
男64歳
17 「内むきの小説である。地方都市の、どこにでもいそうな男と女。その狭さゆえか鬱陶しさがつきまとうが、読み進めると、作品の底から別の広さがたちあがってくる。人の心の拡がりである。」「正直、私の好みの作品ではないが、人の普遍性に到達した世界が、私に受賞を同意させた。」
林真理子
女58歳
37 「「鍵のない夢を見る」を推そうと選考会に臨んだ。」「今度の小説で辻村さんは見事に大人の人生を描き切っている。それぞれの小説には、地方に住むことの閉塞感、現実に向き合うことの出来ない人間の孤独と狂気が表現されているのだ。」「私は直木賞というのは、今盛りの人気の人に獲ってもらいたいと思う。ターボがかかるからである。辻村さんはぴったりの受賞者だ。」
宮城谷昌光
男67歳
9 「心理的トリックをつかった作品で、したたかではあるが、少々ずるい、とおもわれた。他人にとってたいしたことではないのに、自分にとっては重大事、ということは、ままある。」
阿刀田高
男77歳
22 「短篇連作集として姿が整っていること、つまり五つの異なったトピックスを扱いながら全体として統一したモチーフを踏んでいるところが、ここちよい。手だれと感じた。読んで、辛く悲しい作品集だが、最後の「君本家の誘拐」など、ホッと救われる部分も散見されて、このあたりに次の可能性が潜んでいるのではあるまいか。」
渡辺淳一
男78歳
0  
選評出典:『オール讀物』平成24年/2012年9月号
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大衆選考会 147回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
あらどん 平成24年/2012年7月12日 今回の候補は5作品中3作品が短篇集というラインナップ。最近は短篇集があまり評価されない傾向にあるように思える中で、短篇集の再評価を期待する意図があったのかとも思う。個人的には切れ味のある短編は好物なので、歓迎したい。今回の候補の中で、辻村深月『鍵のない夢を見る』中の「芹葉大学の夢と殺人」(量的には中編かな)は、登場人物の造形の奇異さとラストの鮮やかさで秀でていた。他の作品も水準が高く、いよいよメフィスト賞出身の直木賞受賞者が登場となるのではないだろうか。しかし、直木賞も自社授賞になってしまうのか。
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文量
短篇集〔5篇〕
仁志野町の泥棒
章立て
「1」~「7」
時代設定 場所設定
[同時代]~何年か前  仁志野町[架空]
登場人物
私(語り手、ミチル、小学生)
水上律子(私の学校に来た転校生)
優美子(私の同級生、律子の友人)
石蕗南地区の放火
章立て
「1」~「6」
時代設定 場所設定
[同時代]  石蕗町[架空]
登場人物
私(語り手、笙子、財団法人町村公共相互共済で働く36歳)
大林勇気(石蕗南地区の消防団員、役場職員)
朋絵(私の後輩の臨時職員)
美弥谷団地の逃亡者
章立て
「1」~「5」
時代設定 場所設定
[同時代]  房総~東京近辺のある町
登場人物
私(語り手、美衣、フリーター)
柏木陽次(私の彼氏、携帯のご近所サイトで知合う)
母(私の母、看護師)
芹葉大学の夢と殺人
章立て
「1」~「9」
時代設定 場所設定
[同時代]~数年前  大学のある町~群馬県~盛岡
登場人物
私(語り手、二木未玖、高校美術教師)
羽根木雄大(芹葉大学工学部の学生、私の大学時代の同級生で恋人)
坂下元一(芹葉大学工学部教授)
君本家の誘拐
章立て
「1」~「8」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~静岡~埼玉
登場人物
私(語り手、君本良枝、大手食品会社の経理事務員)
咲良(私の娘、乳児)
照井理彩(私の高校時代の同級生、海外ブランド青山店勤務)




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