第35回

第34回第36回

昭和31年/1956年上半期 昭和31年/1956年7月20日決定発表／『オール讀物』昭和31年/1956年10月号選評掲載

選考委員　 木々高太郎 59歳 吉川英治 63歳 小島政二郎 62歳 井伏鱒二 58歳 川口松太郎 56歳 永井龍男 52歳 村上元三 46歳 大佛次郎 58歳 選評総行数　 72 67 46 32 19 51 44 43 評 評 評 評 評 評 評 評 候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 今官一　『壁の花』 380枚 46歳 評 ◎ 23 ○ 24 ◎ 27 □ 17 □ 9 □ 13 ○ 22 ■ 15 南條範夫　「燈台鬼」 37枚 47歳 評 □ 6 △ 22 ■ 7 □ 19 □ 9 ○ 9 □ 17 □ 7 西口克己　『廓』 630枚 43歳 評 △ 9 △ 5 ― 0 ― 0 ― 0 ● 11 ― 0 ○ 14 小橋博　「落首」 72枚 34歳 評 ・ 3 □ 6 ― 0 ― 0 △ 2 ― 0 △ 2 △ 7 赤江行夫　「長官」第一部 284枚 37歳 評 ■ 6 △ 6 △ 7 ― 0 ― 0 △ 13 △ 2 ― 0 島田一男　「七色の地図」 75枚 49歳 評 ● 7 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 棟田博　「海軍記念日」 86枚 46歳 評 ・ 3 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 青山光二　「法の外へ」 87枚 43歳 評 ● 12 ・ 3 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0 ― 0               欠席 年齢/枚数の説明   見方・注意点

木々高太郎59歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題新しいロマンチシズムを　総行数72　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 ◎ 23 「ダンディで、ハイカラでロマンチックで、その癖現実主義文学に十分触れている。」「僕はこの作家が大衆文学の編輯者にいじめられ、せっつかれてゆくと、ますます面白いものが出来てゆくと信ずる。」 南條範夫 47歳 全 □ 6 「もう馴れ切った作家で、むしろ僕はこの点で魅力を感じなかったが、今、南條の二本立てには望外である。」 西口克己 43歳 全 △ 9 「文学として書いたのか宣伝として書いたのかゞ判らぬのが不安である。」 小橋博 34歳 全 ・ 3 「誰かが落した。」 赤江行夫 37歳 全 ■ 6 「もっとよくなると思う。」 島田一男 49歳 全 ● 7 「誰かゞ、探偵小説というものはこういうものかというので、いや、こういうものを探偵小説の見本とし度いとは思わない。」 棟田博 46歳 全 ・ 3 「僕は読んでいないが、誰かが落した。」 青山光二 43歳 全 ● 12 「すぐに交りのことに及んだりするキタナイもので、（引用者中略）僕は直木賞からは最初に除外する。」

他の選考委員 吉川英治 小島政二郎 井伏鱒二 川口松太郎 永井龍男 村上元三 大佛次郎

吉川英治63歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題寸感　総行数67　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 ○ 24 「私は、前回候補になった「銀簪」の方がもっと好きである。」「余りに多情な詩の陶衣から蝉脱するか、逆にこれを機会に芥川賞作品へ蛙飛びに行ってしまうか、どっちかを迫られたようなものがやがて氏を訪れよう。」 南條範夫 47歳 全 △ 22 「あやうげのない作風である。」「私は、もっと成長すべき作家だがと氏を観ている。」「一応は読まされる。文学的要意もなくはない。ということが氏の短所だし私の不足だと失礼だが云わせてもらう。」 西口克己 43歳 全 △ 5 「議論というよりも話題として、かなりな時間も割かれた。それでいいと思う。」 小橋博 34歳 全 □ 6 「「落首」の作家に私は未来の興味をもつ。」 赤江行夫 37歳 全 △ 6 「「長官」はなお未完成であるから、この作家の打込んでいる今は、そっとしておきたい。」 島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ・ 3 「「法の外へ」にも、意見は出たが、」   「一賞に二人を推薦するのは、賞の本旨でないし委員間にも多少意見も出た所だが、今回はこうならざるをえなかった。」

