若杉慧（わかすぎけい）-芥川賞候補作家｜芥川賞のすべて・のようなもの

第18回

Last Update●[H26]2014/6/20

	Wakasugi Kei
	生没年月日【注】	明治36年/1903年8月29日～昭和62年/1987年8月23日
	経歴	本名＝若杉恵（サトシ）。広島県出身。広島高等師範学校（現・広島大学）卒。教員、商船会社を経て、昭和23年/1948年より専業作家となる。
	受賞歴・候補歴	\|予選候補\| 第15回芥川賞（昭和17年/1942年上期）「微塵世界」 \|候補\| 第18回芥川賞（昭和18年/1943年下期）「淡墨」 \|予選候補\| 第19回芥川賞（昭和19年/1944年上期）「青色青光」第3回平林たい子文学賞［評論部門］（昭和50年/1975年）「長塚節素描」
	サブサイトリンク	文学賞の世界▼全4件同人雑誌評の記録▼全11件

第15回推薦候補

媒体・作品情報

誌名	「文藝首都」
巻号	第10巻第1号別表記1月号/新年号/十周年記念第1号/満十周年記念第1号
印刷/発行年月日	印刷納本昭和16年/1941年12月20日　発行昭和17年/1942年1月1日
発行者等	編輯兼発行人保高徳藏　印刷所日東印刷合名会社（東京市）
発行所	文藝首都社（東京市）
総ページ数	200	表記上の枚数	目次 230枚	基本の文字組（1ページ当り）	26字 ×19行 ×2段
本文ページ	1～96 （計96頁）	測定枚数	231枚

書誌

昭和17年/1942年4月・モダン日本社刊『微塵世界』所収

昭和23年/1948年8月・大日本雄弁会講談社／新鋭文学選書『蛇の言葉』所収

昭和32年/1957年7月・角川書店／角川小説新書『花をつくる少年』所収

選評の概要

候補者　若杉慧　38歳
選考委員		評価	行数	評言
瀧井孝作	48歳	―	0
小島政二郎	48歳	―	0
室生犀星	53歳	―	0
横光利一	44歳	―	0
宇野浩二	51歳	■	6	「特徴はあるが、作者がその特徴を、承知していて、わざとらしく出しているので、下賎な作品になった。」「このままで行けば、この作者の前途は安心できない。」
川端康成	43歳	―	0
久米正雄	50歳	―	0
選評出典：『芥川賞全集　第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和17年/1942年9月号）

第18回候補

媒体・作品情報

誌名	「文學界」
巻号	第10巻第9号別表記9月号
作品名別表記	「淡墨」
印刷/発行年月日	印刷昭和18年/1943年8月22日　発行昭和18年/1943年9月1日
発行者等	編輯兼印刷人鷲尾洋三　発行人船田龍太郎　印刷所共同印刷株式会社（東京市）　配給元日本出版配給株式会社（東京市）
発行所	株式会社文藝春秋社（東京市）
総ページ数	128	表記上の枚数	―	基本の文字組（1ページ当り）	27字 ×20行 ×2段
本文ページ	74～95 （計22頁）	測定枚数	54枚

上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字（主に正字など）

選評の概要

候補者　若杉慧　40歳
選考委員		評価	行数	評言
川端康成	44歳	○	3	「（引用者注：「和紙」か「淡墨」かを）選びたかった。しかし「淡墨」を片方に置きたいのは瀧井氏と私だけ」
横光利一	45歳	△	3	「鋭い歯の痕があって良く、その歯痕は自分のものかどうかが疑問を残して、ふと落ちる運を持った作である。」
瀧井孝作	49歳	○	5	「主題は現在の国際時局に暗示する所もあって、なかなかうまい小説だと思った。描写も慥かで武士の切腹のありさまなど、鮮かな筆で、読みながら打たれた。」
岸田國士	53歳	■	5	「なかなか鋭いところのある才筆には感服したが、劇的な事件を記録風に書き流した技巧に却って見得を切ったようなところがあり、感動が少し浮いていると思った。」
河上徹太郎	42歳	△	2	「若杉氏の完成、（引用者中略）夫々皆、より低く評価した訳ではない。」
片岡鐵兵	50歳	△	1	「立派に入賞の資格があった」
火野葦平	37歳	△	2	「才筆である。この作者に期待するものがある。」
選評出典：『芥川賞全集　第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和19年/1944年3月号）

第19回第1次予選候補

媒体・作品情報

誌名	「文學界」
巻号	第11巻第3号別表記3月号
作品名別表記	「青色青光」
印刷/発行年月日	印刷昭和19年/1944年2月22日　発行昭和19年/1944年3月1日
発行者等	編輯兼印刷人鷲尾洋三　発行人船田龍太郎　印刷所共同印刷株式会社（東京市）　配給元日本出版配給株式会社（東京市）
発行所	株式会社文藝春秋社（東京市）
総ページ数	112	表記上の枚数	―	基本の文字組（1ページ当り）	27字 ×22行 ×2段
本文ページ	97～111 （計15頁）	測定枚数	42枚

上記のうち紫の太字はブラウザでの表示が困難な異体字（主に正字など）

書誌

昭和23年/1948年8月・大日本雄弁会講談社／新鋭文学選書『蛇の言葉』所収

選評の概要

候補者　若杉慧　40歳
選考委員		評価	行数	評言
佐藤春夫	52歳	―	0
川端康成	45歳	―	0
横光利一	46歳	―	0
河上徹太郎	42歳	―	0
片岡鐵兵	50歳	―	0
瀧井孝作	50歳	―	0
選評出典：『芥川賞全集　第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和19年/1944年9月号）