直木賞のすべて
第131回
受賞作家の群像 トップページ
直木賞・芥川賞受賞作一覧
受賞作・候補作一覧
候補作家の群像
選考委員の群像
選評の概要
小研究
大衆選考会
マップ

受賞作家の一覧へ
前の回へ後の回へ
Last Update[H26]2014/6/20

熊谷達也
Kumagai Tatsuya
生没年月日【注】 昭和33年/1958年4月25日~
受賞年齢 46歳2ヶ月
経歴 宮城県仙台市生まれ。東京電機大学卒。教員、保険代理店業を経て、平成9年/1997年「ウエンカムイの爪」で小説すばる新人賞受賞。
受賞歴・候補歴
処女作 「ウエンカムイの爪」(『小説すばる』平成9年/1997年)
備考
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



かぜ
『まほろばの 疾風』(平成12年/2000年7月・集英社刊)
書誌
>>平成15年/2003年7月・集英社/集英社文庫『まほろばの疾風』
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
大衆選考会 124回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
岡部哲子 平成12年/2000年8月22日  とにかく一気に読み進めることができる作品です。
主人公アテルイをめぐる人間関係や周囲の状況は、目まぐるしく変化していきます。そんな中で時には苦悩しながらも、民族の誇りにかけて戦う姿が素晴らしく、読み応えのある作品となっています。この時代の交易の様子や稲作をめぐる時代背景も戦闘場面と同様に興味ある部分です。
    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