他の選考委員 木々高太郎 小島政二郎 井伏鱒二 川口松太郎 永井龍男 村上元三 大佛次郎

小島政二郎62歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題期待する新人　総行数46　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 ◎ 27 「今官一君の「暗い砦」と云う作品にたどりついた時、私は小説を読む喜びを感じた。」「私は一回も倦怠を覚えず、終始興味をもって一気に最後まで読み通すことが出来た。」 南條範夫 47歳 全 ■ 7 「このままの書き方では、あり来たりの大衆小説に屋下屋を重ねるだけだと思う。」 西口克己 43歳 全 ― 0   小橋博 34歳 全 ― 0   赤江行夫 37歳 全 △ 7 「ヘタな小説だが、最後まで好意と愛著とを持ち続けずにいられなかったのはなんだろうか。」「この作品の完成する日を楽しみに待つ。」 島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0	他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 井伏鱒二 川口松太郎 永井龍男 村上元三 大佛次郎

井伏鱒二58歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題選評　総行数32　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 □ 17 「素材は面白いが手軽に組立てられているようなところがあると云った。」「両氏の日頃の実績と思いあわせて授賞に賛成した。」 南條範夫 47歳 全 □ 19 「大衆の読物として通用するのは無難だが、この作者としては画期的な出来栄えのものではあるまいと云った。」「両氏の日頃の実績と思いあわせて授賞に賛成した。」 西口克己 43歳 全 ― 0   小橋博 34歳 全 ― 0   赤江行夫 37歳 全 ― 0   島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0     「是非とも推したいと思う作品が見つからなかった。」	他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 小島政二郎 川口松太郎 永井龍男 村上元三 大佛次郎

川口松太郎56歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題賞の意義　総行数19　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 □ 9 「大衆作家として成功するかどうかあやぶまれ、（引用者中略）その欠点を指摘されつつ授賞された。」「両君の努力を望みたい」 南條範夫 47歳 全 □ 9 「大衆作家すぎると不安がられその欠点を指摘されつつ授賞された。」「両君の努力を望みたい」 西口克己 43歳 全 ― 0   小橋博 34歳 全 △ 2 「私は小橋君の「地の虫」を愛した。」 赤江行夫 37歳 全 ― 0   島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0     「この期間中という条件の中で授賞して欲しいと極力主張して今君と南條君になった。」	他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 小島政二郎 井伏鱒二 永井龍男 村上元三 大佛次郎

永井龍男52歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題才能を認む　総行数51　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 □ 13 「今回の「壁の花」よりも、小説としては「銀簪」の方が優れていると確信しているが、授賞に反対する理由はなかった。」 南條範夫 47歳 全 ○ 9 「今回の候補作品中、読者としてもっとも素直に読了した。」「この作者の才能も、この辺で賞讃さるべきだと私は思った。」 西口克己 43歳 全 ● 11 「ある種類の大衆演劇が、それ自身完璧であるように、読物としての市価を備えているが、この中から文学的になにが生れるかという点では、疑いを捨てる訳には行かなかった。」 小橋博 34歳 全 ― 0   赤江行夫 37歳 全 △ 13 「かたよった見方をさけて、社会機構と人間の動きに取り組んだ努力には敬意を表するが、小説としては、「始まったばかり」であり過ぎた。」 島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0     「芥川直木賞の銓衡結果が、逸早く報道されることは大変結構なことだが、銓衡の経緯に就て、不用意な記事が掲載されることは、委員として迷惑である。」

他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 小島政二郎 井伏鱒二 川口松太郎 村上元三 大佛次郎

村上元三46歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題選評　総行数44　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 ○ 22 「「銀簪」の実績も含めて、わたしは、今官一氏を推した。」「せっかくのいい材料を、料理し損っているように思うが、（引用者中略）この人は直木賞を貰っても充分に今後、作家活動を続けられる人だ、と信じた。」 南條範夫 47歳 全 □ 17 「この人の作品は、どれもきちんとしていて、難癖のつけられないほど纏まっているが、今からこう纏まりすぎるのに、いささか危険をわたしは覚える。」 西口克己 43歳 全 ― 0   小橋博 34歳 全 △ 2 「小橋博氏の将来（引用者中略）を、大いに期待している。」 赤江行夫 37歳 全 △ 2 「長篇「長官」の完結を、大いに期待している。」 島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0     「こんどは該当作なし、という気持で、わたしは銓衡委員会へ出ていった。」

他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 小島政二郎 井伏鱒二 川口松太郎 永井龍男 大佛次郎

