竹内和夫（たけうちかずお）-芥川賞候補作家｜芥川賞のすべて・のようなもの

芥川賞のすべて・のようなもの

第56回

＝受賞者＝
丸山健二

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Last Update●[R6]2024/7/18

	Takeuchi Kazuo
	生没年月日【注】	昭和9年/1934年3月27日～平成29年/2017年6月18日
	経歴	本名＝岸本和夫。兵庫県龍野市生まれ。大阪学芸大学卒。中学校教諭を務める。
	受賞歴・候補歴	\|転載\| 『文學界』全国同人雑誌優秀作（昭和33年/1958年10月号）「孤独な水鳥」 \|候補\| 第56回芥川賞（昭和41年/1966年下期）「孵化」 \|転載\| 『文學界』同人雑誌推薦作（昭和52年/1977年9月号）「鳥たちの生態」第24回姫路市芸術文化賞［芸術賞］（平成13年/2001年度）
	サブサイトリンク	同人雑誌評の記録▼全15件

第56回候補

「孵化(ふか)」（『ＶＩＫＩＮＧ』191号［昭和41年/1966年10月］）

媒体・作品情報

誌名	「ＶＩＫＩＮＧ」別表記表紙「VIKING CLUB 神戸・東京」併記
巻号	第191号/第20巻第10号
印刷/発行年月日	発行昭和41年/1966年10月30日
発行者等	編集人北川荘平　発行人桑原昭　印刷人本伍郎（神戸刑務所）（明石市）
発行所	（桑原昭方）（芦屋市）
総ページ数	72	表記上の枚数	―	基本の文字組（1ページ当り）	30字 ×25行 ×2段
本文ページ	18～52 （計35頁）	測定枚数	124枚

書誌

『文藝春秋』昭和42年/1967年3月号

昭和57年/1982年9月・近代文芸社刊『静かな学校』所収

平成10年/1998年9月・風来舎／兵庫県地下文脈大系『Viking選集1』所収

選評の概要

この回の全概要　見方・注意点

候補者　竹内和夫　32歳
選考委員		評価	行数	評言
三島由紀夫	42歳	―	0
瀧井孝作	72歳	―	0
井上靖	59歳	△	4	「よかった。」「確りした筆で書こうと思うものを書ききっており、」
石川達三	61歳	―	0
丹羽文雄	62歳	◎	5	「授賞に考えたのだが、悪い意味の文学青年的な文章が災となった。こういう題材はだれかが書かねばならなかったのだ。文章にこらずにぶつかっていけばよかったのではないか。」
石川淳	67歳	―	0
永井龍男	62歳	△	4	「残った六篇のうち、まず「音楽入門」と「健やかな日常」が落ちた。続いて「孵化」が外され、」「才能ある作品だったが、ここには筆を略させていただく。」
大岡昇平	57歳	△	2	「最後まで残った。」
川端康成	67歳	△	8	「永井龍男氏が「警世」の作と評したが、まさしくその感じである。」「教師の煩労が全編にある。反抗的な生徒を気ちがいに終らせない方がよかったと思える。」
中村光夫	55歳	■	3	「題材は面白いが、主人公の感情が此方にうつってこないために、彼の周囲の人物も浮きあがってこず、もどかしい感じでした。」
舟橋聖一	62歳	△	5	「（引用者注：授賞作につづくものとして）あげて置きたい。」「全く救いのない題材を克明に書いているが、急に最後の頁で「思わしくなかった私と妻の関係」という一行が出てくるところに、私としては授賞作に推しきれない弱点を見た。」
選評出典：『芥川賞全集　第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊　再録（初出：『文藝春秋』昭和42年/1967年3月号）

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