芥川賞のすべて・のようなもの
第157回
候補作家の群像 トップページ
直木賞・芥川賞受賞作一覧
受賞作・候補作一覧
受賞作家の群像
選考委員の群像
選評の概要
マップ

候補作家の一覧へ
前の回へ
Last Update[H29]2017/8/15

温又柔
On Yuju
生没年月日【注】 昭和55年/1980年5月14日~
経歴 台湾・台北市生まれ。法政大学大学院国際文化専攻修士課程修了。平成21年/2009年「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作に選ばれる。
受賞歴・候補歴
備考
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


芥川賞 第157回候補  一覧へ

なか
真ん 中の 子どもたち」(『すばる』平成29年/2017年4月号)
媒体・作品情報
誌名 「すばる」  別表記表紙 「subaru」併記 裏表紙・奥付 「昴」併記
巻号 第39巻 第4号  別表記4月号
印刷/発行年月日 発売 平成29年/2017年3月6日
発行者等 編集者 羽喰涼子 発行者 徳永真 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社集英社(東京都)
総ページ数 388 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×21行
×2段
本文ページ 10~94
(計85頁)
測定枚数 224
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>平成29年/2017年7月・集英社刊『真ん中の子どもたち』
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 温又柔 女37歳
選考委員 評価 行数 評言
山田詠美
女58歳
22 「作者にとっての大切なテーマを扱ったのは解るが、何しろ長過ぎる。」「〈洩れる声がことばにならずに音でしかない段階に留まっていることを堪能する〉あたりはすごく良い。ここに、充分に咀嚼した上でテーマを溶け込ませて行けば、小説として完成されたかも。前半は、料理以前の原材料という感じ。」
吉田修一
男48歳
9 「「母国語」とアイデンティティーという切実なテーマだけが、ブルドーザーのように眼前に迫ってくる。これでは読者は怖くて飛び退くしかない。小説としての、良い意味での余白がほしい。」
村上龍
男65歳
0  
奥泉光
男61歳
37 「よくある「留学もの」小説のようにも見えるが、母語とは何であるかの問いが正面から追究され、言語の歴史性の一断面が切りとられる一篇は、多くの日本語話者の抱く、母語としての日本語の「不動性」にゆさぶりをかけてくる。」「計算された言葉の配置が魅力的なテクストに結実している。」「平板なのはたしかで、しかし物語の平板さ、ある種の甘さは、語り手の品の良さと裏腹だと思われたものの、賛同を得るにはいたらなかった。」
宮本輝
男70歳
15 「これは、当事者たちには深刻なアイデンティティと向き合うテーマかもしれないが、日本人の読み手にとっては対岸の火事であって、同調しにくい。なるほど、そういう問題も起こるのであろうという程度で、他人事を延々と読まされて退屈だった。」
高樹のぶ子
女71歳
12 「東アジアの人的流動は確かにこんな状態なのだろう。ただ、留学生活の会話の中で提起されるとどうしても薄く軽くなる。自己の存亡を掛けて闘い追求しなくてはならない切実な物語が用意されれば、もっと強いテーマとして浮かび上がるはずだ。」
小川洋子
女55歳
9 「最も心に残ったのは、龍舜哉と主人公が自らの出自について語り合ったあと、言葉にならない、音でしかない声によって結ばれる場面だった。小説の核になるこの一瞬が、密度を増してゆけば、もっと魅力的な作品になっただろうと思う。」
堀江敏幸
男53歳
19 「この小説のもくろみは、日本語を国籍に関係なく身体のなかに解き放ち、そこに東アジアの歴史を重ねることにある。ただ、その思いが主要な登場人物に等しく分有されているため、やや説明的になった部分も散見された。」
川上弘美
女59歳
13 「好感をいだきました。その好感が、感慨や動揺や連想にまで広がってゆかなかったのは、中国への語学留学の中で語り手が感じるさまざまなことが、主人公のアイデンティティーとどうかかわってゆくのか、わかりにくかったからです。」
島田雅彦
男56歳
17 「「国際」という用語がさしたる軋轢や実体を伴わずに概念として広く浸透しているこの世界の片隅で、自らが拠って立つ足場の確認を繰り返し行うことにこの作者はそろそろ飽きなければならない。既に自己の特異性を痛快にエッセイに書いた後、それをノベライズしても二番煎じを越えないのである。」
選評出典:『文藝春秋』平成29年/2017年9月号
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



ページの先頭へ

トップページ直木賞・芥川賞受賞作一覧受賞作・候補作一覧受賞作家の群像選考委員の群像
選評の概要マップ || 候補作家の一覧へ前の回へ