大佛次郎58歳×各候補作

年齢/枚数の説明 見方・注意点

題向後に期待　総行数43　（1行=15字） 候補 評価 行数 評言 今官一 46歳 全 ■ 15 「ハイブロウで、大衆のものではない。」「今氏の文体は直木賞のものでない。もっと平易に、エッサンスだけ書いて読者に読み易くして下さい。」 南條範夫 47歳 全 □ 7 「独立独歩で、確実な作風を立てゝ来たひとである。」「ずっと厚味もあり落着いた作風が重んぜられてよい。「燈台鬼」は氏のものとして極上の作品ではない。」 西口克己 43歳 全 ○ 14 「第一部だけでよいのならと思って推したが、やはり、これが、ひっかかって選に漏れたのは已むを得ない。」 小橋博 34歳 全 △ 7 「自由な面白さを見た。ひと真似をしてない勝手なところが魅力である。」「ただ、締めるところを締めてない恨みがある。」 赤江行夫 37歳 全 ― 0   島田一男 49歳 全 ― 0   棟田博 46歳 全 ― 0   青山光二 43歳 全 ― 0

他の選考委員 木々高太郎 吉川英治 小島政二郎 井伏鱒二 川口松太郎 永井龍男 村上元三

今官一46歳×各選考委員　 『壁の花』 短篇集4篇 380枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ◎ 23 「ダンディで、ハイカラでロマンチックで、その癖現実主義文学に十分触れている。」「僕はこの作家が大衆文学の編輯者にいじめられ、せっつかれてゆくと、ますます面白いものが出来てゆくと信ずる。」 吉川英治 63歳 全 ○ 24 「私は、前回候補になった「銀簪」の方がもっと好きである。」「余りに多情な詩の陶衣から蝉脱するか、逆にこれを機会に芥川賞作品へ蛙飛びに行ってしまうか、どっちかを迫られたようなものがやがて氏を訪れよう。」 小島政二郎 62歳 全 ◎ 27 「今官一君の「暗い砦」と云う作品にたどりついた時、私は小説を読む喜びを感じた。」「私は一回も倦怠を覚えず、終始興味をもって一気に最後まで読み通すことが出来た。」 井伏鱒二 58歳 全 □ 17 「素材は面白いが手軽に組立てられているようなところがあると云った。」「両氏の日頃の実績と思いあわせて授賞に賛成した。」 川口松太郎 56歳 全 □ 9 「大衆作家として成功するかどうかあやぶまれ、（引用者中略）その欠点を指摘されつつ授賞された。」「両君の努力を望みたい」 永井龍男 52歳 全 □ 13 「今回の「壁の花」よりも、小説としては「銀簪」の方が優れていると確信しているが、授賞に反対する理由はなかった。」 村上元三 46歳 全 ○ 22 「「銀簪」の実績も含めて、わたしは、今官一氏を推した。」「せっかくのいい材料を、料理し損っているように思うが、（引用者中略）この人は直木賞を貰っても充分に今後、作家活動を続けられる人だ、と信じた。」 大佛次郎 58歳 全 ■ 15 「ハイブロウで、大衆のものではない。」「今氏の文体は直木賞のものでない。もっと平易に、エッサンスだけ書いて読者に読み易くして下さい。」

他の候補作 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

南條範夫47歳×各選考委員　 「燈台鬼」 短篇 37枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 □ 6 「もう馴れ切った作家で、むしろ僕はこの点で魅力を感じなかったが、今、南條の二本立てには望外である。」 吉川英治 63歳 全 △ 22 「あやうげのない作風である。」「私は、もっと成長すべき作家だがと氏を観ている。」「一応は読まされる。文学的要意もなくはない。ということが氏の短所だし私の不足だと失礼だが云わせてもらう。」 小島政二郎 62歳 全 ■ 7 「このままの書き方では、あり来たりの大衆小説に屋下屋を重ねるだけだと思う。」 井伏鱒二 58歳 全 □ 19 「大衆の読物として通用するのは無難だが、この作者としては画期的な出来栄えのものではあるまいと云った。」「両氏の日頃の実績と思いあわせて授賞に賛成した。」 川口松太郎 56歳 全 □ 9 「大衆作家すぎると不安がられその欠点を指摘されつつ授賞された。」「両君の努力を望みたい」 永井龍男 52歳 全 ○ 9 「今回の候補作品中、読者としてもっとも素直に読了した。」「この作者の才能も、この辺で賞讃さるべきだと私は思った。」 村上元三 46歳 全 □ 17 「この人の作品は、どれもきちんとしていて、難癖のつけられないほど纏まっているが、今からこう纏まりすぎるのに、いささか危険をわたしは覚える。」 大佛次郎 58歳 全 □ 7 「独立独歩で、確実な作風を立てゝ来たひとである。」「ずっと厚味もあり落着いた作風が重んぜられてよい。「燈台鬼」は氏のものとして極上の作品ではない。」