直木賞 第131受賞  一覧へ

かいこう もり
邂逅の 森』(平成16年/2004年1月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「かいこう」「もり」 表紙・背・扉 ルビ有り「かいこう」
印刷/発行年月日 発行 平成16年/2004年1月30日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 平成16年/2004年6月1日(第2刷)
発行者等 発行者 白幡光明 印刷 凸版印刷 製本 加藤製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 坂川栄治+田中久子(坂川事務所) 装画 柳澤暁子 撮影 谷岡康則
総ページ数 456 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×21行
×1段
本文ページ 7~456
(計450頁)
測定枚数 923
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>初出『別冊文藝春秋』平成14年/2002年1月号~平成15年/2003年7月号
>>平成18年/2006年12月・文藝春秋/文春文庫『邂逅の森』
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 熊谷達也 男46歳
選考委員 評価 行数 評言
平岩弓枝
女72歳
27 「久しぶりに骨太の作品を読んだと思った」「取材がよく行き届いているし、行間から山や森の気配が感じられ、読み進むほどに作者の仕掛けた網の中にとりこまれてしまうのが快い。」「但し、ラストで重傷を負った主人公が熊に導かれて村へたどりつくのはリアルに考えると如何なものか。」
津本陽
男75歳
21 「一定の密度を保ちながら、最後まで一定の韻律を持続していた。」「何度もおなじ手法をかさねて読者をひきこんでゆく、骨格のしっかりした物語である。」「これも受賞作にしなければ惜しいと思ったので、いままでマルひとつしかつけなかったが、こんどはふたつにした。」
田辺聖子
女76歳
34 「すでに他の文学賞を受けられた作品ではあるが、読後の感動は強く、本作品を推すについて、私にためらいはなかった。巨きな存在感のある作品で、しかも〈力〉とともに〈情感〉も濃く、つややかだ。」「近来の収穫、というべき佳作。私はマタギの人々を実見したことはないが、その風貌が目に浮かぶようだった。」
宮城谷昌光
男59歳
46 「文体に遺漏がない。それに感心しつつ、さらに読みすすむと、その文体を絶賛するわけにはいかなくなった。」「ここにある通俗性がまったく新奇さをもっていないことが問題なのである。」「私は通俗性が悪いといっているわけではなく、構成力をそこなうような通俗性は、せっかくの文体さえ単なる話術にみせてしまう毒をもっているということである。」
阿刀田高
男69歳
27 「力わざである。骨太の作品である。」「なによりも、――これを書くのだ。――という気迫がこころよい。」「ただ、オーソドックスな手法を採っているため、筋の運びも人物の造形もパターンを踏襲している気配、なきにしもあらず。そのあたりに唯一の難点があり、望蜀の思いを抱いた。」
渡辺淳一
男70歳
16 「マタギの富治の生き方をまっとうに、一途に書いて、この作品にかけた作者の気迫が伝わってくる。」「ただ内容的には、従来のマタギ小説の域を出ず、ストーリーや人物もややパターン化していて、物足りなさが残る。」
林真理子
女50歳
30 「最初とまどった。時間が逆戻りしたような古めかしさを持っている。」「活字を追うにつれ強引に物語の世界に連れ込まれた。」「洗練された初恋の女性の描き方は感心しないが、遊女上がりの女房が魅力的だ。この小説は、素朴な人間ほどリアリティがある。」
北方謙三
男56歳
11 「骨太だが無器用で、新しさなどはどこにもない。それでも、心を打つ物語の力があった。欠点も未熟も散見するが、私は第一にこの作品を推した。物語の力こそが、いま小説に求められているものだ、と思ったからだ。」
五木寛之
男71歳
19 「受賞の結果に異存はない。」「良くも悪くも時空をずらせた(原文傍点)古風さが魅力となっている。」「粘りづよい描写力に圧倒されるような気がした。」
井上ひさし
男69歳
39 「狩りを生涯の仕事にした一人の男の人生を、揺るぎのない筆致で堂々と書き切った秀作である。」「とりわけ感服したのは、主人公が山の主であるコブグマに向かっていう次のような言葉である。〈俺はおめえの仲間をさんざん殺めてきたからの。かまわねえがら俺を喰え。俺を喰って力ばつけて生きながらえろ。(引用者中略)〉この視点を持つことによって、本作は二十一世紀の小説になった。」
選評出典:『オール讀物』平成16年/2004年9月号
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他文学賞 山本周五郎賞 17受賞 一覧へ
候補者 熊谷達也 男46歳
選考委員 評価 行数 評言
浅田次郎
男52歳
48 「とりわけ感心した」「自然対人間という壮大なテーマを一貫して追求する作者が、これでもかとばかりに提示した力作である。」「自然描写における「静」と、人間や獣を描く「動」の描写が実に巧みである。」「かくて心身一体の物語世界が出現する。」
北村薫
男54歳
28 「梅蔵、小太郎といった脇役が登場する辺りからは、完全に小説を読む喜びに浸った。八章に入ったところの一文に行き当たり、「これを推したい」という思いが、「推すべきだ」という確信に変わった。(引用者中略)普通の一代記であれば、重要な展開部分になるであろうところに、大鉈が振るわれている。作者が、自分の書くべきことを十二分に了解しているからである。」
小池真理子
女51歳
47 「高く評価した。」「人間模様もまことに丹念に精緻に描かれており、作者によって一人一人、命を吹きこまれた彼ら彼女らが織りなす物語に、心底、引きこまれた。」「中でも女たちの描写が絶品である。」「圧巻のラストシーンを読み終えて、小説とは本来、こういうものだったのだ、という思いを新たにした。」
重松清
男41歳
40 「ただただ圧倒され、夢中で読みふけりました、という一言が、この骨太な作品と作家には最もふさわしい賛辞だろう。」「本作には東北という「風土」をかたちづくる要素すべてがしっかりと描かれていた。」「マタギの世界についての記述も、ただ理屈で説明するだけではない、作者自身の血となり肉となっている知識だという持ち重りがする。」
篠田節子
女48歳
55 「作品世界の大きさ、卓越したストーリーテリング、汗の匂いや体温の伝わってきそうな実在感と存在感を湛えた人物像。」「中盤、舞台が山から鉱山に移ったとたんに物語は一気に加速していく。」「ラスト近く、こちらに向かい笑ったように見えた熊の描写、自分を襲う熊に抱いた主人公の畏敬の念。」「書き出せばきりがない。いくつもの不満を補ってあまりある、圧倒的な魅力を備えた作品だった。」
選評出典:『小説新潮』平成16年/2004年7月号
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
大衆選考会 131回推薦候補 一覧へ
大衆選考会での推薦
推薦者 推薦日 推薦文
NYAN 平成16年/2004年7月1日 スケール感に圧倒されます。是非皆さんに、読んでみてほしい。
    - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
文量
長篇
章立て
「第一章 寒マタギ」「第二章 穴グマ猟」「第三章 春山猟」「第四章 友子同盟」「第五章 渡り鉱夫」「第六章 大雪崩」「第七章 余所者」「第八章 頭領」「第九章 帰郷」「第十章 山の神」
時代設定 場所設定
大正~昭和初期  秋田~山形
登場人物
松橋富治(マタギ)
片岡文枝(地主のひとり娘)
難波小太郎(富治の鉱夫時代の弟分)
難波イク(小太郎の姉、元娼妓)
沢田喜三郎(富山の薬売り)




ページの先頭へ

トップページ直木賞・芥川賞受賞作一覧受賞作・候補作一覧候補作家の群像選考委員の群像
選評の概要小研究大衆選考会マップ || 受賞作家の一覧へ前の回へ次の回へ