芥川賞のすべて・のようなもの
第49回
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Last Update[H29]2017/9/28

後藤紀一
Goto Kiichi
生没年月日【注】 大正4年/1915年1月17日~平成2年/1990年9月11日
受賞年齢 48歳6ヵ月
経歴 山形県東村山郡山辺町生まれ。山辺小学校高等科卒。画家を志しながら、京都の友禅工房に徒弟奉公。のち山形に戻り、県展に作品を出品。また昭和22年/1947年より日本共産党に入党する。昭和30年/1955年から同人誌『ひろば』『山形文学』に参加し、表紙やカットを担当するかたわら執筆も行うが、昭和40年/1965年に文学活動から離れ画業に専念。
受賞歴・候補歴
  • |転載| 『文學界』同人雑誌推薦作(昭和38年/1963年2月号)「少年の橋」
  • 第49回芥川賞(昭和38年/1963年上期)「少年の橋」
個人全集 『後藤紀一全小説』(平成3年/1991年9月・深夜叢書社刊)
備考
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芥川賞 第49受賞  一覧へ

しょうねん はし
少年の 橋」(『山形文学』18号[昭和37年/1962年11月])
媒体・作品情報
測定媒体 昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第6巻』
形態 四六判 上製
総ページ数 539 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×21行
×2段
本文ページ 245~288
(計44頁)
測定枚数 111
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書誌
>>『文學界』昭和38年/1963年2月号再録
>>『文藝春秋』昭和38年/1963年9月号
>>昭和38年/1963年10月・文藝春秋新社刊『少年の橋』所収
>>昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第6巻』所収
>>平成3年/1991年9月・深夜叢書社刊『後藤紀一全小説』所収
>>平成6年/1994年7月・ぎょうせい刊『ふるさと文学館 第7巻 山形』所収
>>平成16年/2004年11月・郷土出版社刊『山形県文学全集 第1期小説編 第2巻』所収
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候補者 後藤紀一 男48歳
選考委員 評価 行数 評言
高見順
男56歳
6 「自嘲のいやらしさ(少年に父親をなぐらせるあたりにややそれがある)のないのがいいが、一種の甘えが私には気になった。」
井上靖
男56歳
8 「はっきりした主題を持ち、それを執拗に追っている点では、こんどの候補作中この作品が目立っている。」「文章も荒いし、破綻も随所に指摘できるが、そうした点が寧ろこの作品の魅力となっていると思う。」
瀧井孝作
男69歳
12 「かなり放縦な破ぶれかぶれの描写だが、ゴチャゴチャの描写に却って、家庭の崩れた容子がよく出ていた。結末の、安保反対のデモ行進の所など、時代相もハッキリして、うまいと思った。妙な混沌とした味のある小説だ。」
中村光夫
男52歳
8 「少年の対人感情があまり一本調子で、しかも不自然なところがあり、そのために読後の印象が不純になります。しかしいわゆる文化人のおかしな生態をかなり生き生き描きだした点に、ある新しさがあることはたしかで、候補作のうちでは、これを第一に推しました。しかし文句のない当選作とは云えません。」
永井龍男
男59歳
5 「(引用者注:「ソクラテスの妻」と)似たところの多い作品に思われた。」「筆力があり、なかなかの大芝居でもあった。」「採否の別れ目は、幕切れの効果にあったようだ。」
石川淳
男64歳
7 「わたしは(引用者中略)取る。」「わたしはこれを取りこれを推す側にまわったが、通ったとたんに捨てることにした。いろいろ文句をいうことがある。その文句の一つをいう。この作者はなにがおもしろくて小説なんぞを書くのか。」
石川達三
男58歳
1 「ひとり合点なところが多い。」
川端康成
男64歳
15 「私の興味を惹いたのは、後藤紀一氏の「少年の橋」、一編だけであった。したがって、(引用者中略)票を入れた。」「読みはじめ、辻褄の合わぬような文章で困ったが、実は作品全体にそういうところがあり、分るような分らぬようなところがありながら、読み進むにつれておもしろくなった。私などは逆立ちしても書けぬ作品である。しかし冷めたく見れば、今時の文学の傾向を集めたようなところが、新しいのか、新しげなのか、多少の疑問は残る。」
舟橋聖一
男58歳
14 「芥川賞によくあるズブの素人派で、そのために銓衡委員の点が甘くなるといういつもの習性が働いて、点数の上で上位を占めた。私もこの作を素直に支持した。魅せられるようなところはないけれど、その代り、鼻持ちならないイヤ味がない。」「両作(引用者注:「少年の橋」と「蟹」)とも授賞させることを、最初から提案した。」
丹羽文雄
男58歳
10 「極彩色の小説である。これはジャーナリズムの喜ぶ作品である。」「しかし、私は、そうしたジャーナリズムの傾向に抵抗がしたかった。そうでないと、とり返しがつかないことになると思った。」「私が主人公であるだけに、客観的ということにもっと慎重であってほしかった。」
選評出典:『芥川賞全集 第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和38年/1963年9月号)
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