他の候補作 今官一 『壁の花』 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

西口克己43歳×各選考委員　 『廓』 長篇 630枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 △ 9 「文学として書いたのか宣伝として書いたのかゞ判らぬのが不安である。」 吉川英治 63歳 全 △ 5 「議論というよりも話題として、かなりな時間も割かれた。それでいいと思う。」 小島政二郎 62歳 全 ― 0   井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 ― 0   永井龍男 52歳 全 ● 11 「ある種類の大衆演劇が、それ自身完璧であるように、読物としての市価を備えているが、この中から文学的になにが生れるかという点では、疑いを捨てる訳には行かなかった。」 村上元三 46歳 全 ― 0   大佛次郎 58歳 全 ○ 14 「第一部だけでよいのならと思って推したが、やはり、これが、ひっかかって選に漏れたのは已むを得ない。」	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

小橋博34歳×各選考委員　 「落首」 短篇 72枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ・ 3 「誰かが落した。」 吉川英治 63歳 全 □ 6 「「落首」の作家に私は未来の興味をもつ。」 小島政二郎 62歳 全 ― 0   井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 △ 2 「私は小橋君の「地の虫」を愛した。」 永井龍男 52歳 全 ― 0   村上元三 46歳 全 △ 2 「小橋博氏の将来（引用者中略）を、大いに期待している。」 大佛次郎 58歳 全 △ 7 「自由な面白さを見た。ひと真似をしてない勝手なところが魅力である。」「ただ、締めるところを締めてない恨みがある。」	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

赤江行夫37歳×各選考委員　 「長官」第一部 長篇（一部） 284枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ■ 6 「もっとよくなると思う。」 吉川英治 63歳 全 △ 6 「「長官」はなお未完成であるから、この作家の打込んでいる今は、そっとしておきたい。」 小島政二郎 62歳 全 △ 7 「ヘタな小説だが、最後まで好意と愛著とを持ち続けずにいられなかったのはなんだろうか。」「この作品の完成する日を楽しみに待つ。」 井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 ― 0   永井龍男 52歳 全 △ 13 「かたよった見方をさけて、社会機構と人間の動きに取り組んだ努力には敬意を表するが、小説としては、「始まったばかり」であり過ぎた。」 村上元三 46歳 全 △ 2 「長篇「長官」の完結を、大いに期待している。」 大佛次郎 58歳 全 ― 0	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

島田一男49歳×各選考委員　 「七色の地図」 短篇 75枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ● 7 「誰かゞ、探偵小説というものはこういうものかというので、いや、こういうものを探偵小説の見本とし度いとは思わない。」 吉川英治 63歳 全 ― 0   小島政二郎 62歳 全 ― 0   井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 ― 0   永井龍男 52歳 全 ― 0   村上元三 46歳 全 ― 0   大佛次郎 58歳 全 ― 0	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 棟田博 「海軍記念日」 青山光二 「法の外へ」

棟田博46歳×各選考委員　 「海軍記念日」 短篇 86枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ・ 3 「僕は読んでいないが、誰かが落した。」 吉川英治 63歳 全 ― 0   小島政二郎 62歳 全 ― 0   井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 ― 0   永井龍男 52歳 全 ― 0   村上元三 46歳 全 ― 0   大佛次郎 58歳 全 ― 0	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 青山光二 「法の外へ」

青山光二43歳×各選考委員　 「法の外へ」 短篇 87枚

年齢/枚数の説明 見方・注意点

選考委員 評価 行数 評言 木々高太郎 59歳 全 ● 12 「すぐに交りのことに及んだりするキタナイもので、（引用者中略）僕は直木賞からは最初に除外する。」 吉川英治 63歳 全 ・ 3 「「法の外へ」にも、意見は出たが、」 小島政二郎 62歳 全 ― 0   井伏鱒二 58歳 全 ― 0   川口松太郎 56歳 全 ― 0   永井龍男 52歳 全 ― 0   村上元三 46歳 全 ― 0   大佛次郎 58歳 全 ― 0	他の候補作 今官一 『壁の花』 南條範夫 「燈台鬼」 西口克己 『廓』 小橋博 「落首」 赤江行夫 「長官」第一部 島田一男 「七色の地図」 棟田博 「海軍記念日」